ドナルドトランプ大統領当選の意義

米大統領選でドナルドトランプが当選したが、このことの本質的な意義について分からない方も多いようである。


まず、もしヒラリークリントンが当選していたら、アメリカは国防総省と軍事産業(軍産複合体)が喜ぶタカ派の外交政策を取り、アメリカが軍事力を行使して世界への覇権を維持しようとしてあらゆる努力をしたと考えられる。

元CIAの工作員ジョン・パーキンスが暴露した米国の第二の植民地政策が継続して行われたと考えられる。

発展途上国に融資をして借金が返済できなくなった所で、教育、医療、福祉などの予算の削減を含めた緊縮財政と公共部門の売却などを要求して、軍事施設の貸与や国連での賛成票などを約束させる。

発展途上国の指導者を賄賂で籠絡し、賄賂に乗らなければ反政府組織を支援し、最終的には直接、米軍を送り込んで、指導者を排除し、傀儡政権を打ち立てて、石油資源の採掘権を確保したりといった米国の軍事行動の歴史を繰り返したことが予想される。

ワシントン・コンセンサスから始まった市場原理主義経済政策を推進して、政府の外交政策と米多国籍企業の連携(コーポラティズム)で海外への権益を拡大していたと考えられる。

米国の多国籍企業と金融資本家のためにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を推進してISD条項などを通じて他国の政府に米企業が訴訟を起す道を開いたと思われる。元々ヒラリークリントンはTPPに賛成であったのが、ドナルド・トランプの政策に合わせてTPP反対に回ったが、大統領選に当選したらTPP賛成に覆したことが予想される。


ヒラリークリントンはイスラム過激派組織に武器を与えて、イスラム国興隆のきっかけを与えたようである。

世界に混沌を生み出し、米軍事産業が潤うような道を開いたに違いない。

民主党タカ派で、ネオコンの思想に近く、米軍事産業やゴールドマンサックスなどの金融業界、多国籍企業のために働いたと考えられる。

バラクオバマと基本的に政策は同じで、アメリカのこれまでの政策と大きな違いをもたらさなかったと考えられる。



ドナルド・トランプが大統領に当選したことで、その危険は回避されたのである。


カンボジアのフン・セン首相が、ドナルド・トランプ当選の本質的意義について率直に語っている。


フン・セン氏、トランプ氏支持…戦争望まぬ人と
読売新聞 11/3(木) 23:29配信

 【バンコク=児玉浩太郎】カンボジアのフン・セン首相は3日、同国内の警察学校で演説し、米大統領選について、「(共和党候補の)トランプ氏が勝てば、世界の状況は変化し、より良くなる」と支持を表明した。

 理由については「トランプ氏は実業家であり、戦争を望まない」を述べた。一方、民主党候補のクリントン氏が勝利すれば、「世界は戦争に直面するかもしれない」と否定的な見解を示した。

 カンボジアは東南アジア諸国連合(ASEAN)内の親中国とされており、米国とは人権問題などを巡ってぎくしゃくした関係にある。

ドナルド・トランプはロシアに対して友好的で、米軍を世界から撤退させて、共和党の伝統的な国内重視の政策(モンロー主義)に移行すると考えられる。

TPPは中断し、米軍を外国から引き揚げるという意味で、アメリカの帝国主義(覇権主義)の終わりを意味している。


従って、世界各国で、ドナルド・トランプの当選後の行動に注目している。


ドナルド・トランプは獅子座ラグナで10室支配の金星が蟹座12室に在住している。

基本的に10室の支配星が蟹座に在住していることで、その行動原理は、身内の家族を保護を第一優先とする。

つまり、外国に出て行った企業を国内に取戻し、米国内に雇用を創出して、米国に税金を収めさせるという政策である。


国民の生活を守る国民国家を第一に優先する。


メキシコとの国境に壁を設けて、外国人を排斥すると言っているのは、米国民の雇用や治安を守るためである。

米国民の雇用や治安を守るという想いが、過激な発言につながったものと考えられる。


それは裏を返せば、米国民の窮状についての強い関心が伺えるのである。


米国の金融資本家や多国籍企業の利益を第一優先とするのではなく、米国民のためにアメリカ合衆国(国民国家)を立て直そうという考えがある。


つまり、ドナルド・トランプは彼自身が知ってか知らずかして、米国の多国籍企業や金融資本家が世界にその市場を獲得していく、グローバリゼーションに反対しているのである。


グローバリゼーション=アメリカの帝国主義政策は本質的に悪である。


ブッシュ政権によるイラク戦争と、それに便乗して利益を上げたハリバートン社など、近年、それは直感的に誰もが悪であると認識することが出来た。

ドナルド・トランプはこうしたグローバリゼーション、本質的には帝国主義政策を推進しないという意味において、相対的に善なのである。


こうしたドナルドトランプの当選の本質的意義について、米国の左翼・リベラルの人々、カリフォルニア州の有権者やハリウッドの有名人(セレブ)たちが、全く理解していないのに私は驚くと同時に失望した。


米大統領選トランプ氏勝利にハリウッド俳優達が反応「恥ずべき夜」「今こそ団結」
クランクイン ハリウッドチャンネル株式会社 2016/11/10 3:00

 日本時間9日にアメリカの大統領選が実施され、接戦の末、共和党のドナルド・トランプ候補が民主党ヒラリー・クリントン候補に勝利した。選挙前から投票を呼びかけていた様々なセレブが、トランプ氏の勝利が確定するとそれぞれの思いをツイッターやインスタグラムなどのソーシャルメディアで共有した。果たしてその反応とは?

 トランプ氏は「時が来ました。私はアメリカ国民全員の大統領になることを誓います。これは私にとって重要なことです。少人数ではありましたが、過去に私をサポートしないことを選択した人々にも、力を合わせ我々の偉大な国をひとつにまとめられるように導きと助けを求めます」と勝利演説。しかし、リベラル派の多いハリウッドでは、トランプ氏の勝利に落胆ムードが漂っているようだ。

 映画『キャプテン・アメリカ』俳優のクリス・エヴァンスは「アメリカにとって恥ずべき夜だ。僕たちは憎悪を扇動する者をこの偉大な国を導かせてしまう。弱者いじめをする者に我々の進路を決めさせてしまう。僕は落胆している」とツイート。モデルのベラ・ハディッドは「とんでもない事態だわ」「何てことよ」と立て続けにツイートした。女優のラシダ・ジョーンズは「人生を投げ出したい」とコメント。今年公開された映画『ゴーストバスターズ 』を手掛けたポール・フェイグ監督は「パパもハグが必要だ。憎しみが勝利している。いじめっ子が勝利している。言葉がない。世界よ、これは僕達全員を代表しているわけではないんだ。僕達は恐怖でおののいている」と、トランプ氏の当選にショックを隠せないでいる。

 一方、人気海外ドラマ『One Tree Hill』女優のソフィア・ブッシュは「まだ私達を信じている。国は明らかに大きく分裂しているけれど、今こそ団結する時なのよ。お互いに耳を傾けましょう。決して諦めず、泣いたり嘲笑ったりせずに。一致団結よ」と、ポジティブにコメント。マイケル・ムーア監督も「どんな結果になろうと、そこから我々は始める」とツイートしている。

トランプ氏勝利の衝撃、ハリウッドスターたちにも
2016年11月11日 11:44 発信地:ロサンゼルス/米国

【11月11日 AFP】米人気歌手レディー・ガガ(Lady Gaga)さんがトランプタワー(Trump Tower)を包囲すれば、アカデミー賞(Academy Awards)の受賞経験もある女優のジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)さんは心痛なメッセージを投稿、歌手マイリー・サイラス(Miley Cyrus)さんは動画のなかで涙ながらに切々と訴える――米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏勝利というまさかの結末に接したセレブたちは10日、深い悲しみに沈んだ。
 ツイッター(Twitter)のフォロワー数が欧州の多くの国の人口より多い米ポップ歌手ケイティ・ペリー(Katy Perry)さんはファンに向けて「意気消沈したりめそめそしたりしないで」と訴え、「私たちは憎しみに引きずり回されるような国民ではない」とのメッセージを送った。

 7日に民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の最後の選挙集会で歌を披露したガガさんは投票日翌日の9日、ニューヨーク(New York)のマンハッタン(Manhattan)にあるトランプタワー前で「愛は憎しみに勝つ(Love Trumps Hate)」と書かれたプラカードを掲げて抗議し、10日もソーシャルメディアを通じて抗議行動を続けている。
 ジェニファー・ローレンスさんも女性向けサイト「ブロードリー(Broadly)」に寄稿し、結局は公職における「ガラスの天井」は永遠に破られないのだと思わざるを得ない女性たちに対して慰めの言葉もみつからないと述べ、「私があなたたちの立場だったら、自分の娘になんと言えばいいのかわからない。言えるのは希望を持って、未来を切り開いてということくらい」と語っている。
 一方、マイリー・サイラスさんはツイッターに投稿した動画のなかで「分かった、ドナルド・トランプ。私はあなたを受け入れます。これを言うのは本当につらいんだけど、米国大統領としてあなたを受け入れてあげる」と語りながら泣き出した。

 俳優、監督、映画会社幹部らがクリントン氏陣営に寄付した金額は2200万ドル(約23億5000万円)に上ったが、トランプ氏陣営への寄付は30万ドル(約3200万円)にも満たなかった。

 9日に米ABCのトーク番組に出演した俳優ロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)さん(73)は、今でもトランプ氏の顔を殴りたいかとの質問に「今はもう無理だ。彼は大統領だからね」と答え「大統領という地位には敬意を払わなきゃいけない」「彼がこれから何をして、実際に個々の課題をどのように処理していくのかを、われわれは注視していかなければならない」と語った。

 大統領選の選挙期間中、デ・ニーロさんがトランプ氏を「役立たず」「まぬけ」などと呼び、トランプ氏を殴ってやりたいなどと語る動画が拡散していた。デ・ニーロ氏は『レイジング・ブル(Raging Bull)』(1980)で実在のボクサーを演じてアカデミー賞を受賞している。(c)AFP/Frankie TAGGART

米多国籍企業や金融資本家が米政府の外交政策の支援を受けて、グローバル市場で稼ぎ出す莫大な収益の恩恵を受けているカリフォルニア州の富裕層の人々は、米国民の窮状に全く鈍感であり、今世界が直面している本質的な危険についても無知のようである。

彼らはアメリカ帝国主義の恩恵を最も受けて来た人々であり、米国が世界で何をしてきたかについて無自覚である。

彼らはこの巨大な帝国の最も文化的に洗練された人々であるにも関わらず、この程度の知性しかなく、何が起きたのかについて全く理解していない。

私はドナルド・トランプ当選後のここ数日間、全く清々しい気持ちで、日々を過ごしていた。

全く社会の雰囲気がこのイベントによって変わってしまったかのようである。

ドナルド・トランプ当選はフランス革命に匹敵する出来事であると考えている人がいると聞いたが、それは的を得ている。

米国の支配者階級(国防総省、軍事産業、金融資本家、多国籍企業、大手メディア)がヒラリークリントンを勝たせるように露骨に肩入れしていたにも関わらず、有権者は、メディアの誘導に左右されず、自分たちにとって良い候補を正しく選択した。

世界は米国の覇権主義的な軍事、経済行動によって多大なストレスにさらされてきたが、それから解放された清々しい感覚に満たされている。


DonaldTrump_Chart
ドナルド・トランプは、2016年11月14日からマハダシャー木星期に移行したが、


木星は乙女座に在住しており、乙女座は水星を支配星として持つ商人を象徴する星座であり、繊細で、最も暴力的で支配的な牡羊座(戦争)を嫌う星座である。


また乙女座から見ると火星が12室(損失)に在住している。


12室の火星は怒りを表現できない配置であり、木星から見た10室には水星が自室に在住してバドラヨーガを形成している。


これは主に関心事はビジネスにあり、戦争ではないことを示している。



ドナルドトランプは大統領選に勝利した後、以下のような勝利宣言を行っている。


トランプ氏勝利宣言要旨=米大統領選
時事通信 11/9(水) 22:00配信

 【ニューヨーク時事】米大統領選で勝利した共和党ドナルド・トランプ氏(70)の9日未明(日本時間同日午後)の演説要旨は次の通り。

 
 一、(ヒラリー)クリントン前国務長官から電話を受けたばかりだ。彼女はわれわれの勝利に祝意を表明した。私は、激戦となった選挙戦について、彼女と家族に祝意を伝えた。

 一、ヒラリーは長い間、非常に懸命に働いた。彼女の国への奉仕にわれわれは大きな恩義がある。

 一、今、米国は分断の傷を縫合する時だ。全ての共和党員、民主党員、無党派の人たちに言う。一つの国民として団結する時だ。

 一、私は全ての米国民のための大統領になる。これは私にとってとても大事なことだ。

 一、当初から言っているように、これは選挙戦ではなく、偉大な運動だ。全ての人種、宗教、背景を持つ米国民から成る運動だ。

 一、われわれと仲良くしたい全ての国と仲良くやっていく。素晴らしい関係になるだろう。

 一、国際社会に言いたい。米国の国益を第一にする一方で、全ての国と公平に付き合う。共通点を探し、対立や紛争ではなく、パートナーシップを求める。

 一、私はこの国を愛している。ありがとう。(了)


ドナルド・トランプがその過激な発言とは異なる基本方針を示していることに注目すべきである。


彼の方針が平和的で、全ての国と仲良くやっていくことであることが確認できる。



また週刊ポスト2016年12月2日号の記事によれば、ドナルド・トランプは穏健な現実路線を鮮明にしていると報じている。


トランプ氏 当選後は穏健な現実路線を鮮明に
2016.11.21 07:00 NEWSポストセブン

ドナルド・トランプ氏が次期大統領に決まった直後、多くのメディアは危機を煽りまくった。株価暴落などを警告する記事は枚挙に暇がなく、「アジアの核危機」(ウォール・ストリート・ジャーナル)から、「気候変動の危機」(ナショナル・ジオグラフィック)まで、まるで今にも天変地異が起きそうな勢いで報じられた。

 しかし、冷静なのは金融市場だった。大統領選開票日に日経平均株価が乱高下する波乱はあったものの、翌日から急激なドル高・円安が進み、ニューヨークでも東京でも株価が上昇した。経済アナリストの中原圭介氏が語る。

「勝利が決まった途端にトランプが現実路線に転換したことを好感したのです。勝利宣言のスピーチの前半はヒラリー候補が選挙戦最終日にいっていたことと変わらない。それで金融市場の担い手たちも“よかった、過激なことはしないようだ”と安心し、株もドルも反騰したわけです」

 その後も穏健な現実路線を鮮明にしている。トランプ氏は政権移行チームを発足させて人事に着手し、最初に新政権の要となる大統領首席補佐官にラインス・プリーバス共和党全国委員長を起用すると発表した。日本でいえば内閣官房長官にあたるポストで、経済政策から安全保障、議会対策などの司令塔になる。

 事前の予想では、もう一人の有力候補がいた。選挙陣営のトップを務めたスチーブン・バノン氏で、選挙中の過激な政策はバノン氏の振り付けとされる。

 トランプ氏がどちらを選ぶかで「過激なドナルド」のまま行くのか、それとも「穏健なドナルド」になるか政権の性格が決まると注目されていたが、共和党主流派にパイプが太いプリーバス氏を首席補佐官(バノン氏は大統領上級顧問・首席戦略官に就任)に指名して議会運営重視の姿勢を明らかにした。これでまた株価が上がった。

※週刊ポスト2016年12月2日号

ドナルド・トランプはもはや今まで過激な発言を繰り返してきた人物とは同じ人物とは思えない程の変容ぶりを示している。


これはマハダシャーラーフ期から木星期へ移行したからである。


木星期には道徳的で理想主義的な発言を繰り返す好人物になっていくものと考えられる。



私は以前からこのことを主張してきたが、これは小沢一郎のマハダシャーラーフ期から木星期への移行を今まで研究してきて既に明らかなことであった。

ラーフ期に飽くなき権力への欲望を示してきた小沢一郎が木星期に変わった途端、小沢一郎政治塾などを開き、国民の生活が一番といった理想主義的なビジョンを提示するようになり、大変、清々しい人物となった。


木星は世間体を気にする、偽善者といった木星に関する辛辣な解釈も存在するようであるが、木星期は悪いことは容易に行うことは出来ない。


道徳的な発言と理想主義的な発言が彼の今後の基調になることは間違いないのである。


そして、ダシャムシャでマハダシャーの木星から見て8室支配で10室で減衰する太陽は、平和的な外交方針を表している。


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天秤座は自由を求めるため、他人の自由も認める星座であり、基本的に人とは対等に関わっていくのであり、決して、対向にある牡羊座のように上から支配するような関係は求めない。


天秤座はむしろ話し合いや交渉を得意とする星座である。



従って、ドナルド・トランプが大統領に当選したことで、戦争の危険は回避された。



近年、イスラム国によるパリの同時多発テロなどが勃発し、戦争の危険が迫っていたのである。




しかし、その試みは回避されたようである。




秘教的に形而上学的に見た場合に世界の歴史は、物質性と精神性の戦いである。


アメリカで巨大な悪が顕現し、米国防総省(ペンタゴン)と軍事産業(軍産複合体)の帝国主義の中で、そして、新自由主義的な利益を極大化する多国籍企業や金融資本家の強欲資本主義の中で、それが表現されてきた。


ドナルド・トランプが当選して、TPPが中断し、米軍が世界の基地から撤退することは、物質性がその顕現において失敗したことを示している。


第二次世界大戦やその後の冷戦、そして新自由主義経済などの中で示されてきた物質性が、その表現の場として、イスラム国を見出したと考えられる。

第二次世界大戦において民族主義者で、国粋主義者のヒトラーによって、物質性が表現されたが、物質性は、ナショナリズム(国家主義、民族主義、国粋主義)や宗教的原理主義において表現されることが多い。(※ヒトラーのナショナリズムは10室蟹座で表現された)


但し、常にそうであるばかりでなく、例えばインド独立の父であるマハトマ・ガンジーの独立運動はナショナリズムであったが、ガンジー自身はイスラム教とヒンドゥー教の融和を求めていた。



ヒラリークリントンがそのイスラム国に武器を供給していたというのは、非常に興味深い関心を引き起こす。


米国防総省(ペンタゴン)と軍事産業(軍産複合体)や巨大多国籍企業の新自由主義的な強欲資本主義で表現される物質性は、別の表現として、宗教的原理主義の中に表れることは興味深い。


そして、米国防総省(ペンタゴン)と軍事産業の意向に従って、ヒラリークリントンがイスラム国に武器を渡していた訳である。


つまり、物質性というものは、形や姿を変えて、様々な所に顕現する。



その物質性が、パリの同時多発テロなどで第三次世界大戦を引き起こそうとしたにも関わらず、それもまた失敗に終わった。


そして、ドナルド・トランプの大統領選の勝利である。


ここに来て、物質性は完全に封じ込まれる方向に着実に進んでいるようである。


つまり、世界の歴史が物質性と精神性の戦いであるとすれば、ドナルド・トランプの大統領当選は、そうした戦いが最終局面に入って来たことを示している。


物質性の表現は、ついにイスラム国といった地域にその表現が限定されている印象である。


その規模は第二次世界大戦の時にヒトラーのドイツに顕現した物質性と比べるとはるかに規模にして小さい。


物質性はまさに今、封じ込まれようとしている。



ドナルド・トランプの大統領当選は歴史の終わりといった雰囲気を感じさせるものでもある。


フランシス・フクヤマが「歴史の終わり」の中で、「歴史には終わりがあるはずだ」と述べて「民主主義」というものが政治体制の最終形態であると記している。

米国民が資本家たちが推すヒラリークリントンではなく、ドナルド・トランプを選んだというのは、「民主主義」の歴史の中においても極めて、顕著な出来事であった。

産業革命の後の市民革命においては結局の所、王侯貴族などの世襲の封建的勢力の立場に成り代わって、その革命の成果を得たのは、新興の資本家階級であった。

今度は末端の市民自身が、資本家階級を打倒したと考えることが出来る。


巨大な資本を持つ人々のメディア工作が全く役に立たず、お金の支配を市民が打ち破った瞬間であった。


つまり「民主主義」のより純粋な表現に近づいたと言える。


ちょうどアメリカ独立革命戦争により、アメリカ合衆国が建国されて、イギリス本国からの独立を勝ち取ったことに類比される。

またアメリカ独立革命戦争とは、フランス革命の前哨戦である。


資本主義の終わり、そして、物質性と精神性の戦いとしての歴史の一区切りが終わりを迎える局面ではないかと思われる。


今回の大統領選後の清々しさには、そうした意味での「歴史の終わり」を感じさせるものである。


もっと長い周期で考えれば、歴史は続いていくが、一つの人類史の終わりの局面ではないかと思われる。




だから私はこの数日間、清々しい自由な雰囲気を感じていた。



ドナルド・トランプの大統領就任によって、ますます、この「歴史の終わり」の雰囲気が深まってゆくものと考えられる。



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