逆行惑星の意味について

昨日は非常に興味深い発見があった。

以前から予測はしていたことであるが、今回はそれをはっきりと認識した。

それは何かというと惑星の逆行に関する象徴についてである。

ある関係がこじれた男女の出生図を確認していた時に男性のチャートにおいてトランジットの土星は12室から1室へ移動するタイミングであった。そして木星は3室をトランジットしていた。

土星は1室へ入室する2か月前を切っており、1室への入室の効果を既に発揮していた。

従って、7室へダブルトランジットしている。

この時、男性は女性との出会いを経験している。

然し、この後、木星は4室に入室して8室へアスペクトし、土星は1室へ入室したが、8室の支配星へアスペクトした為、8室へダブルトランジットが 生じた。

すると男性の前妻(既に離婚している)がこの新しい女性との出会いを知り、憤って壮絶な三角関係へと発展する。

男性の2-8室の軸にはラーフ/ケートゥ軸があり、8室側にラーフが在住している。

ちょうどこの8室のラーフにラーフがリターンしていたタイミングである。

従って、この男性の生まれつきもっていた8室(三角関係)のカルマが噴出するタイミングであった。

仕方なく、男性は新しい女性との交際を断念し、精神状態に危機が生じた前妻を救うため再婚する。

この時、4室を運行していた木星が逆行を初めて7室にアスペクトし、土星は一旦、1室に入室していたものの、再び、12室に逆行し、再び、順行に転じたタイミングであった。
つまり、木星は4室から8室へアスペクトし、土星は12室に逆行して三角関係を展開していたのだが、木星が逆行に転じて一つ前の3室から7室にアスペクトし、土星が12室で逆行から順行に転じて、再び2か月前の理論によって1室に入室する効果を発揮した時、7室にダブルトランジットが生じ、この時に離婚していたはずの前妻と再婚した。

男性にとっては後退であり、過去のカルマによって足を引っ張られている形である。

非常に興味深いのはこの惑星が順行から逆行に転じ、また逆行から順行に転じるという動きの中で、いろいろ当事者たちの決断や決断に基づいた行為が生じ、そこに複雑なドラマが生じていることである。


つまり、惑星が逆行する時というのは何か一筋縄ではいかないような何かが起こっているということである。

その惑星のレベルでの象徴が文字通りに人間界においても、その象徴が意味するところのことが生じている。

つまり、私は以前から気づいていたが、惑星が逆行する時、惑星は何かやり残していたことをやり遂げようとするかのように以前の事柄に戻って、それを再び、やり直すのである。
それはこじれた人間関係を再び、やり直して、何か決着をつけるとか、そうした後始末である。

であるから通常、逆行の惑星には凶意を付与するのである。それは一筋縄ではいかない困難を示しているからである。

惑星の逆行とは、単なる惑星の運行時の物理的な現象であったり、地球からの見え方の問題ではなく、それは極めて人間的な象徴であり、意味を持っている。


この理論を現時点でのトランジットに当てはめると、今、土星が天秤座をトランジットし、木星が双子座をトランジットして、天秤座にダブルトランジットが生じている。

然し、木星は2013年11月7日付近から双子座で逆行しており、2014年3月6日から順行に転じる。

土星は3月2日辺りから天秤座で逆行を開始し、7月20日から順行に転じる。

この土星が3月2日から天秤座で逆行を開始し、7月20日から順行に転じる間は、後退の時期であり、ちょうどやり残していたことの後始末をつけなければならないような時期である。

この時にはすでに木星の双子座での逆行は終わっており、土星は逆行することによって、一つ前の乙女座から双子座にアスペクトし、双子座にダブルトランジットが生じる。

この時に昨年から噴出していた双子座の象意が顕現するものと考えている。

私は双子座とフリーメーソンの関係について以前、「『レミゼラブル』が今、このタイミングで公開された理由』」の中で論じたが、この木星が逆行して、再び、順行し、土星がそれを助けるかのように逆行して、木星にアスペクトを投げかけるというこのタイミングが、双子座の象意においては顕著なタイミングではないかと思うのである。

この時、アラブの春や、ウォール街を取り囲め運動のようなかつてフランス革命の時に起こったような自由を求める戦いが世界的に生じるのではないかと考えている。

そして、土星が逆行による木星へのサポートを終えて、再び、7月20日から順行に転じて、11月2日に蠍座に入室するまでの数か月が最も重要である。

この時には逆行を一通り終えた木星と土星が蟹座にダブルトランジットする。

この蟹座へのダブルトランジットが何をもたらすのかは非常に興味深い。蟹座は全体主義が台頭する星座である。

木星と土星が蟹座にダブルトランジットする場合に全体主義が台頭するが、然し、このケースでは蟹座には木星がトランジットする。

蟹座は木星が高揚する星座である。そして、土星は天秤座で高揚している。

木星と土星の物事の大きなイベントを決定する二大惑星が強力な力を発揮するのである。

従って、このタイミングで強力な指導者が大衆を導いていくような状況が生まれるかもしれない。

(つまり、国民や大衆の保護者であるような強力な指導者が現れるということである。そして、土星は民主主義や大衆を表し、天秤座は平和、調和の星座であるため、そのような価値観も社会の中で、力を発揮する)

Mantreshwara(Phaladeepikaの著者)によれば、土星は星座を抜けていく最後の10°において最も影響力を発揮するということである。

天秤座は平和や公平さ(正義)を表す星座であり、土星も大衆や民主主義を表す星座である。

従って、今年の7月20日から11月2日にかけて人類の祈願であった新世界秩序への行進が行われると私は考えている。

 


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コメント

コメント一覧 (7件)

  • 秀吉先生、あけましておめでとうございます。
    質問よろしいでしょうか?
    惑星の逆行についてですが、
    逆行する惑星はその惑星の度数分、逆行先の星座のナクシャトラ等にも影響を及ぼすでしょうか?
    例えば私はラーシチャートでラーフが牡牛座22度の位置に在住しているのですが、
    逆行していて、牡羊座22度の位置まで逆行している、
    と考えるとバラニーのナクシャトラに影響を及ぼしている事になります。

    私自身はラーシの他、中でも特に影響力の強い分割図のナヴァムーシャとシャシティアムーシャの
    3つのチャートを見渡しても
    バラニーの星宿にはひとつも惑星が在住していません。
    敢えて言えば、ダシャムーシャに土星が在住しているだけです。
    にも係らず、牡羊座バラニーのナクシャトラに強く興味を覚えるのです。
    (いい意味でも割り悪い意味でも)興味を持って、ホロスコープを調べた人物も、3つの最重要チャートで
    何らかの形でバラニーの星宿に惑星が在住している割合が意外と多かった気がします。
    私個人の実感としては、他には、社会の構造や出来事の裏側、人や物の流れなどに頻繁に興味を覚えます。
    牡羊座にDTしていた時期にバラニーの特徴の、他人の秘密を知るという体験を何度かしています。
    その他に、以前働いていた会社の顧客の身内同士で騒動があって、それが会社の商品に関わるものでまたその顧客の母親が認知症気味で、契約した覚えある、ないの事態になって、私が会社の指示と事情を話したら、そういう意図を持って、やったわけでもないのに、顧客から「仲介してくれてありがとう」と
    感謝されたことがあります。

    私は現在ラーフのマハ-ダシャー期ですが、ラーフ期に入ってから、この傾向が比較して強まった気がします。
    ラーフとケートゥは確かに、逆行していることが多い惑星で、
    一種の順行であると以前言われ、それはよくわかると思う反面、私の実感としては
    逆行の影響も完全には否定しきれないと思うところがあります。
    少し荒唐無稽でしょうか。
  • 惑星が一つ前の星座からアスペクトするというのは、正確に30度前の星座のあるポイントに逆行の影響を及ぼすということではなく、
    もう少しざっくりとした大雑把なものだと思います。

    つまり、一つ前の星座に在住しているかのように考えるぐらいのものだと思います。

    ですから牡牛座の22°を30°分遡ると確かに牡羊座22°でバラニーになりますが、逆行の考え方として、そのように細かい解釈はしないのではないかと思います。

    つまり、牡牛座の1°で逆行していても牡牛座の29°で逆行していても同じ一つ前の牡羊座からアスペクトしているかのように働いているという意味で区別する必要はないのではないかと思います。

    つまり、逆行の惑星の考え方は、天文学的、数学的に度数を検討するような性質のものではなく、前兆学的、象徴的に解釈するものだと思います。

    また、もしバラニーに惑星が在住していないのであれば、バラニーにアスペクトしている惑星があるかもしれず、また諜報に関心を持つのは、バラニー以外でもプールヴァパールグニーやプールヴァアシャダーなどもそうです。

    つまり、これらのナクシャトラに惑星が在住していたら、惑星は5室目と9室目に0.5の力で部分アスペクトしますからそうした影響もあるかもしれません。

    ですからバラニーの影響でその傾向が出たとは言い切れない感じもあります。

    また「牡羊座バラニーのナクシャトラに強く興味を覚える」とか「社会の構造や出来事の裏側、人や物の流れなどに頻繁に興味を覚える」ということもバラニーの影響で生じたことか分かりません。

    主観的に経験しているそのことは、実際はバラニーの影響ではないかもしれません。主観はそれ程あてにはならないと考えた方がいいと思います。

    もしラーフとケートゥの逆行の動きも一つ前の星座からアスペクトすると解釈すると、ラーフ、ケートゥは常に一つ前の星座に複製があるということになり、その解釈を常にしなければならなくなりますが、そのような解釈をしてうまく行くような気がしません。

    ラーフ/ケートゥ軸がどのハウスの軸にあるかといった影響は非常に大きいですから、それらの影響が2倍に増えたとすると現象的には大きな影響があると思います。

    今まで実践してきた人たちが、そのような現象に気がつかないはずがないと思います。

    逆行の惑星が一つ前の星座からアスペクトするという観点は、ブリグ占星術の技法ですから、そうした考え方があるかどうか調べた方がいいと思います。
  • ありがとうございます。

    プールヴァパールグニーやプールヴァアシャダーには惑星は在住していません。
    もう1つ、質問よろしいでしょうか?
    バラニーにアスペクトしている惑星、というのがよくわからないのですが、
    惑星がバラニーに在住していないなら、アスペクトするというのは不可能ではないでしょうか?
  • 逆行のラーフの影響を度数にこだわって考えるのであれば、例えばバラニーは牡羊座13°20’~26°40’ですが、対向の天秤座で、その度数の範囲に在住して牡羊座にアスペクトする惑星や、対向でなくてもその範囲内に収まっていることで、より関与の度合いの濃いアスペクトが形成されていると考えることが出来ます。そうしたアスペクトは考慮しなくていいのかどうかという意味で書きました。私自身はそうした細かいことまで考えることはしていません。
  • 私は、その度数の範囲に在住してアスペクトする惑星については、一度も考えた事がありませんでした。
    私のラーシチャートでは、火星が乙女座18度、土星が天秤座18度の位置に在住していますが、
    この場合、各々、牡羊座で言えばバラニーの度数域に該当しますが
    火星と土星がバラニーの影響を受けているという事ですか?
  • 惑星のアスペクトはアスペクト先にあたかも惑星が在住しているかのような効果を与えます。
    従って、アスペクト先にあるナクシャトラがあればそのナクシャトラに惑星が在住しているかのような
    効果があるのではという意味で書いています。

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