詐欺師たちとの闘い ―市場原理主義が生み出した怪物たち―

西日本で、大規模な水害が発生している中で、私は個人的には詐欺師にあと少しの所で騙されるかもしれなかった勧誘を受けていた。



私は30万円をほとんど振り込む寸前まで行っていたが、違和感を感じてすんでの所で思いとどまった。



それについては後述するが、トランジットのラーフが蟹座に入室してから、そのような詐欺を働こうとする人々が私の周辺に徘徊しているのが目に付くのである。



例えば、私はfacebookを使用しているが、最近、私の個人ページに欧米の女性の方が、友達申請をして来たのだが、許可をすると、その方は、突然、私に『家族が癌なので寄付をお願いできませんか』とメッセージを送ってきた。



もちろん、英語のメッセージである。



実際にはもう少し丁寧に長文で書いてあるメッセージであった。



然し、私はそれは胡散臭いと思ったのである。



突然、見ず知らずの人に癌の治療の寄付を個人的に求めてくるという感覚に対して、違和感を感じるのである。



街頭で、募金箱を持って、癌患者の寄付のキャンペーンを行っているなら別であるが、私はほぼ間違いなく、相手の同情を利用して、少額の寄付を多方面から徴収する詐欺の一種だと看破した。



もしかすると、本当に真剣に寄付を求めている可能性もないとは言えないが、可能性としては低いと思われる。



友達申請をしてきて、そうした寄付を要求するメールを自分から積極的に送ってくるということの一連の動作が、非常にアグレッシブである。



私はそれ以来、彼女に返事をしていないが、彼女は今でも私のfacebook上の友達である。



因みに詐欺師だと思ってもあえて拒絶せずに泳がせておくというのが私の方針である。



CIAがロシアの二重スパイを見つけても通常は、その人物にそれを問いただしたり、非難したりしないのである。



その人物に例えば、モグラ1号というニックネームを付けて、その後、監視を継続するというのが、諜報部のやり方である。



私もナクシャトラがバラニーなので、そうしたメンタリティーを持っている。




こうした詐欺を仕掛けてくる人々は、蟹座をトランジットしているラーフの象意ではないかと思うのである。



蟹座は個人主義で、リバータリアンの星座であり、何でも自分でやろうとする自営業者の星座である。



どんな手段を使ってでも、それが詐欺であっても、お金を稼ぐのだというアグレッシブなまでの自力本願的なメンタリティーがそこには見られる。



あるいは、お金が必要なので、なりふり構っていられないのかもしれない。



蟹座の人というのは、そうした意味で、逞しい(たくましい)人々なのである。



蟹座をトランジットするラーフというのは、そうしたお金が必要なので、なりふり構っていられない狂人たちを表していると言えるかもしれない。





もう一人、カンボジアの女性からもfacebookで友達申請が来たが、彼女も私にあるメッセージを送ってきた。




彼女は銀行に勤めている(実際に社名も掲載されていたが、大手の外資系銀行であった)が、ある日本の老紳士の口座があり、その日本人が亡くなったが、相続人がおらず、お金が眠ったままになっているというのである。


口座には10 billion dollarsが入っているということであった。

因みに日本円にすると、100億ドル、つまり、1兆円ぐらいである。




そして、その女性は、私のパスポート情報など登録に必要な情報があれば、書類を準備して、その亡くなった日本人の相続人として登録することが出来るというのである。



自分のカンボジアの身分証明書の映像まで送ってきたので、非常に手が込んでいる。



この手続き自体は、合法であり、全く問題ないといい、詳しい手順を示すので、パソコンのメールアドレスを送って欲しいとfacebookのメッセンジャーで言ってきた。




私は登録には何が必要なのかとか、暫くfacebookのメッセンジャーでやり取りしていたが、やり取りをしている段階で、どのような詐欺なのか既にピンと来ていた。




この女性は、おそらく私を相続人として登録する手続きが終わったとした段階で、今から10 billion dollarsをあなたの銀行口座に送金するので、その送金に必要な送金手数料をくれと要求して来るのではないかと思ったのである。


そして、それが彼女の稼ぎである。



つまり、それまでの間に書類を準備して相続人に登録するなど、いろいろ作業しているように見せるのは、その最後の段階での送金手数料を搾取するための演技に過ぎない。



あるいは、私がもし話に乗って、パスポート情報などを送ったら、その情報が、闇の市場で売買されていたかもしれない。




私は彼女に「もしその話が本当だったら、私を相続人に登録してくれたら、私はあなたに10 billion dollarsの半分を手数料としてあげますよ」などと英語で返答していたが、メールアドレスを悪用されたくなかったので、パソコンのメールアドレスすら送らず、暫くそのまま放っておいた。


暫くの間、彼女は、私のfacebookの友達として、リストに入っていたが、最近、見たらアカウントが削除されていた。



彼女は一つミスをしたと思うのである。




10 billion dollars(1兆円)などは、あまりにも巨額過ぎるお金である。


そんなお金を持っている個人などはそうそういる訳がないのである。



またそうしたお金を日本の銀行に送金しようとしたら日本の当局が直ぐにおかしいと感知してしまう。




せいぜい口座に残っているお金を1億円ぐらいにしておけばよかったのである。



そうすれば、それは現実的な話であり、映画に出てきそうな話でもある。



騙される人ももっと増えるのではないだろうか。




そうした詐欺を働こうとする人が、緻密に計画を練り上げているのかもしれないが、最後の最後の所で、例えば、金額の設定などの所で、常識をかなり逸脱した金額を設定してしまったり、ミスを犯すのである。



これは彼らが、ラーフの表示体だからではないかと思われる。



彼らの手段を選ばずに金を稼ぎたいという切実な願望が、そうした識別力を狂わせて、話や事実関係にどこかおかしいと思わせるアンバランスな面を露呈するのである。




話の90%までは筋が通っていても最後の10%で、どこか直感的に常識的におかしいと思わせるミスが露呈するのである。




それは彼らがラーフの表示体だからではないかと思うのである。




現在、トランジットのラーフが蟹座を通過しているので、個人主義で、リバータリアンで、自分の力で詐欺をしてでも金を稼いでいくという雑草のような、なりふり構わない人々が増殖しているのであるが、その人々はラーフの表示体なのである。



そして、ラーフにはアンバランスさというか、「過剰性」というか、どこかおかしな面があるのである。




上述したカンボジアの女性も何故、口座に残っているとしたお金を10 billion dollars(1兆円)にしなければならなかったのか理解できないのである。



その金額の一点だけで、彼女が見せかけているストーリーが台無しになるということが、彼女の頭の中で、分からないらしいのである。






それ以外にも最近、駅前で、「お金の援助をして下さい~」といった日本語のメッセージが書いてある表面がラミネートされたカードを見せて声をかけてくる、アジア系の女性たちがいる。




その彼女たちも同情を利用して、お金を搾取する詐欺の一種ではないかと思うのである。



物乞いに限りなく近いと思うが、そうした日本語のメッセージ入りのカード(名刺サイズ)などを所持して、組織的に日本人の弱点である義理人情に弱い所を付いてくる所などが巧みである。



そうしたかなり手が込んでいて、組織的なやり口を見ると、うんざりして来るのである。




そうした逞しい詐欺師たちは、施しを待っているような哀れな感じではなく、非常にアグレッシブで強力である。



インドに行くと、勝手にカバン持ちを押し売りしてサービスを提供して、最後に金をくれとチップを要求してくるインド人がいるが、そうしたインド人を超えるアグレッシブさがそこにはある。





実は、このような詐欺師は、市場原理主義が浸透してきてから増殖しているのである。



小泉純一郎政権で推進された市場原理主義、金融ビッグバンなど、2000年前後のあの辺りから、日本でも振り込め詐欺が急増しているのである。



社会で貧富の格差が進み、社会的弱者が開き直って、手段を選ばずに稼ごうとするようになったのである。





逆に言えば、貧富の格差が進み、経済的弱者は、そのぐらい逞しくしないと生きていけない社会であるといってもいいのである。



それはインドなどに行っても分かるが、詐欺とか、泥棒などが日常茶飯事のように繰り広げられている。




例えば、私はインドに行くと、デジタルカメラとか、毎回、何かしら盗まれ、日本に郵送しようとした荷物が、それを手伝った仲介人の手で抜き取られていたり、様々な詐欺、盗みの被害にあっている。(罪深いからなのか?)





それで、世界の貧富の格差、日本の貧富の格差が拡大しているので、facebookを利用して、グローバルに詐欺を働こうとする人々も出てきたと考えられる。



以前は、迷惑メールなどで、そうした詐欺のメールが送られてきていたものだったが、今ではfacebookで、友達申請をして来て、お互いに顔写真が見える状態で、詐欺を仕掛けてくる時代になったのである。





そして、私は冒頭で、詐欺で30万円をもう少しで振り込みそうになったと述べたが、それは2018年7月8日の夕方に起こったのである。




既にその前から仕込として、何度か連絡が来ていた。




私は以前、人づてに知った仮想通貨のセミナーに参加したのである。




その時にそのセミナーでは、仮想通貨の誕生からこれまでの経緯の説明があったが、仮想通貨のトレードの仕方を学習しなければ今のタイミングとなっては稼げないという話であった。



そして、通常、そうしたセミナーで行われている無料セミナーだが、そのセミナーの中で、高額セミナーへの誘いがあるというお約束のパターンを経験した。



40万円で、ビットコインFXのトレードを学習するという数か月の研修へと誘うのである。



私はそうしたバックエンドの商品の販促があることは分かっていたが、仮想通貨のセミナーがどんなものかリサーチに行ったのである。



そして、そこで私の失敗談などを披露した上で、お金もなく、する気もなかったため、その40万円のセミナーには参加せずに引き揚げてきた。




後日、そのセミナー主催者から月利30%~50%を叩き出すアービトラージの自動売買システムの無料モニターを10名限定で募集しますと連絡が来たのである。



アービトラージというのは、仮想通貨の取引所間の価格差を利用して、価格が安い取引所で購入し、価格が高い取引所で、売却して利益を得るのである。



そうした取引で得られる利益は、1取引で、500円~3000円ぐらいにしか過ぎないが、それを高速で、何度も繰り返すことによって、月利30%~50%を安全確実に稼ぐシステムだということであった。



月利30%~50%というのは、運用する資金が、月々、1.3倍~1.5倍に増えていく複利計算である。




無料モニターでは、100万円の資金も貸しますということであった。



半年ほど運用したら、100万円の資金を返すか、もしくは、そのシステムを300万円で購入して下さいという二者択一の選択ができるという話であった。



もしそのアービトラージシステムがそんなに儲かるなら、300万円で購入しても割が合うのである。



仮想通貨のアービトラージの自動売買システムについては、他の業者のランディングページを見たことがあり、確かに原理的には、安全に確実に稼げる仕組みである。



従って、以前から興味は持っていたのである。



然し、そうした他社のシステムとは差別化されたより優れたシステムを開発したということだったので、そのシステムは、非常に魅力的に思えた。


私は、アービトラージシステムがそんなに凄い利益率なら、自分たちの資金を何故、自分で運用しないのですかと質問したが、アービトラージで運用した利益は、雑所得になってしまうため、最高税率55%が税金でもっていかれてしまうが、もし自動売買システムの販売なら、通常の法人税率を支払えばよいだけだから、むしろモニターの人たちに資金を運用してもらった方が稼げるのですという回答だった。


その説明は、彼らが自分でアービトラージシステムで資金を運用しない理由として、至極、合理的で、納得が出来る答えであり、私はその話を信用した。



私は早速、無料モニターに申し込んだが、数日して連絡が来て、400名の応募があったが、選考の結果、200名の中に選ばれましたという連絡があった。



それで、私は喜んで、是非、お願いしますということで、次の連絡を待った。



そうすると、また1~2日して、200名の中から20名の中に選ばれましたと連絡があった。



私はそれはすごいと思って、喜んで、最後の10名に選ばれたいと思った。



そうすると、また1~2日して連絡があり、惜しくも最後の10名には選ばれませんでしたということだった。



私はがっかりしたが、10名の無料モニターの方は、モニター期間が終われば、300万円でシステムを購入しなければならないが、今回に限って、最後の20名までに残った方に特別に30万円でアービトラージシステムを販売するという申し出があった。



この辺りのやり取りで、読者の方は、おかしいと思われるかもしれないが、私はまだこの時点では、これが詐欺だとは思っていなかった。



むしろ、無料モニターの人々は、半年運用した後で、300万円でシステムを購入しなければならないが、今、30万円でシステムを購入できるのはお得ではないかと考えたのである。




月利30%~50%で、複利計算で資金が増えていくという夢のような話に幻惑されて、私自身は、これが詐欺であるとこの時点では気づくことが出来なかった。




但し、さすがに30万円の出費はきついので、私はそのシステムで自分の資金を運用して得た利益で、システムの代金である30万円を支払う形ではダメなのかと交渉した。



然し、試してからというのであれば、売ることは出来ないということだった。あくまで今のタイミングで購入する人だけに特別価格で販売しますということだった。




それで、私は仕方なく、それでは30万円で、システムを購入しますと申し出たのである。




その際、私は、「システムのランディングページのようなものはないのですか?」と質問した。



これまで口で説明を聞いていただけだったので、実際に購入するとなったら、システム仕様書なり、商品説明書を読みたいと思ったからである。




アービトラージの自動売買システムがどのような仕組みで動作するのか確認したいと思ったのである。



然し、ランディングページというものは、まだ販売の段階ではないので用意していないとのことであった。




私は、銀行振込みか、クレジットカードのいずれかの支払いを申し出て、どちらかを選択するので、一応、両方の支払い手段をメールで送って下さいと依頼した。



その際にその担当者は、クレジットカードは、15万円ずつに分けて送ることもできるし、30万円一括のものも送ることが出来るとか、クレジット決済した後で、カード会社に連絡すれば、12分割とか、24分割とかに出来るのでその方がお勧めであるとか、そうした話に執拗にこだわりを見せた。



その辺りも今思えば、おかしな所である。お金を取り損ねないように支払いの方法を事細かにアドバイスして来ていた訳である。




その日の夜、セミナー主催者からメールが送られて来たが、全くシステムについての説明書もなく、また商品購入のお礼もなく、自分の名前を名乗りもせず、ただクレジットカードで支払う決済ページのリンクだけが付けられた素っ気ないものであった。




その商品の決済リンクには、販売者業者名、販売者名、事務所所在地、電話番号などの連絡先などの情報が記載されてあるはずの【特定商取引法に基づく表記】がなく、またメールの末尾に署名なども何も付いていないメールであった。





そして、その決済ページのリンクをクリックしてみると、有効期限切れになっており、そのこと一つ取っても拍子抜けする状況である。





それで、私は、はじめて、この取引の相手は、おかしいと思い始めた。









翌日、連絡が来た際にそのことを指摘して、どこに行ったら、主催者に会ったり、連絡できるのか、住所や事務所所在地、またシステム仕様書なども添付して送って下さいと依頼した。





その際にシステムがどのような仕組みで動作するのかを聞いてみた。





アービトラージシステムはどこに存在して、どのように可動していくのかを聞いたのである。




当然、そうしたシステムはサーバー上で動作させなくてはならないため、サーバー上に存在しているという答えを期待していたが、その担当者は、システムは取引所の中にありますとしか答えられなかった。




通常は、自分たちで運用するサーバー上にシステムがあって、そのシステムからAPIを通じて、各取引所に接続して、安い価格、高い価格を調べた後に買い注文や売り注文を取引所に送信するというシステムのはずなのだ。




取引所というのは、他人がレンタルあるいは所有するサーバー上で運用されているため、そこに自分たちのシステムを置くことは出来ないのである。




私がそのことを相手に指摘しても全く埒が明かない感じで、システムは取引所に入っていますとの一点張りであった為、取引所の画面を表示しているブラウザ上に埋め込まれるプラグインのようなものですかなどと、相手の意を勝手に酌んで自分から納得するといった始末だった。





そして、後から思えば、おかしな話だと直ぐに分かるのだが、開発したアービトラージシステムは、スーパーコンピューターで運用されているので、高速であり、多くの取引回数が可能なのだと当初、相手は主張していた。




スーパーコンピューターというのは、非常に高価なマシンであり、何十億、何百億するはずである。




国家プロジェクトなどでも用いるのが、スーパーコンピューターである。




一個人で所有したり、購入できるものではないのである。




後から考えれば、私たちのシステムはスーパーコンピューターで運用していますと言った時点で、この取引相手は怪しいと思わなければならないのだが、私は、後からこのことに気が付いた。




そうしたことで、よくよく考えると、彼らは会話の中の端々で、ボロを出しており、それらが積み重なっていくと、繕いきれない張りぼての姿となって現れるのである。



私が、主催者の住所や事務所所在地、またシステム仕様書なども添付して送って下さいと依頼した後で、送ってきたメールでは、主催者は名前こそ名乗っているが、やはり、【特定商取引法に基づく表記】などは全く無く、メールの末尾などに署名なども何も付いておらず、システムの説明書や仕様書なども全く付いていなかった。



こうしたお粗末な対応があり、私は彼らを疑い出して調べ始めたが、以前のセミナーのページなどに記載されている会社名、代表者名、そして、事務所所在地などを調べてみると、会社の所在地は、建物が存在しておらず、ただの地下鉄の住所であった。


また代表者名も偽名のようであり、またどこかのアフィリエイターが、危険なセミナーとしてそのことを指摘していた。




そこで、やっと私は、彼らが詐欺だということに気づいたのである。




担当者からの電話や、その時に交わした会話の不可解な点が、走馬灯のように一気に頭を駆け巡り、彼らは完全に詐欺師であると分かったのである。





ビジネスマンであるにしては、名前や住所や事務所所在地などが書いてある特商法の記載ページも示せず、またシステム仕様書なども示せず、メールの書き方一つに表れる違和感など、あらゆることがお粗末なのである。



そして、スーパーコンピューターとか、月利30%~50%というあり得ないぐらいの利回りなど、誇張された「過剰な表現」や、それでいて、システムの仕組みさえも満足に説明できないお粗末さなど、計画の内容が雑で、あまりにも細部の繊細さに欠けているのである。





つまり、アービトラージの自動売買システムは存在していないのである。




そしてお金を振り込んだら、それで、連絡が無くなって終わりであったと思われる。





詐欺師というのは、非常にもっともらしいことを言ってくるのだが、よく話を聞いてみると、細部においての緻密さに欠けているのである。




何かが過剰に強調されていたり、そうかと思えば、何かが欠けていたり、全体としてのバランスも取れていないのである。




それで、総じて、違和感があり、そして、遂には、それが詐欺であることが露呈するのである。




特に決済リンクしか付いていないメールが送られてきた時のその違和感は非常に大きなものだった。




彼らは手っ取り早くお金を得ようとしている為、それが正直に表れたのである。




そして、いろいろ詐欺の計画を練ったとしても、そのようにして、ミスが発生してしまう。




その小さなミスが波紋を広げ、やがて、全ての計画が破綻してしまう。





振込先の銀行口座は、〇〇県(地方)の口座になっており、何故、東京でビジネスをしているのに〇〇県の口座なのかも理解に苦しむ所である。





そうした要素の一つ一つでミスをする訳である。




彼らは哀れな田舎者の詐欺師集団であり、まるで洗練されていない。




振り込め詐欺の集団も、ああいった田舎者が、事務所に集まって設置電話でやっているのではないかと想像することができる。






私が決済リンクから振込みをしないので、担当者から連絡がかかってきた。




その時に私は名前や住所や事務所所在地、連絡先などがメールに書いておらず、特商法の記載ページもなく、システム仕様書なども添付されておらず、購入前にデモ画面も見せられない状態で、先に振り込ませようとすることの違和感について指摘し、ビジネス慣習上、あり得ないことだと説明し、また担当者がろくにシステムについて説明できず、システムのソフトウェアがどこに存在するかも言えず、そもそもサーバー上にシステムを置くという知識すらないので、最後は怒鳴りあいになって、システムはどこにあるのか、開発者に聞いて返答するように伝えた。



翌日、担当者から電話がかかってきたが、システムは分散されて設置されているが、所在場所は非公開だそうである。またデモ画面は〇〇県(地方)に来れば見せるとのことだった。まさに「ああ言えば、こういう」である。



彼らはおそらくアービトラージシステムなど持っておらず、サーバーという概念すらなく、システムが取引所の中に入っているといったとんちんかんなことを主張して、自分たちが持っていると主張しているシステムについての情報を一切示さない。




それでいて、決済リンクだけ送ってきて、お金を振り込めば、必要な書類は送るというのである。




間違いなく、お金を振り込んだら彼らに連絡はつながらなくなるだろう。





最初に話した段階では、サーバーすら知らなかった担当者が、私が普通は、サーバーにシステムを置いて、そこから取引所につなげるやり方しかあり得ないと話した為、それで学習したのか、次に連絡が来た時には、「システムは分散して存在しており、どこにあるかは非公開」などと誰に入れ知恵されたか分からないが、多少、まともなことを言ってきた。




そして、その後、特商法の記載ページ付のアービトラージのランディングページらしきものを送ってきた時には驚いた。彼らは私とのやり取りで学習したのだろうか。




私は彼らに知識を与えて、学習させたことを後悔した。





彼らは、お金を振り込めば、アービトラージシステムは使えるが、購入前に一切、何一つ情報は提供しないの一点張りで、またシステムがどこに存在するかといった質問には、最後まで回答しなかった。






まさに彼らは罪悪感など微塵も感じずにあたかもビジネスを行なうかのように確信犯的に詐欺を行なっている。





そして、こう言われた時には、こう言い返すというフレーズや言葉を準備し、練習している。





私が、「アービトラージシステムなど本当はないのではないか」と相手に本音を付きつけると、「もし私たちが詐欺師だったらとっくに捕まってますよ、今、私たちはいません」とこなれた回答を返してきた。




つまり、詐欺師と疑われることにも慣れていて、動揺する様子はないのである。




そして、徹底して嘘を突き通す意志があるようである。





詐欺師は、一度、嘘を突くと、永続して嘘を突かなければならないのである。嘘に終わりは来ない。




嘘を突き続けるには、非常に優れた記憶力が必要である。自分が過去に言った言葉とその後に言った言葉に矛盾があってはならず、整合性が取れていなければならない。




しかし、そんなことは不可能なのである。





その証拠に今回、担当者は、アービトラージシステムの説明をする際に最初に説明していたシステムの内容が、後日、微妙に説明が異なっていた。




例えば、最初は、スーパーコンピューターを使っていると主張して、次の時は、スーパーコンピューターという話は微塵も出てこないのである。





過去から未来に渡って、一貫して、整合性のある嘘をつき続ける記憶力も能力も持ち合わせていない為、大抵の詐欺師はそこで尻尾を出すのではないだろうか。





詐欺師の話はコロコロ変わって、一貫性がなく、細部が微妙に違ってくるので、直ぐに詐欺だと分かるのである。





今回もまさにそうであった。





嘘つきと暫く話をしていると、話に矛盾が出てくるのである。そして、それを指摘すると、嘘つきはしどろもどろになって、上手く返答を返すことが出来ない。





そして、その場は、しどろもどろのまま何とかごまかすと、後日、じっくり考えた上で、また厚顔で嘘をついてくるのである。







そして彼らは強気である。強気でいさえすれば何とかなると思っている。かなり図太い神経や心臓も必要である。(※図太い神経の事例としては、振り込め詐欺師たちが、一度、詐欺に成功した相手にもう一度、連絡をして来て、追加の振り込みを要求するといった事例が確認できる)







そのようにして、彼らは一度、嘘をついたが為に一生涯、嘘をつき続ける。その嘘に終わりは来ない。





そして、こうした手段を選ばず、罪悪感も感じずにビジネスのように詐欺を行なう人々が増殖している。





警察が取り締まれないほど数が多く、野放しになっているのである。






そんなことで、詐欺に遭いそうになった顛末を書いたが、これがジョーティッシュにどんな関係があるのかと言えば、現在、トランジットの水星とラーフが蟹座をトランジットし、火星がアスペクトしている。




やはり、西日本の水害と同じようにこの配置が、こうした状況をもたらしていると思うのである。




特に私のダシャーは、金星/木星/金星/月/ケートゥであり、スークシュマダシャーが月期であるが、私の月は蟹座のプシュヤに在住しているので、その月に対して、ラーフと水星がトランジットし、火星がアスペクトしている。




また私の牡羊座ラグナでは水星は、3、6室の支配星である。




従って、トランジットの水星も3、6室の支配星としての象意を運ぶと考えなければならないのである。




そうすると、現在、私の4室の月に対して、ラーフと3、6室支配の水星がコンジャンクトしている形になり、そのトランジットの傷ついた水星の表示体が詐欺師なのではないかと考えられる。




またプラーナダシャーのケートゥが、3、6室支配の水星とコンジャンクトしていることなども関係しているのである。




冒頭で書いたように蟹座にラーフがトランジットしてから、詐欺師的な海外の人物が、facebookなどで私にアクセスしてくるのだが、特にラーフと水星のトランジットが重なった今、最も詐欺師的な人物が近づいてきたのである。




然し、何故、私が騙されなくて済んだかと言えば、9室支配の木星が山羊座から蟹座にアスペクトして保護しているからである。




今回、強調したいのは、ラーフは「過剰性」や「誇張」をもたらすということである。




そして、ラーフに支配されている人々、つまり金銭欲や物欲に囚われた結果として、手段を選ばずに利益を得ようとする詐欺師の話には、どこかアンバランスでおかしな「過剰性」「誇張」が存在するのである。




冷静で識別力のある人は、そのことに気づくことができる。




然し、もし自分自身が「過剰性」に支配されている人は、そのことの違和感に気づくことが出来ないのではないかと思われる。




※本文中で挙げた人々は100%詐欺師であることを確認していないことはご了承下さい。但し、私自身はこれらの人々がほぼ間違いなく詐欺師であったと考えています。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 秀吉さん、こんばんは。
    私も最近、詐欺にやられました。幸い少額でしたが。私の場合はラインから怪しげなサイトに連れ込まれてしまいました。

    カンボジアの銀行員の女性の件は、かなり胡散臭いですね。私もその件は間違いなく何らの悪巧みが潜んでいるように思います。
    • ネットで、色々なリンクをクリックしたり、ラインからリンクをクリックしたりするのも気を付けないと詐欺師の偽サイトへ飛ばされたりしますから気を付けて下さい。

      こういうのは前からスパムメールでもあったと思いますが、facebookなどで友達申請して来た顔写真の付いている人物が仕掛けてくるという点でかなり以前よりも図太いというか、攻撃的です。

      但し、本文にも書きましたが言っていることが極端すぎるので、その辺りでボロが出てきます。

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