撤退するアメリカ



バイデン大統領がアフガニスタンからの撤退を発表した直後にイスラム原理主義組織タリバンの猛攻撃により、アフガニスタンの首都が陥落し、政権を奪取した。



タリバンが勝利宣言 アフガン首都制圧「戦争は終結した」
2021/8/16 9:18 毎日新聞

アフガニスタンの旧支配勢力タリバン政治部門トップのバラダル師は15日、首都カブールを制圧したことに関連してビデオ声明を発表した。「主要都市が1週間で陥落した予想外に迅速で比類のない勝利だ」と勝利を宣言。ロイター通信が伝えた。バラダル師は「人々の期待に応え、課題に取り組む」と述べた。

 またタリバンのムハンマド・ナイーム報道担当者も15日、カタールの衛星放送局アルジャジーラに対して「戦争は終結した」と述べ、政府軍との戦闘が終結したとの見解を伝えた。「私たちは、追い求めてきた国家の自由と人々の独立を手に入れた」と語り、アフガン政府要人の安全を保障し、対話していく用意があると説明している。
 ナイーム氏は「私たちは誰かを傷つけることを望んでいない。誰かを標的にするために私たちの国土を使わせることは許さない」とも強調し、「外国勢力もアフガニスタンで同じ過ちを繰り返すことはしないと考えている」と話した。【川上珠実】


この結果に対して、バイデン大統領は、「闘う意志のない政府の代わりに米軍が戦闘で命を落とす必要はない」と発言していた。


これは、本来、共和党の伝統的な主張であり、モンロー主義のようにアメリカは世界のことに関わらず、国内問題に集中するべきであるという主張である。


こうした孤立主義的な保守の考え方が強いため、アメリカは第1次世界大戦などにも中々参戦できない。


その為、ルシタニア号事件のような自作自演の工作が必要となる。アメリカ国民の世論を一気に参戦に導く為のショッキングな事件が必要なのだ。



本来、民主党政権は、世界の人権や民主主義の行方に関心を持ち、人権侵害があれば、積極的に介入してゆくという立場だが、特にタリバンはイスラム原理主義で、人権や民主主義の概念がなく、女性に対する抑圧なども激しいため、タリバンに対する戦争は、アメリカがその軍事行動を正当化できるタイプの戦争である。


本来、民主党政権ならば、タリバンの脅威を理由として、アメリカが与えた民主主義の為に引き続き、米軍が駐留し続けても問題はないという判断となる。


然し、現在、アメリカは、財政的に余裕がなく、米軍の撤退を盛んに主張するトランプが、7000万票も獲得して粘ったように今のアメリカは、完全に共和党保守が強くなっている。


特にリバータリアニズムが強くなっている。(現在、アメリカの建国図で、蟹座に在住するラーフ期であることがそれを象徴している)


アメリカは、財政的に余裕がないので、他国のことに首を突っ込み、無駄なお金を使わずに「家に帰ろう」という主張になっている。



冷戦が終わって、ソ連との間の軍拡競争がなくなった後、アメリカの軍産複合体が、新しい戦争を作り出す必要が出てきた。



それで、そういう必要性が出てきた際に9.11が起こったのである。


この9.11の実行犯であるオサマ・ビン・ラディンを追跡し、オサマ・ビン・ラディンを匿っていたタリバンを追放して、アフガニスタンにガニ大統領による傀儡的な政権を設置したのである。


然し、その後、好戦的なブッシュ政権のネオコン(新保守主義)の勢力が、「アメリカ21世紀プロジェクト」という、アメリカの力で世界を統一するという帝国主義的な理想を掲げて、イラク戦争を開始した。


アメリカが中東の石油利権を確保し、実行支配したいので、大量破壊兵器を隠しているという名目で、イラク戦争を仕掛けたが、そうしたアフガニスタンへの侵攻や、イラク戦争などの中東への軍事介入は、全て、アメリカの利己的な理由による戦争であり、9.11も中東への戦争を開始する為の自作自演の事件であったという意見も多い。


この時、共和党内のタカ派が、非常に間違った戦争を開始したのである。


但し、表向きは、民主主義を広めるためという理想主義によって、このアメリカの利己主義は偽装されているのである。



そうしたことで、イスラムの伝統を無視して、民主主義が根付かないような国に無理やり民主主義を根付かせようとして、傀儡政権を作ってみたが、それを維持するコストが高く、民族主義的な闘志を掲げて、米軍に向かってくる為、タリバンというのは、非常に手強い相手であるようである。



最近、2021年3月12日に公開された映画『アウトポスト』で、米軍に対するタリバンの猛攻撃が描かれていたが、一人一人の戦闘員が、国を奪われたことに対する復讐心と、国を取り返すという理想主義、イスラムのアラーの神への忠誠心で、猛烈な聖戦を仕掛けてくるので、それに応戦する米兵は、大変である。



結局、アメリカの資金によって、打ち立てられていた傀儡政権は、タリバンの猛攻に対して、たいした抵抗もせず、ガニ大統領はヘリコプターでさっさと国外逃亡してしまった。




これは、アメリカが帝国主義的な形で、民主主義を世界に押し付けても上手く行かないことの表れであり、そもそも軍産複合体の利益のためであったり、石油利権の為であったり、自己欺瞞がある為、アフガニスタンにとっては迷惑でしかなかったといえる。




今回の米軍の撤退は、9.11以降、アメリカが行なった間違った戦争の締めくくりであり、時計の針をその頃に戻すかのような出来事である。



全ては振り出しに戻ったのである。



この2001年以降に始められたアメリカによる間違った帝国主義が、終わらせられたのである。



そして、その時、政権の座にあったタリバンが、また元の鞘に収まったという形である。




この事件で、この20年間、繰り広げられてきたアメリカの戦争が、ただただ無駄な戦争であり、何も生まなかったことを示している。



但し、タリバンは、自分たちが政権から追放されて学んだのか、首都を制圧して、政権を奪取した後、アメリカに協力した人びとには恩赦を施し、「イスラム法の下で女性の権利をこれまで通り守る」と声明を発表している。



もしアメリカの占領下で、タリバンが、学んだことがあったとすれば、そこの所である。


アメリカが自国民に与えたような民主主義や人権というものを少しは国民に与えないと正当な政権となり得ないことを学んだようである。



歴史的に見ると、アメリカは、第二次世界大戦後、第二の植民地政策として、アメリカの傀儡政権を世界に樹立してきた。


まずは、CIAの協力者が、発展途上国の指導者にダムや道路、電力網、港などのインフラを構築する為の融資をIMFや世界銀行などのアメリカの出先機関と連携して申し出る。


そこで、相手国を借金漬けにして、借金が返せなくなった所で、アメリカの言うことを聞くように仕向けるのである。


それでも言うことを聞かない指導者は、反体制組織によるクーデターなどをCIAの工作活動として仕掛けられたり、最終的に従わない場合には、軍事侵攻して、アメリカに従わせる。




そうしたアメリカが行って来たやり方を中国が真似しているようである。



中国が、アメリカが撤退して、タリバンが政権奪取したアフガニスタンを早速、国家として認めている。



タリバン政権に恩を売って、様々な利権を引き出したいのである。




このようにアメリカが撤退した後は、中国やロシアが影響力を行使しようとし始める。




今回の事件は、アメリカの世界からの撤退を象徴する出来事であり、本来、トランプ大統領が主張していた政策である。




米軍を韓国から撤退させるとか、世界から撤退させるのは、コストがかかるからである。




バイデン大統領は、本来は、民主党なので、米軍を世界に展開して、民主主義を守らない国には制裁を課したりするのが、本来である。




然し、今回は、民主党のバイデン大統領の口から、「闘う意志のない政府の代わりに米軍が戦闘で命を落とす必要はない」といった言葉が飛び出している。



これは、トランプのアメリカファーストの考え方に追従するもので、アメリカは、他国に無駄なお金を使わないし、無駄に米軍を派遣しないという決定である。




然し、バイデン大統領の顔を見ると、タリバンに政権奪取されたことは、大失敗であり、痛恨の極みであったように見える。




イラン=イスラム革命などを見てもアメリカの民主主義の押し付けに抵抗は強く、各国が独自の文化の下で発展していくというのは、各国の権利である。



やはり、いくら民主主義とか、正しいことであっても、それを強制的に押し付けることは正当化されず、またアメリカにはそれを押し付けるだけの力ももはやないことが露呈している。



民主主義という価値は、世界にあまねく普及するべき、普遍的な理想なのかどうかは、考える余地がある。



あるいは、民主主義という価値には普遍性はあるが、たたそれが普及するにはもっと時間がかかるということか。



民主主義というのは、実は、自由主義であり、お金を稼ぐ自由を意味しており、お金を持っている人がもっとも強い影響力を行使するというお金のヒエラルキーを意味している。



例えば、ロシアのプーチンは、アメリカが普及させようとする民主主義、すなわち、新自由主義経済を否定して、優しい全体主義を主張している。



民主主義、自由主義、資本主義というものが、世界に普及すべき普遍性があるのかどうかが問われている。







この今回の歴史的事件を見て、思うことは、バイデン大統領の判断は、9.11以来、アメリカのネオコンが世界に対して行なってきた間違った行為を終わらせるという意味では英断であったと思われる。



本来、アメリカが、アフガニスタンなど他の国に駐留する権利は全くないのであり、アメリカの駐留自体が問題をもたらしてきたというのが、真実である。



米軍が、イラクやアフガニスタンに占領していること自体が問題を生み出してきたのである。



そのことを気づいて、米軍の撤退を決めること自体は、霊的な判断であり、英断であると思われる。



然し、米軍が撤退したら、タリバンというイスラム原理主義組織が再び、政権に返り咲き、アフガニスタンの国民の人権を侵害しかねない状況になってしまった。



これはバイデン大統領にとって痛恨の極みである。




但し、元々、国民の運動によらずに他国の軍事力などで、民主主義を与えるといったことが間違いなのである。



それは長く続かないし、根付かないのであり、教育や知識の普及、軍事力によらない働きかけが必要であったと思われる。









今回の出来事がアメリカの建国図に出ていないかどうか見てみたが、現在、アメリカは、ラーフ/木星期である。




アンタルダシャーが木星期であり、木星が出生図では5室の支配星で11室(双子座)に在住し、ナヴァムシャでは、ラグナロードで3室(水瓶座)に在住している。



木星は、生来的機能的な吉星で、D1とD9で、リベラルな星座である双子座と水瓶座に在住している。



従って、アメリカの建国図で言うと、霊的な惑星である木星の働きで、バイデン大統領のアフガニスタンからの駐留米軍の撤退という英断につながったものと思われる。




過去の好戦的で、間違った侵略的な戦争行為を健全なリベラルの判断で終わらせたと考えることが出来る。




但し、ラーフ/木星期を判断する場合、マハダシャーのラーフとアンタルダシャーの木星は絡んでいない。




従って、主に12室に在住するラーフの象意が優勢に出ることを意味し、またラーフから見た木星の支配と在住が重要になり、ラーフから見て木星は12室に在住している為、今回のような損失の経験となったのである。









アメリカにとっては、アフガニスタンからの撤退は、タリバンの政権奪取という屈辱的な結果で終わり、アメリカの威信を低下させ、アメリカの恥を晒したと評価されている。




つまり、『凶星のマハダシャーの時にそれと絡まないヨーガカラカのアンタルダシャーの時期は悪い』というダシャー解釈の不可解な例外と似たものが働いていると考えられる。




マハダシャーは生来的凶星のラーフであり、12室に在住して12室の支配星のように振る舞っている為、明らかな凶星である。




このラーフのマハダシャーにおいて、それと絡んでいないアンタルダシャーが、いくら5室支配の木星であったとしても悪いのである。




木星は、ラーフから見て、損失の12室に在住して、火星とコンジャンクトし、土星などからもアスペクトされており、傷ついている。




このラーフ期は、どんな吉星のアンタルダシャーが来たとしてもラーフから12室に在住している限り、悪いのである。




だから、バイデン大統領のアフガニスタン撤退は、霊的には英断だったのだが、アメリカの威信の低下をもたらしたのである。



そのことは、バイデン大統領が苦渋の表情を浮かべて、「私は撤退を後悔していない」と主張する姿によく現れている。




アメリカは世界からますます撤退し、引きこもり、世界での発言権を失っていく。




私は、アメリカの建国図において、ラーフから見て、12室に惑星集中している配置を見て、アメリカがマハダシャーラーフ期に入ってから、アメリカの衰退が進行していくと考えたが、今回の出来事もまさにそれに該当する。




今は、ラーフ/木星期で、ラーフから見て、木星は12室に在住している。




この木星に対して、6、7室支配の土星がアスペクトしていることが、タリバンの攻勢を表しているかもしれない。




結局、バイデン大統領の世界平和へ向けたアフガニスタンからの米軍の撤退は、タリバンの政権奪取によって台無しにされた形である。










ラーフ/木星期が終わった次は、ラーフ/土星期(2023年11月~2026年9月)に移行するが、土星は、ラグナから見て、6、7室支配で2室に在住しており、ラーフから見ると、7、8室支配で3室に在住している。




そして、月から見ると、1、12室支配で8室である。




土星のディスポジターは、2、11室支配で、12室に在住している。




土星のアンタルダシャーの時期には、アメリカは、戦争を含めた難しい外交問題(7室)を抱えたり、また財政的にも厳しく(2室の土星)、損失を招く(ディスポジターの水星が12室)時期かもしれない。






日本とアフガニスタンの共通点



このアフガニスタンの状況を日本に当てはめてみることは必要である。




日本は、第二次世界大戦前、満州に進出して勢力を拡大しており、アメリカにとっては目の敵の存在であった。



全体主義体制で、国民は天皇に忠誠を誓っており、ゼロ戦の体当たり攻撃に見られるように国家や天皇に対する忠誠心、家族や国を守るという心意気には凄まじいものがあった。



その辺りはアラーの神の名のもと、命をかけて、自爆テロ攻撃などを行なう、イスラム原理主義組織タリバンと共通する所である。



半藤一利氏の『昭和史』などを読みと、日本を軍国主義に導いた軍部は、天皇に忠誠を誓っており、正にイスラム原理主義と同じような封建的な勢力であったことが分かる。



戦後、武装解除され、上層部の人間は皆、公職から排除され、徹底して、日本の指導体制は、改造の手を加えられた。



日本国憲法を策定する際に例えば、日本側の憲法草案には、男女平等などが盛り込まれておらず、何度もGHQによって突き返された。



日本の戦前の指導者たちの思想は、明らかに封建的で、イスラム原理主義と対して違いはなかったと考えられる。



アフガニスタンでタリバンが追放され、アメリカ型の民主主義が導入されたように第二次世界大戦後、日本にもアメリカの民主主義が導入された。



それは成功を収めたようである。



76年経過した今現在も日本には、米軍が駐留している。




この米軍が、もし日本から撤退したらどうなるかということは中々想像できない。



米軍がいきなり撤退したら、そのアメリカ型民主主義体制下に慣れた国民は、突然、どうしたらいいか困ってしまう。



アフガニスタンでは、アメリカ型の統治を維持することが出来ず、攻勢するタリバンに対して、無血開城で明け渡してしまった。



アメリカ型民主主義は、自分たちで生み出したものでない為、それを維持する根拠が薄かったと思われる。



統治者である米軍が撤退したら、それを維持する意味もなくなってしまったのである。



アフガニスタンの国民は、前の封建体制に戻りたくないので、途方に暮れてしまう。



然し、そのアメリカ型民主主義は、デモ活動や、政治闘争によって勝ち取ったものでもなく、米軍支配下で与えられたものである。





もし日本から米軍が撤退したら、同じように日本人は困惑することになる。



まず米国が撤退したすきをついて、中国やロシアが国境の侵犯を繰り返したり、上陸してくる可能性が出てくる為、安全保障の問題が浮上してくる。



そして、日本国内のタリバンのような原理主義に近い思想の持ち主が、自国の防衛力の強化などを訴えて、自衛隊法の改正や、憲法改正などが行なわれるかもしれない。



因みに安倍政権を支える日本会議という組織があるが、成長の家や神道などの宗教グループであり、これらも原理主義組織といってもいいかもしれない。



こうした組織は、GHQによって書き換えられた憲法を大日本帝国憲法に復活させようとする動きにつながってくる。



このように米軍の撤退によって先祖返りが行なわれるかもしれない。



アメリカが衰退し、世界から撤退すると、日本は昔の本来の日本らしい日本に先祖返りすると思われる。



アメリカというあらゆる指図をしてくる存在がいなくなった時、日本はどういう国になっていくか、それは非常に興味深いことである。









日本のマンデン図では、まもなくマハダシャーケートゥ期に移行し、ケートゥのディスポジターの太陽が牡羊座に在住している為、日本が右傾化し、右翼民族主義や、国家社会主義的な状況が生まれてくると思われる。



ケートゥは、9室獅子座に在住しており、そこはアメリカの建国図のラグナである。



国際法や民主主義を授けてくれたアメリカに対する失望が生じる可能性がある。



そして、アメリカが撤退するならば、自分たちで国を守らなければならないという考えになってくる。




米軍が駐留していない日本など想像することも出来ないが、アメリカから日本が撤退すると、日本は変わらざるを得ない。



それが戦後体制からの脱却なのである。



今まで絶対に無理だったものが、アメリカが衰退することで、可能になってくるのである。








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コメント

コメント一覧 (4件)

  • バイデン大統領がアフガニスタンから撤退するのは霊的な英断ではなく対中国シフトですよ。
    イラクからも撤退していますね。
    • 対中シフトという考えは今の情勢だと普通にあるかもしれません。

      共和党寄りの考えに偏っているということです。

      民主党は親中ですが、今の情勢では民主党でも共和党寄りの考え方になっているということです。

      ただ、ここでは、ジョーティッシュのヴィムショッタリダシャーの解釈を論じており、

      ラーフから見た9室支配の木星が12室の配置は外国で徳を行なうという配置です。

      ですからネオコンが起こした無駄な中東戦争を終わらせるという民主党の理想主義的な判断を行なった所、

      その理想主義は失敗につながったと判断する方が、納得でき、ヴィムショッタリダシャーの解釈と上手く合います。

      またマハダシャーのラーフが凶星であるため、結局は、木星期は悪く出たというダシャー解釈の理論に上手く合致します。

      また対中シフトなら、何故、タリバンに政権奪取されることが予想出来ていたのに撤退したのか分かりません。

      返って、この地域からの米軍の撤退は、一帯一路を目指す中国を有利にしたと思います。

      ですから共和党のネオコンが始めた無駄なコストのかかる米軍の駐留を終わらせたということだと思います。
  • アフガニスタンと東シナ海や台湾や南シナ海を天秤にかけると後者の方が重要だから撤退したのでしょう。

    同時期にイラクからも撤退していますが朝日新聞の報道でも中国シフトといっています。

    バイデン大統領や民主党の良心や理想とは決していっていません。

    https://www.asahi.com/sp/articles/ASP7W7QBTP7WUHBI017.html?ref=amp_login&_gl=1*qt8ue9*_ga*YW1wLU1JR25HRW5FbUdBaHNlZGx1cUVuYlZSbWRRVTFMMTNyZGI5MU03bnBSbEp1cS1TMm0tZHBkNmM4Z29hUUFHbEU.

    またバイデン大統領の霊性の英断だというのならバイデン大統領のチャートをつかうかアメリカの建国図と併用することが適切だと思います。

    ここではバイデン大統領のチャートをつかわなかった理由が説明されていません。
    • バイデン大統領のチャートのナヴァムシャは、天秤座ラグナで、双子座9室に土星、月、ラーフ、水星が惑星集中しています。

      現在、木星/ラーフ期ですが、9室に惑星集中しているということは、風の星座の理想主義を何らかの形で示すと思います。

      アメリカの建国図でも木星はラーフから見て9室支配で12室双子座に在住しており、バイデン大統領のチャートでもナヴァムシャの9室双子座にラーフが在住しています。

      ラーフのディスポジターは、9、12室支配の水星で9室で定座に在住しています。

      従って、バイデンの政治決定には多少でも何らかの双子座9室の理想主義(ダルマ、法の遵守)が働いたと思います。

      9室というのは慈善活動や奉仕など今生で積む徳を示すハウスです。

      双子座というのは、一つの理由や目的だけで動くのではなく、複数の目的を同時に追求したりする星座ですから、色々な計算が働いたとは思います。

      ですから、アメリカの建国図に加えて、バイデン大統領のチャートを考慮しても何らかの理想主義が働いたと思います。

      バイデン大統領は、現在、木星/ラーフ期で、おそらく蟹座に在住するマハダシャーの木星の効果が優勢に出ていると思います。

      それで、民族主義、国益重視の政策を取っているのではないかと思います。

      然し、アンタルダシャーのラーフも働いており、ナヴァムシャは魂のチャートで、深いレベルを表わしており、ナヴァムシャの9室に在住するアンタルダシャーのラーフが示す何らかの理想主義が働いたと考えることが出来ます。

      またアメリカの建国図では、現在、ラーフ/木星期で、アンタルダシャーの木星は、水瓶座に在住している為、風の星座の何らかの理想主義を表現したと思います。

      霊的判断、理想主義、英断というのは、理論的裏付けがあります。


      但し、中国シフトをしたのであれば、その占星術的な理由も分かります。


      政治は国益で動きますが、何らかのイデオロギーもある為、そういうのは必ず働いていると思います。


      例えば、外交問題評議会が主張する「アメリカの主権を世界政府の中に溶解させる」という計画も理想主義だと思います。


      バイデン大統領のチャートでは9室双子座に惑星集中しており、フリーメーソンの上級幹部のように見えるチャートであると私は前から書いてきました。

      最終的な目標は世界政府、あるいは世界共和国のようなものだと思いますが、独裁的な国家の台頭は許さず、世界の統一を計るというのがフリーメーソンの目標ではないかと思います。


      良識的判断であれば、独裁的国家の台頭に対処するなど、やむを得ない場合を除いて、なるべく武力の行使をせずに民主的な方法で、世界の統一を計るということになると思います。


      だから結局の所、中国シフトもバイデン大統領の英断というのは同じことです。


      もし風の星座のグループの良識的な判断であれば、帝国主義的な野心を丸出しにして中東に軍事的に進出したりはしない為、それを辞めるというのは、ネオコンとは違う理想主義が必ず、働いていると思います。


      つまり、ジョージ・ブッシュの時に始められた帝国主義的な野心を丸出しにした中東政策は間違っていたので、コストもかかり、それを終わらせることには、風の星座の良識的な理想主義が働いていると思います。

      それと同時に中国のように独裁国家の台頭にも対処しなければならない為、中国に対処していると思います。

      フリーメーソンのアジアにおける最大の戦略が、軍国主義の日本を封じ込めるという政策でした。

      今は、中国に変わったと思います。


      朝日新聞の中国シフトという解説は、実利的な表面的なことを言っているだけで、イデオロギーや深いレベルの目的などを考慮すれば、そういうことではないかと思います。

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