宮台真司について -キャンパス内切り付け事件から考える-



先日、社会学者の宮台真司が、都立大キャンパス内で、何者かによって刃物で首を数カ所切りつけられるという事件(2022年11月29日)があった。


宮台真司は、今や日本屈指の論客であり、現代社会を論じる上で、欠かせない人材であり、 丸山眞男を引き継ぐ、知識人としての呼び声も高い。


マルクス主義の研究者であった廣松渉などの左翼知識人から、小室直樹のような右翼知識人など、幅広い知識人に師事して学んでいる。


そのことはチャートに出ているが、それは後で、述べるとして、宮台真司のラグナは直感的にはよく分からなかったが、結婚や子供の誕生のタイミング、他、今回の切り付け事件などを検討して、おそらく、天秤座ラグナで正しいと思われる。







天秤座ラグナに設定すると、魚座6室に水星、金星、ケートゥが惑星集中する形になる。


水星は8、11室支配で6室で減衰しているが、高揚する金星とコンジャンクトし、更にディスポジターの木星からアスペクトされていることで、ニーチャバンガラージャヨーガを形成し、更に6室で8室支配の水星が減衰している為、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果が発揮される配置である。


また水星は8室支配で6室に在住している為、ヴィーパリータラージャヨーガを形成している。


従って、水星は減衰しているにも関わらず、3つの二重否定によって、その欠点がむしろ長所として働く配置である。


アインシュタインのように天才性を発揮する配置と言うことができる。


知性の表示体である水星が減衰しているにも関わらず、非常に頭が良く、当代きっての知識人として高く評価されているというのは、水星がこのような二重否定によって、その減衰が最大限の長所として発揮されていなければ不可能である。


文筆家でもあり、多作の著述家であることも考えると、蠍座ラグナで、5室に惑星集中し、5室支配の木星が5室にアスペクトバックする蠍座ラグナではないかと思われたが、子供の誕生や今回の切り付け事件を考えると、天秤座ラグナで正しそうである。



まず、天秤座ラグナだと魚座6室に惑星集中するが、宮台真司は、基本的に日本の伝統社会の封建的な価値観や日本の労働者や一般大衆の悪しき慣習、思想、行動、世界で通用しない日本人の行動規範などについてボロクソにこき下ろし、批判する。


特にSNSなどにヘイトスピーチや反理性主義的な発言を繰り返す、低俗な大衆に向かって、「クソ」とか「カス」とか「クズ」といった言葉でこき下ろす。


日本の一般大衆を象徴する魚座が、6室に位置しており、そこに惑星集中している為、そうした人々を下に見て、こき下ろすのである。


6室にケートゥが在住しているが、6室のケートゥは敵を粉砕する配置である。


宮台真司の頭が悪く合理的でない日本の一般大衆への批判は、容赦がなく、徹底している。


9室支配の水星が6室に在住している為、それが例え自分の先輩や先生であってもそれは容赦ない批判となる。


9室の支配星が6室に在住する配置は、師匠を自分よりも下の者として、見下し、扱う配置である。


これは朝まで生テレビなどで、田原総一郎に対して、「何のために朝生やってきたんだよ」と言い放つ態度などにも良く現れている。







宮台真司にとって、魚座の人々というのは徹底的に批判する対象なのである。


ここで魚座というのは、日本の支配者階級から一般大衆にまで至る日本人の一般的な傾向と考えればよいのである。


例えば、日本会議に結集している神道、宗教連合などの支配者階級から、情緒的で、素朴で、情弱な一般人にまで至る。



然し、そうした魚座に対して、惑星が集中しているだけにその魚座に対して深い縁も持っているのである。


だから彼はクリスチャンでもある。


9室支配の水星が魚座に在住している為、クリスチャンなのであるが、然し、キリスト教に対しては、やはり崇敬するというよりもある種、批判的なスタンスで捉えていると考えられる。


彼がクリスチャンであるというのは、生まれついてのカルマであると言える。


彼の日本人に対する激しい怒りや批判は、日本をどうにかしたいということの現れであり、日本人という沢山の従業員を抱えたリーダーのような感覚なのである。


このダメな日本人たちを何とかしないと、日本の未来はなく、日本は存亡の危機にあり、何とかしなければならないという認識なのである。



非常に興味深いことに彼は、クリスチャンであるにも関わらず、加速主義者である。


加速主義というのは、現代社会の問題を解決するには、資本主義を更に加速しなければならないとする立場で、テクノロジーや科学の力で、問題解決できるとする考え方である。



加速主義は、西洋合理主義思想であり、科学やテクノロジーの負の側面をあまり見ずに楽観的な面があるが、私が以前、『2030年の未来予測というブーム - 私たちはどこへ行くのか -』の中でも示したが、ピーター・ディアマンディス、スティーブン・コトラー著の『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』は、その加速主義の典型的な本で、シリコンバレーの企業群の技術革新が、そして技術革新によってもたらされる政治、経済の革新が、やがて世界の問題を解決するという考え方である。





カール・マルクスは、十分な資本主義的な発展の後で、生産手段を一般大衆で共有する共産主義社会がやってくると考えており、資本主義的発展は不可欠であると考えていた。その為、カール・マルクスにさえも加速主義の側面が見られるとされている。

(但し、最近は、斎藤幸平などによって、エコロジストとしてのマルクスがクローズアップされている)



その為、宮台真司の日本に対する見方は、悲観的であり、日本は現在、世界で推進されている資本主義によって、徹底的に破壊されることが避けられない。


それは止めようもないという悲観主義なのである。


むしろ、現状の日本の封建的な政治慣習や官僚組織、既得権益を有する日本の支配者層が、その加速主義によって、徹底的に破壊された後に日本が良くなると考えている。


この西洋合理主義の最も広く好まれている加速主義という思想は、天秤座ラグナとした場合、11室支配の太陽が5室水瓶座に在住し、11室にアスペクトバックする配置からもたらされている。



5室水瓶座の太陽が、加速主義や西洋合理主義的な発想を表している。


水瓶座は、非常に科学的な星座であり、航空工学やロケット工学などを象徴する星座であり、ロケットで月まで行こうとする星座である。


その特徴は科学の力で、何でも解決できるとする考え方になる。



クリスチャンであることと、加速主義者であるということは、全く矛盾しており、相容れないが、これが宮台真司の特徴である。


上述したようにそれは、右翼知識人と左翼知識人に師事したことにも表れているが、5室水瓶座の太陽が、合理主義を表わす一方で、知性の表示体である水星が魚座に在住し、金星、ケートゥなどと同室し、木星からアスペクトバックされるなどする配置が、キリスト教や右翼思想との縁を表している。


従って、宮台真司は、自分の中に矛盾したものを抱えているのである。



宮台真司は、1990年に権力関係を数理的(数理社会学)に分析する論文『権力の予期理論』で社会学博士の学位を取得しているが、権力についての理論で、博士号を取得したというのは注目に値する。


何故なら、11室支配の太陽が5室に在住する配置は、太陽は、権力の表示体であり、政治学などへの興味を表わし、またテクニカルプラネット(生来的凶星)などの影響を受けた場合は、数学や論理などへの適性を示すからである。


11室の支配星(資格、称号)が5室に在住し、5-11のダナヨーガを形成し、11室(資格、称号)にアスペクトバックする配置が、『権力の予期理論』での博士号を表している。


彼の4、5室支配のヨーガカラカの土星が5室にアスペクトバックして、太陽に影響している配置は、権力を数理社会学的に分析したことを説明する配置として、非常に納得できる。



彼は、1993年から、ブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じて、非常に社会的に有名になっていくが、例えば、『終わりなき日常を生きろオウム完全克服マニュアル』などは非常に秀逸な作品である。


この本の中で、オウム真理教の実行犯たちの幼少期、学生時代の生育環境や、思想などに着目し、終わりなき日常を生きることへの耐性がなかった人間が、教義体系があり、未来への分かりやすい道を示してくれる新興宗教に走ったことを明らかにしている。


然し、宮台真司の場合、その終わりなき日常、あやふやで不安な日常を生きるための処方箋は、ブルセラや援助交際に走ったりすることでしかなかった。


当時、宮台真司は、上野千鶴子との共著『買売春解体新書 近代の性規範からいかに抜け出すか』や、速水由紀子との共著『性の自己決定原論 援助交際・売買春・子どもの性』や、『不純異性交遊マニュアル』といったものを出している。







不純異性交遊の中にも本物の人間的交流があるものとする主張であるとは思うが、これらを積極的に推奨し、勧めているという点で、保守層(魚座)からは反発を受けるような内容であった。



そして、1999年頃、諸富祥彦著、トランスパーソナルな仲間たち著『「宮台真司」をぶっとばせ!―“終わらない日常”批判』という本で、宮台真司の道徳的に退廃的な思想に対して、批判が為されている。






宮台真司は、天秤座ラグナである為、キリスト教的な一夫一婦制的な道徳観や性道徳などを見下して、こき下ろすパーソナリティーである。


歴史的に見て、カウンターカルチャー世代において、ベトナム反戦運動や、公民権運動、フリーセックスの概念が出て来たのは、水瓶座、双子座、天秤座などの風の星座を通してであり、主にフリーセックスは、天秤座を通してであると考えられる。



例えば、キリスト教では婚前交渉はいけないとされているが、そうした性道徳からは、天秤座はかけ離れている。


特にこうした魚座の道徳観念を持つスピ系、保守層の人々が、買春を肯定するかのような宮台真司の思想に対して、猛反発した。


6室に惑星集中している人は、自分もそれらの人に対して、見下したり、こき下ろすことによって暴力的になるが、時には逆に批判を受けたり、暴力を振るわれる場合もある。


従って、2022年11月29日に発生した暴力事件は明らかに魚座の右翼、保守系の人物からの日頃の宮台真司の言動に対する反発だったのである。


ちょうどトランジットの土星は山羊座を通過し、木星は魚座を通過して、6室(暴力、批判を受ける)と、10室(有名になる)にダブルトランジットが形成されている。





従って、宮台真司は暴力を受け、そして、その事件は全国的に報道され、宮台真司切り付け事件は、誰もが知る所となった。



もし天秤座ラグナであるとすると、現在、宮台真司は、ラーフ/火星期であり、ラーフは12室に在住しているが、ディスポジターの水星は9、12室支配で6室で減衰している。


6室で惑星が減衰する配置は、敵を徹底的に完膚なきまで叩きのめす配置であり、魚座の価値観を徹底的に粉砕する配置を示している。


また火星は2、7室支配のマラカで、8室に在住し、3室と3、6室支配の木星にアスペクトしている。







火星は鋭利な刃物を表しており、3室はカーラプルシャ(宇宙的身体)では、首の表示体である。



従って、火星のアンタルダシャーの時期に首を切りつけられたことが分かる。


そして、事件当時のトランジットでは、火星がリターンしており、3室と3室支配の木星にアスペクトしており、太陽、金星、水星が3室支配の木星にトランジットしている。




最近、youtube上で、宮台真司の対談動画などが見れる機会が多くなっているが、確かにここ最近の宮台真司の言論は、情弱で、考える能力のない日本人(典型的な日本人)、日本人の行動規範などをクソとか、カスと呼んで、徹底的にこき下ろす内容が多い印象だった。


それを見て現在の社会に不満を持ち、生活が苦しいなどの困難を抱えている右翼が、宮台真司に恨みを抱いて襲った可能性が高い。



宮台真司は、天秤座ラグナであれば、2023年2月前後からマハダシャー木星期に移行する為、この頃から少し態度に変化が生じるかもしれない。



基本的に木星は3、6室支配で火星からアスペクトされて傷ついている為、口が悪いのは変わらないが、マハダシャーラーフ期は、ラーフのディスポジターの水星が6室で減衰する配置から魚座を粉砕し、魚座に対する徹底的な暴力性を示したが、木星期はそれ程、暴力性を示さなくなると考えられる。



むしろ、木星は6室支配で6室にアスペクトバックしている為、情弱な魚座的日本人に対して、少し思いやりを示すように変化すると考えられる。




それは6室の木星は、ヒーラーの配置だからである。





元々、宮台真司のスタンスとしては、ダメな日本人を愛するが故に激しくこき下ろし、批判するというものである。



彼は元々魚座に惑星集中し、魚座的なものは、彼自身の中にも内在しており、批判しているのは、日本人だけでなく、彼自身の中にもある日本的なものに対してなのである。


彼の5室に在住する太陽に象徴される知性が、日本人の魚座的な封建的な体質の劣等性を認識したからに他ならない。



彼は魚座を批判しているが、魚座は彼の人生の中に深く浸透していて、日常のあらゆる場所にあり、深くカルマ的に関わっている。



彼と日本人は一体であり、ちょうど自分の出来の悪い家族とか従業員を批判するかのように彼は日本人のことを批判しているのである。





宮台真司の過去の重要な出来事


次に宮台真司が何故、天秤座ラグナなのかについて、ダシャーとトランジットの観点から明らかにしたいと思う。




1993年からのブレイク


まず、1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じ、メディアにも取り上げられて、有名になっていくのだが、月/土星期で、月は10室の支配星で、3室に在住し、4、5室支配のヨーガカラカの土星とコンジャンクトし、5-10のラージャヨーガを形成している。





マハダシャー月期は、1988年頃から始まっており、博士号を取得したのは1990年、その位から徐々に知名度が上がり、月/土星期にブレイクした形である。


そして、現代社会のユニークな論客としての地位を確立したのである。



こうした説明が出来るのは、天秤座ラグナでなければ不可能である。





結婚


また結婚したのは、2005年だが、トランジットを見ると、2005年1月14日の時点で、ラーフ/ケートゥ軸が1-7軸をトランジットし、木星と土星がラグナロードの金星(7室から見た7室の支配星)にダブルトランジットしている。





そして、2005年9月28日の時点では、木星と土星が、7室にダブルトランジットし、ラーフ/ケートゥ軸が、ラグナロードの金星が在住する魚座に移動している。






こうしたことから考えて、天秤座ラグナであれば、2005年に結婚したことが納得できる。




子供の誕生(第一子)


2006年に長女が誕生しているが、木星が5室(子供)にアスペクトし、土星が逆行して、5室の支配星にアスペクトして、5室にダブルトランジットしている。





また木星と土星は、9室にも9室(子供の本質のハウス)の支配星にもダブルトランジットしている。





子供の誕生(第二子)

そして、2009年に次女が誕生しているが、この時、木星は5室と通過し、土星は獅子座から5室にアスペクトして、5室にダブルトランジットしている。







子供の誕生(第三子)


2013年に長男が誕生しているが、2013年は5月31日の時点で、土星は逆行して、5室の支配星と9室、9室の支配星にアスペクトし、木星は9室から5室と5室の支配星にアスペクトして、5室と9室にダブルトランジットが生じている。





従って、トランジットから子供の誕生が完全に説明できる。





弟の誕生


因みに宮台真司には、2歳年下の弟がいるようだが、2歳年下ということになれば、マハダシャー金星期に入ったばかりの1962年の金星/金星期に生まれていることになる。


金星は、ディスポジターの木星が3室(弟)の支配星であり、また3室支配の木星(弟)からアスペクトバックされて、濃密に3室と絡んでいる。



因みに何故、弟に恵まれたかであるが、3室と3室支配の木星に対して、弟の表示体である火星がアスペクトしているからということもある。



弟が生まれる2~3ヶ月前の1961年9月23年の時点で、土星は射手座で逆行し、木星は山羊座で逆行して、3室にダブルトランジットを生じていたことが確認できる。







速水由紀子との恋愛関係


1998年にジャーナリストの速水由紀子と『性の自己決定原論 援助交際・売買春・子どもの性』という共著を出している。



その後、2000年にも『サイファ覚醒せよ! 世界の新解読バイブル』や、2002年に『不純異性交遊マニュアル』などの共著を出している。



以前、宮台真司は、この速水由紀子と同棲関係にあることをメディアに対して、明らかにしたことがあった。





天秤座ラグナであれば、1998年頃から、マハダシャー火星期に移行しており、火星は2、7室支配で8室に在住し、月から見て、5、12室支配で6室に在住しているが、1998年~2002年にかけて、共著を出していることを見ると、この間、最低4年間は同棲関係を続けていたことが分かる。



ちょうど、マハダシャー火星期に一致する時期である。



然し、この速水由紀子との関係が終わって、2005年にマハダシャーラーフ期に移行したタイミングで、現在のパートナーと結婚したのである。



ラーフのディスポジターである水星は月から見た7室(配偶者)の支配星で、魚座4室に在住している。



現在のパートナーは、20歳年下の宮台由美子氏で、クリスチャンで洗礼名はマリアというそうである。





三省堂書店の思想・哲学コーナーを担当していて、そこで、宮台真司と出会ったようである。



この宮台由美子氏は、純真で、献身的なまさに魚座のマリア的なキャラクターである。



(※宮台真司にとって、三省堂書店で、この宮台由美子氏をナンパすることなどたやすいことだったであろうと思われる。)




然し、速水由紀子は、見た目からして愛人のようなタイプで、退廃的な雰囲気を漂わせている。



7室支配の火星が8室に在住しているということは、パートナーの影響を受けたことを示しており、宮台真司は、この速水由美子に思想的にも強い影響を受けたと考えられる。




それで、この時期に速水由紀子との共著『不純異性交遊マニュアル』などを出して、ブルセラや売春を推奨するような言論を繰り返していたのである。



非常に興味深いことであるが、『夜這いの民俗学 -夜這いの性愛論』赤松啓介著に上野千鶴子の解説文が付いており、そこに宮台真司の研究内容のことが記されていた。




(略)赤松さんの仕事は、確実に若い研究者に影響を与えている。若者のセクシャリティを研究主題のひとつとし、現場のフィールドワーカーでもある宮台真司は、ブルセラ少女を論じて衝撃を呼んだ『征服少女たちの選択』(講談社、1994年)の続編、『まぼろしの郊外』(朝日新聞社、1997年)で、地方テレクラを実践的に(笑)取材して、以下のような結論を得ている。

地方都市である青森市のテレクラでハントを試みたところ、首都圏とちがって、女子高生に特別の付加価値がつかなかった。少女買春も主婦買春も、価格水準が収斂する現象を起こしていた、という。それから得た結論は、「女子中高生の身体に付加価値がつくのは、首都に限定された現象だ」というもの。(中略)

初潮に達し、性的成熟を示しているにもかかわらず、「結婚までは処女で」という近代的な性規範のもとにおかれた不自由な身体だからこそ、それを侵犯することにとくべつな付加価値がつくのだ、と。うらがえせば、そのタブーのないところに、付加価値も発生しない。日本における「セクシャリティの近代」は、まんじゅうの薄皮のようなもので、はがせばすぐ直下に「性の民俗」が姿を見せる。「青森にセクシャリティーの近代はなかった」というのが、宮台の観察である。


(『夜這いの民俗学 -夜這いの性愛論』赤松啓介著より引用抜粋)


『まぼろしの郊外』という作品を書いたのが、1997年で、宮台真司は、この頃、盛んに地方にいって、テレクラでナンパを繰り返していたのである。



フィールドワークというよりもこれは彼の趣味であり、好きなことでないとそんなに長続きしない。



そして、この90年代後半のノリで、速水由紀子との同棲生活に入って行ったのである。




然し、この速水由紀子との同棲生活は、決して、宮台真二にとって幸せとは言い難いものだったと思われる。



何故なら、週刊 SPA! 1999年2.17号の速水由紀子が写っている写真の後方にいるのは、宮台真司だからである。



主役は、速水由紀子であり、宮台真司は、カバン持ちか、アッシーのように背後に控えている。



これは速水由紀子と宮台真司の力関係を物語るものである。






7室支配の火星が8室に在住することは相手から操られることを表わしており、月から5室支配の火星が6室に在住する配置は、失恋を意味している。



つまり、ラグナや月から見て、8室や6室に在住する火星は、困惑や失望、三角関係、失恋などをもたらす配置である。



このように主にマハダシャー月と火星期は、ブルセラ、援助交際などが彼の研究テーマであり、テレクラに通い続け、速水由紀子との同棲生活によって、どっぷりと不純異性交遊にのめり込み、ブルセラ、援助交際など、買春を推奨するという退廃的な思想家となった。


これは月のディスポジターの木星が3、6室支配で蠍座に在住し、2、7室支配の火星と相互アスペクトしているからであり、また火星期は、まさに3、6室支配の木星と相互アスペクトする火星だからである。


蠍座-牡牛座の2-8軸は、ナチュラルゾーディアックの観点からも性的な軸であり、2-8軸は、性的な関係性を意味している。


その後、マハダシャーラーフ期に移行してから、日本の悪しき伝統や日本人の慣習や価値観、思想などを徹底的に批判するようになっており、興味関心の対象が変化したようである。


それは、ラーフ期に移行して、ディスポジターの水星が6室魚座で減衰しているからである。


日本が徐々に衰退しつつあり、思想家として危機感を覚えざるを得ないということもあると思うが、ダシャーの観点からしても、ちょうどこの頃、日本の慣習や日本人の行動規範、考え方について、猛烈に批判するようになっている。





口の悪さ


因みに日本社会や日本人を批判する時の宮台の口調は、「クソ、カス、クズ」といった感情剥き出しの言葉で彩られているが、これらの言葉自体が、感情豊かな表現であり、魚座の表現である。


あまり論理的でなく、とにかく怒りの感情を吐き出したものである。


逆に言えば、それ程、深い意味はなく、世界から駆逐されていく日本と日本人への悔しい感情を吐露した言葉である。





彼の素晴らしさはこのような言葉を使いながらも日本社会や日本人を愛している点である。


だからこそ、衰退し、没落していく日本に悔しさを隠しきれないのである。



彼は日本にいって、日本という船にのって、その船の問題点を指摘している論客だと言える。



日本を見限って、日本国籍を棄て、シンガポールやマレーシアなどの海外に移住してしまった人々とは違うのである。



彼は日本にしっかりと足場を残し、日本社会や日本人と向き合っている。



口の悪さそのものは、3、6室支配の木星が2室に在住し、そこに火星がアスペクトすることでもたらされている。





切り付け事件が致命傷につながらなかった理由


因みに切り付け事件が致命傷につながらなかったのは、3室の支配星である木星にアスペクトする火星が、凶悪な機能的凶星ではなかった為である。



また3室には、土星と月が在住しているが、10室と4、5室支配のヨーガカラカで、ラージャヨーガも形成している為、3室をそれ程、傷つけていない。






木星の星座である魚座には、金星と水星という2つの生来的、機能的吉星が在住し、ディスポジターシップを経由して、3室支配の木星に吉の影響を及ぼしている。



従って、3室(首)への傷がそれ程、強くなかった為である。



3室や3室の支配星にアスペクトする火星は、木星からのアスペクトを受けており、それで凶意が減殺されていたのである。






ナヴァムシャのラグナについて


今回は、出生図のラグナをヴィシャーカー第1パダにして、ナヴァムシャのラグナを牡羊座に設定してみた。







そうすると、サプタムシャのラグナが、魚座ラグナとなる。



彼が趣味とは言ってもブルセラの調査の為にわざわざ地方にまで出かけて行ったことは、目的意識が感じられ、目的達成の戦士であるヴィシャーカーの特徴に感じられる。



ヴィシャーカーは逆に言えば、目的がないと全く行動出来ない。



例えば、週刊SPAの速水由紀子との写真に関しても、後ろの方で、脇役的に映っている写真1枚にしても、彼がそれを行なうことには意図が感じられる。







第一子が誕生したのは、ラーフ/ラーフ期、第二子は、ラーフ/木星期、第三子は、ラーフ/水星期であるが、サプタムシャが魚座ラグナになれば、子供の誕生が全て説明可能である。



ラーフは5室に在住し、木星はラグナの支配星、そして、水星はラグナにアスペクトしている。



これはもう少し検証してみる必要があるが、火星期に速水由紀子と交際していたことは、ナヴァムシャのラグナが牡羊座であれば、ラグナロードの火星が2室に在住し、7室支配の金星が8室に在住し、2-8軸で、2-8の星座交換をしていた為である。



2-8軸は、性的関係の配置であり、不倫、三角関係など、不道徳な関係を意味している。



この火星と金星自体、情熱的な恋愛の絡みであり、2-8軸で濃密に絡み合っている配置は、彼が、性的関係に中毒になり溺れることを表わしている。



従って、ブルセラや援助交際、テレクラなどにはまったのである。



彼がこれらのサブカルチャーにのめり込んだのは、彼の趣味だからである。



マハダシャー月期に主にこうしたフィールドワークを地方で行っていたのは、月からみて、金星と火星が6-12室で星座交換しているからである。







ナヴァムシャと、それ以外の分割図のラグナについては、更に検討してみたいと思うが、出生図のラグナが天秤座ラグナであることは間違いないと思われる。




因みに今回、宮台真司を襲ったのは、タワーマンションの住民ではないかという話も出ている。



宮台真司は、タワーマンションを購入した人をボロクソに批判し、「ノータリン頓馬」といった言葉で、こき下ろしている。



この表現が、宮台真司のユニークな所だが、「ノータリン頓馬」という表現そのものが、古風であり、魚座的なのである。




宮台真司のプロフィール(1959年3月3日 時間不明 宮城県仙台市)

小学生時代、6回転校を経験した

1962年 弟誕生
1971年 学園紛争で荒廃していた麻布学園に進学(この頃から好んで哲学や思想の本を読むようになる)
1977年 麻布高校卒業。同年に駿台予備学校入校。一浪後の1978年、東京大学教養学部文科III類に進学
1980年 東京大学文学部社会学科進学
1982年 東京大学大学院社会学研究科入学
1984年 同大学院修士課程修了
1990年 権力関係を数理的(数理社会学)に分析する論文『権力の予期理論』で社会学博士の学位を取得
1993年 ブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じてメディアで注目され、ブルセラ大学教授として一躍論壇の主役に躍り出る
1999年 神保哲生が代表を務めるインターネット放送局ビデオニュース・ドットコムで、『マル激トーク・オン・ディマンド』のホストを務める
2005年 結婚
2006年 長女誕生
2009年 次女誕生
2013年 長男誕生
2022年11月29日16時半 20歳から30歳くらいの男性に後頭部を殴られたうえ、刃物のようなもので首を数か所切られ重傷と報じられる

3歳年下の弟がいる







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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 記事更新ご苦労様です


    私のラーシでは6室水瓶座に7室支配の木星が住んでおり
    本当なら水瓶座的な人物やグループは乙女座ラグナの私がバカにしたいと思う相手ですが
    7室支配の生来的吉星が住んでいてしかも「6室の木星」なので
    ネットで創作活動を頑張る人達や単純に新しい実験的な自己表現を見せる方々に興味があったりする方です


    7室と水瓶座が関わるので
    ここ半年ほどは外国人YouTuberのリアクションやフリートークの動画が好きでよく観ています


    「6室の木星はヒーラー」とのことですが
    ラーフ期が終わって1年3ヶ月の今はまだまだ自分にそんな度量があるとは思えません


    やはり経営する自社の状況が整理されるまでは前向きに人を助けたいという意思が現れてこない感じです
    最近は自社業務の応援がかなり忙しく帰宅すると疲れてやる気が出なくなってしまう日々でした


    今回の話題も自前ブログでネタにしてみたいと思っていました
    検証に丁度いい事件がある度に「もっと思い切りジョーティッシュ出来れば」と悲願しながら年末を迎えてしまいました


    良いお年を 
    • 乙女座ラグナの方にとっては土星が6室へ移動は、奮闘で大変ですが、

      ウパチャヤ凶星で、強さも発揮する為、頑張りが効くはずです。

      仕事で消耗したら、ブログなど書く余力もないですが、是非、活動は続けて下さい。

      来年1月のセミナー、宜しくお願いします。

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