ピコ太郎の世界的躍進の謎を解く -魚座ラグナの可能性-

ピコ太郎のラグナを双子座に修正したが、ジャイミニ・スキームで検討すると、今のタイミングでの世界的大ブレイクが説明できないことが分かった。

従って、最初に検討していた魚座ラグナの線で、もう一度、検討してみたい。


PicoTaro_chart2
ピコ太郎(小坂大魔王)の過去の経歴は、結婚や子供の誕生といった分かりやすいものがないために非常に難航したが、当初、魚座ラグナということで検証をすすめていた。

何故なら、魚座ラグナであっても10室支配の木星と11室に対して、ピコ太郎がブレイクし始めた昨年(2016年)の8月付近からダブルトランジットが生じていたからである。

ギネス世界記録とか、日本レコード大賞・特別話題賞といった称号、表彰を受ける時は、11室の象意が強調されるタイミングである。

従って、10室や11室にダブルトランジットが成立するタイミングとして、非常に納得できるのである。

またピコ太郎のチャンドララグナは山羊座で決定であるが、ジャンマナクシャトラ(出生の月のナクシャトラ)は、00:00:01~20:30:52までは、シュラヴァナであるが、20:30:53~23:59:59までは、ダニシュターとなる。

実は検証していた当初は、彼の怒りやすくアグレッシブな性格は、火星を支配星として持つダニシュターの性格にピッタリと一致していると考えていたのである。

アーユルヴェーダのドーシャ理論で言えば、ピッタの性質である。

彼がお笑い芸人として活動していた時の動画で、ボケ役の相方を張り扇のようなもので叩いていたのが印象的であったが、非常にアグレッシブな性格をしており、双子座ラグナではそれを10室に火星が在住していた効果として説明したが、それはナクシャトラがダニシュター(火星)であることによる性格の表出であるとも考えられるのである。


ダニシュターは、弥勒星と呼ばれ、<美しい調べを愛する人>である。

ナクシャトラの解説サイト『27の誕生星 隠された「心」をときあかす月の占星術』を見て頂きたい。


(略)ドラムとタブラがでてきますが、前の宿と同じで耳が良く音楽や歌を好みます。もし、本格的に音楽をすれば、素晴らしい演奏家もしくは歌姫になるでしょう。(略)

彼のスピーディーで、ビートの効いたリズミカルな音楽のセンスは、このナクシャトラから出ているのではないかと思われたのである。


そして、ジャンマナクシャトラ(出生の月のナクシャトラ)がダニシュターになるには、出生時間の範囲が20:30:53~23:59:59であり、ラグナが水瓶座、魚座、牡羊座のいずれかしかないのである。

この中で、昨年の8月のタイミングで10室にダブルトランジットが形成され、しかも音楽やお笑いを仕事として行いそうなラグナは魚座ラグナしかないのである。


もし彼が魚座ラグナであれば、現在のダシャーは土星/土星期である。


何故、土星期にピコ太郎(小坂大魔王)が海外でブレイクしたかというと、土星は11、12室の支配星である。

そして、ここがポイントであるが、この土星が2、9室支配の火星と相互アスペクトしているのである。

そして、2-11、9-11室のダナヨーガを形成している。


このヨーガが、彼のブレイクの原因であるならば、土星は海外の12室を支配しており、納得できるのである。

11、12室支配の土星は4室(国土、国内)に在住して4室を傷つけており、それで海外に遠征してPPAPを披露するなどし始めたと理解できる。


そして、土星は双子座に在住しているため、マハダシャー土星期はダシャーラグナが双子座ラグナとして働く訳である。

従って、既に分析した双子座ラグナにとって8室で減衰してパラシャラの例外則、及び、ニーチャバンガラージャヨーガを形成する木星の働きが、土星のダシャーラグナの時期に現れたことも納得できるのである。


何故、その魚座ラグナの仮説を捨ててしまったかというと2003年に「マネーの虎」に出演した時のダシャーやダブルトランジットと、2014年に大改造!!劇的ビフォーアフターに出演して実家をリフォームした時のダブルトランジットが、双子座ラグナの方が説明できると考えたからである。


但し、この2つのエピソードについては再考の必要がありそうである。



この魚座ラグナを検討していた時、土星はナヴァムシャ(D9)で火星と星座交換して非常に強く、またダシャムシャ(D10)では、ラグナ、月から見て、9、10室支配のヨーガカラカで、ディスポジターの月が高揚している。


従って、土星期に世界を席巻する程のブレイクはこの土星が生み出したと考えることも出来る。


魚座ラグナで、ジャイミニスキームで検討すると、ピコ太郎(小坂大魔王)の今のタイミングでの世界的ブレイクを説明することができる。


PicoTaro_chart_Jaimini

2015年7月18日からチャラダシャーのメジャーダシャーが山羊座に移行しており、2016年2月16日から山羊座/蠍座、2016年9月16日からは山羊座/天秤座(~2017年4月17日)である。



メジャーダシャーの山羊座にはAmKの月が在住し、山羊座から見た7室でAK、DK、PK、5Lがジャイミニラージャヨーガを形成し、11室(受賞、成功)にアスペクトしている。

またナヴァムシャでは山羊座に対して、AmKの月とPKの水星がアスペクトし、山羊座から見た10室天秤座にもアスペクトしている。

またダシャムシャではAmKの月が山羊座にアスペクトし、山羊座から見た10室天秤座にジャイミニアスペクトしている。

このように魚座ラグナに設定すると、ピコ太郎の世界的ブレイクが、チャラダシャーで説明できる。


もし魚座ラグナということになれば、山羊座のメジャーダシャーは2022年7月17日まで続くため、ピコ太郎はもう少し活躍を継続できそうである。

またマハダシャー土星期への移行と同時の海外での成功であるため、マハダシャー土星期19年を通して、海外に頻繁に行って音楽の活動を継続していくとも考えられる。


ピコ太郎のラグナの検証については現時点で振り出しに戻り、どのラグナも確信できていない状況である。

今後のピコ太郎の活動を観察しつつ、何かの事件やエピソードが生じるタイミングで、更に検討していく予定である。


因みにピコ太郎(小坂大魔王)の出生図を見ると、非常に大きな特徴があり、それは蟹座と山羊座の軸で形成される木星、月、太陽、水星、金星のコンビネーションである。

このコンビネーションには全く土星、火星、ラーフ、ケートゥが絡んでいない。

この主に月、木星、水星、金星という吉星(※太陽は弱い凶星)で形成されるヨーガが彼の音楽の才能を表しているのは間違いないのであり、またyoutubeでの『PPAP』の世界的ブレイクもこれらの惑星のコンビネーションがもたらしたと考えられるのである。

しかし、もし魚座ラグナまたは双子座ラグナであるとしても土星、火星、ラーフ、ケートゥが全てケンドラに在住し、ケンドラを激しく傷つけることになるのである。


従って、この辺りが彼がお笑い芸人として安定したキャリアを築けていない理由ではないかと思われる。

然し、全く傷のない音楽の才能が、それでも彼を世界的なブレイクに導いたのではないかと思うのである。


ピコ太郎(小坂大魔王)は一つの事件である。


この世界的ポピュリズム現象を解明するためにピコ太郎のラグナを特定しなければならない。


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コメント

コメント一覧 (3件)

  • こんにちは、今回も興味深く読ませていただきました。
    私はジャイミニスキームやナクシャトラ分析は苦手なのですが、今回は秀吉さんの当初の予想の双子座ラグナ説の可能性が高いかなと思います。

    ピコ太郎は、小坂大魔王が作った仮想のキャラクターで、ちょうど10歳年上で千葉県出身という設定がされています。
    別人格のブレイクなので、単純に双子座の可能性がありそうと感じました。

    また、仮想のキャラクターとして昼の12時千葉市生まれでチャートを見ると天秤座ラグナ、16年8月下旬から土星/水星期で、木星が乙女座12室に入ったタイミングで、DTが8室牡牛座にできています。

    土星は4,5支配で4室山羊座で逆行、水星は9,12支配で10室蟹座(大衆)にあり、4,5,9,12の絡みができています。蟹座には11室支配の太陽もヴァルゴッタマで在住です。またRa・Keはそれぞれ双子座、射手座の9-3軸でヴァルゴッタマで、ラーシではラーフに1,8支配の金星がコンジャンクトしています。

    仮想人格のチャートが機能するかはさっぱり分かりませんが、小坂大魔王の創造の産物(5室)と考えてもかなり面白いので、コメントしてみました。
    • 面白い意見をありがとうございます。

      確かにアニメキャラクターなどの設定されている出生データで、チャートを作成すると、そのアニメキャラクターの性格や行動パターンやカルマを表していることがあります。

      そのような研究を行っている人が以前、いました。

      私はアニメキャラクターの検証はほとんどしていませんが、そうした現象はあると思います。

      ピコ太郎は確かに天秤座的な軽いノリのキャラクターで、割と当たっている感じもあります。

      ピコ太郎のラグナの検証は暫くは放置しておくつもりですが、減衰する木星などが、パラシャラの例外則やニーチャバンガになっていなければ、あれ程のブレイクは果たせないだろうというのが、ポイントになると思います。

      「PPAP」の登録商標を全く無関係の男が申請していたというニュースがありましたが、こうした記事もピコ太郎の仕事上の権利を脅かす存在として意味が出て来ます。

      そうした今後、起こってくる様々なエピソードから判断して、ピコ太郎のラグナについて判断を下したいと思っています。
      • 仮想キャラクターの件は思いつき程度で、普段こうした検証はしていないのですが、本質的には小坂大魔王のチャートが強くなければできない事と思いますので、今後のラグナ特定も楽しみにしております。

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