武田邦彦元教授について ―トンデモ学者と批判を受ける理由 ―



最近、定説を覆すトンデモ学者として名高い武田邦彦氏のラグナについて検討していた。


武田邦彦氏は、東京大学教養学部基礎科学科を卒業し、旭化成に入社し、ウラン濃縮等の研究開発に携わり、1986年に論文「複合イオン交換反応系の理論と分離技術への応用」により東京大学から工学博士の学位を取得している。

専門は、工学だが、ウラン濃縮やイオン交換反応などという言葉を見ると、物理学や化学などにもまたがる分野を研究していたようである。


最近は、youtubeやテレビに多数出演し、自説を展開する機会が多かったが、その主張は広く一般に広まっている定説を覆す内容が多く、武田元教授をトンデモ学者として批判するネットの書き込みも多い。


然し、一方で、武田邦彦氏を尊敬し、その主張を信じる信奉者も非常に多いのである。


最近では、2019年4月に安倍政権での「桜を見る会」に参加したり、2020年に参政党へ田母神俊雄らと共にアドバイザーとして参加するなど、保守派の人脈が強いことが伺える。



武田元教授がここ数年、トンデモ発言を繰り返しながらもテレビなどに多数出演したり、大学教授でいられたのは、反理性主義の安倍政権が力を持つ状況下ということもあったかもしれない。


最近は、武田邦彦氏は、youtubeで盛んに情報発信しているが、そこで根強いファンも獲得しているようである。



自身で開設するyoutubeなどでも保守派の人脈と盛んにコラボレートしている様子が伺える。



内容的には、昔の日本は素晴らしく、日本民族は優れているという主張で、古き佳き日本へのノスタルジーに溢れており、西欧の近代化を批判し、韓国や中国など近隣諸国を批判する論調が多い。



日本会議(神道連合)-安倍政権の「美しい国、日本」というスローガンと一致している。



基本的にその論調は、右翼、民族主義的な主張で、リベラル派の科学的データなどに難癖をつける傾向というものが強い。


例えば、地球温暖化問題に対して、「海面上昇に北極は関係しない」とか、「南極の氷は温暖化で増える」といった主張である。


地球温暖化をウソと断じる陰謀論者の主張と似通っており、朝日新聞の記事が温暖化騒ぎの発端であると主張している。


また食品添加物・農薬・環境ホルモン・ダイオキシン・鉛などは毒ではないと主張したり、喫煙についても「タバコと肺がんはほぼ無関係」と主張したりしている。



ペットボトルなどのリサイクル活動に対しても否定的で、食品リサイクルや古紙リサイクルなどにも否定的である。


また右翼論客の筆頭として、愛知県知事リコール不正署名でも「お辞め下さい大村秀章愛知県知事 愛知100万人リコールの会」設立記者会見に高須克弥、百田尚樹、有本香、竹田恒泰と共に同席している。


最近では、ゴゴスマ -GO GO!Smile!-でのヘイト発言をしている。




2019年8月27日CBCテレビの生放送の情報番組「ゴゴスマ -GO GO!Smile!-」の日韓関係の特集コーナーにて韓国で日本人女性が韓国人男性に髪をつかまれるなどした映像が拡散したことを受け、「路上で日本人の女性観光客を襲うなんていうのは、世界で韓国しかありませんよ」「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しないといかん」などと発言。共演者から「それは言いすぎ」などといさめられた。30日は司会の石井亮次アナウンサーが番組冒頭で「ヘイト(スピーチ)や犯罪の助長を容認することはできません。不快な思いをされた方々におわびいたします」と頭を下げた。

フジテレビ「ホンマでっか!?」で共演していた池田清彦は「残念だけれど、武田さんは正常な思考ができなくなったのだとおもいます。晩節を汚さないためにも、引退をすすめます」とSNSに投稿した。

ジャーナリストの安田浩一は、「これはひどい発言で、批判する人がいたからさすがに「ゴゴスマ」も、生放送でもあったし、後で謝罪もしたけれど、ただ、「これは日本人男性も韓国人女性にやり返さなあかん」みたいな物言いが、在特会から発せられたわけでも世間知らずの無名ネトウヨが言ったわけでもなく、まがりなりにも大学の教員である武田が、しかもテレビに出ることのできる立場である人間が、生放送で発言したわけです。」と痛烈に批判した。

(wikipedia 武田邦彦より引用抜粋)



つまり、武田邦彦氏は、ここ最近の日本会議の影響が強い安倍政権、ここ最近の日本社会の右傾化の流れの中の主要なプレーヤーの一人であった。




そこで、武田邦彦氏は、個人主義で、右翼民族主義の蟹座ラグナ、あるいは、5室に蟹座が来る魚座ラグナではないかと考えたが、最終的に乙女座ラグナではないかという考えに落ち着いた。






武田邦彦氏は、結婚した年や子供の誕生日など、個人生活に関する情報を一切公開しておらず、ネット上には、妻と娘がいるとの情報があるが、それ以外の情報は一切存在しない。



従って、ラグナの特定は困難である。



然し、武田元教授には、以下のような工学博士としての輝かしい受賞歴があり、それらを参考にラグナの特定が可能である。




日本原子力学会特賞(1990年)土星/水星
日本エネルギー学会賞(技術部門・共同受賞)(1991年)土星/水星⇒ケートゥ
日本工学教育協会工学教育賞(倫理)(1999年)土星/火星⇒ラーフ
日本工学教育協会賞(2000年)土星/ラーフ
日本工学教育協会論文・論説賞(創成科目)(2003年)土星/木星


乙女座に設定すると、主に受賞をした1990年~2003年は、マハダシャー土星期に含まれている。



乙女座ラグナであれば、土星は5室支配で9室に在住し、1、10室支配の水星と1-5、5-10のラージャヨーガを形成し、11室支配の月とコンジャンクトして、5-11のダナヨーガを形成しており、また11室支配の月と2、9室支配の金星が星座交換して、2-11、9-11のダナヨーガを形成している。


土星はまた月から見ても9、10室支配のヨーガカラカで、2、5室支配の水星、4室支配の太陽とコンジャンクトして、ラージャヨーガを形成している。



この土星が、ラグナから見た5室の支配星で、9室で、高揚する11室の支配星とコンジャンクトしていることなどがポイントで、11室の支配星を含んだラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している為、土星期に主に数々の受賞に恵まれたことが分かる。



またこれらの受賞したタイミングのトランジットを調べると、



例えば、1990年、1991年は、土星が山羊座11室を通過し、1990年7月から木星が蟹座をトランジットして、蟹座―山羊座軸にダブルトランジットが生じていた。



つまり、5室と11室にダブルトランジットが生じている。



ラーフ/ケートゥ軸も1989年9月24日~1991年4月13日まで、5-11室の軸をトランジットしている。



また1999年は、9月の時点で、木星が牡羊座で逆行し、11室にアスペクトし、土星も牡羊座で逆行して、11室の支配星にアスペクトしている。



また2000年は、6月7日の時点で、土星と木星が牡牛座を通過して、11室の支配星の上を通過し、11室にダブルトランジットを形成している。



2003年は、7月30日まで木星が蟹座11室をトランジットし、土星が牡牛座を通過して、11室の支配星にコンジャンクトし、11室にアスペクトして、11室にダブルトランジットしている。


ダシャー、トランジット共に受賞をタイミングを説明できる。





工学の素養


乙女座ラグナに設定すると、5室にテクニカルプラネット(生来的凶星)のケートゥが在住し、2、9室支配の金星と4、7室支配の木星がアスペクトしている。



また5室支配の土星は、9室に在住し、月、太陽、水星と9室(高等学問、科学)で、土の星座に在住しているが、この土の星座で5室の支配星が9室に在住して、ラージャヨーガやダナヨーガを形成する配置が、マテリアル(物質)を扱う工学の才能を表わしている。



ここで、5室に対するケートゥ、土星などのテクニカルプラネット(生来的凶星)の影響や太陽、月、水星、金星、木星などの多くの惑星の影響が、武田元教授の才能を表わしている。








またウラン濃縮等の研究開発に携わり、1986年に論文「複合イオン交換反応系の理論と分離技術への応用」といった論文を提出していることから考えると、化学や物理学の素養もあるように見える。



化学の才能をもたらす配置は、月や蟹座などの水の星座、そして、そこにテクニカルプラネットが絡む場合である。



化学の素養:5室+月+水の星座+生来的凶星


武田元教授は、蟹座に在住する金星、木星が、ラーフ/ケートゥ軸と絡んだ上で、5室にアスペクトしており、また5室の支配星は土星で、そこにも太陽、土星、水星がコンジャンクトし、水の星座である蠍座にアスペクトしている。



大学卒業後、旭化成に入社しているが、旭化成は、材料工学などを駆使して素材の開発などを行なう企業である為、素材(マテリアル)作りの才能が求められたと考えられる。



因みにウラン濃縮等の研究開発といったことは、冥王星が11室から5室にアスペクトしているからではないかと考えられる。



プルトニウムは、冥王星(plute)を語源としている。






つまり、5室支配の土星が牡牛座9室で、月、太陽、水星とコンジャンクトする配置が、工学などで扱う素材(物質)に関する幅広い知識を表わし、そのことが環境問題などに意見を持つ理由である。



但し、5室にはラーフや冥王星と絡んだ蟹座の木星や金星がアスペクトしており、かなり思想的にマニアックで、狂信的で、偏りが出てくることが分かる。



まず、蟹座は個人主義で、物事を独自仕様にしてしまう星座である。



グローバルスタンダードを追及するよりも独自仕様を追及し、ガラパゴス化する傾向にある。



またラーフは狂信性をもたらす惑星であり、また冥王星もラーフに似て、盲目な意思、パワー、強制力などを表わす惑星である。



こうした配置によって、リベラルな科学の世界に広く普及している定説を否定し、独自仕様の自説に執拗に固執する変質的な思想や思考傾向をもたらしたと考えられる。



その思想や思考傾向は、妥協することなく徹底しており、自説の正しさを疑う余地が全くない頑固なものである。



その辺りは、5室に影響するラーフや冥王星の働きとして現れたと考えられる。



またそれは昔の日本は素晴らしく、日本民族は優れているといった主張や歴史認識としても現れてくる。



但し、高揚した木星が5室にアスペクトする為、武田邦彦氏は、古事記や日本書紀などの古典や、歴史的な人物の発言や矜持を引用するなど、大変な博識さとして現れる。



「誠実、礼儀、恩義」といった日本の伝統的な文化や習慣にも言及し、その大切さや日本人の伝統的美徳などについても言及する。



それは日本人には自信を取り戻させるものであり、日本人を他民族と比較して、優越感などを抱かせるものである。



その為、水の星座に惑星が多い人や情緒的な人々は、武田邦彦氏のファンになったり、熱狂的な信奉者になったりするのである。



これは、武田邦彦氏のyoutube動画のコメント欄を見れば分かるが、そのような感情情緒的な人々の感謝の書き込みが、沢山、投稿されていることに現れている。







愛国民族主義


ラーフとコンジャンクトした木星が5室にアスペクトする配置は、木星が理想主義を表わし、ラーフが狂信性を表わす為、狂信的な愛国民族主義をもたらす傾向がある。




ナヴァムシャでも蟹座に木星、金星、土星、月が惑星集中しており、武田邦彦氏は、基本的に蟹座の人である。







蟹座に在住する惑星がテクニカルプラネット(生来的凶星)の影響を受けた上で、5室にアスペクトするなど影響している場合、理系の研究開発などをしている分にはよいが、それがこと、文科系の歴史認識や道徳、倫理、哲学的な主題になった場合、蟹座の非常に視野の狭い強硬な個人主義的な主張として出てくる場合があるのではないかと思われる。



従って、それが高じて、最近では、韓国で日本人女性が韓国人男性に髪をつかまれるなどした事件を受けて、「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しないといかん」などと感情剥き出しの低レベルの発言として露呈した。



蟹座は理論的に色々正しいことを言っていてもその理論の根底には、自己中心的な自己利益、自民族優先主義などが潜んでいて、無意識化でそれらが多大な影響を及ぼしているのである。



武田邦彦氏の主張は、そうした蟹座に色づけられている為、科学界における地球温暖化などのグローバルスタンダードなリベラル派の科学者たちの見解を否定するのではないかと思われる。


それらのリベラル派科学者の思想や主張は、学際的な研究成果として、世界的に共有されており、水瓶座に象徴されている。



然し、蟹座から見ると、水瓶座は8室である為、蟹座は、データに基づいた水瓶座の思想を全く受け入れないで否定する。



リベラル派科学者たちによる地球温暖化詐欺だとか、陰謀論的な見解で、これを全否定するのである。




蟹座は、右翼民族主義、国粋主義、国家社会主義などの思想をもたらす星座で、地縁、血縁にこだわり、血液という物質的根拠を非常に重視する。



人種、性別、年齢、国家主権などにこだわるのが蟹座であり、人種、性別、年齢などに拘らず、国家主権に拘らず、誰でも受け入れる国際主義者が水瓶座である。




水瓶座の社会を受け入れないのが、キリスト教原理主義者やイスラム原理主義者などの宗教的原理主義者、そして、ネオナチなどの国粋主義者、右翼民族主義者、マフィアやヤクザなどの反社会的勢力である。



然し、文化というもの自体が、これらの魚座、蟹座、蠍座といった水の星座の要素で、地域ごとに発展して来ている為、文化の良さを主張したり、守るという視点からは、魚座や蟹座や蠍座の水のグループの主張も正しい場合がある。



然し、これからやって来るのは、水瓶座の時代であり、否応なく、世界に均一化、グローバル化をもたらすことになる。





蟹座はガラパゴス化や独自仕様をもたらす


因みに西洋占星術は、それまで西洋で普及していた古典占星術をアランレオが体系化し、アランレオの独自仕様の知識体系にまとめてしまった為、多くの貴重な考え方が失われたと言われている。


例えば、古典占星術では、惑星は惑星だけでなく、星座やハウスにもアスペクトするという考え方があったが、そうした考え方を排除し、アスペクトを惑星同士の角距離で定義するという独自仕様にしてしまった。


その結果、トラインやスクエア、セミスクエアー、オポジションなどの違いのよく分からない沢山のアスペクトが生じた。



チャートを分析する場合にあまりにも沢山のアスペクトが存在する為、それらをどう解釈すればいいか、優先順位なども分からず、途方に暮れる結果となる。







アラン・レオのチャートを見ると、獅子座ラグナで5室支配の木星が蟹座12室に在住し、太陽、ケートゥ、水星も同室して、火星によってアスペクトされている。



また5室支配の木星は、12室支配の月と星座交換している。



蟹座に5室(判断力、識別力、思想)の支配星が在住し、また知性の表示体である水星も在住して、またその5室は月から見た5室にもなっている。



つまり、アランレオの知性とは、武田邦彦氏と同じように完全に蟹座の独自仕様のものである。




従って、アラン・レオが体系化した西洋占星術は、酷く個人主義的な独自仕様のものとなり、グローバルスタンダートとか、普遍性があるものとは全く言えないものになってしまった。



この西洋占星術を普遍性がある学問体系として受け入れるのは、かなり厳しいものがあるのである。







武田邦彦元教授の現在



話を武田邦彦元教授に戻すが、そうした意味で、武田邦彦氏の思想や考え方は、かなり個性が強く変わっていると言わざるを得ない。



典型的な蟹座の保守思想家である。









然し、そんな変わった思想であっても、蟹座の身内を大事に思う家族愛や愛国心といった蟹座の美徳には溢れている為、道徳などを説く場合に非常に聞く人を感動させる場合がある。



それはそうした家族愛や愛国心といった世界を求めている人にとっては、非常に心を動かされる刺激となる。




因みに武田元教授は、現在、水星/土星期である。



水星は1、10室支配で、5室支配の土星、11室支配の月とコンジャンクトし、3室(メディア、芸能)にアスペクトしている。



また月ラグナや水星から見ると、3室(メディア、芸能)に惑星集中し、ラグナロードの金星と3室支配の月が1-3の星座交換をしている。



従って、元々メディアや出版には、縁があるが、マハダシャー水星期に入ったセカンドアンタルダシャー(水星/ケートゥ期)ぐらいから、テレビに出演するようになり、自説を主張する機会が増えている。




博士も知らないニッポンのウラ(ミランカ) 2007年6月1日、8月15日
さんま・福澤のホンマでっか!?ニュース(フジテレビ) 2007年9月21日 – 2009年12月30日
R30(TBS) 2008年4月25日
博士の異常な鼎談(TOKYO MX、テレビ神奈川) 2010年1月28日、2月4日
たけしのニッポンのミカタ!(テレビ東京) 2010年8月27日
たかじんNOマネー?人生は金時なり?(テレビ大阪)2011年6月25日 – 2014年5月17日
情熱大陸(MBSテレビ) 2011年7月24日
激論!コロシアム ?これでいいのか?ニッポン?(テレビ愛知)
ドデスカ!(名古屋テレビ)2013年1月 – 2015年3月
東海テレビスーパーニュース(東海テレビ)
現代のコペルニクス(DHCシアター)
みんなのニュース ONE(東海テレビ)
ゴゴスマ -GO GO!Smile!-(CBCテレビ)

(wikipedia 武田邦彦より引用抜粋)


youtube配信も始めるようになり、メディアをフル活用して、言論活動を行っている。





教授という職業と数学者であった父親の影響


武田邦彦氏の父親は、京都大学理学部数学科出身の数学者で、工学院大学名誉教授の武田楠雄氏であり、小さい頃からこの父親の影響を強く受けて育ったようである。



ネットには、武田邦彦氏自身が、父親について語った以下のような文章がある。



親父 (おやじ)

「クニ、貧乏は恥ずかしくないぞ! 額に汗しただけでいいんだ」

父はそう教えてくれた。(わたしの名は邦彦)

時々、父は往復の電車賃だけを持って「無銭旅行」というのに連れて行ってくれた。家から歩いて中央線に乗り、もってきた汽車賃の半分の駅で降りる。

当時の駅前は小さい広場に土煙があがるようなところだった。駅の外にある小さなベンチで家から持ってきたおにぎりを頬張り、水道の水を顔を逆さにして飲み、しばらくしてまた同じ中央線で家に帰った.

父はなにも話さなかったが、「お金と人生」を教えてくれた.

・・・・・・・・・

「クニ、生きている内に評価されたらダメだぞ. 死んで30年がちょうど良い」

私が長じて学生のころ、父はそういった。

生きている内に評価されるというのは、その時代の人が理解してくれることだ。そんなことに価値があるわけではない。本当の価値は死んだ後に評価されることだと父は言ってくれたのだ。

数学者で変わり者の父だった。

一日中、部屋に閉じこもって研究をしていたが、酒が好きで夜は日本酒を飲んでいた。洋酒はダメだった。時々、ジョニ黒やヘネシーをもらうと、母が、

「すみませんが、持って行ってくれますか?」

と出入りの肉屋さんに頼んでいた。

父にとってみればその酒が持つ「社会的価値」などは何の意味もなかった。自分が好きなもの、それだけだった。

・・・・・・・・・

私は体が弱かったけれど、そんな父の言葉を信じて、ここまで生きてきた。父の教えがなければ今の自分はないだろう。

(平成23年3月31日 執筆)


武田邦彦氏の父親は、貧乏は恥ずかしくないと主張し、お金に触れようとしない人物だったようである。



給料袋を自分で受け取らずに妻や子供だった武田邦彦氏に取りに行かせるようなことを行なっていたようである。



こうしたやや変わり者で精神的な人物であったようで、こうした父親から「お金と人生」を教わったと、武田邦彦氏は語っている。




実際に大学教授であった父親から多大な影響を受け、自らも大学教授となった武田邦彦氏は、やはり9室(高等学問、科学、教育、父親)が強調されていなければならない。



ラグナロードで、10室支配の水星が9室に在住し、ラージャヨーガやダナヨーガを形成している為、大学で科学者になり、教育の仕事に就いたのである。






9室と11室の星座交換


そして、武田邦彦氏に非常に特徴的な配置は、9室と11室の星座交換で、これは学問の世界で業績を上げ、受賞をし、数々の名誉を受ける配置である。



11室に高揚した4、7室支配の木星と2、9室支配の金星が在住し、金星は11室支配の月と星座交換しており、4-9、7-9のラージャヨーガ、2-9、9-11のダナヨーガなどを形成しており、非常に11室が強い。



この9-11の絡みは、その人を文筆家にし、著述業で成功をもたらすようである。








9-11の星座交換自体が、成就や達成する為の幸運が得られる配置であり、受賞や称号、利得に恵まれるダナヨーガの配置であるが、そのそれぞれの惑星が、3室(文筆、出版)や5室(作品の執筆)にアスペクトしている為かもしれない。




武田邦彦氏は、wikipediaを見れば分かるが、非常に沢山の著作を出版している。


また9-11の星座交換は、11室(友人、同僚、人脈)を強くし、特に蟹座11室が強いことから、保守人脈において幅広い交友を持ち、コラボレーションを行なっている。



たかじんのそこまで言って委員会や、ビートたけしのTVタックルなどに不定期に出演していたようだが、こうした番組に呼ばれること自体が11室が強いことを表している。



やしきたかじんや、さんまやたけしといった有名ホストの番組に呼ばれたり、「桜を見る会」に呼ばれたりといったことは、蟹座11室が強いことを表わしている。





中部大学の特任教授を退任


2021年3月、武田邦彦氏は、中部大学の特任教授を退任している。



この時は、水星/土星期で、マハダシャー水星期の最後のアンタルダシャーである。








マハダシャー水星期は、中部大学の特任教授をしながら、テレビなどに多数出演した。



水星は、1、10室支配で、9室(教育)に在住し、3室(芸能)にアスペクトしている為、それで、メインは教授職で、副業がテレビ出演といった形かもしれない。



この水星期の終わりに近づき、ダシャーチッドラに入った段階で、教授を退任している。



トランジットの土星と木星は、5室を通過しており、5室にダブルトランジットしていたが、5室は10室から8室で仕事の中断のハウスである。





健康問題


それとつい最近、武田邦彦氏は、自身のyoutube番組で、2021年12月2日に緊急入院したことを明らかにしている。



診断の結果、手術が必要で、腸の半分と肛門が無くなるかもしれないと言われたそうである。



既に2021年11月の時点で、ケートゥ/ケートゥ期に移行している可能性が高いが、ケートゥのディスポジターは、土星で、土星は6室支配で、金星、木星などにアスペクトし、ラグナロードの水星や身体の表示体である太陽ともコンジャクトしている。



木星は、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓などを表わし、金星は腎臓などを表わす為、木星や金星が傷つく場合、臓器全般が弱くなることを示している。



金星は、月ラグナや太陽から見ると、6室の支配星であり、6室は腸を表わしており、その金星に土星がアスペクトしていることも関係しているかもしれない。



ケートゥ期に移行する前は、水星/土星期であった為、土星のアンタルダシャーの時期に体調不良が進行していたかもしれない。







ケートゥは、ダニシュターに在住しており、支配星の火星は、3、8室支配でマラカの7室に在住し、ラグナ(身体)にアスペクトしている為、ケートゥ期に入った直後におそらく問題が生じたのである。



火星は、高揚する木星のアスペクトバックを受けており、保護の要素が見られるが、この木星がどれだけの保護を発揮するかである。



武田邦彦氏は、知り合いの医師の先生に相談した所、直ぐに緊急入院になったそうで、その際、3人の医師の方が相談して対処の方針を決めたそうである。



従って、木星は、保護の力を発揮しているように見える。



ケートゥ期は、ディスポジターの土星が結果を表わす為、引き続き、学問研究や教える仕事を行なっていくと思うが、土星は6室の支配星で、木星、金星にアスペクトし、またケートゥのディスポジターは、マラカに在住する3、8室支配の火星である為、あまり無理することは出来ないのである。





因みに武田邦彦氏は、過去に手術を5回受けており、腎臓結石、痛風も患っているという。



腎臓結石は、やはり、表示体の金星がラーフとコンジャンクトし、6室支配の土星からアスペクトされているからだと思われ、痛風とは関節が腫れる疾患だが、これは関節の表示体が土星で、土星が6室の支配星で12室支配の太陽から傷つけられていることによるかもしれない。



非常に多くの手術を受けているのはおそらく3、8室支配の火星がラグナにアスペクトしている為である。



武田邦彦氏は、トンデモ学者という批判も受けてはいるが、日本の未来を心配する憂国の士であり、視点を変えたり、発想を180°変えるような斬新な視点をもたらしてくれる教育者であり、我々を大いに考えさせてくれる。



ここ最近、テレビやyoutubeで活躍して来られた武田邦彦氏だが、この危機を乗り切り、今後は、体調に気をつけながら、是非、活動を続けて頂きたいと思うのである。




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コメント

コメント一覧 (2件)

  • なるほど、確かに武田特任教授は乙女座ラグナですね。
    過去の経歴から9Hと11Hが強いことに合点がいきますし、5Hや5 Lへの絡みからして辻褄が合います。

    それと他にも辻褄が合うなと感じる点があります。
    それは過去、私が鑑定してきた人達で、乙女座ラグナの方は、
    一、頭が良い。分析力・整理力・批判力等がある。
    二、眼鏡をかけている。
    三、小柄。痩せ型。
    って人が多かったんですよね。

    武田教授は一、二にあてはまり、三はちょっと違うかもしれません。
    しかし、大柄や背が高くもないようです。

    本多信明先生は、生前、乙武洋匡さんのラグナを乙女座と過去の経歴から修正していました。
    また、私が調べたところ、筑波大学の中川八洋名誉教授もラグナが過去の経歴から乙女座ラグナと修正しました。
    このお二人は、上記の三つが揃った方でした。

    ですから、武田教授のキャラクターからしても、乙女座ラグナは合点がいくと思います。
    • 武田邦彦元教授は、律儀で生真面目な性格など、乙女座ラグナということで納得しますが、途中まで魚座ラグナという見立てで進めていました。

      第一印象では11室に惑星集中する蟹座ラグナではないかと思い、その後、受賞したタイミングと11室山羊座へのダブルトランジットから、魚座ラグナではないかと思い、最後に土壇場で、3室惑星集中のはずがないと思い直し、乙女座ラグナに修正しました。

      今回の場合も11室や11室へのダブルトランジットは、魚座ラグナでも全ての受賞に関して、説明出来ました。

      また化学の素養からすると5室+水の星座+テクニカルプラネットで、蟹座ラグナではないかとも思いました。

      古典の教養などもある為、5室木星、金星でもいいと考えた為です。

      然し、5室木星、金星だと小説家や作家の配置であること、やはり、乙女座ラグナでラグナロードや10室の支配星が9室に在住しているからこそ、大学教授なのだと思い直しました。

      また9-11の絡みが著述業で成功する絡みであるという情報も役に立ちました。

      小室直樹のチャートなども月から見て、9室に惑星集中であり、大学教授の場合、9室惑星集中は定番の配置です。

      父親から大きな影響を受けていて、父親も大学教授であること、そして、人生を通して、大学教授として活動し、そして、大学教授の傍らもyoutubeなどで、人生哲学や自己啓発的なことを教えている所を見ると、明らかにラグナロードや10室の支配星が9室に絡んでいないとおかしいと思い直しました。

      これまで何度か間違えた経験が役に立ち、ダブルトランジットという部分的なテクニカルな観点だけではなく、土壇場で、もう一度、人物的な全体像がチャートの惑星配置に一致しているかどうかを考えてみて、やはり乙女座ラグナではないかという考えが強く浮かんで来た感じです。

      確かに今考えれば、乙女座ラグナ的な素朴で無器用で真面目で律儀で堅物な感じというのが、人物像からよく滲み出ており、分析的な所などにもよく現れています。

      最初は典型的な蟹座の人物と思い、ラグナも蟹座だと思いました。

      確かに出生図でもナヴァムシャでも蟹座に惑星集中している為、蟹座の雰囲気は持っている訳です。

      然し、蟹座ラグナだと、受賞時のダブルトランジットなどが全く説明出来ません。

      それで、11室のダブルトランジットが説明出来そうなのが、魚座だと思って進めましたが、最後に魚座をひっくり返した乙女座でも11室のダブルトランジットが説明出来ることが分りました。

      確かに星座の影響を感じ取れますが、それがラグナの影響なのか、惑星集中の影響なのかというのは中々識別が難しいです。

      やはり、決め手になったのは、ラグナロードや10室の支配星が9室に在住するという配置です。

      人物の性格や印象だけでラグナを当てるのはかなり難しいと思います。

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