安倍首相のXデーについて(再)

以前、2017年2月7日以降に安倍首相の出生図で金星/太陽期に移行すると、太陽は金星から見て11室の支配星で12室に在住し、12室の支配星と接合しているので、何か肩書きや評価(11室)の損失(12室)などが起こるのではないかと予測していた。


AbeShinzo_chart2
ナヴァムシャでも太陽は金星から見て6室支配で12室に在住し、10、11室支配で12室に在住する土星と接合している。

金星/太陽期におけるアンタルダシャーの太陽は12室(損失)の象意を何重にも保持している。

従って、安倍首相の評価が失墜し、職務の継続にとって厳しい時期である。


実際、2月7日を過ぎて安倍首相に起こっていることを確認すると、まずドナルドトランプとの間で、日米首脳会談を行ったが、「土下座外交」だと批判する論評も出ている。

また日米安保で尖閣諸島がカバーされていることを確認してもらった見返りに経済的な問題で妥協を強いられるのではないかとの懸念も強まっている。


また学校法人「森友学園」に市場価格の1割程度の値段で国有地が払い下げられた問題に関与した疑いが浮上している。

それに対して安倍首相は否定しているが、この問題が浮上したこと自体が評価の失墜である。

因みに「森友学園」の理事長は憲法改正を主張している日本会議の関係者であるということである。


これらの動きは安倍首相の評価の失墜の動きであると考えられるが、まだこれは始まりに過ぎない。


金星/太陽期における更にプラティアンタルダシャーを検討していくと、


実際に総理大臣の職務に大きな負担が生じるのは金星/太陽/火星期から金星/太陽/土星期ではないかと思われる。



つまり、この2017年3月28日~9月27日までが安倍首相のXデーである。


AbeShinzo_dasha_level3
金星/太陽/土星期でその緊張はクライマックスに達するはずである。


土星は出生図で8室の支配星で10室と10室の支配星にアスペクトしている。

10室に対する8室の絡みはキャリアの中断を表している。


この土星がプラティアンタルダシャーロードの火星、ラーフ、木星にアスペクトしている。


そして、今年2017年1月26日からトランジットの土星が射手座に入室し、10室支配の火星の上を通過している。


トランジットの土星は出生図で支配する7室や8室の象意を保持しているのであり、その土星が10室の支配星の上を通過していくことが職務上における試練や負荷を表していると考えられる。


土星は大衆を表すため、大衆からの政権批判や監視の目が厳しくなるのである。



金星/太陽/火星⇒金星/太陽/ラーフ⇒金星/太陽/木星⇒金星/太陽/土星と経過していく時、プラティアンタルダシャーロードは、皆、出生図上で土星からアスペクトされたりして土星と絡んでいる。


この間、ずっと土星が10室支配の火星の上を通過していくのであり、元々出生図上で示されている土星の試練をトランジットが強調することになる。



最後にダシャムシャ(D10)において、土星は3室に在住している。


AbeShinzo_dasha_D10
3室は8室から見た8室であり、キャリアの中断を表すと解釈できる。


今回、金星/太陽期に予想通り、安倍首相の評価が失墜するような状況になって来ており、2017年の経済予測として、アベノミクスが行き詰まり、量的緩和政策から大きく舵を切る可能性が指摘されているが、金星/太陽期の評価の失墜とはそうした状況とも連動していると考えられる。


しかし、結論から言うと安倍首相は今回の評価の失墜で、辞任することはなく、私の予想としては、2020年7月24日から始まる東京オリンピックを終えて、延長された9年の任期を終える迄、総理大臣を辞任しないのではないかと考えている。


AbeShinzo_Jaimini_chart

何故なら、ジャイミニで見た時に現在、安倍首相は獅子座/乙女座である。


獅子座から見てAmKは11室(高い評価、肩書き)に在住し、乙女座から見ても10室(地位)に在住している。


AmKの月はラーフやケートゥやGKの太陽からジャイミニアスペクトされて傷ついてはいるが、AmKの配置が良いため、直ぐに辞任する状況ではないのである。


評価が下がったり、批判を受けながらも総理大臣としての職務を継続していくものと思われる。




因みに安倍首相は2006年9月20日(水星/土星/木星)のマハダシャーケートゥ期の直前に自民党総裁に選ばれて内閣総理大臣に就任している。

然し、2007年9月25日(ケートゥ/金星/ラーフ)に内閣総辞職し、胃腸機能異常などで病院に入院している。

そして、2012年9月12日(ケートゥ/土星/木星)に再度、自民党総裁に就任し、2012年12月16日(ケートゥ/水星/ケートゥ)に内閣総理大臣に再就任している。


総理大臣を務め、一度、辞任してからもう一度、総理大臣に再選されたこの期間は、マハダシャーケートゥ期である。


ケートゥはダシャムシャ(D10)でラグナに在住しており、キャリア上の上昇期を表している。


AbeShinzo_dasha_D10
2006年9月20日に自民党総裁に選ばれて内閣総理大臣に就任した時と2012年9月12日に再度、自民党総裁に就任した時に注目すると、いずれもアンタルダシャーが土星期である。


土星は出生図で8室の支配星で10室にアスペクトしているが、仕事の中断という象意ではなく、むしろ仕事上で、総裁などの責任の重い役職に自民党総裁選で選ばれて、リーダーシップを発揮している。



土星は4室で高揚して、シャシャヨーガを形成し、同じく高揚してマラヴィアヨーガを形成する金星と接合しており、この土星期は、むしろ、選挙で選ばれたリーダーになった時期のようである。




土星はナヴァムシャでもダシャムシャでも星位が強く、出生図上での8室の否定的な象意は出ていないようである。


またダシャムシャでも3室(8室から8室目)に在住しているが、仕事の中断、あるいは終了という事態に陥っていない。




木星は6室の支配星でラグナに在住し、7、8室支配の土星と火星がアスペクトしており、ラグナロードの月がケートゥと接合して、火星からアスペクトされているので、健康面での不安が生じやすい配置である。

ラグナで6室と8室が絡んでいる。


因みに2007年9月25日に総理大臣を辞職した時、ケートゥ/金星/ラーフであったが、ラーフは6室に在住し、ラーフのディスポジターは6室の支配星でラグナに在住して、7、8室支配のマラカの土星、火星からアスペクトされている。


従って、今回、金星/太陽/ラーフ⇒金星/太陽/木星は健康問題なども噴出しやすい時期ではないかと考えられる。


トランジットの土星もラグナロードにアスペクトしていくからである。


土星が蠍座を通過している間は、土星はラグナにもラグナロードにもアスペクトしていなかったので、身体に対する負荷は少なかったと考えられる。


そうした時期を経過した後、金星/太陽/土星に移行していく。


従って、この金星/太陽/ラーフ、金星/太陽/木星期辺りが問題が生じやすく、金星/太陽/土星期(2017/7/31~2017/9/27)がキャリア上の負荷が大きい時期ではないかと考えられる。



金星/太陽/火星 2017/3/28
金星/太陽/ラーフ 2017/4/18
金星/太陽/木星 2017/6/12
金星/太陽/土星 2017/7/31



但し、土星は出生図で高揚し、ナヴァムシャやダシャムシャでは水瓶座でムーラトリコーナの配置であり、シャドバラも1.75と強力で、非常に星位は強力である。


既に述べたように安倍晋三は水星/土星/木星期に首相に就任し、ケートゥ/土星/木星期にも自民党総裁に再就任している。


アンタルダシャーの土星期はむしろ上昇の時期である。



8室支配で4室で高揚し、10室にアスペクトする土星はキャリアの中断として現れていない。


むしろ、強い土星によってキャリアを取得したと考える必要があるようである。



従って、今回、安倍首相は評価は失墜するが、辞任するまでには行かないのではないかと考えているのである。


土星期は土星の星位が強く、出生図でも4室で高揚してシャシヨーガを形成し、政治家にとって4室が強いことは政界で自分の議席を確保することを表している。


それで、水星/土星期とケートゥ/土星期のアンタルダシャー土星期に首相に就任したのではないかと考えられるのである。



土星/太陽期の次は、土星/月期だが、月はラグナロードで、5、10室支配のヨーガカラカの火星と1-5、1-10のラージャヨーガを6-12室の軸で形成している。


この配置は強力であるため、外交の舞台での活動を表しているように思われる。



そして、金星/火星期が続くが、アンタルダシャーは依然として、月との間に1-5、1-10のラージャヨーガを形成する火星期である。


従って、これはやはり国際外交の舞台での高い地位を表しているように思われる。


但し、火星は6室に在住して、ラーフと接合し、この火星に対してトランジットの土星が接合しているため、非常に野党や国民の風当たりが強い中での職務の執行になるのではないかと考えらえる。




おそらく安倍首相が本当に厳しいのは、土星が山羊座に入室する2020年1月24日以降である。


その時、アシュタカヴァルガで山羊座のサルヴァシュタカヴァルガの合計は25ポイントで、土星のビナシュタカヴァルガは0ポイントである。


土星の点数が低いことからこの時に大衆からの支持を失うのではないかと考えられる。


またこの時、土星は月から8室に入室する為、良くない時期である。



土星と木星が7室に入室し、ダブルトランジットがマラカの7室と1室に形成されるが、1室には6、9室支配の木星が在住しており、8室支配の土星がアスペクトしている。


ちょうどダシャーも金星/火星期から金星/ラーフ期へと移行していく。


アンタルダシャーのラーフのディスポジターは木星であり、木星はラグナに在住している。


そして、1室で、6室と8室の絡みを生じている木星に土星と木星がアスペクトする。


1室、7室、9室、6室にダブルトランジットが形成され、9室は仕事を辞めるハウスであり、6室は病気のハウス、7室はマラカハウスである。


従って、安倍首相はオリンピックまで総理大臣を務め、その後、任期の満了を迎えると考えられる。








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コメント

コメント一覧 (6件)

  • 安倍氏が首相を続けられるということは、共謀罪が通り、改憲もなされるということです
    日本国民の大半にとっては地獄が続くということですね
    今や6人に一人の子供が貧困に喘ぎ、労働者の権利は搾取されている
    この相対的貧困というけれど、生活必需品の物価の高い日本においては食事もままならない絶対的貧困に近い
    この状況を安倍氏が改善することははっきり言って無い
    占いとは関係なしに、客観的に見て「そういう人物」だからです
    この件においては外れて欲しいものです
    • 安倍政権が当面続いていくと予想しましたが、2020年までに政権が変わらない場合であっても政治情勢は変化していくと思います。実際に安倍晋三が途中で辞任するか任期満了するかは是非、今後もモニターを続けて頂ければと思います。
      • 3月に共謀罪が通ってしまえばやりたい放題ですし、メディアや検察・司法まで支配し、自民内で反対勢力もいない安倍氏が首相の立場を保持したままで政治情勢が変わるとは私個人は懐疑的です
        安倍氏の外交とは経団連優先&理念も何も無く、プーチンやトランプといった傑物と同列アピールの「ええかっこしい」外交
        安倍氏の外交力とは即ち、日本を売り渡すことと同義ですから困ったもんです
        (今まで自分をサポートしていたジャパンハンドラーとトランプが敵対してることも分かってないんじゃないかと)

        完全なる願望ですが
        またもや病気を理由に首相を辞めるけれど、今まで神輿(安倍氏)を担いで利用してきた連中のおかげで政治家としての存在感は維持するが、2020以降には連中共々完全に政治への影響力を失う・・ようなパターンの方になって欲しいものです
        ・・もはや祈りです

        もちろん今後もモニターを続行させていただきます
        • 私が書いたり、予想したことをそのまま信じないようにお願いします。

          私が展開した占星術的なロジックが本当に正しいのかどうかを批判的に検証し、そして、もし当たらなかった場合、何故、当たらなかったのかという理由を一緒になって考えるような姿勢が必要です。

          こうした活動では当たらなかった時にその当たらなかった理由を考えていくことがスキルの発展にとって重要です。

          いずれにしてもよく考察し、予想を立てていると、その成果は非常に大きいです。
  • 心情などでバイアスがかかるより星が語ることからの推測をかかれてるのは正しい判断だと思う。仮にそれが外れてもおっしゃるように検証することで腕を磨けますからね。
    むしろ外れたことを甘いジャッジで当たったと考える方がまずいですからね。

    いろんな占い師の記事をみてるけど多くは曖昧にしてますが、判断を丁寧に書かれてるのは誠実だと思いますよ。リスクを背負ってるんですからね。

    この問題や憲法改正のことはきになるけど、西洋の方の春分図で日本は大変特徴的な配置というのが今年みたいだし、東洋の方の話は見つかってないけど立春以後のにほんの動きは日本会議関連が中心ですしね。流れは極端な思想の異常さと腐敗がクローズアップされてるような気もしますね。

    インドの方でも日本の今年に特徴的な感じありますか?

    政治がらみは心情と占いを分けにくい分野なんだなと思ってみてます。うまく分けておられるように見える秀吉さんには期待してます。
    • >インドの方でも日本の今年に特徴的な感じありますか?

      今年の日本の春分図、ヒンドゥーニューイヤーチャートは、
      ラグナが蟹座0°になり、双子座と蟹座の境界線にあってどちらを取ればいいか微妙ですが、
      蟹座だと考えると火星が牡羊座バラニーで自室に在住し、ルチャカヨーガを形成しており、
      国家社会主義的な力、政府の独裁的な力が強まると考えています。

      例えば、昨年10月に自民党総裁の任期が3期9年に延長されましたが、
      安倍晋三がもっと総理大臣で居続けたいという個人的な要求を通した形ですから独裁者が誕生としたとも考えられます。

      然し、森友学園の問題なども出てきて、森友学園は全体主義のような教育を施していたことで、話題になっていますが、
      そうしたことで賑わっていること自体が、このバラニーでの火星の象意かもしれません。

      ラグナロードの月が魚座で高揚する金星と接合しており、9Lの木星からアスペクトバックを受けており、
      9室の教育、科学技術の発展、法律などの象意において良さそうに思えます。

      また7室支配の土星が6室に在住しており、これは強気の外交を行なっていくような印象もあります。

      基本的に6室の凶星は敵を粉砕する配置です。

      例えば、その象徴的なのが、2017年1月6日に日本大使館前に慰安婦像が設置されたことで、
      日本政府が「日韓通貨スワップ協議再開の打ち切り」をし、在釜山日本総領事が一時帰国したことに現れています。

      これまでに無かったような強気の外交姿勢を取っていることに現れているのかもしれません。

      今年のヒンドゥーニューイヤーチャートは世界のどこで作成したとしても火星は牡羊座のバラニーに在住し、
      水星が接合して、木星が乙女座で土星が射手座から乙女座にアスペクトして、乙女座にダブルトランジットが形成されています。

      その辺りが特徴と言えるかもしれません。

      ですから牡羊座の火星の表示体をラグナとした場合、6室にダブルトランジットが形成されています。

      国家社会主義的、国粋主義的な人物が力をふるう場面が多そうです。但し、6室なので批判も受ける訳です。

      例えば、オランダにもドナルドトランプのような極右的な人物が出て来て選挙で敗北したようですが、
      そのような現象にも表れていると思います。

      日本の建国図を見ても今年に入って射手座から見た10室にダブルトランジットが生じており、日本が世界の中で俄然、
      存在感を上げているように見えます。

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