今年の夏頃、私は兼ねてから行きたいと思っていた四国周遊や上五島への旅行に出掛けた。
ダシャーは、その時期、金星/土星/ラーフ期(2022年1月7日~2022年6月29日)で、プラティアンタルダシャーのラーフ期が働いたことは明らかである。
ラーフは出生図の9室に在住しており、遠距離旅行を表している。
現在、トランジットの木星は9、12室の支配星で、2022年4月14日から魚座に移動している。
魚座は私の12室で、月、太陽から見て、9室である。
12室は海外のハウスであり、9室は長距離旅行のハウスである。
2022年6月5日からトランジットの土星は水瓶座で逆行し始めて、7月13日には山羊座に完全に逆行している。
従って、魚座や蟹座にダブルトランジットが形成されている。
12室は海外を表すが、コロナもあって外国に入国出来なかったということもあるが、なさけないことに私にとっては、海外旅行の象意が、四国や九州への旅行という形で、現れているようなのである。
以前、実際に海外に出掛けていたことに比べると、スケールダウンした感じである。
四国は本州から見れば、私にとっては遠方の離島であり、五島もそうである。
そして、そうした場所に旅行に行く際には、以前から書いていることであるが、6室のラーフの象意が働いて、釣りもしてみたいという欲求が湧き上がってくる為、一緒に釣り道具なども持参することになる。
然し、実際に旅行先では時間がなかったり、チャンスがなかったりして、実際には道具は使わず仕舞いになることも多いのだが、一応、欲求や意欲は明確に存在している。
そして、12室以外にも蟹座の4室にもダブルトランジットが生じているが、私の4室では、4-5のラージャヨーガ、4-9、5-9のラージャヨーガが生じている。
4室の象意が良い形で表れてくるはずである。
だからか、これらの旅行では、旅行先で、いまだかつてないほど、車を乗りこなすことが出来た。
四国の場合は、高松(香川)→徳島→高知→松山(愛媛)など、四国を周遊することが出来た。
その間、四万十川を船で下ったり、温泉宿などに宿泊することが出来たため、これはやはり4室の象意が良い形で出てきていることは間違いないようである。
また松山から広島の尾道まで、しまなみ海道を初めて渡ることが出来た。
こうした車や船、宿泊先に恵まれたというのは、一つの4室の良い象意の表れである。
上五島は、以前、五島の福江島に行っているので、今度は、上五島と呼ばれる中通島、若松島、頭ヶ島などに行ってみた。
やはり、この時も釣りに良いポイントを探しながら、島中の海岸線を見て回るということを行った。
上五島は、現地のショップの店員によれば、山の景色と海の景色が両方味わえる場所で、福江島よりも私は好きだと言っていた。
実際、車でドライブしてみると、山道から海を見下ろす形の絶景に恵まれている。
ただ島は3日もあれば全て車で廻って見て回ることが出来てしまう。
島は店が早くに閉まってしまい、空いている店は、生活雑貨の量販店だけである。
直ぐに他にすることがなくなってしまい、退屈さに襲われることになる。
しかし、島の中であるだけにどこにも逃げ場がなく、狭い島の中に閉じ込められているという感覚が強烈に意識されてくる。
最後に島から出られる日が来た時には、うれしくてたまらなかった。
これで分かったのは、昔、島流しという刑があったが、この刑が苦痛なのはこの辺りにある。
島流しされた人々は島の中で、生き続けることは出来るが、島は直ぐに刑務所のように狭苦しい空間に感じられてきて、そこからどこにも逃げられない、閉じ込められているという感覚が、強烈に意識されてくるのである。
私のラグナロードの火星が12室で土星からアスペクトされているので、こうした島流しとか刑務所の中に閉じ込められているような感覚を味わうことになったのである。
以前も書いたが、五島で多くのクリスチャンが狭い場所に押し込められて拷問を受けたが、明らかに島の監獄といった解釈も可能である。
私のホロスコープにそれを疑似体験できる配置があり、それが島の生活への感受性を高める。
島の中では、車(レンタカー)を高速で走らせて、島の隅々まで見て回ったため、その辺りは、火星(スピード、運転)が12室(離島)に在住している象意である。
そもそも五島に初めて行ったのは免許証の取り直しのためであったが、その時も島の中で、車を乗り回した。この場合は、教習の一般道路での実地研修においてである。
とにかく、私は、九州でも長崎でも五島でも四国でもいいのだが、離島で、車を乗り回すという象意が明らかにあるようである。
それが木星が12室をトランジットして、土星と木星のダブルトランジットが12室に形成されている時に起こったのである。
この時、金星/土星/ラーフ期だが、金星は海外を意味する7室の支配星、土星は9室と12室にアスペクトし、ラーフは9室に在住している。
そして、ラーフ期には、巡礼の旅という要素と、釣りという象意がセットで起こってくる。
特にこの場合、プラティアンタルダシャーのラーフ期の象意が顕現したと思われる。
非常に興味深い。
恐ろしい経験
上五島での数日間の旅を終えた後、折角、長崎に行ったので、帰りに大分の別府に寄ってから帰るプランにした。
当然、いつものように温泉に入るということも予定に入れていた。
別府に久しぶりに行ってみると、すっかり寂れた感じに変わっており、コロナの影響からか、別府タワーは、全く廃墟のような感じとなり、いつ取り壊されてもおかしくないような状況だった。
客足の減少により閉店してしまった温泉も見られた。
その別府に行く前に1日を使って、大分の津久見市の先端にある保戸島という島に行ってみた。
以前、釣り場を見て回っていた際に釣り人から、保戸島で、大型のブリが釣れるといった話を聞いていたため、一度、行ってみたいと思った。
保戸島への定期便を運航する船会社が撤退することを決めたという話がニュースで報じられていた。
そんなことで、定期便が運航している間がチャンスであり、尚更、一度、行ってみたいと思った。
保戸島は、島民が1000人弱住んでいるようだが、ネットで検索すると、以前、殺人事件が起こったとか、物騒なキーワードがヒットする不気味な島である。
夕方から渡って、島で夜釣りなどで一夜を明かして、早朝、釣りをして、帰ってこようと思い、少々無理をして、釣り道具を持って、特に何も考えずに島に渡ってしまった。
島の奥の方に釣り人たちが釣りをする堤防があり、また磯があり、島とその磯の間にテトラポットが積み上げられている。
磯に渡るには、テトラポットを渡っていくのだが、かなりサイズの大きいテトラポットであり、人間が登ったり、渡るには、大きすぎて、非常に厄介であった。
まだ夕方の明るいうちにテトラを伝って、磯に渡って、釣りを始めたのはいいが、日が暮れようとして、風が強くなって、波も出てきた状況で、夜通し、この磯の上にいるのは、さすがに心細くなってきた。
しかも私は、磯に渡る過程で、足の片足を膝関節ぐらいまでであるが、岩場で水没させてしまい、ひどく濡れた状態であった。
その状態で、テトラポッドを伝って、帰ろうとすると、足がつるつる滑って、海に転落すれすれの状態であった。
何とか巨大なテトラの上で、バランスをとって、体を保っていたが、一進一退が一切できない状態になってしまった。少しでも動けば、足が滑って、海に転落しかねない。
私は釣り道具などのリュックを背負い、手には、釣り竿とたも網、スーパーで買って来た夜に磯で食べる食料などを抱えて、両手がふさがっていた。
そんな状況の中で、テトラがつるつる滑る状態なのには、大変な恐怖を感じた。
もし海に転落したら、重い荷物を背負った私は、海の中に沈んでしまう。
近くに落ちていた竹の棒で、水深を計ってみると、ゆうに私の身長を超えるぐらいの水深はあるようだ。
テトラとテトラの間にもし転落したら、つかまるところもなく、非常に危険である。
テトラポットが大きいだけにテトラとテトラの間には大きい隙間があった。その隙間の空間がまた恐ろしいのである。
その隙間に転落したら、つかまるところがどこにもなく、またテトラポッドに挟まれているので、岸に行く道も阻まれてしまう。
よく海岸で見かけるような人が普通に渡れるような小型のテトラではなく、大型に作られているタイプがそこには並べられていた。
そんな状態の中で、夕日が沈みかけて、島の方に戻ろうと、何とかテトラによじ登ったはいいものの、つるつる滑るため、一歩も動けない状態になり、テトラポッドの上で、しゃがみ込んで、一進一退出来ない状態に陥ってしまった。
もはや海に転落するしかないのかと思いながら、恐怖の中、どうすればいいかを冷静に思案した。
私は、このままでは死ぬという現実の恐怖に襲われたためか、かえってそのことが的確な行動をとることにつながった。
まず、私は、両手に抱えていた弁当、ペットボトルの飲料など食料全てを海に放り投げた。
それらを持っていたら助からない。ゴミを海に捨てたら、環境破壊になるなどと考えている余裕はなかった。
実際、そうした格闘をしている間に弁当だけでなく、たも網の柄の部分が、するりと手から滑り抜けて、海に転落してしまった。これもどうしようもなかった。海に沈んでしまい、新品のそのたも網の柄は、後日、島民が見つけるかもしれないが、構っている暇はない。
次につるつる滑る靴を脱いで、右と左の靴を紐で結んで、首にかけた。
そして、靴下になってみると、テトラポッドの表面の細かいギザギザに靴下の生地の部分がうまくフィットして、滑らなくなった。
それで、テトラポッドの急な傾斜をよじ登ることができ、島の方に戻ることが出来た。
人間はいざ自分が死にそうになった時には、所有しているものを全て放り投げるといった判断を一瞬のうちにできるものなのだとよく分かった。
その後、島側に戻ったが、その島は、電灯がほとんどなく夜はたったの3本ぐらいの電灯しかたっていない。
薄暗い中にオレンジ色の街灯が、私が持ってきた釣り道具などを照らすが、そこには大量のフナ虫が這い集まってくる。
そのフナ虫を追い払いながら、夜通し、立っていなければならない。
堤防の周辺には、座ったり、寝っ転がって休む場所はどこにもなかった。
夜になると雨が降ってきて、また風も非常に強く吹いていて、とても釣りができる状態ではなくなっていた。
時間を遡るが、島に渡るとき、船の定期便の売り子の方が、釣り人たちは、島の奥の方まで歩いていき、そこで釣りをするようだと教えてくれた。
途中、トンネルがあるので、夜になると、そこで休んでいるのだという。(実際、夜になって、トンネルに行ってみたが、とてもそこで休んでいられるような安楽な場所ではなかった)
夕方、島に着いて、島の奥まで歩いていくと、日が沈みかけてきた時に島民が自転車でやってきて話しかけてきた。
私が磯に渡ろうとするのを見て、「夜を明かす道具などは持ってきているんですか?」などと聞いてきたが、言外に「その装備では無謀ですね」と言っているようだった。
「今日、釣り人がトイレで現場を離れたすきに18万円ぐらいの釣り竿が盗まれたから、現場を離れないように気を付けて下さい」と伝えてきた。
そんなことで、島に着いた途端、そうした物騒な話を聞き、転落しそうになったこともそうだが、夜通し体を休める場所が全くないなど、その後の不吉な展開の最初の前兆として、その島民の話は、よく機能していた。
以前、島で殺人事件があったという、そうした情報をネットで見たことも不吉な前兆の一つである。
然し、その島に行ってみたいという好奇心が勝ってしまったのだった。
そんなことで、海への転落や水没の危機というのは、まさに私の12室で形成される惑星配置の象意であると分かったのである。
ラグナロードの火星が8室も支配しており、魚座の12室に在住し、10、11室支配の土星からのアスペクトを受けている。
12室である水の星座に傷ついたラグナロードの火星が在住しており、12室自体を火星と土星といった2つの凶星が傷つけている。
傷ついた水の星座は、海の事故などを表し、12室は、辺境の離島などを表している。
つまり、辺境の離島で、非常に怪我や死の危険を伴う、非常に厳しい状況に晒される可能性があるということである。
然し、8室(災難、行き詰まり)の支配星が12室に在住しているため、最初は苦しむが、その天災を何とか乗り越えるという象意もある。
現在、魚座12室にトランジットしているのが、木星だからまだいいが、もし土星などの凶星が12室をトランジットしたら、また別の現れ方をしたかもしれない。
私の最期の瞬間
こうした経験をして思わざるを得ないのは、私が最後にどういった死を迎えるかである。
月期の10年間が終わり、マハダシャーが火星期になる頃、私は年齢としては、69歳になっている。
火星は、ラグナロードで8室の支配星であり、12室に在住して、10、11室支配の土星からアスペクトされている。
土星は、月、太陽から見て、7、8室支配のマラカであり、また土星は無条件にマラカとなり得る惑星である。
火星/土星期になると、私はその頃には老人になって、体力も衰えていると思うが、何を思ったのか、突然、島に行きたいと思うかもしれない。
理性では危険だと分かっているが、抗えないのが運命である。
そして、釣りなどに興じるため、危険な岩場に出掛けてゆき、足を滑らせて海に転落するかもしれない。
あるいは、磯に降りていく時に足を滑らせて、岩場に転落し、身体を強打するなどが考えられる。
あるいはちょっとした崖の上の方から落石などがあって、頭を強打するかもしれない。
いずれにしても海で死亡する可能性はかなり高いと思われた。
私は、作家の西部邁と同じで、老人になって、チューブにつながれて病院内で死ぬなどといった惨めな死に方はしたくないと思っている。
それで、老人になって体力がなくなっても岩場など危険な場所に行くなどしたいと思っている。
そうしたことが災いして、私の死は、尚早、普通の人とは違ったものになると思っている。
ラグナロードの火星はドゥシュタナハウスの12室に在住し、マラカの土星からアスペクトされており、また8室の支配星が傷ついている為、マラカとなり得る配置である。
火星/土星期にそうしたコンビネーションが活性化しそうである。
その頃は、2045年で、72歳ぐらいである。
そのくらいの年齢で死ねて満足である。72年ぐらい生きれば十分である。
その頃、シンギュラリティーといった話が実現しているかもしれない未来であり、世界は様変わりしていると思われる。
インドでは自分の死を予言して、その死が来るという当日、大騒ぎして、実況中継された人までいるが、その例に倣って、考えてみた。
コメント
コメント一覧 (7件)
自分で自分を助けるしかありません。
他の人が見たら、なに中年が海でジタバタしてるんだという感じですが、主観的には修羅場と言っていいと思います。その修羅場を乗り越えたと思います。多少、無謀でないとこのようなドラマは生まれません。
解説興味深かったです。
老人になっても岩場とかに行きたい…って牡羊座っぽいですね…
まぁ、運命って、知ったところで変えられないですから、諦観や覚悟ができるだけ楽になるって、それだけですよね…
運命はほとんど変えられません。
またその頃には油断して忘れているかもしれません。
あるいは多少でもより凶意が軽減した事象に変わるのか。結局はまだ分かりません。これは笑い話として読んで欲しいと思います。
隠れた攻撃的な敵とかも出てきそうですね…
それが例の親御さんへの詐欺をした奴ダッタンでしょうか?
敵を粉砕する配置も持たれてて良かったですよね…
YouTubeのアメリカのインド占星術の人、Joni Patryさんが、12室に有ってもいいのは金星だけ、って言ってたんですが、そうなんですね?
木星なんかも幸福な隠遁生活を送れそうですが…それとも、損失の象意が拡大されちゃう方に出る人もいるのですかね?
それから12室の土星は不眠症になる、というのもどこかの海外サイトで読んだ記憶が有ります。
秀吉先生はYouTubeで、トランジット解説とか、蝕や満月新月のタイミングでの解説等される予定は無いのですか?
海外のYouTuberでは沢山いますけど、日本人の方では見かけないので、とても皆さんから好評を受けると思うのです。
>秀吉先生はYouTubeで、トランジット解説とか、蝕や満月新月のタイミングでの解説等される予定は無いのですか?
>海外のYouTuberでは沢山いますけど、日本人の方では見かけないので、とても皆さんから好評を受けると思うのです。
いいかもしれないですが、事象は、トランジットや新月満月などの蝕のタイミングだけで決まるものではなく、ダシャーや他の要素と絡めなければより明確に説明できません。
トランジットだけで語る場合は、トランジットという材料だけで様々に語れるだけの表現力も必要だと思いますが、エンターテイメントの要素が強くなってくると思います。
行き当たりばったりに語る場合、考えを突き詰められないため、向いていないかもしれません。
そうした投稿が好きな方は続くと思いますが、好きでない人は続かないと思います。
youtubeという媒体はもう少し活用したいとは思っていますので、そのうち、そうしたこともするかもしれません。
宜しくお願いします。
(先生と私には、どこかで幾分共通した性質があると考えられますよね…?
死際は想像つきませんが、12室には他にも影響があるので、遠方で何か起きやすいのはありますね…。)