2030年の未来予測というブーム - 私たちはどこへ行くのか -

最近、2025年、2030年、2040年、2050年といった5年~30年後の世界の変化を予測する本が書店に溢れている。


特に10年後の変化を予測する2030年ものが非常に多い。


言論、思想界のブームといってもいいかもしれない。




『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』ピーター・ディアマンディス (著), スティーブン・コトラー (著), 山本 康正 (その他), 土方 奈美 (翻訳)
『2040年の未来予測』成毛 眞 (著)
『2030年、世界はこうなっている(はず):『WIRED』US版が予想する6つのヴィジョン』
『2030年の「買い物体験」はこう変わる!人は6つの技術による快適さから逃げられない』
『2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」』編:米国国家情報会議 訳:谷町 真珠
『2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望』落合 陽一 (著)
『2050年 衝撃の未来予想』苫米地 英人 (著)
『2050年の技術 英『エコノミスト』誌は予測する』英『エコノミスト』編集部 (著), 土方 奈美 (翻訳)
『2025年を制覇する破壊的企業 (SB新書) 』山本康正 (著)



新型コロナウィルスの蔓延がテクノロジーの進歩を10年速めたといった論調も目立っている。



確かに新型コロナウィルスが蔓延することで、誰もがZOOMを使って、セミナーや会議を行なうようになったし、この私もそうである。



リモートワークというものが当たり前になって来ている。



それまでは変化を嫌う保守的な傾向が中々重い腰を上げなかったのが、この状況になって、自分を変化させていかなければ生き残れないという状況になって、皆、変化する努力をするようになっている。



それは猛烈な努力である。そうした努力というのは、現在、山羊座を木星と土星が通過して、山羊座にダブルトランジットしている為である。



山羊座は火星が高揚する星座で、実行力があり、運動星座で、変化を好む星座である。



そして、私は今回、理解したのは、山羊座というのは、木星が減衰している為か、非常に災害、疫病、経済危機、軍事的危機(戦争)などの非常に困難な状況をもたらして、変化を促すのである。



こうした近未来予測ものでは、レイ・カーツワイルの『シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき』やユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス 
テクノロジーとサピエンスの未来
』といった書籍が、既に出ていたが、上記のような書籍の氾濫は、新型コロナウィルスの蔓延による様々な変化を目の当たりにして、こうした思想が一般的に受け入れられて、思想として成熟して来たことを示している。



現在、人類は大きな変化を迎えていて、2030年には全く異なる世界に住んでいるといった認識が、一般に広く普及し始めている。



最近、全米のベストセラーとして出版されたピーター・ディアマンディスの『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』では、全てが加速する世界に備えて、シートベルトを締めろと言っている。








どこかに向かって、猛スピードで移動していくイメージである。



ここで「移動」というのは重要なキーワードである。




「移動」というのは、運動星座の性質で、特に牡羊座は、移動を好む星座である。




例えば、2017年5月から天王星が牡羊座に移動したが、これが重要な変化だったと思われる。



このタイミングで、英国のEUからの離脱(ブレグジット)やトランプ政権の誕生が起こっている。



その前の2015年から2016年にかけて、ヨーロッパで多くの難民が受け入れられ、ドイツなどは大量の難民を受け入れている。



それがヨーロッパの移民問題であり、そうした移民問題も英国がEUから離脱した理由になっている。



移民の受け入れの責任を割り当てられたり、移民を養う費用を負担させられてはたまらないということなのである。




日本などでも人口減少に伴う若年労働力の不足が問題となっており、移民を受け入れるかどうかというのが、議題に挙がっている。



こうした移民問題というのは、惑星が運動星座を通過している時に起こりやすいのである。




天王星が牡羊座に入室した場合、それは単に牡羊座だけの問題ではないのである。



例えば、マークボニーがよく好んで多用するものとして、ケンドラサンバンダ(kendra sambandha)という概念があり、惑星がケンドラの位置関係にある場合、その惑星同士は、星座交換、コンジャンクション、アスペクトなどの次ぐらいの優先順位で、お互いに絡んでいるとみなすのである。



西洋占星術的な考え方でいけば、ケンドラの位置関係というものは、オポジション(180°)やスクエア(90°)などの影響力の強いメジャーアスペクトということになる。



ジョーティッシュの場合、惑星は惑星だけでなく、星座にもアスペクトする為、牡羊座に入室した天王星は、蟹座、天秤座、山羊座などの別の運動星座にもケンドラサンバンダで影響を与えているのである。



従って、今現在、非常に運動星座が刺激されているという状況があり、それで、運動星座は移動や変化を好むため、ヨーロッパで移民問題というのが噴出しているのである。



これは例えば、過去の歴史などでもダイナミックな民族の大移動というものは、運動星座の影響で起こったと考えられる。



アレクサンダー大王の東方遠征による古代オリエントとギリシアの文化の融合などもそうである。




牡羊座に入室した天王星の影響というのはまず大きいが、それだけではなく、2021年1月から冥王星が山羊座に入室している。




この冥王星もケンドラサンバンダで、山羊座だけでなく、牡羊座、蟹座、天秤座の全ての運動星座に影響しているのである。




そして、現在、土星と木星も山羊座を通過して、山羊座と蟹座にダブルトランジットをもたらすだけでなく、ケンドラサンバンダで、牡羊座、天秤座などの全ての運動星座に影響していると言える。



それで今は、冥王星、天王星、木星、土星などが、全て運動星座に影響しているタイミングで、それで移動や変化が起こりやすい時期であると共に山羊座に土星や木星が通過して災害、疫病、経済危機、軍事的危機(戦争)などの危機的な状況でもあるということである。



これだけ運動星座に惑星のエネルギーが集中するので、物凄いスピードで、変化が起こっていると言える。



上記で、アレクサンダー大王の遠征の事例を持ち出したが、国境が塗り替えられる程の変化というものは、こうした時に起きるのであり、世界覇権の交代なども起こりやすい時期である。



それでアメリカと中国が地政学的にもAIなどの技術革新においても大激突しているということでもある。






また山羊座、牡羊座、蟹座、天秤座などの運動星座の中で、私の以前からの持論では、特に蟹座や牡羊座というのは、リバータリアニズム、右翼、民族主義の星座である。




市場原理主義(ネオリベラリズム)をもたらすのが、これらの星座である。




総じて、これらの運動星座というものは、ポピュリズムを引き起こす星座である。




近未来予測の著作物を読めば、GAFAなどのシリコンバレーのテクノロジー企業が、破壊的イノベーションによって、既存の経済活動の在り方や人々の買い物やライフスタイルまで変えようとしていることが分かる。



これは今に始まったことではなく、シリコンバレーの系譜というものは、ヨーロッパでイギリス王室の重税やカトリックの迫害から逃れてきた新教徒(プロテスタント)、フリーメーソンの文化が隆盛しているということを意味している。



従って、ヨーロッパで起こったルネサンス、フランス革命、アメリカ独立革命、産業革命、電気の発見、テレビやラジオの発明など西洋近代の歩みの中の延長上にあるのが、シリコンバレーであり、春分点が魚座から水瓶座に移行する中で、起こってきた大きな流れの中のクライマックスとも言える。




それがシンギュラリティーという思想にも出て来ているように人類を水瓶座の時代、風の時代に連れていこうとしているのである。



このシリコンバレーが引き起こしている変化というものは、昨日今日のトレンドではなく、春分点が水瓶座に近づきつつあるという意味でのもっと長期的に見たトレンドである。



それに比べて、現在、運動星座に惑星の影響が集中しているというのは、もう少し短期的に見たトレンドである。





元々パーソナルコンピューターというものは、インターネットで人々をつなげる目的で開発され、既存の権力に反抗して、民主的な社会をもたらす為に発明されたのである。



それらは元々はリベラルな社会主義的な思想の元で運営されていたものだが、アメリカが、1990年頃からワシントン・コンセンサスで定式化した市場原理主義政策に大きく転換した時にインターネットが商業化され、シリコンバレーが市場原理を使って、経済的に異常に成功し始めたのである。



それで、テクノロジーが世界を変えつつあるも経済格差というものも非常に大きくなっている現状で、テクノロジーを上手く活用出来ない人間は、時代から取り残されて完全な負け組になる動きとなっている。



一方で、インターネットを使いこなして、グローバル市場で、上手く立ち回ることが出来た人は、急激に収入を伸ばしている。




将来的に運動星座への惑星の影響が集中する時期が終われば、シリコンバレーの天才たちの能力というものは、もう少し公共の福祉的な社会主義的な目的のために使われるようになって来ると思われる。




それは例えば、天王星が牡羊座から牡牛座に移動する2025年3月以降のタイミングがそうである。



牡羊座への天王星のトランジットは、かつて1930年代にファシズムの台頭をもたらし、ヒトラーやムッソリーニの台頭をもたらした保守革命を意味している。


日本では、二・二六事件などが起こり、青年将校が、天皇を担ぎ上げて、軍部が主導する政治を実現しようとした。


そして、こうしたファシズムの動きにドイツやイタリア、日本の国民は、ポピュリズム的に迎合した。



最近のドナルドトランプの呼びかけに答えて、連邦議会に突入した人々も同じである。




天王星が牡牛座に移動すると、こうしたポピュリズム的な動きが終わり、非常に固定的で持続的で安定した状態が訪れると考えられる。



牡牛座の天王星がケンドラサンバンダで、獅子座、蠍座、水瓶座などの全ての固定星座に影響を与えるからである。



特に牡牛座から見た10室目である水瓶座は、ケンドリヤ効果で、非常に牡牛座と密接な関係を持ち、牡牛座の行為(10室)のハウスにも位置している。




従って、牡牛座に天王星が移動すると、公共の福祉を推進するような社会主義的な状況が起こって来ると考えられる。



冥王星は2039年3月から水瓶座に移動する為、もう少し長期的に山羊座に留まり続け、牡羊座、蟹座、天秤座などの運動星座にも影響し続けることになる。





この冥王星も水瓶座に移動する2039年3月は、システマティックな社会秩序や全体的な統一の強制といったものが生じていくと考えられる。



この時期は、ヒトラーの予言によれば、「人類の一部はそのとき、人類から、より高度なものに進化して、神に近い生物になっている。(略)残りの大部分は、これも進化なのか退化というべきかはわからないが、一種の機械になっている。ただ操られて働いたり楽しんだりするだけの、完全に受動的なロボット生物になっているのだ。」と表現されている。


この頃は、レイカーツワイルのシンギュラリティーが起こるといっている時期に非常に近い。




そして、ヒトラーによれば、最終的には、「完全な神々と完全な機械生物だけの世界が出来上がる。地上には機械生物の群れが住み、神々がそれを宇宙から支配するようになるのだ」という。



若手の論客として、日本の言論界で目立っている落合陽一によれば、人工知能(アルゴリズム)が行なう仕事をその脇で、サポートするような仕事が人間の仕事になり、システムを作るぐらいの創造的な才能がない人は、システムに指示された仕事を行なうようになっていくと書いている。



人工知能が仕事をして生産性が高まるため、衣食住などが安く済むようになり、生きていくのは楽な時代が訪れると思うが、ヒトラーに言わせると、それは完全に受動的なロボット生物なのである。



水瓶座は、社会主義をもたらす星座であるが、統制をもたらす星座でもあり、人々に秩序への従属を強いる社会である。



従って、これまでよりも監視が厳しくなり、そういった意味で、透明性の高い社会となる。





冥王星が射手座を通過していた時、猫も杓子も自己啓発に夢中になり、株式投資、起業の勧め、過剰に拡大発展、理想の追求を行なった時期であった。



今、冥王星は2020年3月から山羊座に移動したが、山羊座では現実主義的なスタイルがもてはやされると思われ、最近の傾向として見られるのは、山林を購入し、そこでサバイバル生活をしたり、田舎の古い家屋を購入して、リフォームして住むなどの生活スタイルが流行り出しているようである。



こうした具体的な土地や山林などの物を所有して、山の中で、質素に生活していくという傾向は、山羊座のスタイルだと思われる。



但し、水瓶座の場合、もっと都会の巨大な集合住宅の中で、近代的なテクノロジーに囲まれて、集団で密集して秩序立った快適な生活を送ることを意味していると思うのである。



冥王星が、山羊座を通過していく今の時期は、やはり、これまでの資本主義的な贅沢ではなく、質素倹約で、堅実な生活を求めていくと思われるが、それが今後のトレンドの一つになると考えられる。然し、それは最終的に訪れる水瓶座の社会のライフスタイルとは異なるかもしれない。




水瓶座の場合は、都会、集合住宅、密集、社会性、秩序、透明性といったイメージである。



然し、山羊座は、田舎、山林、個人主義、質素倹約といったイメージである。





いずれにしても2025年3月以降のタイミングで、現在の独裁者たちは、次々に引退のフェーズに入っていき、その後は、持続的な安定した社会主義的な状況になっていくと思われる。



その前に2022年のヒンドゥーニューイヤーチャート(新月図)に示されているように危機がやって来るはずである。



それは私は現在の過熱した経済バブルの崩壊の時期だと考えている。




その頃は、土星が山羊座を抜けていくタイミングで、土星が最も山羊座で、仕事を為すタイミングである。



土星は星座を抜けてゆく最後に大仕事を行なう。




その最後の仕事が、世界恐慌的な状況なのではないかと思われる。



それで、その後で、2022年後半から土星は水瓶座に入室していくが、その頃に大規模な社会主義的な救済策が取られることになる。



その後、2025年3月から冥王星が牡牛座に入室して、更にそうした安定した社会が追求されていくということではないかと思われる。



そして、その後は、どんどん水瓶座の世界が発展して、完成度を増していくのである。



水瓶座は、共産主義を生み出した星座であり、社会主義を意味している。



未来の社会は、社会主義の世界であり、資本主義が発展した最終形態としての社会主義である。



それには、シリコンバレーのテクノロジーがそうした社会をもたらすことになる。




遠い未来の話になるが、人類が水瓶座の時代の四分の三ぐらいを経過した頃、その頃には、人間はあまりにもシステムがもたらす快適な生活に慣れきってしまって、あまり試練も葛藤もなく、生活している状況ではないかと思えるが、ヒトラーの表現では、人間は、「ただ操られて働いたり楽しんだりするだけの、完全に受動的なロボット生物」のようになってしまっている。



春分点が山羊座に近づいていくことによって、そうした快適なシステムの支配から抜け出そうとする動きが起こってくるのではないかと思われる。



システムから抜け出そうとするもがきや葛藤が、次の人間のテーマとなるのである。




山羊座である為、システムの存続を揺るがすような大事件が起こって来たり、運動星座である為、ポピュリズム的な動きや、個人主義的な動き、独裁者のような人物が出てくるかもしれない。


何故なら、山羊座の対向には、蟹座があり、対向の星座同士は、セットで顕現するからである。



魚座の時代に乙女座の象徴も顕現したのと、同様に水瓶座の時代には、獅子座の象徴も一緒に顕現する。



そうすると山羊座の時代は、対向の蟹座の象徴も一緒に顕現してくる。



蟹座は右翼民族主義、ポピュリズム、リバータリアニズムの星座である。




つまり、あまりにもシステムや秩序に順応しすぎて、ロボットのように受動的になってしまった人間が、再び、非常に個人主義的で独裁者のような生き方に憧れたり、そうした人物に再び、価値を見出す時代がやって来るのではないかと思われる。



身近な例として、まもなく自動運転の車が普及して来ると、自動車を運転することは許可制になったり、危険だからやってはいけないということにもなりかねないと言われている。



水瓶座の時代というのは、便利で快適になるが、秩序を重視し、透明性が行き渡る反面、監視の目も行き届き、自由に制限がかけられることになる。



システムの範囲内で自由に振る舞えるという意味での自由はあるが、システムの外に出る自由は与えられない社会になるのではないかと思われる。





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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 精力的な記事更新ご苦労様です

    今先ほど(2月23日午後10時30分現在)TVの某メジャー報道番組でトヨタの現社長がAIを本格導入した実験的なIOT都市構想の建設開始の施工後初のインタビューを受けていました
    コロナ禍の影響とも闘いながら当初通りの計画の日付で実行できたことを記念するプロモーションと思われます

    そのIOTの都市創設計画は「ウーブン・シティ」というのが正式名称のようです(https://www.youtube.com/watch?v=jh7FHx8M3G0)

    その同インタビュー中で自分も感心した豊田章男社長の「誤解なきよう言わせていただければけして【民主主義ではない】のです」というような発言が
    まさにこの記事の巻末の要旨によく呼応しています

    私が後期高齢者になっている頃には国内の主要都市が本当にこうした機械仕掛けの自律機構を持つとすれば本当に水瓶座の象意だと思います
    水瓶座が強い者としてはやや嬉しい事柄です
    • 民主主義ではないというのは、シリコンバレーなどの高度な知識人階級が、否応なしに私たちの生活環境、ライフスタイルなどを決定していくということでしょうか。

      プラトンの『国家』に出てくる哲人政治では、確かに最もビジョンがあり、公共の福祉を最も検討することが出来る思慮深い賢人たちが、統治することが最も望ましいという考え方で、民主主義というものは、衆愚政治に陥りやすいので、政治形態の中で、あまり高く評価されていません。

      哲人政治が無理なら、むしろ独裁政治の方が効率が良いとも考えられます。

      今の中国が経済発展しているのは時間のかかる無駄な民主的なプロセスを得ていない為ということもあると思います。

      だからシリコンバレーの成功者が資本力を得て、全く民主的なプロセスを経ずにどんどん意思決定していったり、不正選挙を使ってでもトランプを落選させて、自分たちの思想を実現していくというのは、エリートの力で統治していこうという考え方、エリート主義で、我らこそは哲人なのだと考えているかもしれません。

      民主主義を尊重しているとは言えません。だから不正選挙をやっても平気なのだと思います。

      『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』の中で、著者は、一応、世の中が便利になって、人類がその便利さを享受し、教育や医療、食糧、環境問題とか、そうしたこともテクノロジーの力で解決し、テクノロジーが人類の福祉を増進出来ると信じています。

      然し、彼らは大変な経済的な成功者で、世界の格差を推進しており、それは過渡期の現象として、仕方がないのかもしれないですが、

      本来の哲人のイメージである宗教的な指導者、インドの聖者、賢者のイメージとはかけ離れており、思想的にもデータ至上主義で、物質的な繁栄の追求に偏り過ぎている感じがあります。

      従って、人間が完全に便利さを享受し、受動的になった時に人間に精神的な意味で、どのような害があるかなどはあまり想像できないのではないかという感じもあります。

      彼らが本当に哲人なのかは、もう少し見ていかないと分かりません。

      テクノロジーおたくで、あまり人間の深い霊的な次元の幸福は分からない感じもあります。

      テクノロジーの進化に取り残された人が、脱落して、負け組となって、悲惨な境遇に陥っていることについてもあまり同情的ではないのは確かです。

      ただ繰り返しますが、それは過渡期の現象かもしれず、シリコンバレーの成功者は、寄付活動などにも熱心で、それなりに現代の知的、精神的指導者のスタイルなのかもしれません。

      とにかく水瓶座の時代に導く為に中世のルネッサンスの頃からフリーメーソン的なルシファーの科学や合理性を推進する原理が変化のクライマックスに導いて来ていると思います。

      既に書きましたが、ルシファーの原理(合理性、科学、光)は、物質性とは区別されるのであって、物質性と結びつくと、兵器産業や戦争、破壊に結びつくのであって、ルシファーそのものは悪ではありません。

      ルドルフ・シュタイナーが言っていますが、その辺りの区別は必要です。

      私の年代の人間が幼い頃から青年期を通じて親しんで来た世界、習慣、価値観などが、急速に消えていっている感じがあり、実は歴史の重要な時点を生きていたんだなと思ったりもしますね。

      2030年の世界は見れると思いますが、2040年の世界は、もしシンギュラリティーが起こっているなら、是非、見てみたいとも思います。


      私の場合、このような記事を書きながらもラグナロード、月、太陽が水の星座に在住している保守的な人間で、水星、ケートゥ、土星などが双子座に在住していて、思想面で、水瓶座-双子座-天秤座の風の理念を理解できても心情的には、水の星座が働いて、保守であるという変わった人間にとっては、テクノロジーに即座に対応するというのは中々苦手です。

      インターネットが出てきたばかりのケートゥ期には、ケートゥがD1で双子座、D9で水瓶座に在住しているためか、そうしたテクノロジーについていき、仕事としてやっていたこともあったので取り入れようとしましたが、金星期になってから、ナヴァムシャで金星が蟹座に在住しているからか、保守化しているように思われ、変化を嫌う傾向が出て来ています。


      電子書籍ではなく、紙の本が良いと思うし、だからセミナーなどもリモートは導入せず、アナログ的に座学であったし、ZOOMより対面を重視します。


      私自身はかなりアナログな人間です。だからかテクノロジーが便利にする世界というのに不安を感じます。


      特に自動運転の車が出て来て、自分で車の運転が出来なくなるような世界になったら運転する楽しみがなくなるのではないかと思ったりしますね。


      管理された社会というのは、ここは危険だから立ち入り禁止とか、そういうことが多くなって来ます。


      蟹座が強い人間ですから、リバータリアンであり、管理された水瓶座の社会というものには今生の出生図ではあまり好きになれないのではないかと思います。


      日頃、水瓶座の時代を論じている割には、このように感じています。


      ですから、2030年や2040年の世界が、どうなるのかというのは不安や期待が混じり合う複雑な気持ちがありますね。
    • 豊田章男社長が民主主義ではないと言ったのは、具体的には、政府とトヨタが主導して、市民が住み良いと思われるスマートシティーというのをそこに住むであろう市民の意見も聞かずに先に作ってしまうというあり方について言ったのでしょうね。

      上から与えるという感じです。

      実はアトランティス時代というのは、人類に今よりも進んだ科学が贈り物として与えられていましたが、人類はその科学の原理を自分たちでは理解できず、ただ利用していただけのようです。

      その時代は、人類の中にいわゆるプラトン言う所の哲人に当たる賢者たちが、僧王として君臨していた時代です。

      だからその古の時代も民主主義ではなく、一部のエリートが指導する世界です。

      いわゆる階級社会です。

      そうした階級を神智学などでは、霊ヒエラルキーと呼びます。

      とにかくこれからの水瓶座の時代とは、テクノロジーを理解してそれを使って創造を行なえる天才たちと、そうした天才たちが創ったものを利用するだけの一般市民に大きく二分されていくというのは確かかもしれません。

      これまで発展させてきた意味での一人一票の代議制民主主義というものが廃れていって、本当の政治は、そうした創造の側に立つ人が行っていく社会です。

      一人一票の代議制民主主義だと、ポピュリズムなどが生じて、衆愚政治になり得るので、あまり、エリートは嫌がるだろうと思います。

      だからトランプに対して不正選挙が行われたということです。

      民主主義は、全く不完全で、ポピュリズム、衆愚政治によってリーダーに相応しくない人が選ばれてしまうということで、公正な選挙という理想が破綻したということです。

      然し、トランプが選ばれたのには格差の拡大という合理的な理由があったことをエリートは無視しているようですが。

      代議制民主主義ではなく、ブロックチェーンなども出て来たので、直接民主主義が行なわれる可能性もありますが、これからの時代というのは能力に応じて、その社会的に担える役割が決まってくるという意味での階級社会になっていく可能性があります。

      マイケル・サンデル風に言えば、アリストテレスの目的論的な秩序です。

      ピアノの所有者になるべきなのは、ピアノを良く弾ける人であり、社会を変えるテクノロジーを駆使できる人には資本が集まって来たり、社会を統治出来る知恵がある人は、そうした政治的立場に就くということで、それぞれが公共の善に仕える為にその能力に相応しい役割を引き受けるということです。

      それはある意味、本質的な意味での階級社会と言えます。

      インドのカースト制度なども元々の意味は、そうした意味だったと聞きます。

      つまり、霊ヒエラルキーという概念の歪んでしまったものが、カースト制度です。

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