川端康成について

先日、川端康成のチャートについて調べていた。

ラグナが射手座で、水星が7室双子座ムリガシラーで自室に在住して、バドラヨーガを形成し、ケートゥと接合している。

過去の事象を調べた結果、このラグナで正しいことが分かった。
ノーベル賞を受賞するような人のチャートは非常に味わい深く個性的である。

分割図も見ていくと非常に個性的でまたチャートが強いことが分かる。
因みに川端康成が生み出す作品の特徴は、特に水星に現れていると思ったのである。

私は以前、読んだことがあるノーベル文学賞の選考対象となった『雪国』という作品について、

再び見返してみた。
それはまさしく強い水星の”見る力”によるものであると思うのである。

然し、水星は見る力は強いが木星のように細かなことに気づかない優しさはないのである。

それは鋭敏であり、無情に現実をありのままにとらえる。

それはジョーティッシュに通じている。
現象界で生きている人間の喜び、怒り、悲しみ、嫉妬、栄光と屈辱、悲哀、人間のうつろい、変化する様相を占星術師はチャートと眼前のクライアントに相対して、それに共感しつつも感情的に没入せずにそれを見るのである。

鋭敏に見るのである。

その惑星やハウス、星座が生み出す絡みから、それらの人間のドラマの様相が占星術師の目に浮かび上がる。

川端康成の出生データを2チャンネルの中にあることは知っていて、チャートを作成したこともあったが、12/2に再び、川端康成のチャートを何気なく調べ始めた。

ダシャーは、金星/ラーフ/ケートゥ/ラーフ/水星(2015/12/1 16:39 ~ 2015/12/3 01:15)だった。

川端康成のチャートは一見すると、それが作家であると断定はしにくいのであるが、結婚したタイミングや海外で有名になったり、ノーベル賞を受賞した時期のダシャーを検討すると、確かに射手座ラグナで正しいのである。

そして、この川端康成のケートゥと接合し、木星からアスペクトされる水星が彼の作品を生み出していることが分かった。

私も水星が双子座に在住し、ケートゥが接合しているので、川端康成が、『雪国』の島村を通して表した無情に研ぎ澄まされた鏡のような知性というものに共感できるし、また理解できるのである。

自室に在住する水星は見るだけで何もしない。しかし、見る力が異常に高まっている。そして、美や醜を鋭く知覚するのである。

そして、それが一種のデカダンス(既成のキリスト教的価値観に懐疑的で退廃的な芸術至上主義)と判定されるのだと思われる。

川端康成の作品にはそれらの異常に高まった水星の力による美や醜への鋭敏な知覚があるのだと思われる。

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西欧の前衛文学を取り入れた新しい感覚の文学を志し「新感覚派」の作家として注目され、詩的、抒情的作品、浅草物、心霊・神秘的作品、少女小説など様々な手法や作風の変遷を見せて「奇術師」の異名を持った。その後は、死や流転のうちに「日本の美」を表現した作品、連歌と前衛が融合した作品など、伝統美、魔界、幽玄、妖美な世界観を確立させ、人間の醜や悪も、非情や孤独も絶望も知り尽くした上で、美や愛への転換を探求した数々の日本文学史に燦然とかがやく名作を遺し、日本文学の最高峰として不動の地位を築いた。日本人として初のノーベル文学賞も受賞し、受賞講演で日本人の死生観や美意識を世界に紹介した。(wikipedia 川端康成より)
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水星は道徳とは関係なく冷静に感情を排除して、現実を分析し、知覚する。

私は全く何も予定せずにプラーナダシャー水星期に川端康成の作品の秘密に導かれた。

それは決して偶然ではなさそうである。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 減衰する惑星のディスポジターがケンドラだけでなく、トリコーナに在住してもニーチャバンガになるんですか。
    大変勉強になりました。

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