信用収縮・食糧危機の占星学 - トレンド転換のクリティカルポイント -



木星が減衰する星座である山羊座に惑星が入室していくタイミングというのは、もう少し警戒すべきであったかもしれない。


4月9日付の現代ビジネスの記事(『コロナの「新有事」に直面する14億人・中国人たちのヤバすぎる現実』によれば、新型コロナウィルスの流行で、中国で食料買占め騒動が起こっており、食料品の価格が高騰しているようである。





現在、木星と土星が山羊座をトランジットしているが、この山羊座というのは、木星が減衰する星座である。


木星は2室や5室、9室や11室の表示体であり、つまり、財産(金銭)、食料、知性(識別力)、幸福、収入(収益)などを意味している。


また木星自体は、道徳性、倫理を意味する惑星である。


つまり、幸福や経済的な豊かさ、道徳、分別(知性、識別力)に関わる惑星である。


その木星が減衰する山羊座というのは、信用収縮による経済活動の縮小、食料・物資の不足(価格高騰)、幸福の喪失、モラルの低下などをもたらすのである。



コロナの「新有事」に直面する14億人・中国人たちのヤバすぎる現実
2020/4/9 7:01 現代ビジネス

中国で「食料品の争奪戦」が始まった…!

 新型コロナ肺炎のパンデミックが、今度は世界の食料事情に大きなインパクトを与えることを覚悟しておいたほうがいいかもしれない――。

 実際、中国では折からの野菜、肉類の高騰に続いて、こうした情報が入ってきたものだからいくつかの都市では「食料買い占め騒動」が起き始めている。

 一部の国が農産物禁輸措置に踏み切ったことで、飢餓の記憶がまだ残る中国の地方ではパニックをきたしているようなのだ。 (略)


背景にある「食料禁輸措置」

 この買い占め騒動はロシアから伝播した、と言う見方もある。ロシアでも、米、小麦、パン、大豆、ニンジン、肉類、トイレットペーパーなどの食品、生活用品の買い占め騒ぎが3月中旬ごろから起きており、中国でも報じられていた。

 背景には、各国が相次いで食料禁輸措置を取り始めたことがある。

 3月22日にはカザフスタンがそば、小麦、ヒマワリ種子油などの農産物の輸出禁止を決定。3月24日にはベトナムが、各種米製品の全面禁輸に踏み切った。ベトナムはインド、タイに次ぐ世界三大米輸出国で例年700万トンの米を輸出、これは世界米貿易の15%を占める。

 3月28日にはエジプトが今後3カ月にわたり、豆類産品を輸出禁止。カンボジアが4月5日から、ジャスミン米をのぞく、白米と水稲米を輸出禁止。セルビアはヒマワリ種子油などの農産物輸出をすでに禁止している。

 ロシアも4月1日から6月30日まで、小麦、大麦、トウモロコシなどの農産品輸出を700万トンまで、と制限をもうけた。

 サウジアラビア農業部は国家戦略的に少なくとも120万トンの小麦の再輸入を計画し、食料備蓄を確保を急いでいる。


中国人が忘れない「60年前の大飢饉の呪縛」

 国連食料農業機関(FAO)は、実際4月から5月に食料供給危機がおきると警告している。

 2007-2008年にも世界は食料価格高騰危機を経験しているが、おそらくそれと同規模、それ以上の世界的食料市場の混乱が起きるのではないか、と懸念されている。

 特に途上国では、深刻な食料不足、飢餓問題が起き、人道主義的な食料援助が必要になるとみられている。資本市場では、当然農業関連株が上昇中だ。

 そういう報道が流れているものだから、政府を信用していない中国人が食料買い占めに走るのは当然かもしれない。

 なぜなら、中国人にとって「飢餓」の記憶はそう遠い過去のことではない。わずか60年前の1960年前後、大躍進と自然災害が重なった結果、大飢饉が発生し、およそ3600万人が死んだ歴史があるのだ。(略)



この現代ビジネスの記事によれば、食料の買い占めは、3月中旬からロシアで起こっており、それが中国に伝播したということである。


3月といえば、既に土星は山羊座に入室し、木星は3月30日から山羊座に入室したが、既に3月中旬の時点で山羊座入室の効果を発揮しており、山羊座に木星、土星のダブルトランジットが生じていたと考えられる。



背景としては、各国が相次いで食料禁輸措置を取り始めたことがあったという。


つまり、国内で物が不足する可能性がある為、外国に輸出している余裕はなくなったということである。


『中国人が忘れない「60年前の大飢饉の呪縛」』と題する見出しで解説されているが、中国では、60年前の1960年前後に大躍進と自然災害が重なった結果、大飢饉が発生し、およそ3600万人が死んだという。





※独裁者の悪政(蟹座)による食料不足(山羊座)によって、餓死者が続出したことがポイントである




大躍進政策とは、毛沢東が推進した農業と工業の大増産政策であるが、大型機械がない状況で「人海戦術」といわれる労働集約的な非効率な方式が取られ、農村経済を混乱させ、食糧不足により多くの餓死者を出した大失政である。


毛沢東の独断的な現実を無視した手法で、人類史上最多の大飢饉と産業・インフラ・環境の大破壊と多数の死者を巻き起こした政策である。



現在、木星と土星が山羊座を通過中である為、60年前と言えば、土星の公転周期の30年と木星の公転周期の12年の最小公倍数、つまり、60年前にも木星と土星は山羊座を通過して、山羊座にダブルトランジットしていたのである。


また同時に木星と土星が山羊座を通過する時には、蟹座にもダブルトランジットが生じるが、蟹座にダブルトランジットする時には、独裁者が台頭し、ヒトラーやムッソリーニが台頭した時のような国家社会主義的な状況になる。


例えば、インディラガンディーが非常事態宣言を出して、国内の多くの反対派を逮捕投獄した時、木星と土星は蟹座をダブルトランジットしていたのである。



2001年9月11日の米同時多発テロを受けて、ジョージ・ブッシュが、テロとの戦いを宣言し、愛国者法を制定し、イラク戦争に突き進んだ時も、木星と土星が蟹座にダブルトランジットした前後であった。



現在、新型コロナウィルスの蔓延で、各国が非常事態宣言を出している状況と全く同じである。



因みにこうした非常事態宣言の中、新型コロナウィルスの感染者を政府がGPSで追跡して感染を防ぐという不吉な監視も中国などでは行なわれているようである。



既に武漢を封鎖して、感染の疑いのある者を監禁して、連れ去るというようなことも行なわれ、死者数を隠蔽する為に死者を焼却場で秘密裏に処分している。



この状況は、蟹座への木星と土星のダブルトランジットがもたらしたということである。



日本で、安倍晋三が非常事態宣言を出したり、小池百合子が記者会見を行い、外出の自粛を呼び換けているが、低所得世帯に限定した30万円の給付について批判を受けていたり、国と東京都の指示が違うなどといったことで批判を受けていることは小さなことで、外国では外出禁止は行政命令であり、軍人が、市民に指示して買い物で並ぶ列の間隔を空けさせている姿がニュースで確認できる。



因みに現代ビジネスの記事によれば、2007-2008年にも世界は食料価格高騰危機を経験したようである。








2008年と言えば、ちょうどリーマンショックの時であるが、この時、株式市場の暴落、大規模な信用収縮が起こったのである。



そして、食料不足が生じ、世界的食料市場の混乱が生じた。



国連食料農業機関(FAO)は、実際2020年4月から5月に食料供給危機がおきると警告していたようである。



2008年は、今から12年前であり、木星が山羊座を通過していたタイミングである。







因みに今から30年前の1990年前後は、土星が山羊座を通過していたタイミングであるが、この時、日本のバブルが崩壊し、大規模な信用収縮が起きたのである。



この後、日本の株式市場は、下降トレンドに入り、多くの会社が倒産し、経済が冷え込み、それが失われた20年、30年と言われる日本経済の低迷をもたらしている。





2020年から冥王星も山羊座を通過している訳であるが、冥王星の公転周期は、248年であり、今から248年前は、1772年である。



日本の1772年とは、江戸時代の後期であり、田沼意次(たぬまおきつぐ)が老中となって、執政を行なった時代である。







田沼意次は、冥王星が山羊座に入室した頃の1772年に老中になり、失脚したのが、1786年である為、その間、ずっと冥王星が山羊座を通過している。



田沼時代

この頃より老中首座である松平武元など意次を中心とした幕府の閣僚は、数々の幕政改革を手がけ、田沼時代と呼ばれる権勢を握る。悪化する幕府の財政赤字を食い止めるべく、重商主義政策を採る。内容は株仲間の結成、銅座などの専売制の実施、鉱山の開発、蝦夷地の開発計画、俵物などの専売による外国との貿易の拡大、下総国印旛沼や手賀沼の干拓に着手する、などの政策を実施した。田沼時代の政策は幕府の利益や都合を優先させる政策であり諸大名や庶民の反発を浴びた。また、幕府役人のあいだで賄賂や縁故による人事が横行するなど、武士本来の士風を退廃させたとする批判がおこった。

都市部で町人の文化が発展する一方、益の薄い農業で困窮した農民が田畑を放棄し、都市部へ流れ込んだために農村の荒廃が生じた。印旛沼運河工事の失敗や明和の大火・浅間山の大噴火などの災害の勃発、疲弊した農村部に天明の飢饉と呼ばれる食糧難や疫病が生じた。享保の大飢饉時には大飢饉に陥った西日本に対して、大名への拝借金、大規模な回米などといったかなり迅速かつ大規模な救援が幕府主導で実施されたが、天明の大飢饉時には幕府はわずかな大名拝借金を認めたのみで、積極的な被災地救援に乗り出そうとはしなかった。その中にあって、財政難に陥っていた諸藩は米価の値上がりを借金返済の機会とし、検地により年貢の取立てを厳しくしていった。

このような世相の中、それらが元による都市部の治安の悪化、一揆・打ちこわしの激化により不満が高まり、江戸商人への権益を図りすぎたことを理由に贈収賄疑惑を流されるなど、次第に田沼政治への批判が集まっていく。

赤字続きだった長崎会所の財政を健全化し、国内の金保有量を高めた。蝦夷の開発も行おうとしたときもあったが、蝦夷に送られた調査団は樺太、国後、択捉などの北方の島を含め蝦夷地を耕作適地と判断し、蝦夷地を新田開発すれば幕領の400万石を超える583万石の収入が手に入り、それはアイヌを3万。穢多、非人を7万人移住させれば賄えると主張した。

ほか、平賀源内などと親交を持ち、蘭学を手厚く保護し、士農工商の別にとらわれない実力主義に基づく人材登用も試みたが、これらの急激な改革が身分制度や朱子学を重視する保守的な幕府閣僚の反発を買い、天明4年(1784年)に意次の世子のまま若年寄を勤めていた田沼意知が江戸城内で佐野政言に暗殺されたことを契機とし、権勢が衰え始める。

天明6年(1786年)8月25日、将軍家治が死去した。死の直前から「家治の勘気を被った」としてその周辺から遠ざけられていた意次は、将軍の死が秘せられていた間(高貴な人の死は一定期間秘せられるのが通例)に失脚するが、この動きには反田沼派や一橋家(徳川治済)の策謀があったともされる。8月27日に老中を辞任させられ、雁間詰に降格した。閏10月5日には家治時代の加増分の2万石を没収され、さらに大坂にある蔵屋敷の財産の没収と江戸屋敷の明け渡しも命じられた。

その後、意次は蟄居を命じられ、2度目の減封を受ける。相良城は打ち壊し、城内に備蓄されていた金穀は没収と徹底的に処罰された。長男の意知はすでに暗殺され、他の3人の子供は全て養子に出されていたため、孫の龍助が陸奥1万石に減転封のうえで辛うじて大名としての家督を継ぐことを許された。同じく軽輩から側用人として権力をのぼりつめた柳沢吉保や間部詮房が、辞任のみで処罰はなく、家禄も維持し続けたことに比べると、最も苛烈な末路となった。

その2年後にあたる天明8年(1788年)6月24日、江戸で死去した。享年70。

(wikipedia 田沼時代より引用抜粋)

wikipediaによれば、幕府は財政赤字で、「幕府役人のあいだで賄賂や縁故による人事が横行するなど、武士本来の士風を退廃させた」時代であり、「益の薄い農業で困窮した農民が田畑を放棄し、都市部へ流れ込んだために農村の荒廃が生じ」、また「印旛沼運河工事の失敗や明和の大火・浅間山の大噴火などの災害の勃発、疲弊した農村部に天明の飢饉と呼ばれる食糧難や疫病が生じた」ということである。


天明の大飢饉時には幕府はわずかな大名拝借金を認めたのみで、積極的な被災地救援に乗り出そうとはしなかった。その中にあって、財政難に陥っていた諸藩は米価の値上がりを借金返済の機会とし、検地により年貢の取立てを厳しくしていった。」とも記されており、大飢饉になっても幕府は被災地救援に乗り出そうとはしなかったということである。


そして、「都市部の治安の悪化、一揆・打ちこわしの激化により不満が高まり、江戸商人への権益を図りすぎたことを理由に贈収賄疑惑を流されるなど、次第に田沼政治への批判が集まっていく」というのは、現代的に言えば、市民のデモ活動、労働運動、民主化運動などを表わしていると思われる。


このことは全く今の時代にも当てはまっている。


また”財政難に陥っていた諸藩は米価の値上がりを借金返済の機会とし、検地により年貢の取立てを厳しくしていった”というのは、これは今の時代に訳せば、例えば、信用収縮の局面においても空売りを仕掛けて、大儲けしたゴールドマンサックスなどのファンドの動きに似ている。



この冥王星が山羊座を通過した田沼時代の特徴とは、賄賂の横行など武士のモラル(道徳)の低下が見られ、また火山の噴火や火災などの自然災害や人的災害、飢饉(食料不足)や疫病、一揆・打ちこわしの多発などが発生したということである。



そして、政治家(老中)が、独裁的に大規模な印旛沼運河工事などのインフラ事業を行なうが、失敗に終わるなど、汚職にまみれる政治家の失政が特徴である。



この田沼時代は、明らかに冥王星が山羊座を通過している特徴が出ている。







因みに私(秀吉)が、誕生したのは、1973年だが、木星が山羊座で減衰しており、この年は、オイル・ショックが起こった年である。



オイルショックをきっかけとする物資不足が噂され、日本各地でトイレットペーパーの買い占め騒動が起きた。



今と全く同じ状況である。




従って、山羊座に木星や土星がそれぞれ単独で通過したり、冥王星が通過したり、あるいは、木星と土星が山羊座を通過して、山羊座にダブルトランジットが生じるような時は、大規模な信用収縮が生じ、株式市場が下降トレンドに入ってゆき、経済が縮小する結果、物不足が生じて、食料や物資の買占め騒動などが起きる。


そして、人々のモラルが低下し、識別力も低下して、幸福感が損なわれる時期である。



山羊座の前の射手座は、木星がムーラトリコーナとなる星座である為、この射手座から山羊座に移行するポイント(射手座30°or 山羊座 0°)が、トレンド転換のポイントと呼ぶことが出来そうである。



このポイントは非常に凄まじい上昇トレンドにあったものが、急激に下降トレンドに入るクリティカルなポイントである。



FXや仮想通貨などをした経験から言えば、上昇トレンドにあったものが、一度でも大規模な売りが入ると、そこから全てが下降トレンドになっていくのである。



そのようなトレンドが一気に変わるような状況をもたらすのが、射手座と山羊座の境目のクリティカルポイントである。




それと同時に今回は、木星と土星が山羊座を通過しているばかりでなく、蟹座にダブルトランジットが生じているのであるが、蟹座にダブルトランジットが生じると、独裁者が台頭し、緊急事態宣言などが発令されて、社会が国家社会主義の様相を帯びてくる。


政府が上から国民を統制し、国民を監視したり、管理する体制となる。


つまり、戦時下の体制のようになるのである。



例えば、米大統領選でも民主党候補に立候補していたサンダース議員が大統領選からの撤退を表明したが、サンダース氏は、社会主義者であると公言しており、このような新型コロナウィルスが蔓延するような状況の中で、独裁的なリーダーの英断、指導力が期待されるような状況、右翼が力を得る状況の中では、自分には勝ち目がないと判断したのだと思われる。



木星と土星が山羊座を通過して、山羊座と蟹座にダブルトランジットが生じていた状況は、2020年から60年ずつ遡って行けば、歴史の中に似たような状況が確認できるはずである。




まとめると、以下のように言うことができる。



山羊座への木星、土星、あるいは、冥王星やその他の惑星の単独のトランジット、あるいは木星と土星のダブルトランジット

= 信用収縮、経済の縮小、食料、物資の不足、自然災害、疫病、モラルの低下


蟹座への木星と土星のダブルトランジット

独裁者の台頭、国家社会主義、戦時下体制(管理、統制)、非常事態宣言、独裁者への反発、デモ活動



そして、こうした状況をもたらす結果、大衆の不満の高まり、食料の買い占め、暴動、デモの頻発、犯罪の多発などが生じてくるのである。





私は、蟹座へのダブルトランジットによって、独裁者の台頭や国家社会主義が生じるということは、以前から過去の事例などを調べて、このブログにもたくさんの記事を書いてきた。



然し、山羊座への木星と土星のトランジットで、株式市場の下落などが起こると考えていたものの、その規模やスケールについては、それ程、深刻に考えていなかった。




山羊座に木星や土星、あるいは、それらの両方がトランジットするタイミングは、経済における大規模な信用収縮、トレンド転換が起こり、深刻な食料、物不足が生じるということである。




今回は、山羊座と蟹座にダブルトランジットすることによって、それらの両方の特徴が噴出し、更に冥王星までが、山羊座を通過し、更に天王星が牡羊座を通過することによって、独裁者の台頭、国家社会主義な体制が出現し、戦時下の体制のような状況になって来ているのである。



これ程、木星、土星、冥王星、天王星といった惑星のオールスターたちが、同じような状況をもたらすように連携している状況は、めったにないのではないかと思われる。




現在は、社会の大転換の時期である。




そして、この先にあるものが人類の未来である。




秘教によれば、こうした厳しい状況は、”荒野の生活体験”として知られていたものである。




この体験を通じて、次に築かれていくものが、人類の未来だと言える。




然し、その未来においては、今度は、行き過ぎた水瓶座の問題というものが出て来ることが考えられる。




水瓶座の時代に大衆が大規模に監視される自由が阻害されるようなディストピアにならないように注意しなければならない。





【その他】


アフリカで、バッタが大量発生して、農作物などを食い荒らす被害が深刻化しているようである。



これによってアフリカで、大規模な食糧危機が起こる危険性を国連食糧農業機関(FAO)が警告している。


バッタ大量発生、農作物の被害拡大
アフリカ東部から南西アジアへ波及
2020/3/3 16:14 日本経済新聞

アフリカ東部や南西アジアのインド、パキスタンで大量のバッタが農作物などを食い荒らす被害が深刻化している。群れの規模はケニアでは過去70年で最も大きく、エチオピアやソマリアでも過去25年で最大となった。パキスタンでは食料価格の急騰をもたらした。国連は「対応が遅れれば、食糧不足による人道危機をもたらす」と警鐘を鳴らしている。

国連によると、最も被害が深刻なケニアでは1000億~2000億匹のバッタが約2400平方キロメートルの範囲で農作物を襲っているという。全て食い荒らされた場合は8400万人分の食糧が失われることになる。

国連食糧農業機関(FAO)はエチオピアやケニア、ソマリアでは約1200万人が食糧危機の状態にあると指摘。ソマリア政府は2月に非常事態を宣言した。バッタはタンザニアや南スーダンにも飛来。すでに深刻な食糧不足に追い打ちをかけている。

バッタの被害はアフリカ東部から南西アジアにも波及している。FAOによると、パキスタンとインドの国境に近い地域では2019年8月ごろからバッタの大群が砂漠などに飛来した。これらの地域では100億匹ほどが現在もとどまり、小規模な町の空をほぼ覆うほどの群れをなしているという。

パキスタンでは特にトマト、小麦、綿花に壊滅的な被害が出ている。パキスタンのカーン首相は2月、大量のバッタによる被害を踏まえ、農作物や農家の保護に向けた緊急事態の宣言を出した。インド西部グジャラート州では19年12月、クミンシードなどの種子を栽培する農地約1万700ヘクタールが被害を受けた。

バッタの大量発生の要因としては、近年の異常気象が東アフリカの砂漠に大量の雨をもたらし、良好な繁殖環境をつくったことが指摘されている。FAOパキスタンのシャキール・カーン専門官は「温暖化に伴いバッタの繁殖期間が長くなり、過去にない大きな被害につながった」と分析する。内戦や資金不足で各国政府の駆除対策が著しく不足していたことも背景にある。

バッタは大群で1日150キロメートルほど移動できるとされ、さらに被害地域が広がる可能性がある。ロイター通信によると、他にもサウジアラビアやイラン、イエメンの紅海沿岸でもバッタ襲来のリスクが高まっている。FAOは「6月までにバッタの数が500倍に増える恐れがある」と警告している。

FAOは殺虫剤の散布や食糧支援などの緊急対策のため、必要な資金1億3800万ドル(約150億円)の拠出を各国に呼びかけている。特にアフリカ東部では近年、大雨や干ばつにも見舞われ、不作が続いていた。今春以降の収穫時期までにバッタによる被害を抑えられなかった場合、多くの餓死者が出る可能性もある。(加藤彰介、ニューデリー=馬場燃)

新型コロナウィルスの蔓延による経済の縮小と物資の不足、そして、バッタの大量発生による食糧危機など、現れ方は異なるが、結局の所、社会に経済の縮小、食料物資の不足などを引き起こすという点では、同じである。



同じ形而上の原因が、2つの違う現象として現れているだけである。



それが占星術の観点で見た場合、山羊座への木星と土星の入室という形で、前兆として示されている。




この経済における信用収縮と食料危機が、不満を抱えた大衆の暴動、デモ、犯罪の多発に発展する可能性があるため、政府にベーシックインカムや食糧の現物支給などの対策を迫っていくのである。



射手座と山羊座の境目は、トレンド転換のクリティカルポイントであると共に戦時下のような非日常によって、現状のシステムの変換を迫っていく、大変動であるとも言える。







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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 1960〜62
    キューバ危機
    ベルリンの壁建設開始
    ベトナム戦争
    中国飢饉
    形を変えて歴史は繰り返す感じですね。
    ラーフケートゥ軸の違いの影響も研究したいところです。

    現在
    米国と中国の経済制裁合戦
    北朝鮮問題
    キューバに壁
    まだまだ何か起きそうですね。

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