石丸伸二市長について -広島県安芸高田市の救世主か、それともサイコパスか-
先日、youtubeの動画で、中国新聞の記者に恐ろしい剣幕で対応する広島県安芸高田市の石丸伸二市長を見た。
安芸高田市定例記者会見(2023年7月) 前編
しかし、それに対応する中国新聞の対応は、精彩を欠いており、無様なまでに無能で、馴れ合いの癒着体質を示していた。
石丸伸二市長は、結婚や子供の誕生など分かりやすい事象がないため、ラグナの特定がしにくいが、現在、議会との関係が決裂しており、不信任決議案なども出されている状態で、中国新聞などのメディアとの関係も非常に良くない事を考えると、おそらく、ラグナは乙女座ではないかと思われる。
wikipediaによれば、2020年7月3日、前年の参院選広島県選挙区をめぐり、河井克行衆議院議員から現金計60万円を受け取ったことの責任をとり安芸高田市長の児玉浩が辞職すると、地元の中国新聞社は、副市長の竹本峰昭が児玉の辞職に伴う市長選挙に立候補する意向を固めたことを報道した。
「他に立候補を表明している人はいない」と伝えるニュースを知った石丸伸二氏は仕事を退職し、7月22日に正式に出馬表明し、8月9日に対立候補の竹本峰昭氏に勝利し、初当選している。
当選した8月9日のトランジットを見ると、土星は山羊座で逆行して、10室と11室にアスペクトし、木星も射手座で逆行して、10室と11室にアスペクトして、10室と11室にダブルトランジットしている。
通常、選挙で勝利する場合、議員の資格を得る為、11室が大きな役割を果たしている。
また政治家として大舞台に立ち、多くの人から注目される為、10室も強調される為、このタイミングでの当選は納得できる。
トランジットにおいて、ラグナロードの水星や、太陽が11室(資格、称号)をトランジットし、ラーフ/ケートゥ軸と金星が10室を通過し、また火星が10室にアスペクトしていることにも注目すべきである。
ダシャーは、ラーフ/土星期だが、土星は統治、支配する力を表わす5室の支配星で、ラグナに在住して、1-5のラージャヨーガを形成し、月から見て、10、11室支配で6室に在住している。
この場合、11室の支配星が、6室に在住する配置は、選挙などで、競り勝つ配置であり、ウパチャヤの凶星で、敵に打ち勝つ強さを与える。
広島県安芸高田の馴れ合いの癒着構造
竹本峰昭氏は、「政治不信を招いた」と児玉浩氏を批判する一方で事務所開きに招き、出席した児玉氏は挨拶で「竹本は後継者ではないが『託せる人』だ」と述べたり、また中国新聞は、その後の記事の書き方において議会寄りの記事を書いていることを考えると、地元の利権を共有している人々の横のつながりを連想させる。
つまり、権力者が利権も、そしてメディアも支配するのである。
地元の有力者、権力者たちの馴れ合いの政治、そして、中国新聞もそこにどっぷり浸かっており、互いに批判し合わずに上手く利権を維持していくという、なあなあの関係である。
そこに公正さを尊び、談合政治を嫌う市民から圧倒的支持を受けた石丸伸二が、ポピュリズムの力を背景にして、電撃的に当選したのである。
本来ならば長く議会を支配している長老の市議会議員たちの息のかかった人物が、市長の後継者として、市長に推薦されて立候補し、当選するというのが、今までの伝統だったと思われる。
それが、今回は、児玉浩氏が、汚職で、突然辞任したために準備不足で、いつもと調子が狂ったのである。
月は牡羊座のバラニーに在住して、異端の親分で、独裁者であり、ケーマドルマヨーガで、孤立しており、誰も頼るべき人がいない。
月から見て、10、11室支配の土星が6室に在住する暴力的な配置、しかもこの土星は、チトラー(火星)に在住し、職人気質で、細かいことをチクチクと指摘する非常に嫌な性格である。
それは中国新聞の記者を問い詰めるあり方によく現れている。
石丸伸二市長の言っていることは正しいのだが、非常に辛辣で、批判精神に溢れており、相手を徹底的に痛めつけるものである。
石丸伸二氏のチャートでは、本来、上手くやっていくべき議会の人々が、完全に敵に回ってしまっている。
市議会の議員としては、自分達の談合政治の馴れ合いの仲間の中に外部からよそ者が入り込んできて、いきなり、自分たちを批判し、居眠りなどを批判してきたことから、何だお前はということになったのである。
市議会議員たちの激しい反発は、石丸伸二氏の攻撃的で辛辣なあり方にも原因があったかもしれない。
そもそも、月は牡羊座のバラニーに在住している為、独裁者であり、石丸伸二氏が議会に対して根回しをせずにいきなり政策を実施する為、それに対する反発も大きいものがある。
村社会は、事前に説明し、根回しをしない人間には、非常に激しく反発するのである。
こうした石丸伸二氏の議会との対立は、11室支配の月が8室に在住し、3、8室支配の火星と相互アスペクトしている配置に現れている。
市議会議員たちが、誰一人、味方にはならず、石丸氏に猛反発しているのは、この配置が物語っている。
そして、3、8室支配の火星は、メディア(3室)との関係を象徴するが、生来的に8室も支配している為、メディアとの関係は最悪なものとなっている。
市議会議員(11室の支配星)と、中国新聞などのメディア(3、8室の支配星)との争いは、これらの惑星が、強力な機能的凶星となって、相互にアスペクトし合うことで、凶意を増幅することに現れている。
そして、これはチャンドラマンガラヨーガを形成しており、感情的な激しい応酬を表わしている。
Twitterで、居眠りを批判された議員たちを中心に市議会議員としては、石丸市長がやることは全て潰す意向で、副市長の全国公募も市議会の副市長の定数を2人から1人に減らす条例改正案を賛成多数で可決したことで、潰したのである。
そのことへの報復として、石丸伸二氏は、安芸高田市議会議員定数半減条例改正案を提出しているが、これはもう感情的な報復である。
結局の所、反市長派の市議会議員が多数派の為、市長は自分の条例案を通すことはできなかった。
しかし、市長選においては、市議会の関与を得ずに市民の投票によって決まるので、こうした市民に推された市長と、市議会議員の対立という構図がもたらされる。
市長が、市民から人気があり、選挙に当選出来たのは、2、9室支配の金星が蟹座11室に在住して、強い11室を形成しているからである。
従って、一定数の市長派の一般市民に支えられているのである。
汚職や馴れ合いの政治で、市民たちが自分たちの社会をひどく私物化されていると感じているのである。
サイコパスという評価
石丸伸二氏に対するサイコパスという評価も存在するが、それがどこから来ているかということである。
やはり、そもそもラグナが批判精神に富んだ乙女座ラグナで、チトラー(火星)であることで、火星が活性化している。
月から見た10室支配で、ラグナから見た5室支配の土星もチトラーに在住しており、結果として、火星を活性化させる結果となっていると考えられる。
考え方や行動が、チトラーの影響を受けている。
そして、火星は3、8室支配の機能的凶星で、スピーチの2室に在住している為、あれだけ辛辣な物言いが出来るのである。
火星は、ナヴァムシャやダシャムシャで高揚しており、強力な実行力をもっている。
そして、この非常に強力な機能的凶星の火星が、4室支配の木星とコンジャンクトし、5室などにもアスペクトしている為、心や考え方が穏やかでなく、精神的に見てかなり異常な攻撃力を持っている。
この配置から考えると、石丸伸二氏は、サイコパスであると言わざるを得ないような配置をしている。
攻撃的でサディスティックな影響が常に心や思考に及んでいるのである。
つまり、石丸伸二氏は、政治家として、正論を言い、論理的にも正しいが、幾分、サイコパス傾向があると言ってもいいかもしれない。
しかし、こうした石丸伸二氏が当選して来て、様々な摩擦が引き起こされることは、ぬるま湯につかってなあなあの癒着構造で、自分たちの利権に安住し、汚職を受け取っても、悪いという感覚すら無くなっていた市議会議員たちにとっては、カルマであると言ってもいいのかもしれない。
河井克行は、2019年3月下旬から8月上旬に広島県議や広島市議、地元首長ら計94人に案里への投票や票の取りまとめを依頼し、総額約2,570万円を提供したということから、市議会議員たちに広範囲に汚職は広がっている。
村社会では、賄賂や汚職は当たり前だが、例えば、インドなどでもそうである。
広島は、市議会議員たちも何ら悪いという感覚が欠如しており、メディアのインタビューにも素直に賄賂を受け取ったと回答している。
つまり、悪いことをしているという意識すらなかったのである。
こうした村社会に切り込んでいくには、サイコパスと言えるぐらいの攻撃力を備えた人間でなければ難しいと言ってもいいかもしれない。
人間関係を上手くやりたい人間であれば、なあなあの関係性の中に取り込まれてしまうのが落ちである。
ナヴァムシャとダシャムシャのラグナ
因みに今回はチトラーの第一パダに設定したが、これで正しいのではないかと思われる。
ラグナがチトラーの第一パダなら、ナヴァムシャのラグナは獅子座、ダシャムシャのラグナは山羊座である。
ナヴァムシャ
石丸伸二氏が、市長に当選した時、ダシャーは、ラーフ/土星期だが、獅子座ラグナであれば、アンタルダシャーロードの土星は、7室の支配星で、ラグナロードの太陽と1-7の星座交換をし、10室支配の金星には、星座交換で強くなった太陽がアスペクトしている。(政治の仕事)
従って、政治家として当選したのである。
当選して、まず行ったことは、婚活事業の打ち切りであり、そもそも結婚という個人的な話に公が関与する必要がなく、性的少数者(LGBT)への配慮なども理由として挙げている。
2021年10月1日には、LGBTなど性的少数者のカップルが婚姻と同等の扱いを受けられる「パートナーシップ宣誓制度」を導入している。
こうしたスタンスは、明らかに水瓶座のスタンスである。
行政が行なう婚活事業などは、いかにも蟹座とか、魚座とか伝統社会が好みそうな活動であり、地方自治体が市民の私生活にも関与していくことを意味しており、ある意味、牡羊座のバラニーに在住する11室支配の月が、広島県安芸高田市の市議会議員たちを象徴している可能性も考えられる。
牡羊座は蟹座から見た10室で、蟹座の行為のハウスである。
つまり、安芸高田市とは、極めて保守的で、家族的な集団で、汚職や賄賂が当たり前で、それを悪いとも思わない伝統社会なのである。
石丸市長の政治スタンスは、リベラルで、以前の民主党政権下で行なわれた事業仕分けのようなことを行なっている。
例えば、採算の立たない美術館や博物館などの統廃合といったこともそうである。
こうしたことを積極的に行なっているのは、ナヴァムシャのラグナロードの太陽が、7室水瓶座に在住して、星座交換で定座のような強さを発揮しているからである。
太陽と土星は、星座交換しているだけでなく、それぞれの定座にアスペクトバックして強くなっている。
ダシャムシャ
ダシャムシャを見ると、ラグナで火星が高揚して、ルチャカヨーガを形成し、土星も定座に在住して、シャシャヨーガを形成し、木星は減衰しているが、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。
アンタルダシャーロードの土星が、ラグナでシャシャヨーガを形成し、ルチャカヨーガの火星やニーチャバンガラージャヨーガの木星とコンジャンクトする強い配置だからこそ、広島県安芸高田市の市長に当選し、強力な実行力で、改革を断行して来たのである。
マハダシャーロードのラーフは、12室に在住しているが、ディスポジターの木星はラグナで減衰してニーチャバンガラージャヨーガを形成している。
従って、マハダシャーロード、アンタルダシャーロード共にこのタイミングでのキャリア上の上昇を表わしている。
土星がシャシャヨーガであるということは、責任を背負い、重要な仕事を担うことを意味している。
木星が減衰して、2つの強力な凶星とコンジャンクトしている配置は、ある意味、異常なまでの実行力を発揮するが、伝統的な慣習や倫理、価値観などには合致しないことを意味している。
石丸市長の手腕に感心はしても、その辛辣な発言や人間性には若干の疑問符が付けられるのはその為である。
サイコパスという評価もその辺りから生じて来ている。
石丸市長は、水瓶座の改革の断行者であり、伝統社会、伝統的価値観の破壊者であるということは、このダシャムシャのラグナが象徴している。
石丸市長は今後どうなるか
現在は、既にラーフ/土星期(2020/5~)から、ラーフ/水星期(2023/3~)に移行しているようだが、水星は、出生図で、10室の支配星で、12室に在住している。
そして、ナヴァムシャでも2、11室支配で12室に在住し、ダシャムシャでも6、9室支配で12室に在住している。
こうした配置がある為、6月29日に議会で「行政手続きをないがしろにした」として石丸市長に対する問責決議が賛成多数で可決されている。
市長への不信任決議案も提出されていたが、こちらは反対多数で否決されたようである。
石丸市長は、「不信任決議案が可決されれば市民に議会への信を問うことができた。反対した議員は自分の議席を失いたくないからで、権力の私物化だ」と主張している。
市民の投票ということになれば、市議会議員たちは、自分が当選できるか分からない為、それを避けたようである。
従って、石丸市長としては、市長としては、自分の意思決定に対して、議員たちからことごとく反対、妨害され、実質的な仕事の権限は奪われているが、市長としての職には留まっているという、中途半端なものである。
これは、アンタルダシャーロードの水星が、出生図、ナヴァムシャ、ダシャムシャで、12室に在住している意味かもしれない。
そして、次は、ラーフ/ケートゥ期(2025/10~)に移行するが、ケートゥのディスポジターの木星は4室(玉座)の支配星で、3、8室支配の火星とコンジャンクトして傷ついている。
ケートゥはナヴァムシャでは2室に在住し、ディスポジターの水星は12室、そして、ダシャムシャでは6室に在住して、ディスポジターの水星は12室に在住している。
やはり、同じように市議会の議員たちに妨害されて、実質的に仕事ができない状況が続くようである。
あるいは、ダシャムシャの12室は仕事の損失を意味する為、不信任決議案によって、選挙となって、市民による審判が下されるかもしれない。
しかし、その後、ラーフ/金星期(2026/11~)から、アンタルダシャーの金星は、ダシャムシャで5、10室支配のヨーガカラカで、7室支配の月と4-10軸で、相互アスペクトし、5-7のラージャヨーガを形成している。
従って、市長の任期が4年だとすれば、次に再選した時には、石丸市長の仕事環境は、いくらかましになってくるかもしれない。
その他の検証
石丸伸二氏は、2006年に三菱UFJ銀行に就職し、2014年から分析・予測の専門家(アナリスト)として、ニューヨークに駐在し、為替アナリストとして9ヵ国を担当してきたという。
2014年と言えば、マハダシャー火星期の終わり頃で、ダシャーチッドラで、ラーフ期への移行期である。
ラーフは海外を表わし、ラーフのディスポジターである水星が、12室(海外)に在住している為、海外赴任を経験したと考えられる。
またダシャムシャでもラーフは12室(海外)に在住し、ディスポジターの木星は3、12室(海外)の支配星である。
従って、ラーフ/ラーフ期やラーフ/木星期は、海外に赴任していたのだが、何故か、ラーフ/土星期になって、日本の広島県の安芸高田市の市長に立候補したのである。
土星は出生図でラグナに在住しているが、ラグナ(1室)は、生まれた場所という意味があり、それで海外赴任から突然、土星期になって、自分の故郷で、市長に立候補したとも考えられる。
土星はナヴァムシャでも、ダシャムシャでもラグナに在住している。
今後の石丸伸二氏のキャリアは、例えば、ラーフ/金星期は良さそうに思えるが、それは市長としてのキャリアなのか、それとも別のキャリアなのかは要注目である。
おそらく、そのどちらであったとしても、ラーフ/金星期は良さそうに見える。
広島県安芸高田市で起こったことは日本の政治の縮図である
安芸高田市での市長と、議会、そして、メディア(中国新聞)との対立は、日本の縮図である。
古い馴れ合いの談合政治、汚職、賄賂に手を染めた自民党政治の慣れの果てがそこにはある。
地方議会でありながら、最も今の自民党の腐敗した体制を象徴するのが、安芸高田市の議会とメディアである。
多少癖があるとは言え、石丸伸二氏の議会とやり合う姿にエールを送るのは、リベラル派の全国の変化を求める若者たちではないかと思われる。
しかし、保守的なスタンスが好きな人にとっては、広島県安芸高田市の議会の議員たちに同情する声もあるかもしれない。
日本の政府の予算を地方に引っ張って来て、自分たちの利権を満たす為に暗黙で、談合している人々の馴れ合いの政治は決して良いものではない。
それは、全く改革、改善、進歩を生みださない、変化を嫌う、現状維持だけの政治である。
老人、伝統社会、保守、こうしたものが、日本の生産性を低め、若者、労働者への支払いを制限し、利権を守るための現状維持を行なってきたのである。
日本が敗戦国で、対米従属ということも大きな要素であるとは思うが、日本が、非常に保守的で、利権を持つ者たちの談合の国であることは間違いないのである。
広島県安芸高田市の出来事で、石丸伸二市長に共感するか、それとも議会議員、中国新聞などに共感するか、どちらに共感するかで、その人の性格、信条、政治スタンスがよく分かる。
コメント
コメント一覧 (6件)
私も自分自身、サイコパスを自認しているのですが、
この市長と色々重なるところがあるのですよね…
私の場合は、8室乙女座で火星が逆行しているので、それにより前の室からのアスペクトもしている結果、蠍座と牡羊座の二つの定座にアスペクトバックしています。
また、ナヴァムシャでは、2室山羊座で高揚し、太陽と同座、
ダシヤムシャでは、2室牡牛座に太陽、水星と同座で、ここでも逆行のため、定座の牡羊座在住と、蠍座へのアスペクトバック、また、同座の水星は、3室の金星と星座交換していたりとか、何かと火星が強いのですが、
私もとにかく周りに対する攻撃力が半端なくて、普通の日本人が面と向かって言わないことを言ったり書いたりするので、周りから恐れられてます。
しかも6室支配星が減衰及びニーチャというのを、ラーシでもナヴァムシャでも持ってるので、そんなに攻撃的なのに周りの村的な人間たちがが束になってかかってきても負けたことがないよですよね…
そんななので、この記事、とても、興味深く読ませて頂きました。
あと、元銀行員というのも、この市長と同じなのですが… この市長が、周りのいい加減さを馬鹿にするのも分かるのですよね…
銀行というのは、中で仕事してると、普通の会社と雰囲気が全然違って、私語も一切無い、文字通り一円合わなくても伝票を深夜まで総出で探したりするわけですよ。
他の会社や、世間を見渡すと、ここがなってない、ここもなってない、と、銀行勤務時の基準で見ると、穴だらけに見えるのですよね…
事実関係をきちんと調べない中国新聞の仕事はいい加減に見えたということでしょうか。
火星が強い場合、何かと攻撃的になりますが、特にチトラー(火星)の頑固で職人気質の人間が持つ独特な辛辣さ、鋭さというものが強調されています。
例えば、シュリK.N.ラオの著作を読むと、質が低く、いい加減な実践や研究をしている占い師、詐欺師まがいの占い師に対して、ボロクソにこき下ろすような表現が見られます。
あれは、正確な仕事をきちんとしている頑固な職人の持つ辛辣さであり、容赦の無さであると思います。
天秤座ラグナで、ラグナロードの金星や月が、天秤座のチトラー(火星)に在住しており、2室(スピーチ)支配の火星が、天秤座でこれらの惑星とコンジャンクトしている為にこうした表現を取るのだと思います。
火星自体はヴィシャーカーに在住していますが、明らかにチトラーの影響を受けており、また月がチトラーであることによって、基本的にそのような表現になるのだと思います。
一般に職人というのは、自分自身は、素晴らしい技術は持っていますが、教えるのが得意ではありません。
得意、不得意というよりも教えるのが好きではなく、教える親切さというのも持ち合わせていません。
職人に教えてもらうことは期待出来ず、職人の技を習得するには、近くで見ながら、その技術を見よう見まねで盗むしかないのです。
チトラーとは、火星が支配星となる為、ピッタ系の鋭さ、攻撃性を持ち、ディーバ(神)、マヌーシャ(人間)、ラクシャサ(悪魔)といった分類によれば、ラクシャサ(悪魔)に分類されるナクシャトラで、タマシックなエネルギーを持っています。
特に正確な仕事をしている頑固な職人が、他人の仕事を批判する時に猛烈に発揮されるのが、このチトラーの鋭い攻撃性です。
私は、石丸市長が、中国新聞と激しくやり合う場面を見て、ここまで攻撃的になれるのは、チトラーしかいないと思いました。
そもそも乙女座は批判的な星座ですが、特に乙女座側のチトラー(火星)の第1、第2パダは、猛烈な攻撃性、鋭い批判精神を発揮します。
乙女座にとって火星が3、8室支配の機能的凶星になる為、火星が活性化されることによって、破壊的な力を発揮します。
しかし、この破壊的な火星は、他人を攻撃するだけでなく、自分自身をも攻撃していると言えるかもしれません。
4室や5室を傷つけることによって、平和的で、心穏やかでなく、常に他人を批判するパーソナリティーをもたらします。
従って、結局の所、自分から不必要な対立や波乱を引き起し、敵からの応酬によって、自らも傷ついている所が見られます。
おそらく、こうしたことから対立を解消し、敵を味方に引き入れ、問題解決に導くような木星のような知恵がないということになってくると思います。
こうした性質が、おそらく、ラクシャサ(悪魔)で、タマシックな性質ということになります。
>(神)、マヌーシャ(人間)、ラクシャサ(悪魔)といった分類
そういう分類があるのですね。
>おそらく、こうしたことから対立を解消し、敵を味方に引き入れ、問題解決に導くような木星のような知恵がないということになってくると思います。
火星や土星が強いと、どうしても相手に勝つという攻撃性や、他人に対する抑圧的な厳しさが出てしまいますね…
まぁ、この市長も、正論だけど、賛同できない、という意見の人がいますよね。
木星の寛容さが最初から発揮されればいいのでしょうけど。
この市長自身、自ら傷付いているというのも分かりますね。
結局、正論で打ち負かしても、戦いの過程は自身にもストレスですし、自分が勝っても遺恨が生じますからね…
ただ、これも、そもそもそういった木星の寛容さをチャート上で持ってなければ、それも運命なんでしょうね…
戦いや争いに塗れた運命という。
読み返していて、もう一つ、気付きました。
>職人に教えてもらうことは期待出来ず、職人の技を習得するには、近くで見ながら、その技術を見よう見まねで盗むしかないのです。
今は違うかもしれませんが、私が新入社員でいた頃の銀行は(筆で書いた行名の看板のところですね)、まさにその通りで、教えないのです。
新入社員は、丁稚のような扱いで、教えもせず、見て覚えろ、というスタンスだったのですよね…
それは、自分たちも、苦労して、自分で見て覚えてきたんだから、お前らも当然そうしろ、という職人的な厳しさだったわけで、
当時、最初に「新人類」と言われた私の世代からすれば、マニュアルや教科書も無い理不尽なシステムだったわけですが…
そういう自分は全てを網羅して習得してきたのだから、相手もそうして当たり前、というような、容赦のない厳しさなんですよね…
まぁ、中国新聞社のあの記者は、そういうのとは関係なく、そもそも杜撰で、すり替えも激しかったので、両極がぶつかり合った感は有りますが…あの出会いもカルマなんでしょうね。
所謂、高度な技術職というものは、あまり熱心に教えません。
自分がそれで食べている為、ライバルを増やしたくないということかもしれません。
自分が磨き上げた技術をそう簡単には教えないというスタンスです。
これは教えることで、全体としての社会が豊かになっていくという発想がなく、
目先の競争、ライバルへの勝利、自分の生きる糧に関心が向っているということで、視野が狭い面もあるとは思います。
つまり、教えることがゆくゆくは自分に戻ってくるという、大きな仕組みが理解出来ておらず、大きな視野を持てないということで、知恵の欠如だと思います。
それが木星と火星の違いでもあり、それが単なる技術屋の限界なのかもしれません。
日本のマンデン図などを見ると、10室乙女座に土星が在住していますが、
あれが、日本の製造業などに従事した労働者、あるいは、日本の一般的なサラリーマンを意味していると思います。
そうした職人的な文化が、日本の製品の高い品質を誇ってきた所もあるかもしれません。
見て覚えろという職人の文化は、何十年も同じ会社で終身雇用するから可能なのであって、また修行の期間も長いです。
寿司屋の修行が、およそ10年とも言われ、 「シャリ炊き3年、合わせ5年、握り一生」と言われますが、
あれは教えないからそれだけ時間がかかると思います。
教えれば、数日で終わると思います。
部下や弟子に手っ取り早く教えて、それで自由になった時間をもっと創造的に生かして、社会の富を増していくという使い方をすれば、
社会全体の生産性が上がります。労働者の時間を無駄にしなくて済みます。
見習いの時間を10年も無駄遣いさせるから、生産性が上がらないのです。
つまり、職人の世界というのは、何か技術の伝承ということで、美化される傾向もありますが、
非常に視野が狭いタマシックな世界であると思います。
ありがとうございました。
先生のような視点が、会社組織にも浸透すればいいのですけど、結局今でも日本の企業はサラリーマン社長、サラリーマン根性の人たちがほとんどで自分がそこにいる間の地位保全しか考えてませんもんね…
会社も結局、使い捨てで、消耗する人間は代わりにいるというスタンスで、創造的な人材を育成したり、残せる土壌ではないですもんね。
ありがとうございました。