2006/11/9の夜に昔、宗教でお世話になった女性から電話がかかってきた。非常に珍しいことであり、めったに電話をかけてくることはないのである。最近の動向を教え合い、いろいろ世間話をしたのである。
その女性は団体内で世話係をしており、母性的な人物である。他にも大勢世話をする人達を抱えていて献身の道を実践しているかのような女性である。
そして、その電話が終わると、今度は実家に住んでいる私の実の母親から電話がかかってきて、最近どんな様子か、と聞いてきた。そんなに住まいが離れているわけでもなく、母親と言えどもそんなに頻繁に電話がかかってくるわけではないのだが、その日は珍しく電話があったのである。
2人の母性的人物(一人は本当の母親だが)から同じタイミングで電話がかかってきたので、これは何か特別なタイミングではないかと思い、チャートを確認すると、その日のダシャーは、Ke/Me/Sa/Mo/Me であった。
そして、トランジットを確認すると、月が水星にトランジットしていた。
電話がかかってきたのは夜の21:00頃ぐらいであったが、トランジットの月はちょうど双子座23°25’ぐらい(ナクシャトラで言うとプナルヴァス)を運行して、出生の水星にコンジャンクトしていた。
私の水星は双子座プナルヴァスに在住しており、度数は29°27’である。
従って、アンタルダシャーの支配星である水星と、プラーナダシャーの支配星である水星に月がトランジットしていた。
ボーン・ポール・マンレイ氏によればダシャーの支配星がどのハウスや惑星にトランジットしているか、あるいは、ダシャーの支配星にどんな惑星がトランジットしているかは、いずれも重要であるという。
今回2006/11/6~11/11までスクーシュマダシャー月期であった。
私の出生の月は4室蟹座自室に在住であるから、月期は母親や母性的人物との接触が考えられる。もし母親からの接触があるなら、その6日間のいずれの日でもよかったはずである。
しかし、母親や母親的人物からの『電話をかける』という具体的なアクションが私に対してあったのは11/9 21:00頃であった。
なぜ、このタイミングに決まったのかを考えると、やはりプラーナダシャーロードの水星に対して月がトランジットしていたタイミングだからとしか考えられない。(出生の水星もトランジットの月も共にプナルヴァスであった)
然し、今はアンタルダシャー水星期でもある。従って、アンタルダシャー水星に対して、月がトランジットしたからであると考えると、2005/12/3~ずっとアンタル水星期に入っているため、少なくとも1ヵ月に1度は出生の水星に対して、月がトランジットしているはずであるが、しかし、宗教の母性的女性はほとんどここ数ヵ月連絡してきておらず、6ヵ月以上の間隔が空いているはずである。また母親も1ヵ月に一度の頻度では電話をかけてこない。
従って、今回、何故、母親からの電話が11/9 21:00頃のタイミングであったかを考えると、プラーナダシャーロードの水星にトランジットの月がコンジャンクトしていたからだとしか考えられない。スクーシュマダシャーが月であったというのも関係しているかもしれないが、ピンポイントの11/9 21:00に決定した要素はやはり、プラーナダシャー水星に対する月のトランジットではないかと考えられる。
ただ、この母性的人物は11月9日の4日前ぐらいにも携帯に連絡してきており、その時は留守電に入れてきており、全く私は気づかなかったのだが、4日前というとスクーシュマ月期に入ったか入らないかぐらいの時である。
また、私の実の母親は11月9日の2日前にも私の携帯に連絡してきて留守電だったという。こちらはおそらく、スクーシュマ月期に入ってからである。
これらの携帯の留守電履歴を消してしまった(この時はこの面白い検証について全然意識していなかったため、さっさと消してしまったが、残していたら、さらに微細な検証が出来たと思われ、非常に残念である)ので、実際、何日の何時ごろだったのかは分からないが、これらについては月は水星にトランジットはしていない。月はまだ牡羊座や牡牛座を運行中であったようである。然し、出生図上の別のポイントにトランジットしていたかもしれない。
このようにスクーシュマ月期に入ってから(?)母性的人物や母親からの連絡はあったものの、その時は私につながらず、私との接触には至っていないのだが、11/9 21:00頃のプラーナダシャー水星に対する月のトランジットがあったタイミングに相互の連絡がつき、コミュニケーションが確立したのである。
この経験から、ダシャーによって出生図上のある惑星が活性化されているタイミングにその活性化されているダシャーの支配星に対して、惑星がトランジットする時、それはトランジットする惑星の象意が表す人物や出来事がエネルギーとして外部からもたらされ現象化すると考えられる。
日常生活の些細な出来事ではあるが、時々しか起こらない出来事であるため、そのタイミングを占星術的に検証するには面白い事例である。
Ke/Me/Sa/Su/Ve 2006/11/6 05:35
Ke/Me/Sa/Mo/Mo 2006/11/6 17:04
Ke/Me/Sa/Mo/Ma 2006/11/7 02:37
Ke/Me/Sa/Mo/Ra 2006/11/7 09:19
Ke/Me/Sa/Mo/Ju 2006/11/8 02:31
Ke/Me/Sa/Mo/Sa 2006/11/8 17:48
Ke/Me/Sa/Mo/Me 2006/11/9 11:58
Ke/Me/Sa/Mo/Ke 2006/11/10 04:13
Ke/Me/Sa/Mo/Ve 2006/11/10 10:54
Ke/Me/Sa/Mo/Su 2006/11/11 06:01
Ke/Me/Sa/Ma/Ma 2006/11/11 11:45
Su:太陽
Mo:月
Me:水星
Ve:金星
Ma:火星
Ju:木星
Sa:土星
Ra:ラーフ
Ke:ケートゥ
コメント
コメント一覧 (3件)
ケマドルマ・ヨーガについて質問よろしいでしょうか?
月がある惑星と星座交換していて、
その惑星がそこから数えて2室目、12室目に惑星が在住していない場合もケマドルマになるのでしょうか?
例えば、中田英寿の月と土星の星座交換がこの例に合致すると思います。
星座交換は、あたかもそれらの惑星がそれぞれ自室に在住しているように機能すると聞いています。
あと、惑星集中しているハウスの中で月が2つの惑星間にある状態でもケマドルマ・ヨーガ
となるのでしょうか?
例えば、月が惑星間に位置している状態が
スーバ・カルタリ・ヨーガとパーパ・カルタリ・ヨーガですが、ハウスの中でそれがある
時も成立するそうです。
ケマドルマ・ヨーガは月のまわりに惑星が在住していない時、成立しますが
例えば、北野武のチャートは月が蠍座に在住し、惑星に挟まれていますが
射手座と天秤座に在住する惑星はない。かつ、人脈に恵まれている。
これはケマドルマ・ヨーガではないかもしれない。
何となくそんな気がしました。
月と土星が星座交換している場合に土星の両側に惑星がない状態といった特殊なことは言っていません。
月に惑星が同室している場合は月から見てケンドラに惑星が在住しているため、ケーマドゥルマのキャンセルとなります。
ですから「惑星集中しているハウスの中で月が2つの惑星間にある状態」というのはケーマドゥルマのキャンセルが成立していると思います。
ケーマドゥルマヨーガがキャンセルする条件としては以下のものがあるようです。
(a) ラグナからケンドラに惑星が在住する場合
(b) 月からケンドラに惑星が在住する場合
(c) 全ての惑星が月にアスペクトしている場合
(d) ケンドラで吉星(水星、木星、金星)にアスペクトされるか、絡んでいる強い月の場合
つまり、月と惑星が同室していたら、月からケンドラに惑星が在住しているため、ケーマドゥルマのキャンセルの条件を満たします。
一例として
アメリカの建国チャートの月はケマドルマ・バンガになるわけですね。
ありがとうございました。