英国のボリス・ジョンソン首相が3月27日に新型コロナウィルスの検査を行った結果、陽性反応が出た為、自主隔離を行ないつつ、テレビ会議などで公務は続けていたが、4月6日に容態が悪化したため、集中治療室へ入ったとニュースが伝えている。
ジョンソン英首相、集中治療室に 新型コロナ感染、容体悪化 毎日新聞2020年4月7日 05時06分(最終更新 4月7日 10時41分) 英首相官邸は6日、新型コロナウイルス感染が確認され5日に入院したジョンソン首相(55)が集中治療室に移り治療を受けていると発表した。病状が6日午後から「悪化」したため、医師の勧めで移ることを決めた。ジョンソン氏は、ラーブ外相に「必要に応じて」代行を務めるよう依頼した。 官邸は、人工呼吸器を必要とする事態に備え「予防措置」として移ったと強調。だが最も重症の患者が処置を受ける場所でもあり、病状の深刻さが改めて浮き彫りになった。感染症対策を巡り英国は「国家的危機」(英メディア)に直面しており、リーダーの不在で政権運営への影響も懸念される。(共同) |
ボリス・ジョンソンは現在、水星/金星/金星期であるが、マハダシャーロードの水星は、ラグナロードで、10室の支配星でもあるが、3、8室支配の火星とコンジャンクトしている。
この配置はよいとは言えず、もし8室に在住した場合は、ジョン・F・ケネディーと同じ配置である。
ケネディーは生まれつき病弱で、背骨に障害を抱えており、怪我をしやすく、消化器の障害や、副腎機能不全(アジソン病)などにも苦しみ、生涯、背骨の痛みで苦しみ、最終的に暗殺による悲劇的な死を迎えたが、これはラグナロードの水星が8室に在住して、3、8室支配の火星とコンジャンクトしている為である。
乙女座ラグナの方にとって、ラグナロードが3、8室支配の火星と絡むことは、かなり身体の健康にとって問題を生じるが、ボリス・ジョンソンの場合、9室で形成されていることには若干の救いがある。
またこれ以外にもおそらく中国の習近平もラグナロードの水星が3、8室支配の火星と10室でコンジャンクトしている。
習近平は暗殺未遂を何度も受けており、この配置は、決して楽な配置ではない。
10室支配の水星に火星が絡むため、指導者として、強権を行使する配置でもある。
ジョン・F・ケネディーがキューバ危機の時に海上封鎖を命じたり、習近平が国内の江沢民派との権力闘争で、腐敗政治家を一掃するキャンペーンを行なったり、ボリス・ジョンソンがブレグジットの実現に向けて、強権を振るったこともそうである。
ボリス・ジョンソンが英国の首相に就任したのは、昨年の2019年7月24日で、水星/ケートゥ/ラーフ期であった。
水星期のセカンドアンタルダシャーで、首相に就任していることから、1、10室支配のマハダシャーの水星が首相のポストを与えたことが分かる。
然し、1、10室支配の水星が、やはり3、8室支配の火星とコンジャンクトしている為、健康問題や職務の中断などの象意が見られることが分かる。
10室支配の水星が火星とコンジャンクトしている為、ブレグジットの決定などにおいて、強権を振るいもした。
現在、水星/金星/金星期で、アンタルダシャー、プラティアンタルダシャーの金星は、逆行して、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、12室支配の太陽とコンジャンクトしている。
この12室支配の太陽やラーフとの絡みが、入院(12室)を表わしていると分かる。
職務の10室をラグナとした場合、ラグナロードの水星が12室の支配星と星座交換して、6、11室支配の火星とコンジャンクトしている。
従って、入院することによって職務から退いたり、テレビ会議のような形で、職務を行なう象意が確認できる。
金星は双子座の5°05’で、太陽は5°24’であり、金星は12室支配の太陽と緊密なコンバストを形成し、ラーフ/ケートゥ軸と絡んで激しく傷ついている。
22番目のドレッカーナと64番目のナヴァムシャ
また太陽は、22番目のドレッカーナの支配星であり、健康に問題をもたらす惑星である。
金星はディスポジターの水星が3、8室支配の火星と絡んでいるが、金星はムリガシラー(火星)に在住している為、在住するナクシャトラの支配星が、3、8室支配の火星で、ラグナロードに絡んでいる。
そして、火星はクリティッカー(太陽)に在住して、支配星の太陽は、22番目のドレッカーナで、12室支配の太陽で、ムリガシラー(火星)に在住している。
従って、3、8室支配の火星と12室支配の太陽が、ナクシャトラ交換していることが分かる。
マハダシャーの水星、そして、アンタルダシャー、プラティアンタルダシャーの金星は、こうした太陽と火星と絡んでいることが分かる。
マハダシャーの水星は、また64番目のナヴァムシャの支配星であり、これも健康に問題をもたらす惑星である。
水星は、月から見ても8室に在住し、マラカの2、7室支配の火星とコンジャンクトしており、金星は、ラグナロードで8室の支配星でもあり、天秤座ラグナにとってマラカに相当する11室支配の太陽とコンジャンクトし、ラーフ/ケートゥ軸と絡んで傷つけられている。
ドレッカーナ
ラグナロードの土星が6室(病気)に在住し、6室支配の水星がラグナに在住して、1-6の星座交換をし、ラグナロードの土星は、ラーフ/ケートゥ軸、22番目のドレッカーナの支配星である8室支配の太陽、5、10室支配の金星とコンジャンクトしている。
水星と金星は、ドレッカーナの6室や8室と絡んでいることが分かる。
ヴィムショッタリダシャーを見ると、水星/金星/金星期(2020/2/2~7/24)の次が、水星/金星/太陽期(2020/7/24~9/13)で、プラティアンタルダシャーが22番目のドレッカーナで12室の支配星である。
また次の水星/金星/月期(2020/9/13~12/9)は、プラティアンタルダシャーの月は、マラカの2室に在住し、マラカの7室支配の木星と相互アスペクトしている。
またナヴァムシャでもマラカの2室を支配して、マラカの7室に在住し、ラーフ/ケートゥ軸と絡んでいる。
次の水星/金星/火星期(2020/12/9~2021/2/7)は、プラティアンタルダシャーの火星は、ラグナロードに絡むマラカに相当する3、8室支配の火星である。
ナヴァムシャでも6室の支配星でラグナにアスペクトしている。
水星/金星期が終わると、水星/太陽期(2022/12/3~)が続くが、太陽は22番目のドレッカーナで、ナヴァムシャの6室に在住している。
ヨーギニダシャー
現在、土星/水星/木星期(2020/3/20~2020/4/14)で、土星は6室の支配星で6室に在住し、7室支配で8室に在住するマラカの木星にアスペクトしている。
水星は、3、8室支配の火星とコンジャンクト、木星はマラカの7室の支配星で8室に在住している。
ヨーギニダシャーでは、2020年5月18日からメジャーダシャーが金星期に移行するが、既に述べている通り、12室支配の太陽やラーフ/ケートゥ軸と絡んでいる。
トランジット
現在、木星と土星は、5室を通過中で、5室にダブルトランジットが形成されている。
仕事の10室から見ると、8室目に当たり、仕事の中断のタイミングであることが分かる。
新型コロナウィルスに掛かりやすい配置とは?
ボリス・ジョンソンのチャートでは、ラグナロードが水星で、水星は呼吸器系を表わす表示体である。
その水星が、3、8室支配の火星によって傷つけられている為に新型コロナウィルスによる肺炎を引き起こしているのではないかと思われる。
また金星はも双子座に在住し、双子座は、水星を支配星とする星座である。
金星は、双子座に在住して、ディスポジターの水星と星座交換しているので、この傷ついた水星と緊密に結びついており、また双子座には12室支配の太陽とラーフが在住し、水星に凶意を付与している。
金星自身も22番目のドレッカーナの支配星である太陽にコンバストされ、ラーフによって傷つけられている。
こうした牡牛座や双子座に在住する生来的、機能的な凶星群や、火星と太陽のナクシャトラ交換などによって増幅された凶意が全て、肺や呼吸器系を表わす水星に絡んでいるのである。
従って、肺や呼吸器系の表示体である水星や4室の支配星などが、傷ついている人が、新型コロナウィルスに掛かりやすい配置であると言える。
そうした配置を持たない人は、例え、新型コロナウィルスに感染したとしても軽い症状で済んだり、またそもそも罹患しないということが出来る。
このように見てくると、やはり、新型コロナウィルスに感染する場合であっても、その理由というのは、チャートに示されていることが分かる。
新型コロナウィルスが流行ったとしても全ての人が感染する訳ではなく、また全ての人が重症になる訳でもなく、やはり、ホロスコープを見れば、そこに示されているということである。
似たような疾患に掛かったことがある人や元々持病を持っている人は、そもそもホロスコープの中にそうした配置を持っているので、感染しやすかったり、重症化しやすいということではないかと思われる。
英国では、こうした事態を受けて、エリザベス女王が、国民と世界に向けて、メッセージを配信しているが、厳しい情勢が続いている。
新型コロナウィルスの形而上学的な解釈
そもそもアメリカの建国図や中国の建国図を見て、新型コロナウィルスの蔓延は、ラーフ/ケートゥ軸によって傷つけられた水星の象意が顕現したものだということは明らかになったが、水星はビジネスや商業の表示体である。
この現在の新型コロナウィルスの蔓延は、ここ最近の世界の市場原理主義的な考え方、貧富の格差の拡大によって、社会が分断され、相互不信を極限までもたらした状況が、ウィルスという形で、カルマ的に降りかかって来たということではないかと考えることが出来るのである。
宗教的考えによれば、人々の間違った行動や考え方が、それが自然界を司っているディーバ・エレメンタルの乱れを引き起こし、それが自然災害や疫病といった形で現れるのである。
人間の間違った考え方に基づいた商行為やビジネスが、こうしたウィルスによる自然災害として人間社会に跳ね返ってきたということである。
そして、商行為やビジネス自体を出来ない状態に追い込んでいることが分かる。
あたかもカルマの大王が、こんな社会を分断するような市場原理主義的な商行為やビジネスであるなら、するなと怒りの制裁を加えたようなようにも思える状況である。
そして、こうしたウィルス性の疾患は、富裕者にも貧困者にも差別することなく襲い掛かる。
社会の経済活動やコミュニケーションを阻害し、人間社会の営みが成り立たない状況に追いやっている。
そして、こうした経済活動が成り立たない状況の中で、国民に現金を支給するという政策、考え方が出て来たことが非常に興味深い。
スペイン政府の経済大臣が「ベーシック・インカム」の導入を宣言したとニュースが伝えているが、ウィルスの蔓延を防ぐため、緊急事態宣言で、人々に集会や経済活動を禁じるからには、国民に現金を配布するなどしなければ国民は生活することが出来ない。
これが、必然的にベーシック・インカムの導入に繋がっていくのである。
スペインで「ベーシック・インカム」導入、経済大臣が宣言 2020/04/08 05:30 Forbes Japan (Isabel Togoh) 新型コロナウイルスの感染者数が世界2位に達したスペインは、経済の立て直しに向け、可能な限り迅速に「ユニバーサル・ベーシック・インカム(最低所得保障制度)」制度を導入することを決定した。 4月5日、経済大臣のナディア・カルビニョが発表した新たなスキームは、終了期限を設けずに導入されることになる。カルビニョは現地メディアの取材に対し、感染拡大の脅威が去った後も、ユニバーサル・ベーシック・インカム制度は継続すると述べた。 予算規模などの詳細は未定というが、政府は既に導入に向けた調整を進めている。感染拡大による経済的ダメージからの復興に向け、スペインのペドロ・サンチェス首相は3月17日、2000億ユーロ(約24兆円)の支援策を発表していた。 支援策には1000億ユーロの政府による信用保証のほか、企業に対する無制限の流動性供給などが含まれていたが、ユニバーサル・ベーシック・インカムでこれを補完する狙いがあるとみられる。 スペインではロックダウンの開始から3週間で90万人が失業し、3月の失業者数は過去最大を記録していた。 カルビニョ経済大臣は現地メディアLa Sextaの取材に「ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入に向けた手続きは、非常に煩雑なものになるが、我々のチームは決意をもって取り組んでおり、可能な限り迅速に導入する」と述べた。 スペインにおける新型コロナウイルスの感染者数は13万人を突破し、死者は1万2600人を超え、欧州ではイタリアに次ぐ規模の被害を受けている。ただし、全土にわたるロックダウンを4月26日まで延長することを決めたスペインでの死者は、イタリアやフランスと並んで減少傾向にあり、わずかな希望の光が見えつつある。 |
そもそも新型コロナウィルスが出て来る前から、ここ最近の市場原理主義による格差の拡大、インターネットやAIによる効率化による雇用の削減などによって、社会が分断され、生活できない人々が大量に出現していた。
人間社会が正常に営めない状況になっていたのである。
従って、ベーシック・インカムを導入しなければならない状況が迫りつつあったが、今回の新型コロナウィルスの蔓延で、こうした政策を後押しし、導入するきっかけを与えるものとなって来ている。
そもそもベーシック・インカムというのは、巨大な政府や福祉、重い税金といったものによって社会の不平等を是正するといった従来の修正資本主義、社会民主主義的な考え方ではなく、政府が直接国民一人一人に現金を配ってしまって、それで、後は資本主義社会の中で、それぞれの人で生活をやりくりしてくださいという、考え方としてはシンプルな国家社会主義的な発想である。
このような国民全員に政府が直接、何かを配布するといった考え方は、独裁者が台頭する今の状況に合致している。
緊急事態の時に独裁者の国家社会主義的な英断で、国民への現金支給、ベーシックインカムが試験的に導入され、後は、社会が水瓶座的なリベラルな情勢に傾いた時に永続する社会制度として確立されるのである。
独裁者の価値というのは、そのような緊急時の英断である。
つまり、今後の山羊座⇒水瓶座の流れの中で、ベーシックインカムが導入されていく可能性が高いと思われる。
そして、ベーシックインカムというのは、一度、導入されるとその後は、基本的人権、最低生活保障といったものに確立されていくと考えられる。
資本主義は、自由があるが平等がないが、社会主義は、平等はあるが、自由がないのである。
然し、資本主義の枠組みの中で、ベーシックインカムが導入されると、自由もあり、ある程度の平等もある社会というものが出現する。
それは資本主義でも社会主義でもない社会であり、ノームチョムスキーの言葉を借りれば、リバータリアニズム社会主義といったものになると考えられる。
巨大な政府、巨大な福祉、大勢の公務員、重い税金といった従来の自由のない社会主義ではなく、資本主義的な自由さと勢いや快活さがあり、それでいて、人々の生活の保障、すなわち、ある程度の平等も実現している社会ということである。
今のような高度な技術や知識を持った資本主義社会の成功者たちが、受け入れられるのは、そのような社会しかなく、規制だらけの従来の社会主義などは受け入れられないのである。
だから、そのような選択肢しかないのでないかと思われる。
新型コロナウィルスの蔓延というのは、そのような問題を社会に提起している。
それは、新型コロナウィルスの表示体が、ビジネス、商業活動の表示体である水星であり、今後の社会システムをどのようなものにするか、人類に啓示を与えているのである。
コメント
コメント一覧 (4件)
また2022年にはそれよりもさらに酷くなるとも。
このようなことからも印度には昔からある特定の惑星の位置から読む方法があるみたいです。
今月スタートのインド占星術マスターコースを受講予定のアヤスケです
4年ほど前からこちらのサイトを拝見し勉強させていただいております
ボリス・ジョンソンに対する過去の記事では長々と無関係なコメントを残してしまいました
個人的に自分のチャート(ラーシとナヴァムシャ)が同じだったので驚いて思うまま私事を書き連ねてご迷惑をお掛けしました
さて
今回の新型コロナウイルスの流行ですが、先月に自分は「感染した」と思ってもただの風邪だった、という実体験がありました
自分は未だに実母・実姉と同じ家で生活していますが、自分が「かかってしまった」と勘違いしていただけで、家族は無傷でした
自分はボリス同様に乙女座ラグナで4室に火星が住んで、10室では定座の水星に太陽がコンジャンクションしています
この配置だけでも『一度は災難(8室)を経験してからそれが打ち消される(12室)』という状態かと思います
また体力や健康の強弱を示す6室には木星が単独で住んでいます
この木星が10室と12室にアスペクトして、ケートゥが住む2室にもアスペクトするため、自分は心配機能の弱さが補われているのだろうかと思いました
(あるいは11室支配でラグナに住むノーアスペクトの月が、先天的に良い影響を与えてくれているのでしょうか)
自分なりの独習を気まぐれながら5年ほど続けておりますが、未だ知識が身につかず、ダシャーに対する分割図の試算や、ヨーギニーダシャーなどは未知の技術です
ラーシの配置図から生理的な運勢の特徴を見込む技能はかなり未熟なところですので、こういったテーマの学習も期待しております
(また個人的にも驚くような激しい体験がつい最近あり、末端までのダシャーとトランジットの位相についてもご教授いただければと思います)
改めまして今月末はよろしくお願いいたします