トランプ陣営・ヴァンス副大統領候補 -過激発言の理由- 【追記・訂正】



アメリカ大統領選挙も大詰めを迎えたが、共和党トランプ陣営のヴァンス副大統領候補のチャートについても先日、言及があったので、調べてみた。


かつてヴァンス副大統領候補は、自身のTwitterで、トランプのことを「なんという馬鹿者」「アメリカのヒトラー」などと厳しい批判を繰り広げていたが、トランプの知名度や影響力を利用する為、熱狂的な支持者に転向した経緯がある。


しかし、実際、チャートを見てみると、非常に似たもの同士なのが分かる。







ラグナが同じ獅子座マガーで、強固なプライドを持つ獅子座の正統派で共通している。





例えば、彼らは決して発言を撤回せず、自分が間違っていたことを認めない。



ラーフ/ケートゥ軸は、同じ蠍座/牡牛座軸で、高揚しており、3、10室支配の金星は蟹座12室に在住している。



この配置が、右翼、愛国主義に傾倒させる理由であり、アメリカの開拓者精神、リバータリアンの精神を体現している。



言わば、ヴァンスは、小さなトランプと言ってもいいかもしれないし、またラグナロードの太陽が12室の蟹座に在住している点で、トランプよりも更に輪をかけて右翼、愛国主義傾向が生じやすくなっている。



その為、ヴァンスは共和党の典型的な政策、アメリカファースト主義であり、アメリカの国民の税金で、ウクライナ戦争を支援することに反対である。



ウクライナ戦争は直ぐに停戦協議に持ち込み、ウクライナの領土をロシアに割譲して、問題解決を図り、中国の脅威に備えたいと考えている。



つまり、プーチンの侵略戦争に対抗し、世界の民主主義の価値を守るといったことは関心がなく、あくまでもアメリカの国益をストレートに追求する立場でる。



そして、移民に反対で、移民を強制的に本国に送り返すといったことを主張しているが、これはマイホーム主義者で、他人が自分の家に侵入してくることを嫌う蟹座の特徴がよく出ており、愛国民族主義者の特徴である。



しかし、このヴァンス副大統領候補の2016年の著書『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』が2024年7月の時点で「全米1位」に急浮上したようである。







この著書は、2020年にロン・ハワード監督、グレン・クローズとエイミー・アダムス出演で『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』として映画化もされており、作品自体が、社会的に注目されたことを示している。



カマラ・ハリスが著した2020年の著書『私たちの真実 アメリカン・ジャーニー』も、彼女が大統領選への出馬を宣言して以来、売上を伸ばしているが、『ヒルビリー・エレジー』ほどの人気にはなっておらず、出馬宣言をした後に3万位以下から2024年7月25日の時点で、97位に浮上したのみである。







つまり、ヴァンスは、トランプが大統領に就任した頃から著書を通じて、トランプと同じような政治的主張を行って、アメリカの金融資本家や多国籍企業の経営者、ワシントンの政治エリートなどが社会の上層部を占めて、アメリカを支配し、貧富の格差の拡大の中で、GAFAMなどの振興のテクノロジー企業の発展、それによる社会の急激な変化にも取り残されて、衰退の一途を辿っている白人労働者階級の熱い支持を得ていることが分かる。



本当にアメリカらしいアメリカを構成するのは、この白人労働者階級で、これらの人々に支持された結果が、著書の売り上げ1位につながっている。



このヴァンス副大統領候補だが、副大統領に指名されて以来、ヘイトスピーチに近い過激な発言を繰り返している。



例えば、カマラ・ハリスを「子なしの猫好き」と批判したり、最近では、ハイチからの移民が猫や犬などのペットを食べていると根拠のない主張をし、オハイオ州スプリングフィールド市には、爆破予告や知事の殺害の脅しなどの電話が相次いでいるという。



バンス氏が過去の発言で炎上、ハリス氏らを「子なしの猫好き」と批判…女性票に影響の可能性
2024/07/27 18:05 讀賣新聞オンライン

【ワシントン=向井ゆう子】米共和党副大統領候補のJ・D・バンス上院議員(39)が、過去の発言で猛烈な批判を浴びている。民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)ら出産経験がない女性について「子なしの猫好き」と侮辱的な表現で批判していた。大統領選での女性票などに影響する可能性がある。

バンス氏の発言は2021年、FOXテレビのインタビューで行われた。民主党を批判する中で、ハリス氏らを「子なしの猫好き女性」と呼び、「自らの選択で子のない惨めな人生を送る人間が、米国も惨めにしようとしている」と主張した。

 ハリス氏が大統領選で民主党の指名候補となることが確実となる中で、バンス氏の過去の発言に注目が集まった。英語で「猫好きの女性」は、孤独な女性という否定的な意味で使われる。

ハリス氏は弁護士ダグラス・エムホフ氏と結婚し、2人の子供の継母だ。娘のエラさんはSNSで「私や兄のようなかわいい子がいるのになぜ『子がいない』となるの」と反発した。米メディアによると、エムホフ氏の前妻も「ともに子育てをしてきた」とハリス氏を擁護した。

 バンス氏はハリス氏と並べて、同性婚のパートナーとの間で双子の養子を育てるピート・ブティジェッジ米運輸長官も批判した。ブティジェッジ氏はCNNに、「養子縁組で挫折を経験した。他人の子について語るべきでない」と語った。

 波紋は政界の外にも広がった。不妊治療の経験を公表している女優のジェニファー・アニストンさんはSNSに「次期副大統領候補がこんな発言をするなんて本当に信じられない。あなたの娘は幸運にも子供を産めますように」と投稿した。バンス氏は夫人との間に、子供が3人がいる。

 バンス氏の発言は、伝統的な価値観に基づく保守層にアピールする狙いだったとみられる。だが、政治専門紙ザ・ヒルは26日、共和党内で「大統領選で勝利の可能性を損なう」と批判が出ていると伝えた。

バンス氏は26日のインターネット番組で、「さまざまな理由で子どもを持たない人を批判するものではない。民主党が反家族的であることを批判した」と釈明したが、謝罪はしなかった。

共和党 バンス氏 “移民がペット食べている情報”主張を正当化
2024年9月16日 11時22分 NHK

アメリカのトランプ前大統領が討論会で中西部オハイオ州では移民がペットを食べているなどと発言したことに関連して共和党の副大統領候補であるバンス上院議員は、有権者からの情報だとして主張を正当化しました。一方、地元当局はこうした情報は確認されていないとしています。

今月10日に行われた、アメリカ大統領選挙に向けた民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領によるテレビ討論会ではトランプ氏が「オハイオ州のスプリングフィールドでアメリカに流入してきた人たちがペットを食べている」と述べ、波紋を広げています。

共和党の副大統領候補で、オハイオ州選出のバンス上院議員は、15日、CNNテレビのインタビューに応じました。

このなかで、バンス氏はみずからもスプリングフィールドで、移民がペットを食べているという情報があるとする主張をSNSなどで展開していることについて問われ「有権者から目撃情報が寄せられた」として自身の主張を正当化しました。

ただ、具体的な根拠には言及しませんでした。

スプリングフィールドの地元当局はSNS上で偽情報が出回っているとして、移民がペットを食べたという話は確認されていないとしています。

インタビューでバンス氏は焦点をあてたいのは移民政策だと強調し、バイデン政権のもとで、移民問題が深刻になっていると改めて非難しました。


この犯罪的な発言が、何故、生じているかは、ヴァンス候補のチャートを見ればよく分かる。






月ラグナから見たスピーチの2室に6室支配の土星と8室支配の火星が在住して、6-8の絡みを形成しているからである。



ドナルド・トランプがカマラ・ハリスとの討論会で、「ハイチからの移民がペットを食べている」と主張したのは、このヴァンスの影響であり、トランプよりもかなり発言が過激になっている。



本来、天秤座で高揚する土星は、他人の権利や民主主義を尊重するリベラルな価値観を体現しやすいのだが、土星はラグナから見ても月から見ても6室の支配星で、天秤座を傷つけている。



6室の支配星とは、自らが見下し軽蔑する対象を示し、自らが支配し、攻撃する対象を示している為、天秤座の民主主義的な価値観を非常に蔑視しているのである。



ましてや天秤座に6-8の絡みが生じている為、天秤座的な自ら自由に生き、他人の自由も尊重するリベラルな価値観にとって犯罪的な害悪を及ぼしている。



従って、ヴァンス副大統領候補にとって、天秤座で土星が高揚していることは、リベラルで常識的な価値観の醸成には全く役立っていない。




しかし、こうしたヴァンスの表面的な言動のみを追っていては、こうした人物の真の実力を評価し損なう可能性もある。







例えば、ナヴァムシャを見ると、土星はラグナから見て9、10室支配のヨーガカラカで10室でシャシャヨーガを形成している。



月から見ても7室でシャシャヨーガを形成している。




従って、本質的には、その発言が右翼的で過激であることほどには行動や仕事において右翼的ではないのかもしれない。



公共的な視野、実務能力も持っており、リベラル的な常識も備えていると考えられる。




この9、10室支配の土星が10室でシャシャヨーガを形成し、2、5室支配の水星と相互アスペクトして、2-9、5-9、5-10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成する配置は強力であり、土星期におけるキャリア上の上昇を表している。







土星はダシャムシャにおいても5室支配で、4、7室支配の木星と7室でラージャヨーガを形成しており、まずまずの配置である。




現在、土星/土星期に移行していることを考えると、この土星の強さは、トランプが大統領選に勝利して、ヴァンスが副大統領に就任することを示しているように思われる。







チャラダシャーは、2024年9月現在、水瓶座/獅子座であり、これは大統領就任式まで続くが、水瓶座は7室で、そこにはAmK、PK、AKがアスペクトし、水瓶座から9室で、AmKとPKがジャイミニラージャヨーガを形成している。



AmKが9室に在住する配置は、キャリアにおいては良い時期にいることを物語っている。



またサブダシャーの獅子座には、AmKとPKがアスペクトし、AmKとPKが10室にジャイミニアスペクトしている。



これも良い配置と言える。







3室で、AmKとPKがジャイミニラージャヨーガを形成することはメディアに注目されることを表すが、それは月から見た2室でもあり、2室を傷つけているとも言えるので、その過激な言動が物議を醸しているのである。



しかし、過激な言動も炎上商法的な効果によって、ヴァンス副大統領候補に有利に働いていると考えられる。




こうした配置を見ると、十分に副大統領を狙える配置であり、トランプ陣営の勝利によって副大統領に就任する可能性を示唆する配置と言っていいかもしれない。







このトランプ陣営の副大統領候補ヴァンスは、非常に強力であり、ヘイトスピーチなどがあったとしても民主党の副大統領候補よりも断然存在感がある。




民主党の副大統領候補は、特に問題を起こしていないが、メディアにも注目されておらず、存在感がなく、冴えない感じである。




カリスマ性という点で、ヴァンス副大統領候補に全く及ばない印象である。




こうしたヴァンス副大統領候補のキャリア上の上昇運から見ても、ドナルド・トランプが大統領選に勝利するのではないかと思うのである。






【2024/9/27追記・訂正】



記事を投稿した直後にJ.D.ヴァンス副大統領候補のShri Jyoti Star Ver.9で作成したチャートのチャラダシャーが、Parashara’s Light Ver.9で作成したチャートのチャラダシャーと1年ほどずれていることに気づいた。



調べた結果、Shri Jyoti Star Ver.9ではデフォルトで、Sanjay Rath氏の方式(Sanjay Rath/Odisha)が使われており、その為だと分かった。


K.N.ラオ方式で、改めて、チャラダシャーを出力すると、現在、J.D.ヴァンスは、水瓶座/射手座である。







射手座から見るとAmKとPKが11室に在住して、ジャイミニ・ラージャヨーガを形成しており、やはり、この場合でも高い肩書や報酬、地位を表している。




従って、いずれにしてもいい時期である。



そして、大統領就任式の直前である2024年12月2日から水瓶座/山羊座に移行するが、山羊座から見るとAmKとPKは10室に在住する為、トランプが大統領に就任して、J.D.ヴァンスも副大統領に就任することをこのタイミングが示していると思えた。




そして、2025年4月3日に水瓶座/水瓶座に移行した後、2025年8月2日から魚座のメジャーダシャーに移行するのである。







この魚座から見ると、AmKとPKは8室に在住して、GKやラーフからアスペクトされて傷ついている。




従って、来年、J.D.ヴァンスが副大統領に就任した場合、早くも8月にキャリア上の行き詰まりに直面しているように見えるのである。




これは例えば、アメリカが不況に入っていくことと関係しているかもしれないし、何らかの事情によって、J.D.ヴァンスのキャリアは行き詰まりに陥っていると考えられる。




これはもし大統領選で、トランプ陣営が敗北した結果と考えるには、タイミングが少し違うのである。




もしトランプ陣営が敗北して、J.D.ヴァンスが副大統領になれないのであれば、大統領就任式のある来年2025年1月に射手座/山羊座の時期になっていることはおかしいのである。




従って、こうしたことから、やはり、J.D.ヴァンスが現在、水瓶座/射手座期にいると考えても、ドナルドトランプ陣営が大統領選に勝利するように見えるのである。




但し、2025年8月~2028年8月まで、ずっとキャリアが中断するような配置となっていることは、トランプ政権が誕生した後の次の4年間の大半は、キャリア的に中断の時期になってしまう。




副大統領に就任したのにそのようなキャリア運になるのは、おかしいという考えも成り立つ。




現状、このように矛盾した結論が出てくるため、ここでは結論を急がずに別の判断材料を見つけていきたいと考えている。




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