今年も本、鑑定コラムを更新していきますので、宜しくお願いします。
秀吉
◆ ◆ ◆
2019年になったので、ヒンドゥーニューイヤーチャートを作成して今年一年を占ってみたいと思うが、まず、その前に昨年の2018年のヒンドゥーニューイヤーチャートは当たっていたのかどうかが気になる所である。
2018年度版のチャートにはいくつか特徴があるが、マンデン占星術で注目しなければならないのは特に動きの遅い、土星、木星、ラーフ、ケートゥなどである。
これらの惑星が在住している星座、ハウスなどは非常に重要である。
特に地震や紛争、大災害などは、土星と火星の影響が見られることが多く、土星と火星がダブルトランジットしている星座やハウスは要注意である。
例えば、2018年で最も大きなニュースの一つは西日本の記録的豪雨による水害や北海道の地震とそれに続く停電などの災害である。
これは以前の記事で、水害というのは水の星座が関わっていると考えられるため、蟹座にトランジットしているラーフと水星、それにアスペクトしている火星が影響したのではないかと書いた。
北海道の地震と停電に関しても同じで、私は以前から北海道は蟹座が表示体になると考えてきた。
ラーフが蟹座をトランジットすることによって、蟹座、水の星座という要素に関係する災害が起こったのである。
それは2018年度のヒンドゥーニューイヤーチャートにも兆候として表れていて、蟹座にラーフが在住し、火星がアスペクトしている。
また射手座の3室に土星と火星が在住して、3室射手座を傷つけているが、これが何を意味したのかということである。
3室はコミュニケーションや通信、交通、輸送などの象意を持っている。
西日本の水害では交通網が遮断され、物資の輸送などに問題が生じたようである。
また北海道地震では、送電網などに影響が出て、電気のやり取りに支障が生じた。
昨年のソフトバンクによる大規模な通信障害も3室の通信の象意である。
ソフトバンク通信障害 「重大インシデント」の影 格段に進んだ「負の広がり」 2018年12月7日 16時6分 共同通信 「史上最大の通信網まひ」「高度情報化社会のもろさ」。34年前の1984年11月、東京・世田谷で起きた通信ケーブルの火災が 起き、約9万3千回線の電話や銀行のオンラインが不通となり、完全復旧まで11日間かかった通信障害があった。当時の社会に与えた インパクトはすさまじく、電話・通信の回線に依存する都市社会のもろさが露呈したと報じられた。この年の国内10大ニュースには「 グリコ・森永脅迫事件」と並んでランクイン、90年代まで、ことあるごとにインフラの危機管理の教訓として取り上げられてきた。ま だ携帯電話の黎明期、電電公社が民営化された翌85年に登場の「ショルダーホン」は重さ3キロ、連続通話時間は40分足らずの代物 という、そんな時代だった。 機能まひ 「初めて公衆電話を使った」。12月6日に発生したソフトバンクの通信障害のため、駅前の電話ボックスに行列して並んだ若い女性 がテレビのインタビューに屈託なく答えているのを見た。多くの人が携帯モバイルに依存している今の状況を物語る一シーンとして、は っとした方も多いのではないだろうか。 火災という物理的な要因で、一般加入電話や銀行が利用していたデータ通信の専用線が直撃を受けた34年前のハード面の事故と違っ て、今回はスウェーデンの通信会社、エリクソンの交換機のソフトウエアの異常だったという。海外11カ国の通信事業者でも同じぐら いの時刻に障害が出たとされ、「負の広がり」は1980年代の比ではない。 通信障害は6日午後1時39分から約4時間半。119番通報が一時できなくなるなど深刻な事態だった。東京消防庁は公式ツイッタ ーなどで「ソフトバンク回線の一部で、119番通報がかかりづらい状況」「火災や救急等の緊急時は他社の固定電話または携帯電話か ら」と呼びかけた。 「怒りの投稿」 総務省は7日、ソフトバンクの携帯電話サービスでの大規模な通信障害が電気通信事業法の「重大事故」に当たると判断し、速やかな 原因究明と再発防止策の報告を要請した。石田真敏総務相は「行政指導を含む必要な対応を検討したい」と述べた。 今回の障害は大容量通信プランなどを扱うソフトバンクの契約者に加え、同社が提供する格安スマホのサブブランド「ワイモバイル」 でも起きた。ワイモバイルを合わせた契約数は今年9月末時点で計4千万回線に上る。ソフトバンクの回線を使う格安スマホブランドに はLINEモバイルやmineo(マイネオ)などがあり、つながりにくくなったとされる。 通話だけでなく、ネットも使えなくなった利用者の怒りは、やはりすごかった。ほかの機種を使ってだろうか、「アポ取れない」「グ ーグルマップも開けない」など、仕事やプライベートで支障が出たという怒りの声がSNSに次々と投稿された。一時は、ツイッターの トレンドの用語がすべてソフトバンク関連の用語で並んだ。ソフトバンクにとっては、今月19日にソフトバンクグループから携帯子会 社として独立する直前の大障害に、肝を冷やす思いだったろう。今回の通信障害は後世、どんなかたちで記憶されるだろうか。 (共同通信=柴田友明) 【世田谷のケーブル火災】 1984年11月16日、日本電信電話公社(現NTT)の世田谷電話局のケーブル施設地下で発生。総延長約1万5千メートルのケ ーブルや壁面が焼けた。約9万3千回線の電話回線が不通、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)の全国支店のオンラインが止まるなど、一般 加入電話、専用データ通信網の中枢に実害が出た。東京地検が業務上失火罪で作業員2人を起訴、控訴審判決で有罪となった。 |
またソフトバンクとヤフーが共同で行ったpaypayという決済サービスで、「100億円あげちゃうキャンペーン」が行われたが、セキュリテ
ィ面での甘さに起因するクレジットカードの「不正利用」問題などが発生した。
PayPay、システム障害で二重決済のトラブルも 決済取り消し対応へ 2018年12月04日 20時49分 ITmedia Mobile 12月4日に「100億円あげちゃうキャンペーン」を開始したPayPay。キャンペーンが始まった9時以降、決済が集中したため、PayPayでシ ステム障害が発生した。12時45分頃から13時56分頃まではPayPayサービスがつながりにくい状態に、18時14分頃から18時31分頃までは PayPayが利用できない状態になっていた。 さらに、今回のシステム障害に伴い、1回の決済で誤って複数回の決済が発生するトラブルも起きた。PayPay広報によると、原因は決済 処理が集中したことによる輻輳(ふくそう)。決済端末から何度も処理を投げかけるも応答がなく、決済が完了したにもかかわらず、処 理を続けたことで、二重決済が起きてしまったという。 二重決済が起きた場合、カスタマーサポート窓口に連絡するようPayPayは呼びかけている。その後、「加盟店様と協力して、決済取り 消しの手続きを行う」としている。また、PayPay側で把握している誤決済のユーザーに関しては、個別に連絡をするとのこと。 ただし同じ製品を意図的に複数購入したケースもあるため、本当に誤決済なのかどうかを確認するには、店舗の販売記録と照らし合わ せる必要がある。このように煩雑なやりとりが行われることから、決済を取り消すには、購入した店舗にユーザーが出向いて確認する必 要があるという。 カスタマーサポート窓口は、問い合わせフォームと電話番号(0120-990-634)を用意。24時間、365日受け付けている。 |
こうした決済サービスも通信インフラの障害にカウントされると思われる。
またもっと早いものになれば、コインチェック社が過去最大の流出事件を起こしているが、これもインターネット上でやり取りできる仮
想通貨を保持する取引所のシステムのセキュリティーの問題であるため、通信関連のインフラの問題にカウントされると考えられる。
コインチェックの仮想通貨不正流出、過去最大580億円 2018/1/27 1:00 日本経済新聞社 仮想通貨取引所大手のコインチェック(東京・渋谷)は26日、利用者から預かっている約580億円分の仮想通貨が外部からの不正アクセス により流出したと発表した。2014年に日本のビットコイン取引所だった「マウントゴックス」が約470億円分を消失させて以来、過去最大 の仮想通貨の流出となる。 同日都内で記者会見を開いた和田晃一良社長は「このような事態になり深く反省している」と謝罪した。現在は一部サービスを停止し、 再開の見通しは立っていない。 26日午前3時前に仮想通貨の一種である「NEM(ネム)」のほぼ全額が不正に外部に送金された。同日午前11時過ぎに社内で異常を検知し 、全通貨の出金を中止した。NEM以外の仮想通貨の売買も中止している。 NEMの保有者の人数は確認中としているが、保有者には補償も含めて対応を検討するとしている。NEMを同社が外部のネットワークと接続 できる状態で管理していたことが、今回の不正流出につながった。同社のシステムが、外部から不正にハッキングされて盗まれた可能性 がある。 金融庁や警視庁には報告済みで、他の取引所にNEMの売買の停止を要請している。「不正流出が財務に与える影響は精査中」(大塚雄介最 高執行責任者=COO)としている。 コインチェックはビットフライヤー(東京・港)などと並ぶ国内大手取引所の一角。取り扱う通貨の多さを売りにして利用者を獲得。口 座数などは非公表だが「預かり資産は数千億円規模」(業界関係者)とされる。 17年4月の改正資金決済法の施行で仮想通貨取引所は金融庁への登録を義務づけられた。コインチェックは関東財務局に登録を申請中だが 、まだ審査を通っておらず、現在は「みなし業者」の立場で営業している。 |
更に言えば、2017年はビットコイン、仮想通貨が上昇トレンドで、バブルの状況を呈したが、2018年には下降トレンドで年末には底値に達したのではないかと見る投資家もいたようである。
ビットコイン、仮想通貨というインターネット上でやり取りできるお金であることから、つまりは決済インフラであるが、これらの評価自体が下がっている。
これもおそらく射手座3室(通信)が土星、火星によって激しく傷つけられている為である。
またこの射手座に冥王星も在住しているので、更に3室の傷つきの激しさを増したはずである。
この射手座に土星が入室したタイミングで、ビットコインが急上昇し始めたのである。
2017年にビットコインや仮想通貨の価格が急上昇したが、2017年のヒンドゥーニューイヤーチャートでは、土星が射手座に在住し、木星が乙女座から逆行して射手座にアスペクトしている。
従って、射手座に吉の影響が見られたのである。
然し、2018年度のヒンドゥーニューイヤーチャートでは、3室射手座には土星と火星が在住して傷ついているだけなので、主に下降トレントとして現れたと考えることができる。
韓国駆逐艦が海上自衛隊機に火器管制レーダーを照射する事件が勃発して、日本側が公開したVTRの映像を証拠にはならないと韓国側が主張するなど、いまだに揉めている。
その前には、韓国の最高裁が日本企業に損害賠償を命じた徴用工判決があったがこれに対しても日本側が抗議していまだに問題が続いている。
3室には近隣国という象意があり、火星、土星、冥王星が在住して3室が激しく傷ついているためにこうした近隣国とのトラブルが勃発していると考えられる。
このように見てくると、明らかに2018年のヒンドューニューイヤーチャートは機能していたと考えられる。
その前の2017年のヒンドューニューイヤーチャートを見ても牡羊座のバラニーに火星と水星が在住しており、英国のEU離脱(ブレグジット)やドナルド・トランプの大統領就任などが起こったのはこの年であり、牡羊座の象意が確認できる。
英国の象意は牡羊座であり、リバタリアニズムや個人主義的な行動は、牡羊座の象意(蟹座から見た10室)である。
また日本では牡羊座に月が在住する小池百合子の台頭などが見られた。
小池百合子の都民ファーストの会とは、トランプ大統領の「アメリカファースト」と同じであり、人のことよりも自分のことを優先するというリバタリアニズム的な発想である。
これは牡羊座に在住する火星、水星の象意が出たと考えなければ説明が出来ない。
2019年のヒンドューニューイヤーチャート
それでは、2019年のヒンドューニューイヤーチャートを見てみるが、まず射手座に木星と土星が在住して、射手座にダブルトランジットが形成されているが、ケートゥとコンジャンクトして傷つき、火星もアスペクトして傷ついている。
ケートゥは木星の星座で強くなり、ラーフは水星の星座で強くなるため、ラーフ/ケートゥ軸も非常に星位は強い状態である。
そして、10室のラーフに土星と木星がアスペクトして10室にダブルトランジットが生じている。
とにかく4-10室の軸が強いのである。
4室は国土、農業、鉱物、不動産、民主化運動、国民などを表わすハウスである。
建造物の建設、議会(野党)の再組織化などが考えられ、民主化運動の高まりなどが考えられ、国民が元気になることを意味しているのではないかと思われる。
10室で、ラーフが高揚してそこに木星と土星がダブルトランジットして10室双子座にダブルトランジットが生じている状態は、ウォール街の金融資本家が、高い地位に就いたり、権力を持つことを意味しているかもしれない。
例えば、これはビットコインや仮想通貨市場においては良いことで、遂にビットコインや仮想通貨に理解のある人物が重要ポジションに就き、それらの人々の計らいによって、株式市場や仮想通貨市場などが熱を帯びてくると考えられる。
2018年は規制の動きが強かったため、特に仮想通貨市場などは冷え込んだのだが、これは双子座に土星と火星がアスペクトして双子座を傷つけていたということもあったかもしれない。
昨年は米国株も暴落して株式市場も冷え込んでいる状態だが、2019年は、おそらく株式市場、仮想通貨市場などが活況を呈して来るのである。
また特徴的なのは、水瓶座6室に1、10室支配の水星と2、9室支配の金星が在住して、ラージャヨーガを形成する配置である。
水瓶座は高度なテクノロジーを表わす星座で、特に人工知能、ロボット、決済インフラなどの分野が日本でも進んで行くと思われる。
例えば、デジタル通貨や、自動運転自動車といったものの実用化に向けた動きも進んで行くと考えられる。
6室には労働者や医療といった象意があるため、製造、サービス業や医療の現場において、人工知能などの高度なテクノロジーが発達していくと思われる。
これは2020年のヒンドゥーニューイヤーチャートを見ても水星が水瓶座に在住しており、暫く続いていく流れではないかと思われる。
例えば、モバイル通信でも5Gが2020年に実用化されるが今よりも100倍早い速度で、莫大なデータ量がやり取りできるようになるため、インターネット・オブ・シングス(IOT)の実用化への道が進んで行くことになりそうである。
チッブを搭載したデバイスがインターネットに常時接続され、位置情報などを瞬時に自動で判断し学習しながら社会のインフラを動かしていく世界である。
例えば、自動運転自動車や無人のコンビニが出来たりといった今始まりつつある流れが更に進んで行くと思われる。
水瓶座は共産主義の星座である為、民主主義やベーシックインカムなどの議論が更に進んで行くものと思われる。
この2019年のヒンドゥーニューイヤーチャートはラグナは変わるが、世界のどこの国であっても基本的にこの同じ星座に在住するチャートを使用するため、世界的な状況を表わしている。
特に水瓶座や双子座が強くなっていることが、非常に重要であり、これは古い時代から新しい風のエレメントの時代への移行が行われていく1年であることを表わしている。
コメント
コメント一覧 (5件)
世界情勢的には とても大きなことが起きそうだと一般的に観ても予感できます。
仮想通貨も低迷期から底を打ったような兆候が見えて来ました。
3月末には木星がいて座入室。
占星術の勉強においても 検証が楽しみ?な時期かも。
個人的にも検証できます。
未来予測には
ダシャー、月ラグナからみたトランジット、ALラグナ
AKからみたりと
見ているうちに訳判らなくなってくる事が多いんですが
今回の検証は楽しみです。
パラシャラズライトでは、ラーフが3/23から射手座に入室しますが、既に2ヶ月を切っているので、
入室の効果が出始めていると思います。
但し、上昇相場であっても、稼げる人は稼げる惑星配置を持っている人であって上昇相場でも稼げない人は稼げません。
それを以前から痛感しています。
自分のことを予測する場合、願望が強すぎるとそれが盲点を作り出し、自分のチャートを純粋に客観的に評価できなくなります。
自分についても色々書きたいとは思いますが、現在、その渦中にある時には中々書けません。
後でほとぼりが冷めて、結果を振り返る時にまた書いてみたいと思ってはいますが。
5月に入り米中貿易摩擦の悪化などで、株価が大きく下がっていますが、これから(2019後半~2020)どうなってしまうのか気になります。(特に米中貿易摩擦の行方など)宜しくお願いします。
例えば、株の暴落が起こる時期はトランジットの太陽が減衰する10月で、逆に言えば、太陽が牡羊座で高揚している4月半ばから5月半ば頃は、相場が上昇しやすいかもしれません。
先日、4月末頃からビットコインが急上昇した時、太陽は高揚の座である牡羊座を通過していました。
株式市場の方は、5月に入って下落したようですが、4月半ばから4月末ぐらいまでは高値でした。
株の短期的な動きというのは、会社の業績などとは関係ない所で動きますから、今回の5月に入ってからの下落は短期的な動きではないかと思います。
短期的な動きの場合には、惑星のトランジットにおいて、惑星が星位の強い星座を通過しているかどうかといった単純な見方が有効かもしれません。
ビットコインの場合は、マンデン図が蟹座ラグナで、太陽が牡羊座を通過する場合、そこは10室に該当しています。
5月半ばから太陽が牡牛座11室に入って、一旦、揉みあい相場になりましたが、その後、再び、上昇して95万に到達しています。
4月中に40万円付近からいっきに80万円付近まで到達しましたが、牡羊座に太陽が通過しているのにふさわしいように投資家は、皆、強気で、かなり危険なほど短期間に一気にあがりました。
慎重な人は手が出せなかったかもしれません。
11室は太陽が金星の星座である牡牛座を通過していますが、牡牛座は太陽にとって敵対星座であるため、それ程、太陽が強くなる星座ではありません。
太陽が牡牛座に入ってからは、牡羊座を通過していた時ほどの勢いはありません。
然し、それでもまだ上昇を続けているのは、太陽が通過しているのは、ビットコインのマンデン図の11室であるからではないかと思っています。
また今年の9月までトランジットの土星が射手座で逆行し、木星は蠍座で逆行したり、順行したりして、ビットコインのマンデン図の11室にダブルトランジットします。
従って、基本的にこの間は、上昇相場ではないかと思っています。
もしどのマンデン図を使えばよいかといったことが分かれば、トランジットする惑星の星位以外にもマンデン図のどのハウスを通過しているかを検討することで、経済分析が可能です。
然し、世界の株式市場ということになると、どのマンデン図を使用して、分析をすればよいのかよく分からない所があります。
今のように経済が国境を越えて世界市場で、取引が行われているような場合、世界経済は1つの企業だけで構成されている訳ではないので、どんなマンデン図を使えばよいのか普通はよく分かりません。
最も単純な見方をすれば、ウォール街の株式市場の表示体は、双子座である為、双子座から見た8室に土星と木星、また冥王星などが入室する来年2020年1月以降は、株式市場にとっては、中断、停滞、あるいは、暴落の時期かもしれません。
8室は破産や行き詰まりを表わすハウスです。
経済分析をする場合、どのマンデン図を使えばよいのか分かりにくいものの、国家のマンデン図をある程度は、ファンダメンタルの重要な要素として考えることが出来ると思います。
企業が国家の頭越しに世界的に取引を行なっているといっても、国家の後ろ盾てを得て、行っています。
だから米国発企業は、米国の軍事力や政治的な影響力の保護を受けており、税金などの優遇を受けたりして、保護されています。
また、ブレグジットやトランプ大統領誕生辺りから、現在、世界的に国家社会主義的、民族主義的な傾向が強くなっており、国家が自国の経済を最優先するという国家主義が台頭している為、国家のマンデン図の分析が長期的なトレンドを見る上で、重要かと思います。
そこで中国やアメリカのマンデン図の分析によって、長期的な経済動向を判断するのがよいと思います。
特に米中貿易戦争の分析には、両国のマンデン図の分析が欠かせません。
アメリカ合衆国
https://star7.org/?p=5980
中国
https://star7.org/?p=6021
アメリカのマンデン図を見ると、現在、ラーフ/ラーフ期で、ラーフは12室蟹座に在住して、2、11室支配の水星とコンジャンクトしています。
ラーフは蟹座は強い敵対星座で、非常に弱い配置です。
この状態からアメリカの状況は芳しくありません。
ブッシュ政権が行なったイラク戦争を考えると、その時、マハダシャーが月期でした。
月は12室(出費)支配で、7室(外交、戦争)に在住しています。
従って、イラク戦争で巨額の出費をしました。その後、アフガニスタンへの侵攻なども行い、何の成果も出ずに撤退しました。
この月は、惑星のアスペクトを全く受けておらず、孤立してケーマドルマヨーガです。
ですから、アメリカが国際社会の中で、孤立したことを表わしているかもしれません。
ラーフ期は、ラーフのディスポジターが月であるため、月期と似たような状況が半分ぐらいは起こると解釈できます。
つまり、米中貿易戦争は、このラーフ期に起こっている一種の戦争であると理解できます。
チャートから見て、アメリカは、この戦争によって、特に何かを得ることはないように思えます。
イラク戦争と同じようにかえって損失を被るのではないかと思います。
最近のペンス副大統領が行った対中政策の演説は、米国のアメリカへの宣戦布告だと考えられていますが、米国には明らかに焦りがあり、向きになって攻撃せざるを得ない程、衰退が顕在化していることが分かります。
おそらく、米中経済戦争の結果は、米国にとって更なる衰退を招く結果となるのではないかと思います。
例えば、土星と木星が山羊座に入室した時、そこは米国のマンデン図の6室であり、障害のハウスであり、土星と木星は12室に在住する2、11室支配の水星にアスペクトしていますが、2、11室支配で12室に在住する水星の配置は、財政の出費を表わす配置です。
2、11室支配の水星が12室に在住していますが、水星は強い敵対星位で、また強い敵対星位にあるラーフとコンジャンクトして傷ついている為、とにかく財政的に入るよりも出ていく方が多い状況を表わしています。
政府の職員のお金を支払えない程、財政的に苦しい状況です。
こうした12室に木星と土星が2020年1月からアスペクトして、12室にダブルトランジットが生じます。
このタイミングは、米国の財政的な更なる困難を表わしています。
また米国のマンデン図の11室に集中する惑星は、ウォール街の金融財界人を表わしていますが、米国の支配者階級を形成する人々です。
米国は、製造業の国ではなく、既に金融立国となっており、国民を養っている産業は、ウォール街です。
その11室の双子座から見ると、山羊座は、8室になるため、それらの米国の金融財界人たちが行き詰まることを表わしています。
来年2020年1月は、米国にとって終わりの年です。
米国の覇権が完全に終わりを迎えると行ってもいいかもしれません。
米国が資金調達において頼みとするウォール街の株式市場が崩壊してしまうかもしれません。
12室でラーフと2、11室支配の水星がコンジャンクトする配置は、トランプ大統領が、米国の製造業を復活させようとする動きとも解釈できます。
然し、星位が弱いため、あまり上手くいっているとは思えない配置です。
トランプ大統領は獅子座ラグナで、10室支配の金星が12室蟹座に在住していることが象徴するように彼の経済政策は、保護主義であり、国内の製造業を関税によって保護するというものです。
アメリカファーストという米国が伝統的にとっている国内優先主義は、実は、アメリカのマンデン図の12室蟹座のラーフと水星が表わしていると言ってもいいかもしれません。
然し、それは隠遁や出費を表わす12室で形成されているため、損失を積み増していく配置です。
ただナヴァムシャではラーフは射手座に在住し、ディスポジターの木星は3室水瓶座に在住して、2、3室支配の土星、7、10室支配の水星と相互アスペクトしています。
従って、本質的には、インフラとか通信事業(3室)などに投資をして、新しく国を再建していく時期(ラーフ1室)という解釈も出来るかもしれません。
マイケル・ムーア監督の新作映画『華氏119』で、ミシガン州のフリントという街の水道水が、高濃度の鉛で汚染され、非常事態宣言が出された状況をレポートしていますが、
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この汚染の直接の要因は、フリントの財政破綻により五大湖の1つ、ヒューロン湖から水を調達することが不可能になったため、代わりにフリント川を水源にしたことにある。この川の水質が非常に悪いため、老朽化していた水道パイプの鉛が溶け出すという事態になった。(参照)映画の中で、ムーア自身もこの問題に対するデモに参加し、共和党のリック・スナイダー州知事を逮捕せよと叫んでいる。
(参考サイト:『華氏119』トランプは原因ではなく、結果にすぎない hotaka-sugimoto 2018年11月1日 http://hotakasugi-jp.com/2018/11/01/review-movie-fahrenheit-119/ )
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こうした財政が厳しいのと、共和党の知事の不正によって、大衆の生活を支える基本的なインフラである水道水が汚染するという事態が起こっているのは、まさに12室蟹座(水の星座)に在住する強い敵対星位のラーフと水星の象意です。
財政難で、米国民にとっては、非常によくない状況、しかも水に関係する災難が起こっているということです。
一方で、中国のマンデン図を見ると、ラグナと月が山羊座で、現在、マハダシャー土星期ですが、まもなく、2019年9月24日からマハダシャー水星期に入ります。
マハダシャー水星期は、6、9室支配の水星が8室支配の太陽と、9室で、コンジャンクトし、ケートゥが絡んでいます。
国内で政変が起こりそうな配置です。
現在、アメリカの中国に対する関税の引き上げで、中国経済は相当、苦しんでいると伝えられていますが、それは土星が12室をトランジットしているからだと解釈出来ます。
然し、中国は3、12室支配の木星が12室で自室に在住しており、海外に勢力を広げているとも解釈できます。
例えば、中国が、アフリカやアジアのインフラ(3室)を整備したり、高速鉄道(3室)を受注して外国に建設したりしていますが、これらは利益の為に欲望(3室)から行なっているとも言えますが、海外への奉仕(12室)の為に行っているとも言えます。
それが3、12室支配の木星が12室で自室に在住する象意ではないかと思います。
この所、中国は、一帯一路政策を推し進めていますが、一帯一路とは、中国に有利なインフラ網を諸外国に整えるという構想です。
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中国を起点として、アジア~中東~アフリカ東岸~ヨーロッパを、陸路の「一帯」(シルクロード経済ベルト)と海路の「一路」(21世紀海上シルクロード)で結び、ゆるやかな経済協力関係を構築するという国家的戦略
(コトバンク 一帯一路より)
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この一帯一路に力を入れているのは、3、12室支配で12室に在住する木星に土星がトランジットしているからです。
3室(インフラ、交通)支配の木星が12室(外国、海外)で自室に在住する配置は、まさにインフラ網を海外に建設する仕事を意味しているということです。
また12室の支配星に土星がトランジットするタイミングとは、外国の圧力が強まることも示しており、中国人の外国でのマナー違反とか、高速鉄道建設作業が、予定通り行っていなかったり、質が悪いことを指摘されたり、あるいは、米国から関税を掛けられて、それが中国企業の収入減につながるなどのこととして起こっています。
ファーウェイCEOの逮捕などにより、ファーウェイの通信機器が、米国や日本、その他の国で採用が禁止となりましたが、そうした圧力も土星の12室へのトランジットが表わしています。
従って、米国による対中貿易戦争によって、苦しんでいることは現れていますが、それは、中国の一帯一路政策の中で、起こっていることの一つのエピソードです。
土星と木星が2020年1月に中国のマンデン図のラグナに入室していくことは、中国にとっては、新しい出発のようなタイミングであり、決して、悲観的な配置ではないです。
その一方で、ダシャーは、水星期に移行し、水星は、6、9室支配の水星が8室支配の太陽と、9室で、コンジャンクトし、6-8の絡みが生じ、そこに太陽も絡んでいます。
太陽は権力者を表わし、6-8の絡みは、権力を巡る政治闘争、ケートゥは損失などを表わす為、政治闘争の結果、権力者(習近平)が失脚することを表わしているかもしれません。
つまり、米中貿易戦争の結果、追い詰められた所で、中国国内で、権力闘争、政治闘争が起こるということです。
そして、9室は法律や公正さ、正義などを表わすため、国内に拘束されている弁護士や人権活動家などを開放することを求めるような民主化運動なども起こってくるかもしれません。
ラグナロードの土星が8室の獅子座(アメリカのマンデン図のラグナ)に在住する配置は、中国はアメリカに挑戦するぐらいの政治経済力を得たものの、まだアメリカという貿易相手に依存しており、人民元の対ドル固定レートを維持して、安い人民元で、有利な対米貿易を継続するという戦略を取ってきました。
つまり、アメリカに挑戦しつつも、米国に依存するという戦略があったと思います。
然し、土星と木星が山羊座に入室して、米国のウォール街の金融財界人、米国のエスタブリッシュメントが行き詰まりを迎えると同時に中国は、アメリカに依存することをやめて、独り立ちするかもしれません。
それが中国のマンデン図のラグナに土星、木星、冥王星などが入室する意味です。
ラグナに土星や木星がトランジットするタイミングとは、新しい門出、出発を意味します。
そして、6、9室支配の水星期に入り、そこには6-8の絡みがあり、太陽がケートゥなどにも傷つけられている為、国内で政治闘争が起こるということです。
そして、9室の支配星が9室に在住する配置は、公正さや、正しさを表わすため、法治国家として、まともな面を取り戻す動きがあるかもしれません。
水星は中国のマンデン図のナヴァムシャで、3、6室支配で4室に在住し、1、8室支配の高揚する火星からアスペクトされており、4室で6-8の絡みが見られます。
4室は国民や議会、民主化運動を表わすハウスであるため、やはり、国内で政変や民主化運動があるかもしれません。
アメリカと中国の貿易戦争の結果は、米国にとって決して利益にはならず、中国にとってはまだ余裕があるように見えます。
米国が仕掛ける対中貿易戦争は、一帯一路政策で、諸外国にインフラを構築する際にそのやり方の強引さや負債で相手国を支配するやり方、仕事の質の悪さなどで、批判を受けるようになっていることの中の一つの要素としてしか見えません。
一つ、気になるのは、来年、ウォール街の表示体である双子座から見た8室に土星と木星が入室する場合、土星は自室を通過する為、ウォール街にとって、棚から牡丹餅、不労所得という象意があると解釈することも出来ることです。
米国のマンデン図では、6室と12室にダブルトランジットで、マハダシャー、アンタルダシャーロードのラーフが12室で2、11室支配の水星とコンジャンクトする為、米国の財政はおかしくなり、米国民には厳しい時期ですが、ウォール街にとっては、中国に対する経済的依存を深めるということかもしれません。
来年、ウォール街は、暴落が始まるかもしれず、また米国のエスタブリッシュメントは中国へ屈服するかもしれません。
そして、国家としては厳しい状況に入って行きます。
中国も米国に依存しない新しい国家として再出発するとか、国内の民主化運動、法治国家としての健全さを求める動き、法輪功などの国内の宗教的な価値の復権などが起こるかもしれません。
兼ねてから世界覇権が米国から中国へ移行すると言われて来ましたが、このタイミングは決定的なものになるかもしれません。