今年2019年5月1日に新天皇として即位する皇太子徳仁親王のチャートである。
ラグナは蟹座アーシュレーシャで、世間の常識を軽々と超えていく感性の持ち主である。
結婚時のエピソードとして、側近の運転する後部座席を黒いフィルムで目隠ししたワゴン車に身を隠して赤坂御用地を出発し、雅子妃に会いにいったエピソードが知られているが、アーシュレーシャの世間の常識や道徳を軽々と踏み越えていく性質というのは、特に恋愛関係において発揮される。
瀬戸内寂聴なども私はラグナを蟹座アーシュレーシャに修正したが、不倫や駆け落ちなど、普通でない恋愛をするのは、このアーシュレーシャの人々である。
ラグナロードの月が6室に在住しており、無償の献身的行為を表わす配置であり、6室の木星はヒーラーの配置であり、治療家の配置である。
そこに7、8室支配の土星が在住しているが、これは病気がちで世間から引きこもっているパートナーに献身し、尽くす配置であると言える。
従って、このチャートは正真正銘、皇太子徳仁親王のチャートであると言える。
7室には4,11室支配の金星と5,10室支配の火星が在住してコンジャンクトしており、7室の金星はパートナー関係において恋愛感情や情熱を常に持っていたい配置である。
そこに火星がコンジャンクトしており、情熱的な恋愛の配置となっている。
然し、7室の支配星は6室に在住する配置は、本来は、パートナー(雅子妃)が結婚から逃げたいと思う配置なのである。
それで引きこもりになっていく配置である。
ラグナロードの月と9室支配の木星のアスペクトは、そうした雅子妃に皇太子自身や側近の侍従医たちが、献身し尽くす配置なのである。
月と木星はガージャケーサリヨーガであり、ナヴァムシャでも相互アスペクトしてガージャケーサリヨーガを形成している。
知性、記憶力、永続する名声を表わす配置である。
2019年5月1日の即位は、木星/ラーフ/水星期であるが、水星は3、12室支配で8室で、2室支配の太陽とコンジャンクトしている。
この水瓶座の水星とそれにコンジャンクトしている太陽は、システマティックに構造化され、儀式化されている天皇家に伝わる宮中行事をこなす時期を表わしていると思われる。
8室は相続に関係しており、天皇としての称号を受け継ぐ儀式である。
2室支配の太陽が絡んでいるのは、両親、家族、つまり、天皇家の血族を意味している。
3室支配の水星は、儀式の際の身体パフォーマンスなどを表わしており、それらの構造化した儀式の内容には、一切逆らうことが出来ない。
それは完璧に伝統に則って、行わなければならない儀式である。
つまり、天皇家の血族、姻戚関係者が集う宮中行事において、天皇の称号を受け継ぐための儀礼、祭式において身体パフォーマンスを行なうという象意が、8室に在住する3、12室支配の水星と2室支配の太陽のコンビネーションである。
木星/ラーフは、木星期最後のアンタルダシャーであり、木星期の締めくくりであると同時に土星期の影響も受けるダシャーチッドラの期間に該当する。
そして、アンタルダシャーのラーフはディスポジターの水星がやはり8室に在住して、太陽とコンジャンクトしている。
そして、プラティアンタルダシャーの水星は3室支配で8室で太陽とコンジャンクトしている。
つまり、新天皇としての即位は、主にアンタルダシャーのラーフと、プラティアンタルダシャーの水星によって表されている。
まさにこの時期に新天皇として即位することが決まっていたのである。
そして、2020年5月26日からマハダシャー土星期に移行するが、土星はナヴァムシャでラグナロードで9室で高揚している。
9室は、教育、慈善活動、宗教、大学、真理のハウスである。
これはおそらく新天皇として即位してから霊的使命が始まる配置であると言える。
つまり、天皇とは、国の発展と国民の幸せを祈る霊的、宗教的な役割である。
ダシャムシャでも土星は9室に在住して、2、5室支配の木星と相互アスペクトしている。
これまでの木星期は、木星が3室で減衰していたため、それ程、重要な役割は与えられていなかった印象である。
然し、土星期は、土星自身が9室に在住し、2、5室支配の木星のアスペクトを受けている。
天皇でなかったとしてもこうした配置の場合、教育啓蒙活動や、慈善活動を行う時期であると評価することになる。
従って、天皇としては、国家の象徴としての国民の為の様々な活動を表わしている。
因みに更にナヴァムシャを検討すると、ラグナが水瓶座で、水星が5室双子座で自室に在住しており、ラグナロードの土星が9室で高揚している。
これは非常に風の星座が強い配置である。
基本的にリベラルであり、新しい考え方に開かれていて、人種、性別、年齢、宗教などに拘らないオープンな心情の持ち主ではないかと思われる。
従って、皇太子徳仁親王が即位することは、時代の変化というものを象徴するかもしれない。
月から見ると2、5室支配の木星が7室に在住し、7室支配の金星が5室で高揚している。そして、ラグナロードの火星と5室でコンジャンクトしている。
これはまさに恋愛結婚の配置であり、情熱的な恋愛の配置である。
結婚は、1993年6月9日であり、ラーフ/土星/火星期である。
ラーフはナヴァムシャで12室に在住しており、7室支配の太陽とコンジャンクトしている。
結婚した当初は、慣れない関係で、むしろ、それから12年経過した木星期の方が結婚や結婚生活が安定している印象である。
木星は2、11室支配で、結婚生活の2室を支配して、4室に在住し、4、9室支配のヨーガカラカの金星と2-4の星座交換している。
2001年12月1日のラーフ/月/月期に子供(愛子妃)が誕生している。
サプタムシャ(D7)で、ラーフは9室に在住し、月はラグナロードで5室にアスペクトし、9室支配の木星からアスペクトされている。
おそらく、愛子妃が誕生することで、夫婦が円満となり、家庭生活が安定してきたものと思われる。
木星はナヴァムシャ(D9)で2-4の星座交換をして、月から見ても5-7の星座交換をしているからである。
木星のディスポジターである金星は2室で高揚している。
木星はサムタムシャで9室の支配星で、ラグナとラグナロードにアスペクトしており、子育てを通じて幸せを得た時期であると解釈できる。
木星は減衰しているが、木星のディスポジターである土星が月からケンドラに在住しているので、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。
木星期になるまでのラーフ期は、ラーフがナヴァムシャの12室に在住しており、7室支配の太陽とコンジャンクトしており、むしろ、遠距離恋愛、夫婦に距離感があり、中々会わないなど、夫婦関係に問題を抱えていた可能性がある。
然し、子供が出来たことで、子育てを通じて、夫婦が円満になり、恋愛関係を育んだかのように見える。
土星期
次の土星期であるが、土星はナヴァムシャのラグナロードで9室で高揚しているため、公務で忙しくなると思うが、土星は12室の支配星でもあり、3室支配の火星によってアスペクトされているため、夫婦関係には若干、問題も出そうな配置である。
土星は7、8室支配で6室に在住しているため、6-8の絡みにもなっており、6室の凶星は、パートナーに厳しい態度も取らなければならない配置かもしれない。
土星期は、雅子妃の公務ボイコット、引きこもり問題が生じてくる可能性がある。
土星には、ラグナロードの月と9室支配の木星がコンジャンクトしており、そうした引きこもり傾向の雅子妃を労わる感じが出ているが、但し、それにも限界があると思われる。
土星はサプタムシャで8室の支配星でもあり、ラグナロードの月と5室にアスペクトして傷つけている為、子供(愛子妃)との関係も難しくなってくる時期である。
従って、皇太子徳仁親王は、新天皇として即位することで、霊的な使命が始まるが、公務についていけない雅子妃と、愛子妃との関係に若干、悩みながら、公務をこなしていかなければならないという試練があると考えられる。
このようにどのような地位にいる人間も基本的に人生で遭遇する試練や戦いというものは、普通の人と全く同じである。
例外なく全ての人間は、人間として何らかの試練を味わうことになる。
試練は人生の中の人間関係の中から生じてくる。
最後にもう一度、ナヴァムシャに戻るが、ナヴァムシャの5室双子座に在住する水星からは、非常に高いインテリジェンスが感じられる。
国際金融やフリーメーソンについての高度な理解に到達できるセンスが感じられる。
この水瓶座ラグナ、5室の自室の水星、9室で高揚するラグナロードからは、背後にフリーメーソンの伝統を持つヨーロッパのリベラルな王族たちと交流できる国際感覚が感じられる。
皇太子徳仁親王のチャート -新天皇即位後について-
2019.01.05
コメント