ウクライナ建国図を検討する -ウクライナ建国図から今後の停戦協議を占う-



アストロデータバンクにウクライナの建国図のデータがあったので、作成してみた。


Rodden Ratingは、AAで、ソビエト連邦が崩壊した後の1991年8月24日18:00 に独立したことになっている。




このデータでチャートを作成すると、山羊座ラグナで、8室に惑星集中していることが分かる。


まず、このウクライナのチャートは8室に惑星集中している時点で、かなり政情不安定な国であることを物語っている。


8室は国家指導者の死や暗殺、失脚、国家としての行き詰まりなどを表わすハウスだが、ウクライナの政権の不安定さに非常に合致している。



例えば、親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチが当選後、不正選挙が疑われ、2004年のオレンジ革命で、選挙がやり直しになり、やり直しの選挙で、野党のヴィクトル・ユシチェンコに敗北してしまう。


その後、ヴィクトル・ユシチェンコは内部抗争で支持率を失い、2010年のウクライナ大統領選挙で、一度「革命」によって落選したヤヌコーヴィチが、ウクライナ大統領に就任し、その後、2014年のウクライナ騒乱で、再び、失脚し、ロシアに亡命するなど、親ロシア派と反ロシア派で、政権が揺れ動き、非常に不安定である。


8室への惑星集中は、外国への依存を表わし、それが現政権がNATOに加盟したがり、EUに加盟したがっていることに見られる。


自国よりも強い大国に依存する傾向として現れる。





アメリカの建国図が獅子座ラグナである為、これは一部、アメリカを表していることが考えられる。


然し、アメリカだけでなく、西側諸国全般を表しているかもしれない。


この配置は、アメリカを初めとした西側グループが、ウクライナのNATOへの加盟を進めて来たにも関わらず、いざロシアが侵攻して来たら、傍観しているという態度に現れている。


ウクライナを助けようとする国はおらず、ウクライナ単独での戦いを強いられている様が、まさに西側諸国に振り回されているという意味で、8室の象意が感じられる。






12室にラーフが在住し、逆行した土星が絡み、火星がアスペクトして、12室が激しく傷ついているが、12室は、スパイの暗躍、地下活動などを表わすハウスである。


ラグナロードの土星はラグナで定座に在住しているが、7室支配の月がラグナに在住する配置は、あたかも敵国が攻め込んでくるような配置である。


このラグナロードと7室の支配星がコンジャンクトしている配置に対して、トランジットの土星がリターンしているが、これが他国の侵略をもたらしたトランジットだと考えられる。


ラグナロードの土星がラグナに在住しており、その出生の土星にトランジットの土星がリターンしているタイミングであり、国家のアイデンティティが試されている状態である。


ロシアの侵略に対して、国民が一丸となって立ち向かって主権国家としてのアイデンティティーが築かれようとしている。


こうしたドラマが生じるタイミングであることをこのトランジットは物語っている。



また現在、木星/金星/月期であるが、木星は3、12室支配で8室に在住しており、非常に不安定である。



3室は国土の4室から見て、12室目である為、国土を損失するハウスであり、12室の支配星でもある為、やはり損失しやすい時期である。




5室の支配星は、国民の文化や教育、娯楽などを表わすが、8室に在住して、それが行き詰まることを表しており、10室は大統領など国のトップを表わすが、そうした国のトップが行き詰まりに陥ることを表している。



ダシャーの流れを見ると、1991年に建国してから、最初の4年間は、マハダシャー火星期である。



独立後、ウクライナは中立国を宣言し、ロシアや他のCIS諸国と限定的な軍事提携を結んだということから、この火星期に該当していると考えられる。



然し、その後、1994年からNATOとも提携を結んでいるとwikipediaに記されている。


1995年からは、マハダシャーラーフ期に移行するが、ラーフは12室で、土星、火星からの傷を受けている為、CIA(ネオコン)などスパイの暗躍、工作活動が活発化したと考えられる。



ラーフ期は、18年間で、2013年まで続くが、その間は、オレンジ革命も含まれており、まさにこの18年間を通して、ネオコンの支援を受けたネオナチなどが暗躍した時期であったと言えるかもしれない。



そして、2013年から木星期に移行するが、木星は理想主義を表わしており、この頃から西側諸国の一員になりたいという欲求が高まったのではないかと考えられる。



2014年には、マイダン革命(ウクライナ騒乱)が起こっており、親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が失脚し、隣のロシアへ亡命することになっている。



この木星期への移行期から、新たな政権の発足(第一次ヤツェニュク政権)や2004年憲法の復活、数ヶ月以内の臨時大統領選挙の成し遂げなど多くの成果をあげており、ウクライナの社会・政治に膨大な変化をもたらしたとwikipediaに記されている。

このマイダン革命がウクライナにとってかなりの転機となっていることが分かる。


そして、親露派のヤヌコーヴィチ大統領の失脚で、ロシアは、猛反発し、クリミア半島のロシアによる併合と親露派武装勢力によるドンバス地方の戦争勃発など、クリミア危機・ウクライナ東部紛争につながっていったという。



つまり、木星期からロシアとの戦争に入ったことが分かる。



木星は12室を支配しているが、12室は7室(外国)から見た6室である為、戦争のハウスである。



しかも圧倒的に戦力が上の国が、戦力が劣る国を攻撃するような場合は、6室の象意である。



つまり、ロシアから戦争を仕掛けられたことを意味している。



今回のウクライナ侵攻の前から、ロシア軍による軍事侵攻は始まっており、ウクライナ国民は既に緊張状態にあったことは知られている。



木星は、8室に在住しているが、これがアメリカを意味するのであれば、アメリカはそれ程、頼りにならないことを意味している。



8室に在住する木星はあてにならない存在である。



但し、武器や物資を補給してくれるなどの形で、支援はしてくれるということかもしれない。




ナヴァムシャを見ると、木星は9室支配でラグナに在住しており、やはり、主権国家としてのアイデンティティを意味しているように思われる。



木星は7室から見ると、7室に在住しており、戦争を意味しており、また12室の支配星でもあるが、7室から見ると、6室の支配星である為、それで戦争を表しているのである。




木星期からロシアの侵攻が始まったことを考えると、木星期は、2029年8月まで続く為、それまでは、ロシアの侵攻に悩まされるのではないかと思われる。



今回のゼレンスキー政権もどうなるか分からず、ウクライナの前途が厳しいことを物語っている。





ラグナアディヨーガと、チャンドラアディヨーガの形成


一つ注目すべきは、ラグナと月から見て、水星、木星、金星が8室に集中しており、ラグナ・アディヨーガとチャンドラ・アディヨーガが成立していることである。



これがマンデン図にも有効であるなら、主権国家としてのウクライナの歩みは非常に困難であるが、然し、最終的には、逆境を乗り越えて、主権国家として輝くことを意味している。





現在のトランジット


そして、今現在、土星がラグナを通過して、天秤座10室にアスペクトし、木星が水瓶座から天秤座10室にアスペクトして、10室にダブルトランジットしていることを考えると、今、ウクライナが国際政治の中で、注目されている状況に合致している。




ラグナロードの土星がラグナをリターンしており、それで、国民一丸となって、侵略に対抗しているのである。




この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメント一覧 (2件)

コメントする

CAPTCHA