インド占星塾に掲載されている、
ラオ先生の惑星と教育に関する研究を見ると、
教育に関しては2室で10%、4室で30%、5室で60%
のウェイトで見るのだとされている。
また、聖者パラーシャラは教育のパターンを見るためには、
最初に5室と5室の支配星を検討するように言っており、
4室のことには何も触れられていないとラオ先生は言っている。
つまり、5室というのは教育を見るうえで非常に重視されるようである。そして、4室と5室を見ると教育に関して90%見れてしまうことになる。
いつものようにまず、この原則を自分自身のチャートに当てはめてみるが、私の場合、5室の支配星である太陽が蟹座4室に在住し、4室の支配星である月とコンジャンクトしている。
従って、4室で、4室と5室のラージャヨーガが形成されており、この4室の絡みが教育に関して90%のウェイトで示していることになる。
蟹座は4室の象意を生来的に表す星座であり、4室が表す心という象意に5室の支配星が3重に絡んでいるのである。
実際、私は人文科学系の科目が好きで、よく小説を読んだり、世界史などを好んだ。また書店で手に取った本がきっかけで、心理学に興味を持ち、実際、心理学科に進んだのである。
4室は心を表し、まさに私は人文科学、心理学などに興味を持つに至ったのである。そして、それ以来、一貫して、人の個性やパーソナリティの違い、深層心理など、人文科学、心理学の分野に一貫して興味を持ち続けている。
このように考えると、5室に絡む惑星はその人が学習する内容や興味の方向、才能、知性などを表すことが実際の自分の体感としてよく分かったのである。
然し、私はそうした自分の興味の分野、才能を実際の職業や仕事に生かして、用いたことが今まで一度もないのである。
それは私の10室支配の土星が3室に在住し、3、6室支配の水星、ケートゥと絡んでおり、人文科学、心理学を表す4室支配の月、5室支配の太陽と全く絡んでいないことで説明できる。
3室はコミュニケーション、通信、情報の共有を表し、ここ数年間、私はインターネットや社内LANといった情報通信のインフラ周辺の仕事をずっとして来ている。
3室は職業訓練、トレーニングの部屋であり、努力、忍耐の部屋であり、ITの分野は決して得意分野とは言えず、むしろ、どんなに努力してもなかなか、まともなレベルに到達できないのが数年間取り組んできてよく分かるのである。これまで相当な時間とエネルギーをこの分野に費やしてきたが、進歩は遅々として進まないのである。
だからといって、全く意味がないというわけではなく、努力によって、少しずつ改善されていくという3室ウパチャヤの象意のようにITの分野について表面的な知識を多少身につけたと言える。
然し、本当に才能がある人が容易に深い理解に到達し、短時間で大きな成果を挙げていくのに比べると、全く比べものにならない。特に後から後から、この分野には新しい人材が入ってきて、才能がある若い新人が、どんどん現場の仕事を任されていくのである。
従って、私は5室と10室が絡んでいる人はこれまで受けてきた教育や才能や興味の分野を実際の職業や仕事で生かすことが出来る幸運な配置だという結論に達したのである。
1日のほとんどの時間を費やす職場での活動を自分が得意で、興味があって、実際に教育によって獲得した知識や才能を用いて行うことが出来るのである。
このように3室というのは職業訓練的なことを一貫して続けていく部屋であり、今後、この分野を続けていったとしても全く未来が見えてこないのである。
然し、人生とは上手く出来ているもので、もう直ぐマハダシャー金星期に移行するのである。
金星は2、7室の支配星で5室に在住している。7室は10室から10室目であり、職業、仕事の本質を表す部屋である。
実際、職場とは人間関係(7室)で構成されている公共の場なのである。
従って、人間関係(7室)が職業(10室)の本質というのはよく分かる。またマハダシャー金星から見ると、金星は10室の支配星である。また金星は10室支配の土星からアスペクトを受けている。
金星が5室に在住して、金星のディスポジターである5室支配の太陽と関連性が出てくるため、ようやく自分の興味があり、容易に才能を発揮できる分野を仕事(10室)に用いる可能性が出てきたと言える。
然し、そうであっても5室の支配星である太陽がダイレクトに10室の支配星と絡んでいないため、職場と才能、興味の分野は全く別々のものになっている。従って、金星期は職場で仕事をするというよりも、一対一の人間関係を通じて、それが学習や教育の機会となっていき、それが収入につながっていくような時期なのだろうと今から予想している。
IT関係などは本来、全く関わりのなかった分野であり、仕事をしなければならないために身に着けた職業訓練的な知識であり、技能である。それは10室の支配星が3室に在住して、5室と絡んでいないことで表されている。
最も強いケンドラ10室と5室が絡んでいる時、それは受けた教育と才能をそのままダイレクトに職場で、職業に用いることが出来る配置であると思われる。
つまり、10室と5室の絡みはラージャヨーガであり、才能、受けた教育によって、職場で昇進する絡みである。
然し、もし5室に惑星集中するような幸運が得られたら、受けた教育や才能を用いて、それがそのまま収入(ダナヨーガ)につながっていくのだろうと思われる。
因みに才能と教育の関係だが、最も興味がある分野に人は最も才能を持ち、そして、その分野の教育を受けることになるのである。教育とは正規のものであるか否かを問わない。その才能を磨く機会のことである。
従って、才能と教育というのはワンセットであり、ある分野に対する興味、才能がある人には教育が与えられるようになっている。
それは5室の機能であり、前世からの徳(5室)によって、与えられた才能(5室)と教育(5室)というワンセットのものである。
5室の機能について
2006.07.10
コメント
コメント一覧 (6件)
たまたま本日、良いタイミングでこちらの記事を拝見できました。
私は水瓶座に、ラーフ、太陽、金星があります。
幼少から理系分野に興味がありました。
工学や情報や科学技術や宇宙の話も好きで、よく雑誌を読みましたが、学になるレベルまでは行かず、
化学や生物(特に分子生物や遺伝学や微生物などの微細な分野)を、高校や大学では熱心に学びました。
5室-10室の絡みはなく、今の道は正直あまり一番興味のあるものではないです。
(が、興味のある分野で大成できる程の頭はなかったと思います…。)
苦手な分野は法関係です。
“○○せねばならない”みたいな文章を読むのが辛いです。
頭では分かってても”自然法則は美しい、法律なんて人間が…”という反骨精神が抜けないです。
だから運転免許の試験は、普段の学習より何倍も苦痛でした。
(自分の損得に関わる法なら、かろうじて学習できますが…)
なんにせよ、好きな事を学習している時は、その世界に浸るので、寂しくなくて幸せです。
確かにラーフは工学、太陽は論理で、2つの生来的凶星が絡んでおり、理工系が好きであったというのはよく分かります。
法律が好きでなかったというのは木星が関与していないからではないかと思います。
基本的に惑星が水瓶座の影響を受けているため、科学に興味が出てくると思います。
水瓶座の支配星は土星で、土星は事実を重視する惑星だからです。
まさに科学的事実、物質的具体的な物が好きです。
法律、宗教、人文、数学など概念的な物は難しく…これらを逆に上手く取り扱える才をお持ちの方も、沢山いらっしゃるのでしょうね…。
他にも、美しいインテリア集め、ホームページデザイン、絵画(特にデジタル画)、写真、粘土細工の小物作りなどを趣味としていました。
これは結構昔の話なので、鑑定時には忘れていたと思います。すみません。
こういった物が何故好きかというと、美しい物を具体的な形に留めて残しておきたい(媒体上でもいいので)という意志があるのだと、先生のお話から合点がいきました。
文系科目には全く縁がありませんでしたが「人の個性やパーソナリティの違い」には大変興味を持ち、独学で学びました。
それが対人関係の多い現職に、大変役立ってます。
4室の水星か、10室支配の月の作用かは私には分かりませんが、とにかく人の心に注意を払っています。
(でも、そうすると4室に何か惑星がある人は皆、心に興味があるということになってしまうのでしょうかね…)
10室には戦争の終結という象意があると思います。
従って、4室の象意を持っていると思います。
10室に戦争の終結という象意があるかどうかは分かりません。