フィデル・カストロ氏死去=90歳、キューバ革命の英雄―「反米」の精神的支柱 時事通信 11/26(土) 14:29配信 【サンパウロ時事】1959年のキューバ革命を率い、引退後も反米勢力の精神的支柱として国内外に強い影響力を与えたフィデル・カストロ前国家評議会議長が25日、死去した。 90歳だった。死因は不明。 実弟のラウル・カストロ議長が国営メディアを通じ、「キューバ革命の最高司令官が今夜(25日夜)午後10時29分、死去した」と発表した。遺体はフィデル氏が生前に示した意向に従い、火葬される。26日に葬儀委員会が開かれ、詳細が公表される見通し。 フィデル氏の引退後、キューバはラウル議長を中心とした集団指導体制に移行しており、革命政権に与える影響は限定的とみられる。 ラウル議長が2018年の引退を表明する中、米国と国交を回復した社会主義政権は、世代交代を急いでいる。革命後、半世紀近く国を統治したカリスマ的指導者の死は、変化の時代を迎えた国民に動揺を与える可能性もある。 |
カストロ議長は今年の8月14日にはバラク・オバマの広島演説について、謝罪の言葉が欠けていたと批判し、その健在ぶりを見せつけていた。
オバマ氏の広島演説を批判=カストロ前議長が90歳-キューバ 【リオデジャネイロ時事】キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長は13日、90歳の誕生日を迎えた。5月に広島を訪問した際のオバマ米大統領の演説を批判するコラムを寄稿したほか、卒寿の式典に出席して4カ月ぶりに公の場に姿を見せ、反米主義を掲げる「革命の英雄」の健在ぶりをアピールした。 前議長は13日の共産党機関紙グランマ(電子版)で、広島で行われたオバマ大統領の演説は「何十万人の住民を殺害したことへの謝罪の言葉が欠けていた」と強調。広島と長崎を無作為に選んだ原爆の投下は「犯罪的な攻撃だ」と厳しく指摘した。コラムは12日付。 弟のラウル・カストロ国家評議会議長や同盟国ベネズエラのマドゥロ大統領とともにハバナで行われた式典にも出席した。背中は丸まっているが、白いジャンパー姿で元気にマドゥロ氏と談笑する様子などが国営テレビでも生中継された。(2016/08/14-14:52) |
米大統領選で、米メディアが推すヒラリークリントンが落選したのを見とどけて今生を終えたのだろうか。
以前、西洋占星術師のレクティファイに基づいた天秤座ラグナのチャートで、記事を書いたことがあるが、
アストロデータバンクのデータでは出生時間が、2:00であり、ラグナが双子座ムリガシラーである。
今回、改めてカストロ議長の経歴の時系列を作成してみて、双子座ラグナでも十分説明が成り立つような気がしている。
例えば、カストロ議長は1959年1月1日にキューバ革命を成就させ、首相に就任した後、キューバ共産党による一党独裁体制を敷いたが、アメリカに経済封鎖される中、ソ連やその後は、中国などの支援を受けながら、国民を経済的に養ってきたと言える。
一時期、経済的に非常に困窮して、いかだによる亡命者が後をたたなかったが、基本的に最高指導者であるカストロ議長の下で、例えば、医療や教育が無料といったような社会保障の充実した国家運営が為されている。
例えて言えば、一国の国王が善政を敷いて国民を保護している理想郷といったイメージである。
カストロ議長は最高指導者として、国民と国家のインフラや政治、経済など全てを所有して、道徳的に善く統治している印象なのである。
これは2室の蟹座に惑星集中していることで説明される。
2室の惑星集中とは国内のインフラや国民などを所有しているに等しい一国の国王とか、労働者、土地、建物、生産設備などの資本を所有する大企業の経営者などがその典型例である。
この2室が蟹座であるため、国民を蟹座の母性で保護し、医療や教育が無料といった手厚い社会保障を施しているのである。
蟹座2室では1、4室支配の水星と5室支配の金星が接合し、1-5、4-5のラージャヨーガを形成し、更に7、10室支配の木星とも相互アスペクトして、1-7、1-10、5-7、5-10のラージャヨーガを形成している。
従って、ラージャヨーガが成立し、カストロ議長が統治する家庭的な島国が繁栄することを表している。
但し、その2室には6、11室支配の火星や8、9室支配の土星もアスペクトして傷つけているため、アメリカの経済封鎖やキューバ危機など、様々な試練にも直面したのではないかと考えられる。
そして、キューバ国民が経済的に困窮し、いかだで国外へ脱出したというのは2室の傷つきの要素が示していると考えられる。
いわば家族の崩壊といった状況である。
そうした厳しい経済状況の中で、7、10室支配の木星が8室から2室にアスペクトしていることが、ソ連や中国などの外国(7室)の経済援助(8室)ではないかと考えられる。
少年時代は野球に熱中し、粗暴な面もあったというが、その頃は6、11室支配のマハダシャー火星期である。
1944年のラーフ/土星期に最優秀スポーツ選手に選ばれたという、カストロの人生の中では小さなエピソードでるが、土星は自室に在住する11室(受賞)支配の火星からアスペクトされている。
1945年にハバナ大学に入学して法律を学んだとあるが、この頃、ラーフ/水星期である。
水星は5室支配の金星と接合し、また木星と土星からアスペクトされている。
5室の支配星に絡み、それに木星と土星(法律)が絡んでいたことが法律を学んだ理由であると解釈できる。
また水星から見た5室支配の火星に木星(逆行)と土星がアスペクトしている。
また水星はナヴァムシャで5室支配の木星と星座交換しており、土星からのアスペクトも受けている。
1948年~53年までは、革命反乱同盟 (UTR) に加入し、学生運動を展開したが、政府軍と衝突し、亡命生活や逮捕投獄も経験している。
これはマハダシャーラーフ期であり、波乱の時期を意味している。
ラーフはナヴァムシャで6室に在住しており、ディスポジターの火星は10室に在住し、3、4室支配の土星が8室からアスペクトしている。
すなわち、革命反乱同盟 (UTR) で指導的役割を担い、逮捕投獄などの憂き目にもあったことを示唆している。
1953年7月26日のモンガダ兵営に対する攻撃を行い、逮捕投獄されたが、後に1955年5月に恩赦により釈放されている。
この恩赦を受けたのが、マハダシャー木星期に移行したタイミングである。
木星は8室に在住しており、これが恩赦という政治家の仲介によるギフト(贈り物)であったことが分かる。
2か月後にメキシコに亡命して、アメリカに移住して活動を続けたが、メキシコ警察によって逮捕されてしまう。
しかし、この時もメキシコ革命の大成者だった元大統領ラサロ・カルデナスの歎願によって釈放されるのである。
これらは明らかに8室の木星のギフト(贈り物)であることが分かる。
8室というのは頼る相手を表しており、思いがけない贈与を表しており、釈放にはその為に働いてくれる仲介者が必要となるのである。
従って、8室に在住する木星の働きであると理解できる。
双子座ラグナにとって7、10室支配の木星はマラカとはならないのであるが、このような木星の保護する働きに注目するとこのことが納得できる。
そして、カストロが同志82名と共にキューバに上陸し、バティスタ政府の激しい攻撃を受けたにも関わらず、民衆の支援を獲得し、政府軍兵士の軍務放棄などによって、一連の勝利を成し遂げたという。
この時、木星/土星期であるが、木星は10室の支配星であり、木星からみると土星が10室で高揚している。
従って、このタイミングは大きな業績を成し遂げる時である。
土星は9室支配で5室で高揚しており、木星から見て10室で高揚しているが、天秤座で高揚する土星は大衆からの支持を意味している。
この時、大衆がカストロの軍に合流することによって、800人以上の勢力に成長していることに注目である。
つまり、これはカストロが始めた反政府闘争が、大衆の支持を得て、大衆運動に成長したことを意味している。
これが、木星から見て10室で高揚する土星の働きである。
そして、カストロの軍隊が首都ハバナ近郊に迫って、バティスタと次期大統領が国外逃亡して、キューバ革命が成就している。
この偉大な革命が成功した時、カストロは、木星/土星期であった。
木星は10室の支配星で、1、4室支配の水星、5室支配の金星と多くのラージャヨーガを形成し、
土星は8、9室支配で、6、11室支配の火星と相互アスペクトして、9-11室のダナヨーガを形成している。
9室は慈善事業(正義の実践)を意味し、11室は願望成就のハウスである。
この土星と火星の相互アスペクトでは、6室と8室が絡んでおり、この革命で激しい闘争が行われ、多くの同志が死亡し、政府軍にも死傷者が出たことを表している。
このようにカストロ議長のチャートはアストロデータバンクに記された2:00で作成したチャートで説明可能なように思われる。
革命が成就した後、アメリカ企業の資産没収と国有化を実施した為、アメリカとの関係が悪化して、経済封鎖を受けるようになったが、CIAによって度々、暗殺計画が練られ、実施されたが、いずれも失敗している。
あたかも何ものかによって守られているかのようである。
それは明らかに8室に在住する木星の働きであると理解できる。
8室に在住して2室に在住する身体の表示体であるラグナロードの水星や太陽にアスペクトする木星が、カストロ議長のことを守って来たのである。
革命成就後は、カストロは、まさに20世紀の激動の世界史の中心人物であり続けた。
キューバ危機など、まさにソ連とアメリカの冷戦の舞台ともなったのである。
1961年4月にカストロ政権の転覆がアメリカの中央情報局(CIA)によって計画されたが失敗に終わった(ピッグス湾事件)時は、木星/水星期である。
ラグナロードの水星は、6、11室支配の火星と8室支配の土星からアスペクトされて激しく傷ついているが、水星は吉星(金星)と接合し、木星からのアスペクトを受けている。
この時、CIAの情報がソ連のスパイによってカストロに伝えられることで、上陸した侵攻軍がキューバ軍に鎮圧されたのである。
つまり、カストロを守ろうとする勢力によって、常にカストロは守られてきたのである。
これも木星に象徴される保護の働きであると考えることができる。
ただし、非常に興味深いのが、カストロは無神論者であり、キリスト教会を取り壊して、教徒を社会主義思想のための矯正キャンプに入れるなどの宗教弾圧政策を実施したため、ローマ教皇ヨハネ23世により1962年1月3日に破門されている。
これはおそらく木星が8室に在住しているためではないかと思われる。
木星は7、10室支配で吉意を失っており、双子座ラグナにとっては木星は5室や9室といったトリコーナの支配星とはなっていない。
従って、双子座は宗教的なセンスがない星座である。
カストロは無神論者であり、カトリック教徒のような神に対する敬虔な信仰を持っていなかったのはその為である。
またローマ教皇に破門されたというのは木星が8室に在住していたからではないかと思われる。
このように木星は、カストロを命の危険からは常に守っていたが、宗教的センスを与えなかったし、またローマ教皇との完全な調和も与えなかったのである。
但し、後に和解しているため、これらは本質的な問題ではないことが分かる。
木星の機能的吉凶の意味について吟味するための重要なエピソードではないかと考えられる。
その後、1971年~1990年までマハダシャー土星期に移行するが、この頃が、キューバがアメリカの経済封鎖によって経済的に苦しみ、国民の海外亡命者が続出した頃であると理解できる。
何故なら、8室支配の土星がカストロの2室にアスペクトしているからである。
カストロの2室はまさにキューバの国民経済を示しており、そこへの強い土星のアスペクトは経済的な貧窮を表している。
土星は9室支配で5室で高揚しており、彼自身は非常に精神的な価値観を貫いた時期であったと思われ、固く共産主義や平等という理想を堅持した時期であると考えられるが、経済的には非常に苦しめられた訳である。
このように見て来て、カストロは双子座ラグナで正しいようである。
アストロデータバンクの出生時間はRodden RatingがDDとなっており、信頼性が乏しいが、但し、実際、出生図を作成してみると、彼の生涯の出来事がよく説明できる。
カストロが没した現在、金星/金星/土星期である。
金星はマラカの2室に在住し、土星はマラカの2室にアスペクトしている。
ナヴァムシャでは、金星は7室支配のマラカで、土星は3、4室支配で、8、11室支配のマラカの水星と相互アスペクトしている。
カストロは共産主義者というよりもその本質は、善政を敷いた独裁者である。
つまり、国家社会主義者である。
カストロの高貴な理想と、道徳心が、度々の暗殺計画を頓挫させて、彼を長い年月の間、キューバの指導者として居続けさせた。
つまり、正しいことを為していれば何も怖いものはないのである。
またそれがカストロの運命であったと考えられる。
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