プーチンのここ数日の近況を見ると、トランジットの特徴がよく現れている。
まず、2022年4月24日から木星が魚座に移動したことによって、魚座と蟹座にダブルトランジットが生じている。
プーチンにとっては、5室と9室にダブルトランジットが生じている。
また今日付けのトランジットを見ると、プーチンにとって魚座5室に月、木星、金星がトランジットし、魚座5室にダブルトランジットしている。
そのためか、プーチンは、クレムリンのロシア大統領府で、五輪メダリストと顔を合わせ、歓談した。
薬物スキャンダルの中心になったフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワを擁護し、称賛するなどして、余裕の笑顔を見せている。
グテーレス国連事務総長が同じ日にロシアを訪問し、ウクライナの領土を侵害する行為は、国連憲章に反しており、ロシアの行為は侵略戦争であるとして、早期停戦を呼び掛けたが、プーチンから、ロシアは、国連憲章の第51条セクション7に基づいて、自衛権の行使として、特別軍事作戦を行なったのだと軽く返され、話が平行線のままであったという。
その会談の後、五輪メダリストと顔を合わせて、歓談し、余裕の笑顔を見せたということである。
プーチンにとって、今は、戦争のつかの間の余裕のひとときではないかと思われる。
木星が魚座に移動した4月14日の後の4月21日の段階で、マリウポリを制圧したと一方的に宣言し、キエフから撤退させたロシア軍をドンパス地域に再配置した。
今は、ウクライナとの激しい戦闘も始まっておらず、現段階は落ち着いてきたと言えるのかもしれない。
木星が魚座に移動する前は、山羊座の土星と水瓶座の木星は、プーチンにとっての12室天秤座をダブルトランジットしていたのである。
そこには8、11室支配の水星が在住し、その水星は、6室支配の火星によって傷つけられてもいる為、12室に6-8の絡みが生じて、大変な闘争と、損失を被っていた。
ロシア軍は、15,000人が死亡し、大勢の将官が死亡し、黒海艦隊の旗艦、モスクワ号も沈没して失われた。
多大な犠牲を伴って、国内の反対運動なども抑え込み、奮闘の日々を送っていたと思われる。
(因みに元大阪府知事の橋下徹も蠍座ラグナだが、12室にダブルトランジットが形成されている為か、ここ最近、ウクライナに降伏を勧めるなどして、愛国民族主義者から猛烈にバッシングを受けている。蠍座ラグナにとっては12室にダブルトランジットが形成されていたここ最近は損失の多い時期であったと推測される。)
今、西側諸国は、これまではウクライナに攻撃用の兵器を提供していなかったが、榴弾砲や戦車や装甲車、防空システムなど、攻撃用の武器を提供するようになり、それが今、ウクライナに届いている最中で、今は、積極的な戦闘になっていない。
然し、2022年7月29日以後、木星が魚座で逆行し始めるため、そうすると、再び、プーチンの12室へのダブルトランジットが成立し、それが年末まで続いていく。
この頃までにはロシアに対する経済制裁の効果が顕在化して来て、またウクライナへの西側諸国の攻撃用兵器の配備なども完了し、ロシアへの攻勢が始まるタイミングではないかと思われる。
この12室へのダブルトランジットでプーチンは再び、多大な戦力の損失と、経済制裁による損失に苦しむはずである。
今は、プーチンにとっては、戦争の合間のつかの間のひとときである。
ちょうど敗戦間近のベルリンの地下壕で、ヒトラーが側近たちと最後の晩餐を行なっていたのと同じような状況である。
プーチンが、2022年4月21日にモスクワのクレムリンでショイグ国防相と会談した写真が話題になっている。
この写真では、プーチンは椅子の背もたれに体をもたせかけ、背中を丸め、元気のない様子が伝えられている。
手は、ふるえを抑えるためかテーブルの端が握られている。
プーチンは、病気と闘いながら、アメリカ、NATO諸国との闘いを行なっている。
何度も述べているが、プーチンのチャートで12室に在住して、ラグナロードで、6室支配の火星からアスペクトされる8、11室支配の水星は、プーチンの失脚とロシアの転覆を狙う、アメリカや西側のリベラリスト、特に好戦的で、トロツキーの世界革命論を信奉し、元々は、民主党の左派だったネオコンサヴァティブ(新保守主義)の人々を表している。
アメリカの力で、アメリカの軍事力で、世界を統一し、民主主義を世界に広め、世界政府を作ろうとしている人々である。
このリベラル派の中でも最も好戦的で過激な人々を体現しているのが、この天秤座に在住する8、11室支配の水星である。
8、11室の支配星とは最も凶意の強い惑星であるが、こうした惑星が、双子座、天秤座、水瓶座などに在住する場合、リベラル派ではあっても、温和で、友好的でなく、狡猾で、過激で、好戦的な邪悪とさえ言える人々を表している。
それについては、以前のブログでも書いたが、国際政治学者の三浦瑠麗のチャートで明らかである。
彼女は、SNSなどで、非常に悪意のある好戦的なリベラル左翼の攻撃に晒されているが、以前、江の島に遊びに行った帰り道で、何人かのサーファーのような男たちにワゴン車に乗せられて強姦されるという被害を受けている。
これは8、11室支配の水星が、6室支配の火星とコンジャンクションしている為である。
6-8の絡みは犯罪を免れない配置であり、天秤座はサーファーの表示体である。
おそらく、プーチンもそれと似たようなことを経験しそうな配置である。
何故なら、プーチンのチャートでも天秤座12室で、8、11室支配の水星と6室支配の火星が相互アスペクトし、6-8の絡みを形成している。
ウクライナの国民性
非常に気になるのは、ウクライナの人々は、非常に好戦的で、悲惨な戦闘の中でもユーモアを忘れない国民性がある。
例えば、トルコ製のドローン「バイラクタル」がロシアの戦車を撃退するのに活躍したため、バイラクタルを讃える歌を作って、兵士が歌うなどしている。
ロシアへの抵抗の象徴になっているというが、戦場に音楽を持ち込む所など、天秤座的な発想かもしれない。天秤座が関わると軽い遊び感覚のノリになり、深刻にならない。
またウクライナの郵便局が「ロシアの軍艦、くたばれ」というタイトルの切手の販売を始めたというが、この辺りの遊び感覚も天秤座のノリを感じさせる。
またウクライナ人女性は美女が多いと言われているが、そうした美女が、戦闘服を来て、銃を構えて、軍隊に従軍している写真を度々見かける。
イメージ的には、好戦的な天秤座の女性たちといった印象である。
昨日まで、モデルの仕事をしていたような女性たちが従軍して前線で戦っている。
また7月6日付のCNNのニュースでは、同年8月24日に行われるソ連からの独立30年を祝う記念式典のパレードに向けて、女性兵士にハイヒール姿で行進させる訓練を行っていると伝えていた。
軍隊とハイヒールは相応しくない感じだが、それをあえてやってしまう所に天秤座的な遊び感覚が見られる。
またウクライナで伝説の女性スナイパーとして有名なオレナ・ビロゼルスカも元々、メディアの編集者だというが、メディア・芸能の世界にいたような華やかさを持っている。
そんな女性が伝説のスナイパーで、ロシア軍が侵略して来たら、殺すことを厭わないと主張している。
プーチンとしては、ウクライナの国民全体が、天秤座的な遊び感覚のノリで、プーチンの統制に決して従わない戦闘的な集団であり、おそらく8、11室支配の水星の表示体そのものなのである。
また更に言えば、ウクライナは、ユダヤ系が多いのだが、水星は頭が良く知能優秀な人々で、水星の表示体と言うことができる。
プーチンがネオナチと呼んで、毛嫌いするのは、このプーチンの8、11室支配の水星が象徴するウクライナ国民そのものである。
またもっと言えば、2000年頃から、中、東欧や中央アジアの旧共産圏諸国で民主化を掲げて起こったカラー革命と呼ばれる一連の政権交代劇において、市民団体を使って資金提供して裏から革命の糸を引いて来たジョージ・ソロスの「オープン・ソサエティ財団」、そして、ウクライナに関して言えば、オレンジ革命(2004年)や、マイダン革命(2014年)などが起こったが、マイダン革命においては、当時、アメリカの国務次官補(ヨーロッパ・ユーラシア担当)で、ネオコンの理論家を夫に持つビクトリア・ヌーランドが関与していたと言われている。
ジョージ・ソロスやネオコンのビクトリア・ヌーランドもプーチンの8、11室支配で天秤座に在住する水星の表示体である。
マイダン革命においては、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が選挙で当選した後、選挙結果に対する市民の反対運動が起き、市民や政府側の警備兵に死傷者が出て、大統領は失脚し、ロシアへ亡命している。
その暴力的な騒乱の中で、アゾフ大隊の狙撃手が暗躍したのではないかと言われている。
こうしたことを裏で糸を引いて、実行する米国防省、CIA(ネオコン)の好戦的な人々、そして、その支援を受ける好戦的なウクライナ国民、アゾフ大隊(ネオナチ)は、狡猾で、好戦的で、プーチンの失脚を狙う勢力で、明らかに8、11室支配の水星で表される。
その8、11室支配の水星と、ラグナロードで、6室支配の火星が相互アスペクトして、12室で、6-8の絡みが生じているというのは、常に隠された裏舞台で、これらの諜報機関などを使った攻防が行われて来たということである。
因みにウクライナ人がユダヤ系が多いという話をしたが、ゼレンスキー大統領もユダヤ系であり、ウクライナ人のノリというのは、やはりユダヤ人のノリではないかとも思える。
ヴェルナー・ゾンバルトの『恋愛と贅沢と資本主義』では、ユダヤ人が、恋愛や贅沢など享楽的文化を生み出したのであり、資本主義はユダヤ人が作ったと解説している。
ウクライナ人の好戦的で、あまりくよくよしないユーモア感覚などは、ユダヤ人のノリではないかと思われる。
この辺りは、イスラエルの国民性に非常に似ている。
常日頃から周辺アラブ国との戦闘が日常茶飯事に起こっているイスラエルでは、戦争に慣れてしまっており、ウクライナと似た所がある。
これは、藤田田著「ユダヤの商法」に書いてあったことだが、ユダヤ人の人生の目的は、食や物質的な快楽を楽しむことである。
恋愛、贅沢、戦争などは、ユダヤ人にとって当たり前の日常なのかもしれない。
それでもプーチンは敗北する
つまり、ウクライナ戦争とは、アメリカや西側諸国の民主主義と資本主義の価値(それはユダヤ人の価値でもある)で、世界を統治したい自由主義諸国と、旧ソビエト連邦の継承者であるロシアとの闘いである。
因みに旧ソビエト連邦は、共産主義(社会主義)を掲げていたが、共産党による一党独裁で、官僚機構と、秘密警察による国民監視で成り立っていた全体主義国家であった。
共産主義では経済活動が上手くいかなかった為、ソビエト連邦は崩壊した。これをプーチンは地政学的悲劇と呼んでいる。
このソビエトが崩壊して、ロシアが西側の資本家に蹂躙される状況を屈辱として、体験していたのが若き日のプーチンである。
その為、プーチンは大統領に就任してから、オルガリヒを追放して、ロシアの愛国民族指導者となった。
ウクライナ侵攻が進んできた今でも独立系の調査機関によれば、プーチンのロシア国内における支持率は、83%もあるようである。
つまり、民族の英雄である。
然し、プーチンのロシアは、古い魚座の原理(エネルギー)で、運営されている。
共産主義に失敗して、ソビエト連邦が崩壊した後、プーチンは、共産主義というイデオロギーを捨てて、その代わりにロシア正教という民族をまとめ、導く、理想やイデオロギーとなるものを見出した。
ロシア正教は、ローマ帝国が東西に分裂した時にキリスト教がロシアで土着化し、民族宗教と化した独自のものである。
共産主義時代には禁止されていたロシア正教とのつながりを復活させ、またユーラシア主義という思想を育てることになった。
ユーラシア主義とは、西側諸国のような民主主義と資本主義によって、個人に自由と責任(自己責任)をもたらす社会ではなく、緩やかな優しい全体主義を駆使して、国民を守り、統治するという考えである。
またツァーリ(皇帝)が統治していた古いロシアの理想に先祖返りしたのである。
つまり、自らが皇帝となって、国民を統治するという考えなのである。
これは古い魚座、蟹座、蠍座の水の星座のグループの価値観を代表している。
例えば、ロシア正教は、キリスト教であり、宗教的イデオロギーは、魚座がもたらすものである。
またツァーリが統治していたロシアは、農奴制などがあって、過酷な封建的な身分制度の社会であった。
ロシア革命前の農奴制下の農民は、悲惨な状態であり、トルストイなどは農民に土地や財産を与えようとして一生懸命であった。
その農奴制のあったツァーリの時代に戻るというのは、時代遅れである。
然し、何故、プーチンがこれらの古い価値観への先祖返りで、社会を運営することにある程度、成功したのかと言えば、それはプーチンが大統領に就任した2000年頃に世界の歴史に逆回転(揺り戻し)が始まったからである。
人々の自由や権利、民主主義などが広まり、社会が進歩発展していくという世界の歴史の流れは、時々、揺れ戻しという逆回転が起こりながら、前進と後退を繰り返しながら、進んでいくのである。
ソビエト連邦が崩壊して、民主主義と資本主義陣営が勝利して、アメリカ一強の時代が訪れたが、それは、フランシス・フクヤマに言わせれば「歴史の終わり」のはずだった。
然し、9.11アメリカ同時多発テロが起こり、アメリカはブッシュ政権(ネオコン)の下で、アフガニスタンやイラクに侵攻して、テロとの闘いが始まった。
このイスラムの貧しい国々のアメリカへの反発は、貪欲な人間たちが生み出したリベラルな社会に対する貧しい人々の反発だった。
その貧しい人々は、原油などが出るイスラムの資源国の人々であり、基本的に魚座、蟹座、蠍座の水のグループの人々である。
(これは何故、イスラム諸国がプーチンを支持しているかの理由となる)
アメリカだけが利益を貪るIMF、世界銀行体制といった世界政府に似たシステムに対する反発である。
そのようにイスラム諸国の水のグループは反発したが、アメリカ国内でも石油の利権を求めて、イラク戦争を起こしたのは、ネオコン(新保守主義)の面々だった。
この勢力は、トロツキーの世界革命論を信奉すると言いながら、実は、「新保守主義」と名前が付いているように民主党から共和党に寝返った人々であり、基本的に性格的に魚座、蟹座、蠍座の水のグループである。
つまり、イスラムの水の勢力と、アメリカの水の勢力が戦うという構図になったのである。
本当のリベラルな人々は、後ろに交代し、保守的で好戦的で、古い価値観を信奉する人々が、相争う騒々しい世界が再び、訪れ、それまでの社会の革新や進歩は失われた。
プーチンは、大統領になってから、資源をオルガリヒから奪い返し、その資源価格が、2000年以降、上昇したためにロシアは経済的に復活し、プーチンも今の民族指導者としての地位に就いたのである。
プーチンが大統領になった頃は、世界的に歴史の逆回転が始まっていた頃であった。
因みに石油や天然ガスなどで、経済を営んでいくというのは、水の象意が見られるため、魚座、蟹座、蠍座の水のグループであることがよく分かる。
またプーチン自体が、蠍座ラグナであり、水のグループの代表的人物である。
プーチンは、マフィア(蠍座)のようにインテリジェンスの世界でも、裏切り者を絶対に許さない。
裏切り者は必ず殺すという意志が見られる。そして、大抵は、毒物を使って暗殺するのであるが、いかにも蠍座的な手法である。
このようにプーチンは、歴史の大きな流れから考えると、一時的に魚座、蟹座、蠍座という価値観への揺り戻しが起こるような時期に出て来た人物であった。
従って、古い価値観を代表する人物である。
ラグナも蠍座であり、ナヴァムシャのラグナも魚座である。
今回、ロシア軍の軍備などを見ても、水瓶座的な先端テクノロジーを軍事にも応用するアメリカやその支援を受けるウクライナと比較して、お粗末である。
第二次世界大戦で使っていたような骨董品が投入されている状況である。
ロシア軍は、通信の暗号化もできないし、精密誘導兵器もかなりの確率で目標を正確に攻撃できない。レーダーシステムなども全く機能していない。
戦車の装甲を木材のようなもので補強していたり、またロシア軍の墜落したドローンを調べると、燃料タンクにペットボトルが使われており、日本製のカメラが取り付けられていた。
またロシア軍には、全体主義特有の弱点が露呈していた。
前線の兵士たちに訓練だと嘘をつかなければ、戦争を始められなかったのであり、基本的に独裁者の国というのは、部下を全く信用せず、性悪説的にしか見ていない。
国内でも、厳しい言論統制と諜報機関による反対派の抹殺、嘘のプロパガンダを流すことで成り立っている。
国民を基本的に疑って、信用しないというあり方である。
また当初、ロシア軍には、全体を統括する司令官というものがいなかったが、それは戦争に勝った時に司令官が英雄になってしまうことを独裁者が嫌うからである。
民主主義が発達しないロシアにおいては、全ての国民は部品として利用されるだけであり、一人一人の国民が自分で考えて、判断し、行動するということができない。
従って、ロシア軍の弱さは、単に軍事力の問題だけでなく、統治システムやイデオロギーのレベルで、双子座、天秤座、水瓶座の価値を体現する西側の民主主義や資本主義に負けてしまっているということである。
人間が魂が転生している存在と見なすのであれば、進化や発達には自由や責任が必要だが、全体主義体制下では、恐怖で行動が制限されてしまい、個人は、進化や発達を遂げることができない。
西側システムにも新自由主義による競争が激しすぎて、格差の問題とか、モラルの崩壊など、色々な問題はあるが、全体主義や監視社会により、恐怖で国民の行動が制限されるという要素はなく、その点で、全体主義体制よりもまだましだと言える。
従って、プーチンが提唱するユーラシア主義とは、全く斬新な発想ではなく、単なる保守的なスタンスであり、双子座、天秤座、水瓶座などの風のグループを代表する民主主義や資本主義などの西側の価値観に対抗できる価値ではない。
ロシア、中国などのグループや、アメリカや西側陣営のグループのどちらが正しいかという問題は別として、春分点が、魚座から水瓶座に移動していく流れの中で、民主主義や自由主義、資本主義を採用しているアメリカや西側陣営のグループが勝利することは必然である。
それは冷酷に占星学的な事実として、必然である。
歴史法則とは、実は、春分点が、星座を逆回転しており、魚座(水:封建的無知迷妄)から水瓶座(風:近代的理知)へ向けて移動しているということの中にあるのである。
結局、ソビエト連邦が崩壊して、ロシアが市場経済を導入したことや、中国が市場経済を導入したことにもそれは表れている。
市場経済だけを導入するのではなく、全体主義を民主主義に改めて、一人一人の国民に自由や責任がなければ、究極的には国が繁栄しないことが明らかになっていくと思われる。
世界の統一は民主的に進められるのか、それとも帝国主義的に進められるのか
アメリカの国防総省やCIAなどもネオコン(新保守主義)が支配しているのであれば、それはジョージ・ブッシュの時のアフガニスタン侵攻や、イラク戦争に現れたように古い時代の価値への回帰である。
然し、ダヴォス会議、外交問題評議会が推し進めるグレート・リセットと世界政府の計画は、魚座から水瓶座への変化を象徴していると言わざるを得ない。
本来は、アメリカ一強ではなく、多極的な世界の中で、協力関係の中で、それが進められるべきだが、世界の歴史を見ても、それは不可能ではないかと思われる。
例えば、日本の封建的群雄割拠の時代を終わらせ、全国を統一するのには、織田信長の全国制覇が必要であったし、アメリカが統一されるのにも南北戦争が必要であった。
フランス革命の成果が、欧州に浸透するのにも、ナポレオン戦争が必要であった。
世界の統一には、戦争が必要悪として生じてくる。
(つまり、変化に抵抗する勢力を戦争で叩き潰す必要が出て来るのである。ロシアは基本的に変化を受け入れず、古い体制に戻ろうとしている為、今回、戦争で潰される運命である。あるいは今回の戦争がショック療法になって、変化を受け入れるということを意味している。)
アメリカの力で民主主義を世界に広めて、世界政府を作り、その世界政府の中にアメリカの主権を溶解させ、そして、戦争をこの世界から無くすという計画、それはイデオロギー的に見て、それは一つの理想主義のように見える。
然し、それは大量破壊兵器などの嘘の情報に基づいて、国連決議を得て、ネオコンが強引に主導するようなことだと大義がないので失敗する。
今回は、アメリカがロシアの動きに警鐘を鳴らし、西側諸国と共に協力して動いたことは、そこに手続きの正しさや正統性や大義があるのである。
プーチンのロシアは、ナチスの手法に似ていて、民族問題を利用して、他国の領土に侵略するという手法であり、ジョージ・ブッシュのネオコンが嘘の情報によって、イラク戦争を強引に推し進めたようなやり方にも似ている。
そこには、全く大義がない。
プーチンは、NATOの拡大を非難するが、別にNATOの拡大というのは、アメリカが進めたというよりも旧ソビエト連邦の支配に苦しんだ国々が自分から求めたことである。
旧ソビエト連邦が推進した一党独裁体制による統制経済、秘密警察による国民監視、全体主義体制というものが、民主主義や資本主義に比べて、価値が劣っていたからである。
アメリカや西側諸国は、ウクライナを軍事的に支援して、ロシアが侵略したクリミア半島や東部ドンバス地方などの解放までは行なう大義がある。
プーチンの侵略戦争には大義がなく、また歴史法則に合致していない為、プーチンの敗北は必然である。
プーチンの失脚はいつか
それではプーチンの失脚はいつかということになるが、トランジットのラーフが牡羊座に移動したタイミングで、プーチンの支持基盤である連邦保安局(FSB)内部で異変が生じたことは注目に値する。
FSB内部で、ゼレンスキー大統領の暗殺計画などをウクライナ側に漏らした人間がいるのではないかと疑われた時期でもある。
この時、プーチンは、軍事作戦が上手く行かないことに苛立ち、怒っており、幹部を自宅軟禁している。
ロシア情報機関に異変か 「誤算」で幹部軟禁、内部告発も―ウクライナ侵攻 2022年03月14日07時06分 JIJI.com ウクライナ侵攻後、ロシアのプーチン大統領が在籍した旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後継機関、連邦保安局(FSB)内部で異変が生じているもようだ。プーチン氏にウクライナ情勢を報告する立場にあったFSB幹部が自宅軟禁されたとの見方が浮上。事実なら、戦況が思うように進まない「誤算」の責任を取らされた可能性が高い。 「侵攻から2週間。プーチン氏は第5局に対する弾圧を始めた」。ロシア独立系メディアは12日、FSBに情報筋を持つ著名記者2人の話を基に伝えた。 「第5局」は主に国内を担当するFSBの対外情報部門の通称。ソ連崩壊に伴うKGB解体で、対外情報局(SVR)などと分かれたが、第5局は旧ソ連構成国をロシアの勢力圏にとどめる役割を担ってきたとされる。 独立系メディアは「第5局は侵攻に先立ち、プーチン氏にウクライナの政治状況を報告する任務にあった。第5局はリーダー(プーチン氏)を怒らせることを恐れ、聞き心地のいいことだけを報告したもようだ」と分析している。 事実、ロシア軍はウクライナで「電撃戦」どころか苦戦を強いられている。東部での紛争と8年間も向き合ってきたウクライナ兵の士気は高く、住民も各地でロシア軍への抗議デモを繰り広げている。こうした想定し得るシナリオが、事前にプーチン氏の耳に届かなかった可能性もある。 米情報機関は8日、ロシア軍の推定死者数を「最大4000人」と公表。中央情報局(CIA)のバーンズ長官は「プーチン氏はいら立ち、怒っている」と証言している。 このほか、FSBの「内部告発」とされる文書がインターネット上に流出。真偽は不明だが、英紙タイムズが7日に紹介した。「勝利の選択肢はなく、敗北のみだ」と暴露。仮にウクライナを占領したとしても、統治に50万人以上の要員が必要だと指摘した。また「前世紀初めを100%繰り返している」とし、日露戦争の敗北にもなぞらえた。 プーチン政権は一枚岩とされながら「不協和音」もささやかれている。侵攻3日前の2月21日の安全保障会議で、SVRのナルイシキン長官が、ウクライナ東部の独立承認を求めるプーチン氏への返答に窮する場面がテレビで放映された。 |
ラーフが牡羊座に移動したのは、2022年3月17日である為、明らかにこのラーフのトランジットが関係している。
その後、2022年4月13日には、プーチンが、連邦保安局(FSB)所属の情報員約150人を「追放」している。
露情報員150人をプーチン氏が「追放」 侵攻難航に怒り、大粛清の指摘も 2022/4/13 06:12 産経ニュース ウクライナ侵攻を巡り、ロシアのプーチン大統領が連邦保安局(FSB)所属の情報員約150人を「追放」したと、英紙タイムズが12日報じた。同紙は、侵攻が難航していることに対するプーチン氏の怒りの表れで、旧ソ連の独裁者スターリン的な大粛清と指摘した。 追放されたのは、プーチン氏がFSB長官だった1998年に設置された部門の情報員で、一部は「侵攻前のウクライナの実情に関し、うその情報を報告した」責任を問われたという。FSBはソ連時代の国家保安委員会(KGB)の治安部門を引き継いだ機関。 先月には、FSBの対外諜報部門トップ、セルゲイ・ベセダ氏らが自宅軟禁に置かれたとロシアの独立系メディアが報じた。侵攻が計画通りに進まないための「懲罰」だとみられている。(共同) |
これもラーフが牡羊座に移動した後で、起こっており、明らかにラーフのトランジットが関係している。
プーチンのチャートでは、2、5室支配の木星が6室で、牡羊座のバラニーに在住し、バラニーは諜報機関の人間を表わす表示体であるため、この木星が連邦保安局(FSB)の部下ということになる。
この連邦保安局(FSB)はプーチンの出身母体であり、かつて責任者を務めていたこともある為、5室支配の木星とはプーチンの教え子たちであり、弟子たちであると言える。
木星は2室に在住する火星と2-6の星座交換をしており、火星と木星はそれぞれ定座に在住しているかのような状態になっている。
6室に火星が在住しているかのように考えると、プーチンが、多くの人間を暗殺し、粛清して来たことがこの配置からよく分かる。
(同じ配置を持つ人物としては、レーニンや金正恩が挙げられるが、基本的に暴力の配置である)
この5室支配の木星は6室に在住している為、プーチンはこの連邦保安局(FSB)の部下たちを上から押さえつけて従わせている印象である。
然し、6室に在住していることから、部下には不満もあり、反発もあることを物語っている。
この6室に在住し、6室支配の火星と星座交換する木星にラーフがトランジットしたタイミングで、部下の謀反が起こったことは注目に値する。
木星に対するラーフのトランジットは、グルチャンダラヨーガであり、親にとっては子供が反発したり、不良になったり、親に逆らう配置である。
2023年4月22日になると、木星が魚座から牡羊座に移動し、水瓶座をトランジットする土星も牡羊座にアスペクトする為、牡羊座にダブルトランジットが生じる。
そのタイミングで、5室と6室の絡みに対して、ラーフもトランジットしており、そこに土星と木星のダブルトランジットが生じるため、連邦保安局(FSB)のプーチンの部下たちの反逆がこのタイミングで起こりそうである。
そして、2023年6月18日になると、土星が水瓶座で逆行し始めて、プーチンの12室にダブルトランジットが生じ始める。
つまり、プーチンの6-12の軸にダブルトランジットが生じるのである。
ここで、プーチンは、ラグナロードが12室支配の金星と相互アスペクトして、6室支配の火星とも絡んでいる為、部下たちがプーチンを軟禁しようとする動きも見せるかもしれない。
この時のプーチンのダシャーは、水星/ケートゥ期である。
ケートゥはアーシュレーシャに在住していることから、マハダシャーの8、11室支配の水星が優勢に機能することになる。
ケートゥは9室に在住しているが、9室は10室を損失するハウスであり、地位を失ったり、地位や職責から退くタイミングになる可能性がある。
チャラダシャーで見ると、プーチンは、2022年12月7日~2023年11月7日まで、魚座/水瓶座の時期である。
水瓶座から見ると、太陽と、AmKの土星が8室に入り、GKの火星からアスペクトされており、このタイミングで大統領という立場の中断や変化を表わしている。
またこれは始まりに過ぎず、2024年10月7日からは、水瓶座のメジャーダシャーが始まる為、この時期に権力の立場がはっきりと中断することを表している。
プーチンの独裁者としての寿命はあと長くても2年である。
但し、プーチンのラグナロードは激しく傷ついていない為、プーチンは部下から暴力的に殺されるというようなことはないと思われる。
軟禁された上で、権力の立場から退くことを条件に身の安全は保障されるといった形で事実上の引退を迫られるかもしれない。
その後は、権力を失った状態で、連邦保安局(FSB)の監視下に置かれるかもしれない。
然し、民族指導者でもあり、プーチンが獲得した領土的な恩恵は継承したいため、プーチンの失脚は穏便に為されると考えられる。
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