投票日の前日、ニューヨーク株式市場はヒラリークリントンの勝利を予想して、株価が上昇していたというので、最後の最後まで、一般人には誰にもこの勝敗は分からなかった模様である。
米株式市場は上昇 クリントン氏優勢で 2016.11.9 07:44 産経ニュース 【ワシントン支局】米大統領選の主要メディアによる世論調査で、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が優勢を維持しているとの情勢判断を受けて、8日のニューヨーク株式市場は、ダウ工業株30種平均は0・4%上昇するなど、主要指標が値上がりして終えた。 ロイター通信によると、幅広い銘柄で構成するSP500種株価指数は0・38%の上昇。ハイテク株主体のナスダック総合指数も0・53%上がった。 米連邦捜査局(FBI)が10月28日、クリントン氏の私用メール問題の再捜査を開始したことが明らかになって以降、米株式市場は一時、下落基調が続いていた。 |
私は朝の8時からリアルタイム選挙速報で、選挙の動向を見守っていたが、開票中でさえ途中まで、全くどちらが勝利するのか分からず、コメンテーターや評論家は様々に憶測を交えて意見を述べていた。
そしてドナルドトランプに勝利の見込みが出てきたのはドナルドトランプが選挙人を200人以上獲得してからである。
選挙人が短期間で増加していくトランプに対して、ヒラリークリントンの選挙人獲得数は思うほど伸びない。
ヒラリー陣営に焦りが出ている一方、トランプ陣営は熱狂して沸き立っていた。
ドナルド・トランプの勝利確率が80%に到達し、93%に到達した時点で、私は用事があって出かけた。
米国民がドナルドトランプを選択した歴史的瞬間だった。
ほとんどの人に開票中さえ、ヒラリーとトランプのどちらが勝利するか分からない中、それが分かっている人も少数いたのである。
ネット上でドナルド・トランプの勝利を予想していた人々についての言及がある。
(参照元:Hotキーワード情報局:今話題急上昇のトレンド情報を解説!)
問題はいつ頃、当選を予想したかである。
例えば、ジャーナリストの木村太郎氏は昨年末から「トランプ勝利」を明言していたようである。
木村太郎氏はトランプが嫌いだが、「今のアメリカは過激な発言で国民を牽引するくらいのリーダーシップが必要な状況になっている」と分析しており、アメリカの状況をよく熟知した優れた分析である。
これは時期的にも非常に早期であり素晴らしいと言える。
また映画監督のマイケル・ムーアが2016年9月27日の時点で、ドナルド・トランプが勝利したとツイートしたという。
これはかなり直近になってからである。マイケル・ムーアは米国民であり、前回のバラクオバマの選挙の時も活発に選挙協力し、アメリカの政治状況なども熟知しているため、かなり有利な立場であるが、それでも予想できたのは9月27日の時点である。
またアメリカン大学の歴史学者アラン・リヒトマン氏がドナルドトランプの勝利を予想していたというが、その分析手法は過去30年の大統領選挙のデータを駆使して共和党と民主党のどちらが勝つか予想するといった分析であり、他の識者とは観点が違うようである。これについてはよく分からない。予想したのは2016年10月のようであり、つい最近である。
(参照元:グローバル引きこもりブログ 【翻訳】 30年間大統領選の結果を的中させ続けた教授はトランプの勝利を確信する)
政治評論家で、アメリカ現代政治思想研究で有名な副島隆彦氏は2016年5月22日に「次の米大統領はトランプで決まりだ」と決めたそうである。
そして、最新刊『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社)を7月1日に発刊し、その中で、ドナルド・トランプが大統領になることを予想している。
氏が運営する学問道場のサイトにそのように書いてある。
元々副島隆彦氏は次の大統領はヒラリークリントンだと主張していたが、確かに大手メディアがヒラリーを後押しし、金融業界などが多額の講演料を支払って、ヒラリーを大統領にしようとしていた。
然し、副島隆彦氏は5月22日の時点で考えを変更したようである。
因みに私は以前、副島隆彦氏のアメリカ政治思想研究や政治経済分析本など氏の著作を何冊も読んで講演にも何度も通った程の副島隆彦ファンであったが、最近は全く読んでいなかったので、そうしたことを主張していることも知らなかったが、最新刊『トランプ大統領アメリカの真実』(日本文芸社)を見かけたのは2016年9月前後だったと思われる。
氏がドナルド・トランプが大統領になると予想しているのを知って心強く思ったが、特に今回の私の大統領選の予想には影響を与えていない。
私は最初にドナルド・トランプが大統領になると予想したのは2016年2月8日の記事『米大統領選の行方-ドナルド・トランプ旋風について-』の中でである。この段階ではトランプは勢いがあるだけで共和党の泡沫候補に近い状態で、共和党の大統領候補に選ばれるかも一般的には全く分からないタイミングであった。
この時点で、私はサンダースやヒラリー・クリントン、ドナルド・トランプのチャートを一通り見て、また他のもっと支持率の低い候補のチャートも念のため見て、この時点で、もしドナルド・トランプがヒラリー・クリントンと大統領選でぶつかるなら、ドナルド・トランプが勝利すると予想した。
そして基本的な線はこれ以降も変わっていない。
2016年3月6日の時点で『ドナルド・トランプの大統領就任とアメリカの没落』を書いたが、米国の建国図の観点からもドナルドトランプが大統領に当選するという論旨を加え、基本的には2016年10月26日の(最終確認)で行ったロジックとほぼ同じである。
但し、3月16日に共和党候補のマルコ・ルビオが共和党の大統領候補に選ばれる可能性を採用して、一旦、トランプ大統領当選の線からぶれたが、その後、再び、5月6日に訂正して、トランプが大統領に当選する予想一本に絞っている。
最初から最後まで、ヒラリークリントンが大統領になるとは一度も予想していない。
以上が私のドナルドトランプ大統領当選予想の全経過である。
2016年2月8日の時点で、ドナルド・トランプが大統領になると予想できたのは、21世紀のスーパーサイエンス、ジョーティッシュの力である。
因みにトランプ勝利を予想できた勝ち組、できなかった負け組(評論家、著名人など)
(参照元:Nikkei225オプション日記)という記事によれば、錚々たる評論家、著名人が、ヒラリー・クリントンの当選を予想していたようである。
そして、その人数も拮抗しており、この今回の米大統領選の予想がいかに難しい案件であったかが分かる。
それを特に大学教授やプロの評論家でもない私が、多少の政治思想の知識と、ジョーティシュの知識を駆使して、
ドナルド・トランプの大統領当選を2016年2月8日の時点で予想していたというのは、スーパーサイエンス・ジョーティッシュの偉大な勝利であり、手前味噌になるが、またその運用者としての私の勝利である。
ジョーティッシュは正規の学問では解くことのできない真実(リアリティ)に迫ることの出来る驚異のスーパーサイエンスである。
【ドナルド・トランプ大統領当選のポイント】
ドナルド・トランプが大統領になることを予想したポイントは何点かあったが、一つは、まず、ドナルド・トランプのチャートが強いということである。
ラージャヨーガやダナヨーガを形成しており、そして、大統領選の投票日直後からマハダシャー木星期に移行して、ラグナから見ても月から見ても機能的吉星で良い配置にある。
そして、木星をラグナとすると11室で5-11室、9-11室、5-9室のダナヨーガを形成しており、10室でバドラヨーガを形成していることである。
キャリア上の上昇をする人のチャートにおいて、10室と11室が強いことは典型的に高い地位に就任する配置である。
但し、ドナルド・トランプがマハダシャー木星期に移行することは大統領に当選しなかった後で何か事業をやるとか、大統領に挑戦したという意味での著名人として活動していくに過ぎないとも考えられ、これだけでは不安要素はあった。
私は木星期になったら、2室(スピーチ)に在住する木星によってドナルド・トランプは大統領としてアメリカの理想を語りだすと頭にストーリーを思い描いたが、それはストーリーに過ぎず、外れた時には大きく外してしまう場合もある。
もう一つは、ヒラリークリントンのチャートが弱いことである。
ヒラリークリントンは月/木星期であり、月も木星もラージャヨーガを形成していないのである。
これは非常に重大である。そして、8月12日から木星が乙女座に入室して、8室と12室にダブルトランジットが生じる。
これはヒラリークリントンに何か中断やスキャンダル、損失が生じることを意味している。
しかし、これもこれだけでは決定要因にはならない。
苦しみながら大統領に当選する場合もないとは言えないからである。
そして、もう一つはアメリカの建国図では2018年10月14日からマハダシャーラーフ期に移行することである。
アメリカ合衆国は1776年7月4日のマハダシャー火星期にフィラデルフィアで独立宣言をして建国されたが、2年後にマハダシャーラーフ期がスタートしている。
そして、イギリス軍が降伏したのは1781年である。
その間、20年程、国内が混沌として海外に目を向けられなかった時期であるが、その期間がマハダシャーラーフ期に該当している。
12室に在住して、2、11室支配の水星と接合するラーフ期である。
米国の建国図の蟹座12室に在住するラーフはこうした国内に閉じこもって国内問題に悪戦苦闘していた時期に該当している。
そして、米国はその後、ヴィムショッタリダシャーを2サイクル終えて、現在、建国した時と同じマハダシャー火星期を終わろうとしている。
つまり、これからアメリカは建国した後、イギリス軍が降伏するまでの混沌とした時代と似たような時期を経過していくのである。
蟹座は民族主義者、愛国者、保守の星座であり、国内問題に集中して海外には目を向けない共和党の伝統的な保守を表している。
従って、アメリカ合衆国をマハダシャーラーフ期に指導していくのは、ドナルド・トランプだと考えたのである。
もしヒラリー・クリントンが大統領になったら、民主党タカ派であり、ネオコンの思想に近くなるため、海外に積極的に出て行って帝国主義的な政策をとるはずなのである。
そうした米国の建国図の観点からドナルド・トランプが大統領になるのではないかというのが一つの観点としてあった。
そして、最後の決め手になったのは、ドナルド・トランプのダシャムシャ(D10)の配置である。
ドナルド・トランプのダシャムシャ(D10)で、まずマハダシャーのラーフがラグナに在住している。
ダシャムシャのラグナに在住する配置はキャリア上の上昇の配置である。
大統領選でドナルド・トランプはこの強いラーフ期にいたことがまず重要である。
そして、3、6室支配の木星がディスポジターと星座交換してニーチャバンガラージャヨーガとパラシャラの例外則が成立している。
その木星をラグナとすると、8室支配の太陽が10室で減衰して、パラシャラの例外則が成立している。
こうした配置で、ニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則などが成立している場合は、出生図だろうと分割図だろうと、
例外なく何か普通でないことが生じると考えるのは重要ではないかと考えられる。
今回、このダシャムシャ(D10)を見て、何か二重否定により普通でない形での勝利がもたらされると考えたのである。
因みに8室支配の太陽が10室で減衰している配置を考えると、本来、米国の支配者階級が決して、大統領の地位に就かせたくなかったのが、ドナルド・トランプである。
例えば、ワシントンポストは、ドナルド・トランプを大統領にしてはいけないと盛んに主張してきた。
ドナルド・トランプは太陽が減衰しているので本来は政治権力からの引立てを受けない配置をしているが、その太陽は8室の支配星(支配者)であるため、
返って、それによって支配されないことによる恩恵を得るという配置になっているということである。
従って、支配者階級からお金ももらわず、票ももらわずにほぼ全てのメディアを敵にした状態で、一般有権者の票だけで当選した。
つまり、支配者階級から恩を受けたり、何も援助されなかったことが彼を権力者の支配から自由にするのである。
そして、マハダシャー木星期の間、米国の支配者階級の人々とはこのような関係であり続けると思われる。
そのことによって、ドナルド・トランプは自分の自由に政治を行うことが出来るのである。
これが天秤座で減衰する太陽の意味ではないかと思われる。
そして、実際にマハダシャー木星期になった後で、どのような政治運営をしていくかはまた注目である。
おそらくマハダシャー木星期こそ、まさにドナルド・トランプのニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則などが発現する時期であるため、
米国の支配者階級がトランプのことを支配することが出来ないという状況になることが考えられる。
まず3、6室支配で減衰する木星期は敵が勝手に敗北していく配置である。
そして、木星から見て8室の天秤座で減衰する太陽は支配者が力を発揮できず、ドナルドトランプ自身も支配力を発揮しないハト派の平和外交を表していると考えられる。
天秤座の平和という理想が、普通でない形で、彼の政治運営に表れるのではないかと考えられる。
まもなくドナルド・トランプは11月14日からマハダシャー木星期に移行する。
それと同時にこれまで暴言を続けていたトランプはアメリカの理想や正義などについて語りだすと思われる。
全く別人のように清々しい人物になることは間違いない。
そして、今まで敵対していたメディアや共和党議員などが我先にと有効な関係を求め始めるはずである。
何故なら木星から11室の蟹座で、5-11室、9-11室、5-9室のダナヨーガが形成されているからである。
コメント