2014年のヒンドゥーニューイヤーチャート

大晦日、元旦の2日間を実家で過ごし、日頃全く見なくなったテレビを久しぶりに見たのだが、明石家さんまの『ホンマでっか!?TV』という番組がやっていたので、それを見ていた。

その番組に出演している教授陣と明石家さんま、司会の加藤アナなどが北区の神社に参拝に行くという企画だったが、皆、各々が勝手に振る舞って、全く収拾がつかない様が放送されていた。

主役である明石家さんまだけが、目立つのではなく、各々の出演者が皆、個性があり、自己主張が激しく、特に明石家さんまだけが目立っている訳でもないのである。

もうカリスマ的な指導者とか、リーダーの時代ではないのである。

最近、映画が一人の主役だけで飾るのではなく、大勢の主役級の俳優たちで、一つの大きな物語を構成するという作りが流行っている。

例えば、『エクスペンダブルズ』とか『アベンジャーズ』とかである。スターが勢ぞろいする映画である。

またツタヤなどのレンタルビデオ店でも『プリズンブレイク』とか、主役一人だけが目立つのではなく、色々な出演者たちが活躍するというドラマが最近では流行っている。


水瓶座の時代とは大衆の一人一人が個性を発揮して自己主張する時代であり、もはや一人のカリスマ的リーダーが、引っ張る時代ではない。

本来、大衆として無名で顔のない存在であった人たちが、個性的な輝かしい存在となっていきつつあるということなのだ。

それと同時にテレビに出演するタレントが特別な存在であるという時代ももう終わりであり、テレビの権威も落ちたという感じもする。

テレビに出演している人々と、テレビを見ている人々の間に大きな違いはなく、階級的違いも能力的違いもほとんどないような気がするのだ。


これはつまり、政治家や官僚、多国籍企業の経営者、金融財界人、王侯貴族といった特権階級の人間だけが、世界を動かしていくということではなく、世界の大衆も一緒になって世界を動かしていくことを意味している。

これが水瓶座の時代であり、大衆の自己主張が激しくなり、独裁者の声が大衆の声にかき消されて聞こえなくなる時代である。

アリスベイリーはそのように書いている。

独裁者は神の神聖を体現した人たちであるが、やがて独裁者の声は大衆の声にかき消されて聞こえなくなるといった意味合いのことを書いている。

魚座の時代の文明のシンボルであるキリスト教の中にマリア信仰(乙女座)が見られるように水瓶座の時代の文明にはその対向の獅子座の象意が含まれてくる。獅子座は自我の確立を表しているため、水瓶座時代の統合の中で、一人一人のメンバーは自我を強め、ますます個性を発揮していく。

それが多様性の中の統合ということであり、大衆はもはや政治家や官僚、多国籍企業の経営者、金融財界人、王侯貴族といった特権階級の人間と対等に振るまい出すことを示している。


今年に入って駅や街中を歩いていると、今年は何かこれまでと違うような感覚がある。

もう世界が小さく、人類は皆、顔見知りのよき隣人であり、全く同じ家に住んでいる仲間であるという感じがするのだ。

これから大きな文明の転換がやってくるといったそうした予兆を感じている。


2014年というのはそうした変化が起こらなければならない年なのである。

これまでの私の鑑定経験の中でも、2012年~2014年の間に人生が大きく良い方向に変化するという人が圧倒的に多かった。

従って、私はこの辺りで何か社会に大きな変化が生じると考えてきた。

 

然し、今年もまだ前半の方では、まだ色々課題が残っており、例えば、3月3日から7月21日までトランジットの土星が逆行する。

そして、土星が逆行している間は、昨年までの過去に未消化であった課題が噴出してくることが考えられる。

土星が逆行して一つ前の乙女座からアスペクトし、木星は双子座に在住しているため、双子座にダブルトランジットが生じる。

土星が逆行して乙女座に絡むことによって、乙女座の土星は東北大震災後の原発事故を起こした時の配置であるため、汚染水問題とか、衛生管理、品質管理といった乙女座の象意が現れる可能性がある。こうした乙女座の象意における責任や試練に直面することも考えられるのだ。

そして、土星が逆行から順行に転じた時にその影響力が増大することには要注意である。
また『Transit』Col A.K Gour著には、トランジットの惑星と結果を生み出す度数について以下のように言及されている。
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Mantreshwara goes on to state that Mars adn the Sun give their results in their passage through the initial 10°of a house.
Jupiter and Venus are effective in their transit between 10°and 20°in a house. Moon and Saturn are result giving during the last
10° of a house. Rahu and Mercury are effective throughtout the 30°passage through the house.
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この記述によれば、土星は最後の10°で効果を発揮するということである。

現在、土星は天秤座の26°付近におり、既に結果を発揮する時期に入っているが、土星は蠍座に抜ける直前の29°付近で逆行して、26°付近まで戻り、再び順行に転じて11月3日に蠍座に抜けていく。

私は以前に惑星は一度、逆行して再度、順行する時の方が、一度、やり残していたことをやり遂げた上で新たに歩みだすかのようであり、実際、その逆行から順行に転じた時、強い力を発揮するということを確認した。

従って、土星が逆行から再び、順行に転じる2014年7月21日~11月3日までの間が土星が天秤座における結果を残すタイミングである。

つまり、2014年の夏から秋ぐらいにかけて本格的に2014年の文明の転換期のクライマックスが確認できるということである。

それまでの間はいろいろ難しい問題も山積みしている。


例えば、木星が7月19日から蟹座に移動するのであるが、天秤座をトランジットする土星と蟹座に入室した木星とで、蟹座にダブルトランジットが生じる。
この蟹座へのダブルトランジットは全体主義をもたらす危険な配置でもある。そのことは『蟹座と全体主義』の中で詳しく解説している。

最近、特定秘密保護法が可決したが、ねじれ国会を解消した安倍政権はこの蟹座へのダブルトランジットの時期に憲法改正を積極的に仕掛けていく可能性がある。

蟹座へのダブルトランジットは、それくらい右翼政権が強くなる時期である。

中国の建国図で2014年5月7日まで土星/火星期が続くため、中国が尖閣上空を勝手に防空圏域に設定したり、尖閣諸島に向けてかなり強引な政策を展開してきているのは、アンタル火星期だからであると言える。

天秤座における土星の影響が強まり、土星の蟹座へのアスペクトの力が強くなるに従って、こうした中国の攻勢も激しくなり、それに連動して安倍政権もますます、右傾化していく可能性がある。


この全体主義の台頭、右傾化傾向が、民族主義、ナショナリズムを活気づけるため、2010年~2012年(2013年、2014年現在継続中)にかけて展開されたアラブの春や、2011年9月のウォール街占拠運動などの一連の政治的経済的民主化運動が、民族主義、ナショナリズムといった蟹座的価値観と混在した形で、展開される可能性がある。

本来、これらの民主化運動は水瓶座の時代への行進であるが、蟹座というのは民族主義やナショナリズムといった少し視野が狭い部分も出てくるため、この辺りで、この現在の文明の閉塞感や大衆の不満や怒り、蓄積されたエネルギーを右も左も関係なく、吸収して、文明の転換へと導いていく大きなテーマが必要になってくる。

そして、その後、土星は蠍座に移動して、今度は蟹座の木星との間で蠍座と山羊座にダブルトランジットを形成する。

一つ気づいたことは、アラブの春が勃発したのは2010年の終わりで、それが起こった中心的な期間は2011年だが、その間、木星は魚座をトランジットし、土星は乙女座をトランジットして、蠍座にダブルトランジットが形成されていた。


蠍座とは水瓶座からみた10室で、水瓶座の行為のハウスである。

従って、蠍座は水瓶座の価値観への転換のために仕事をする星座である。

土星が天秤座の最後の10°の度数内で、逆行したり、順行したりして、次に蠍座に移動して、蠍座にダブルトランジットが形成される時に水瓶座の時代への大きな動きが起こるという風にも解釈できる。

h_chart_2014

2014年の日本のヒンドゥーニューイヤーチャートは、非常によいチャートである。
ラグナロードの土星が9室に在住し、5室に木星が在住して、5室支配の水星はラグナに在住している。

水星、木星、土星が1、5、9室に在住しており、一方で、10室支配の火星は8室に在住している。

おそらく国家運営(政治)は行き詰まりを迎えるものの、国民、大衆の精神的目覚めや学びというものは、着々と進行していくことを示しているように思える。

1、5、9室が強調され、アルタハウスを損なっているこうした配置を見ると、経済や政治はうまく行かなくても大衆は学び、意識が変化していくことを示しているように思えるのである。

 


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