日本再興のシナリオ



先日、大日本帝国憲法公布時のチャートや、日本のサンフランシスコ条約の日本のマンデン図から、今後の日本について考察した。


大日本帝国憲法公布時のチャートがよく機能していることには驚いたが、戦後のマンデン図もよく機能していることは確かである。


何度か、繰り返してみているが、再度、復習の為に見てみたいと思う。



土星期

例えば、1986年12月からマハダシャー土星期に入っているが、その土星期とは、バブル経済の崩壊と、失われた20、30年、利益を確保するためのリストラや固定費圧縮などの企業努力などを表わしている。


10室に在住する2、3室支配の土星とは、2室が国家財政、国家の収入を表わしており、3室はメディア、情報通信、交通(道路、鉄道)などのインフラ関係を表わしている。





そうした2、3室支配の土星が10室に在住する配置は、日本の労働者が長時間労働、サービス残業などを通じて、日本の国家の利益を確保してきたことを意味すると考えられる。


但し、日本が戦後、テレビなどの電化製品や自動車を海外に売りまくって製造業で躍進したのは、土星が乙女座に在住し、金星や水星などがアスペクトして強い為である。


水星は定座にアスペクトして強い為、やはり土の星座である乙女座は非常に強いと言うことが出来る。


乙女座は品質管理などに優れた星座であり、その為、日本の製品は高い品質を誇り、不良品発生率なども低い。


水星は減衰しているが、魚座(水の星座:サービス)で、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。


製造工程における正確さ(乙女座)と、サービス(魚座)が行き届いていることを表わしている。




ナヴァムシャの土星

この土星期は、ナヴァムシャでは8、9室支配で12室に在住し、ケートゥ(12室の表示体)とコンジャンクトし、2室支配の月と相互アスペクトしている。





この配置が、失われた20年、30年を表わす配置である。


この土星期の間、日本の労働者の給与水準は下がり続けている。


2室(財政)の支配星が、8室(挫折)支配の土星やラーフ/ケートゥ軸と絡んでおり、負債や奮闘の6室で減衰しているので、日本の長期的な経済的低迷を物語っている。



日本の製造業を守るために日銀が円を大量に売って円安にする為、円は安くなり、日本人は円高のメリットを全く享受していない。


その間、外国人投資家たちが円資金を安く仕入れて、日本株を買いまくって(円キャリートレード)、利益を海外に持ち帰ってしまう。


その為、日本は海外に製品を沢山売って外貨を獲得したにも関わらず、常に貧しいのである。


ナヴァムシャにおいて8室の支配星は海外との貿易などで得る収益を表わしているが、その8室の支配星が12室に在住しているので、その売り上げが直ぐに失われてしまうという配置である。


それは例えば、貿易不均衡を指摘されて、アメリカからいらない製品(半導体や戦闘機など)を買わされたりとか、上述した円安誘導などで、被った不利益である。



その土星期の前は、木星期であったが、木星は1、4室支配で、9室支配の太陽と5室でコンジャンクトし、5、12室支配の火星と相互アスペクトして、1-5、1-9、4-5、4-9のラージャヨーガを5-11室の軸で形成している。


この木星期は、敗戦後の奇跡の経済的復興と、高度経済成長などを表わしている。


この頃の日本経済は、護送船団方式、軍国主義的経済で、日本が通産省の指導下で、国家を挙げて、日本企業の発展を後押しした時期である。


牡羊座の木星や太陽は、天皇や宗教家、政治家などの日本の指導者層を表わしており、これらの指導者層に力があったことを表わしている。


日本の大学や研究機関の優れた基礎研究により科学技術が発展した時期で、文化的発展にも目覚ましいものがあった。





ジャパンアズNo.1に導き、GNPも一時的に米国を抜いて世界1位になり、ロックフェラーセンタービルの買収を行なうまでになった。


然し、日本は経済的に躍進した木星期に海外不動産を買い漁ったり、美術品を購入したりなど無駄な投資を行なって、その資産を浪費している。


何故、それが起こったかと言えば、木星から見て、3、6室支配の水星と2、7室支配の金星が12室に在住しているからではないかと思われる。


そして、10、11室支配の土星がこれらの水星、金星と相互アスペクトしている。


この12室で高揚している金星が、巨額の無駄な投資と引き換えに得た海外資産を表わしている。


その贅沢な資金を研究開発にまわしたり、教育に使うなど有効に活用出来なかったのは、非常に残念であるが、牡羊座は、思慮深くなく、非常に軽率で、考えなしに行動する所があり、それで、日本の指導者層は、GNP世界No.1になって、長期的展望を持たずに浮かれ騒いだと言えるかもしれない。


土星が6室に在住しているので、この頃でさえ、日本の指導者層は、従業員をこき使って十分に還元したとは言えない状況であったと考えられる。


このような浮かれ騒ぎの後で、バブルの崩壊がやってきたのである。




水星期


失われた20年、30年の土星期が終わって、2005年12月頃から水星期になると、日本には水害が頻発し、2011年3月11日に津波による原発事故も起こっている。


これが日本の国土に致命的なダメージを与えたことは、その後の困難を極める除染作業などからも明らかである。


この原発の原子炉というものは、コンピューターサイエンスの分野の進んだテクノロジーなどではなく、ボイラーとか造船技術、大規模プラントなど製造業の知識を生かしたものであり、明らかに乙女座の土星で表されている。


そして、その土星が魚座(水の星座)で、減衰する水星と高揚する金星にアスペクトして傷つけており、それは津波による水害でもあり、日本の美しい自然環境(金星)の破壊でもあったのである。





ナヴァムシャの水星


水星期は、ナヴァムシャでは、1、4室支配で7室に在住し、7、10室支配の木星と星座交換している。





2000年代初めの平成不況を抜け出した後は、日本は好業績を挙げており、日本の企業は、内部留保を抱えているといったことをよく聞くが、労働者の賃金には全く反映されていない。


このナヴァムシャにおける水星と木星のラージャヨーガは、そうしたことと関係しているかもしれない。





現在(水星/土星期)


2020年4月から水星/土星期に移行しているが、最近、日本の厳しい現状について指摘する論客も多い。



日本の厳しい現状については、堤未果氏の『日本が売られる』(幻冬舎新書)に詳しいと思われるが、最近、小浜逸郎氏の『まだMMT理論を知らない貧困大国日本 新しい『学問のすゝめ』』などを読んだ。





日本の貧困化、科学技術の衰弱、国防の脆弱さ(領土侵略に対して無力)、情報戦における敗北、少子高齢化、若者の生活不安定、インテリの思考停止、政治家、官僚、財界人の劣化、安倍政権の失政など、問題は数限りなくある。



読んでいるだけで、怒りが込み上げてくるような内容である。



但し、種子法廃止や水道民営化については、都道府県が抵抗の動きを示しており、条例で禁止する動きが出てきているようであり、これには希望の光が見える。



地元の草の根の市民レベルの生活に関わりの深い、議員たちが、市民の声を拾い上げて、グローバル企業の横暴と、腐敗した中央政府の官僚に抵抗をし始めている。



日本の中央政府の高級官僚は、皆、米国のグローバル企業と癒着して、自分の利益と保身のために日本人の為にならない法案を通そうとする。



だからより市民に近い地方行政や議会の方が、市民の声が届きやすい。そこがグローバル企業と戦う主戦場である。



日本人が最後の究極の所で、底力を見せ、ベトナム戦争やイラク戦争で米軍が撤退したように本土決戦で、グローバル企業を追い出すのだ。



現在、新型コロナウィルスなどで追い打ちもかけられて世界的にそうだが、日本経済なども悲観的な状況になっている。



これは、水星/土星期で、アンタルダシャーが土星期だからである。



マハダシャーロードの水星は、土星の影響を受けており、マハダシャーとアンタルダシャーが絡んでいる為、現在、土星の否定的な影響が優勢になっている。



日本でも新型コロナウィルスの為の給付金などを中々出そうとせず、また額も少額なのは、日本の指導者層を表わす太陽から見て、土星が6室に在住しているからではないかと思われる。



日本の指導者層が、国民を奴隷のように扱うのは、土星が太陽から見て、6室に在住しているからである。



6室の土星は、暴力を表わす為、日本の労働者(国民)の所得をぎりぎりの最低限のレベルにしても平然としているのはその為である。





8室支配で7室に在住する月は安倍晋三の表示体である




因みに安倍晋三のチャートを見ると、蟹座ラグナでラグナロードの月が12室の双子座に在住している。



この配置は日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の資金を株式市場に投入して、日本株を買い支えていることに現れている。



その為、外国人投資家が日本株を購入して、値上がりしたキャピタルゲインを海外に持ち去ってしまう。



双子座は、ウォール街の金融資本家を表わしており、アメリカの支配者階級を表わしている為、その言いなりになって日本の国富を海外にばら撒く配置である。



あるいは、双子座は、フリーメーソンを表わす星座であり、世界政府を作ろうとしている勢力と言ってもいいかもしれない。



この安倍晋三のチャートは、そうした勢力の為に仕事を行なう配置である。



ヨーガカラカの5、10室支配の火星がラグナロードの月と6-12室の軸で、相互アスペクトする配置とはそのような配置である。



国際社会で、いくら頑張ったとしても、どこか空回りし、日本の損失に繋がっていくという、そんな配置である。







何故なら、日本のマンデン図を見ると、8室支配の月が外交の7室に在住して、ラグナにアスペクトしている。



これは安倍政権で、日本が国際社会において、外交において行き詰まることを表わしている。



あるいは、外交において、ウォール街の金融資本家の言いなり状態になることを意味している。



あるいは外交関係における外国の支配を表わしている。



この月は、8室支配で7室に在住し、土星のアスペクトを受けている為、非常に7室を激しく傷つけており、外国の言いなりになることを表わしている。



サンフランシスコ平和条約では、日本が明確に独立国として規定されていなかったり、米国とは日米安全保障条約や日米地位協定などで、全く対等ではないことの中にも表れている。



ある意味、この配置が、種子法廃止や水道民営化が、安倍政権において為されたことの意味である。



これらの法律が、通ること自体が理解がし難いが、モンサント社やべクテル社の利益の為のものでしかない。





ケートゥ期


このように日本の国難の最終局面の段階で、まもなく安倍晋三も舞台から退場していく。



因みに安倍晋三は、2018年8月26日、訪問先の鹿児島県で、党総裁選への立候補を正式に表明した際に「しっかり薩摩藩、長州藩で力を合わせて新たな時代を切り開いていきたい」と発言している。



明治維新で、「薩長同盟」が近代日本を打ち立てたことを意識した発言である。



明治維新は、フリーメーソンの武器商人トーマス・グラバーの支援の下に薩長が同盟して、江戸幕府を打倒したクーデターであり、フランス革命のような市民革命ではない。



その時に孝明天皇とその息子睦仁親王を暗殺し、南朝の大室寅之祐を明治天皇にすり替えて、傀儡として、政府を乗っ取ったのである。



日本の国民にはそのことは秘密にされている。



そのようにフリーメーソンの手先として暗躍した幕末維新の末裔が、再び、日本の国富をこれらの勢力にばら撒いているのである。





この安倍晋三のチャートと、日本のマンデン図のつながりを見ると、日本が安倍政権で、深い挫折と行き詰まりを体験したことがよく理解出来る。



安倍晋三は、この明治維新の薩長の末裔の最後の大物であり、この後には全く人物は控えていない。




ケートゥは、ナヴァムシャでは、土星と共に12室に在住し、経済的な苦境は続いていくはずである。



然し、ケートゥのディスポジターの太陽が牡羊座のバラニーで高揚し、ナヴァムシャでも獅子座で定座に在住している。月から見ると10室に在住している。



ケートゥは9室に在住しており、9室は精神性、宗教性のハウスである。



ケートゥが獅子座に在住しており、ディスポジターの太陽も獅子座に在住している為、何か獅子座ラグナや、獅子座の強い精神的指導者が出て来るかもしれない。



ケートゥは変容の惑星であり、通常の人のチャートにおいては、マハダシャーケートゥ期に深い精神的変容を経験するのである。



牡羊座の太陽、そして、獅子座の太陽は、民族指導者が出て来るという意味である。



牡羊座は、蟹座から見た10室目の行為のハウスであり、それは、国家主義、愛国民族主義的なスタンスの指導者が新たに登場することを意味している。



この太陽は、決して、グローバル企業には屈しない勢力である。



何故なら、マハダシャー木星期もそのような時期だったからである。



マハダシャー木星期は、田中角栄が首相となり、日本列島改造論などを打ち出した時期である。



従って、ケートゥ期の日本は、プライドと自信を取り戻すと思われる。



ケートゥ期は、日本国民が目覚める時期である。



ケートゥは9室に在住し、1、4室支配の木星もアスペクトしており、ケートゥのディスポジターの太陽も木星とコンジャンクトしている。



安倍政権による迷妄がまもなく終わり、日本が変わる時期に差し掛かっている。



次のケートゥ期の7年が、日本再興のための7年である。



この7年に日本国民全てにその役割が求められる。




因みに大日本帝国憲法公布時のチャートも念のため、もう一度見るが、現在、ラーフ期である。





ラーフのディスポジターである水星が12室で6室支配の太陽とコンジャンクトしている為、戦後の焼け野原から復興した時と同じように考えればいいかもしれない。



このラーフ期があと8年ぐらい続くため、それは戦後のマンデン図のケートゥ期にぴったりと一致する。



そして、ラーフ期が終わると2028年9月からマハダシャー木星期に移行していくのである。



マハダシャー木星期は、日本が満州やアメリカ西海岸などに移住した時期であり、海外に拡大した時期である。



そして戦争なども起こした時期であるが、まず日本はこの木星期には自らの意志で行動したのである。



10室には自由意志という象意があり、個人のチャートでは、10室で行なわれる行為には、選択の自由があるのである。



従って、この時期に上手く行けば日本は独立を取り戻すと考えられる。




もしそうだとすれば、その前の残りのラーフ期、そして、日本の戦後のマンデン図のケートゥ期は、欧米のグローバリゼーションに屈しない愛国民族主義が育っていなければならないのである。




その為の7~8年間である。




戦後のマンデン図では、ダシャムシャを見るとケートゥは8室に7室支配の太陽と共に在住している。







従って、8室に在住するケートゥの配置は国家の行為の挫折、すなわち国家を代表する政治家や指導的人物の辞任、失脚などを表わしている可能性があるが、国家の行為が失敗したとしても、それが次の展開をもたらすと考えられる。




極度の貧困状態に陥った国家は、強い指導者を求めて、ファシズムや愛国民族主義に走っていくのである。




日本の戦争加害者としての償いの時期は終わり、今や日本は被害者に成り果てた。




これから日本再興の作戦がスタートする。




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