元セブン会長・鈴木敏文の真実

手元に2冊の本がある。

一冊は、『挑戦 我がロマン 私の履歴書』 日経ビジネス人文庫 鈴木敏文著で、もう一冊は、『セブン-イレブン 鈴木敏文帝国崩壊の深層』 (株)金曜日 渡辺仁著である。

前者は、セブンイレブンの創業者、株式会社セブン&アイ・ホールディングス代表取締役会長(元)の鈴木敏文のこれまでの歩みを自画自賛した自叙伝である。

もう一方は、ジャーナリスト渡辺仁氏によるセブンイレブンの違法な経営実態を暴く告発の著である。

この全く視点の違う2つの情報源ではあるが、これらを検討することによって、鈴木敏文の出生図のラグナを解明することが出来た。

鈴木敏文のラグナは牡羊座のバラニー第2パーダである。

詳しくは有名人チャート検証『鈴木敏文』をご覧頂きたい。

先日、鈴木敏文が4月7日、緊急会見により、自らの退任を発表して、このことに私は興味を覚え、鈴木敏文の出生図のラグナを検討した。

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wikipediaの情報を元に検証を進めたが、鈴木敏文の発言内容や業界NO.1を目指す姿勢、物事に最初に取り組む先駆者的な行動から牡羊座ラグナではないかと直感的に思ったのである。

そして、更に不穏な退任をしたこと、またワンマン独裁者であったとの記述など、他の取締役の反対を押し切って、セブンイレブンの1号店をオープンさせたことなど、異端的で強引な手法などからナクシャトラは、バラニーではないかと思われた。

然し、その段階では、まだ牡羊座バラニーであることに確信は持てなかったが、上記の2つの書を読んで、私は鈴木敏文が間違いなく牡羊座バラニーであることを確信した。

まず『セブンイレブン 鈴木敏文帝崩壊の深層』を読むと、セブンイレブンのフランチャイズ契約がいかに恐ろしい奴隷契約であるかが分かってくる。

以下、加盟店の利益率についての具体例が記された部分を本文より引用する。

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セブン本部の利益率31% 加盟店はわずか1.5%

「(略)セブン本部の異常な高利益率に対して、加盟店はどうなのか。
吉田友子の店は東京・飯田橋のオフィス街にあり、立地は良かった。日販約63万円、年商は2億2900万円にも達した。
だが、前記した「累進チャージ」という仕組みのため、夫妻2人の手取り分は年間350万円ほど。年中無休、夜中も身体を壊すほど働いても、1人の年収はわずか175万円。利益率にすると1.5%だ。月500万円の粗利益があってもセブン本部が375万円を取り、加盟店には125万円しか入ってこない。この中から家賃、消費税、法人税、バイト料、広告費などを差し引くと、加盟店の利益率は1%前後にしかならない。
「時給換算だと200円とか300円です。店は赤字ではないんですが、とにかく夜勤のバイトが全然集まらず、時給1000円出したら赤字で、850円だと人が来ない。夜勤の派遣会社を使うと1500円にもなる。結局、外国人ばかりになり、彼らに夜勤を任せられなくて、労働基準法違反とわかっていても夜中一人態勢でやっていたんですよ。何だろうこの地獄は・・・と思いましたね」

(『セブンイレブン 鈴木敏文帝崩壊の深層』P.93~94 より引用抜粋)
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例えば、『自分で采配をふれる一国一城の主』になれると錯覚して加盟店契約をすると、休暇を取ることもできず24時間年中無休で奴隷のように働かされるのである。

また脱サラ向けの累進チャージ(セブン本部の取る指導料)があり、粗利益が増えると率も上昇し、250万円以下の粗利で56%、250~400万円で66%、400~550万円で71%、550万円超すと76%。

例えば550万円では本部が418万円、店が132万円。店はこの中から人件費や税金も払わなければならないという。

またロスチャージ会計と言って、売れ残ってゴミとして捨てる商品も加盟店のオーナー側が原価を負担し、チャージ(指導料)から取られるという。

従って、セブン本部は加盟店に沢山仕入させて、後は売れようが売れまいがどうでもいいのだという。

加盟店の仕入れの在庫の量が少ないと、沢山仕入れるように指導が入り、500万~700万円の在庫を抱えさせ、仕入れないと契約を打ち切るといったことも為されているようである。

また売り上げがよい加盟店があると、その近くに新店を出して(ドミナント)、加盟店の売り上げを減額させ、逆らうと契約を解除するといって脅すようである。

セブンイレブンの店舗に入ると、沢山の商品が並んでいるが、あれらの商品が売れようが売れまいが、セブンイレブン側としてはどうでもよく、加盟店が商品を仕入れた時点で、売上げになるようである。

そして、店の売り上げの粗利に対してセブン本部の指導料がチャージされるため、品物の見切り販売も禁止しているようである。

見切り販売して粗利が小さくなるよりも廃棄処分させて、加盟店側の原価負担にした方が利益が出るからである。

また元自衛隊員のインテリジェンスのプロを沢山雇用して、加盟店監視の裏仕事をさせ、1日でも売り上げの送金をしない加盟店があると、厳罰に処して監視するといった実態が暴かれている。

鈴木敏文の直属にそのような特殊部隊があるようである。

そうした監視によって精神的に病んでいくオーナーが続出し、自殺者も大勢出ているようである。

鈴木敏文の経営について、簡単にwikipediaなどで調べただけではその実態は見えてこないため、私も鈴木敏文は、コンビニ業態のパイオニアで、優れた経営者であると思ってきた。

然し、コンビニ業界で独り勝ちの驚異的な売り上げを上げている背景には、このようなカラクリがあったと言える。

セブンイレブンなどに入ると、商品の定価が通常のスーパーなどで売られている定価より異常に高いのを目にするが、仕入れの原価からして、スーパーの定価よりも高いようである。

つまり、セブン本部は仕入れ原価に上乗せして、その部分でも利益を上げていたということである。
そのようにして、加盟店にはほとんど儲けさせずに売り上げのほとんどを送金させて、送金しないオーナーには以後は自衛隊上がりの恐ろしい監視員を送り込んで、レジから強引にお金を取っていく。

また全国的に加盟店を管理する組織編成が、自衛隊の組織編成に酷似しており、軍隊方式によって管理されているという。

以上、『セブンイレブン 鈴木敏文帝崩壊の深層』を読むと、加盟店支配の構図が浮かび上がってくる。

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利権屋がうごめき紛争絶えない鈴木商法

これらセブン紛争には、フランチャイズの怪しさを嗅ぎつけた和解ブローカーやフランチャイズゴロ、右翼などの利権屋がうごめいている。
創業者が辞任した総会屋事件(92年)、2001年からの脱サラオーナーの集団訴訟、アイワイバンク設立認可政界工作疑惑(02年)、右翼系企業への店舗・駐車場警備委託事件(05年)、公正取引委員会によるセブン本部摘発(09年)、イトーヨーカ堂所得隠し事件(14年)、加盟店主への不当労働行為(同)と鈴木会長がトップになってから黒い噂と紛争が絶えない。何も知らない脱サラ夫婦を「一国一城の主」と偽り持ち上げ、年中無休・24時間労働を強いて高額なチャージ(指導料)をとる一方、わが身を護るために元陸将や元警視総監、「特殊部隊」を配置する。政治家も味方につけ、メディアは広告料で黙らせる。これがコンビニの雄の加盟店支配の実態であろう。
半世紀を経たフランチャイズ業界を法律で規制しようとする声も今後高まるだろう。実質的な労働者であるオーナーたちを犠牲にして利益を上げるセブン商法はブラック企業以外の何ものでもなく、人を不幸にして「セブン-イレブンいい気分」でいられる商法は必ず破綻しよう。

(『セブンイレブン 鈴木敏文帝崩壊の深層』P.47より引用抜粋)
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このような経営を行っていることは、鈴木敏文が明らかに牡羊座バラニーであることの証拠である。

鈴木敏文の『挑戦 我がロマン 私の履歴書』によれば、学生時代に自治会書記長を務めて、学生運動を経験し、最初に入社した東販でも労働組合の書記長を務めていたそうである。

労働組合のリーダーになるのは、体制側に反逆する牡羊座バラニーの特徴である。

然し、牡羊座バラニーが一旦、体制側を乗っ取り、占拠すると、今度は、ヒトラーのように独裁者になるので要注意である。

労働者の権利を守るなどといったことからは程遠い独裁者に変貌するのである。

つまり、労働組合のリーダーが、労働者たちの上に君臨して、労働者たちを支配し、その上で、自らはジェット旅客機などを乗り回して、大企業のCEO並みの待遇を享受するということが時々起るようであるが、そうした状況は、牡羊座バラニーが作りだしているかもしれない。

また鈴木敏文が元自衛隊員を幹部として採用して加盟店の反乱を監視し、抑え込む組織作りを行ったようであるが、それは、牡羊座ラグナでラグナロードの火星が5室のプールヴァパールグニーに在住しているからである。

バラニー、プールヴァパールグニー、プールヴァアシャダーはインテリジェンス(諜報)のプロである。

従って、自分の部下や腹心として、そのような軍人上がりの人物たち(獅子座の火星)を採用したということである。
例えば、同じ牡羊座バラニーと思われる織田信長なども支配と統治がそのパーソナリティーの基本的特徴である

そして、逆らうものには、徹底した残酷な制裁を科している。
また牡羊座ラグナと思われるアレキサンダーも裏切った部下には恐ろしい制裁を科している。

今回、鈴木敏文が自分を辞任に追い込んだ裏切り者たちに対して、怒りをストレートに表現しており、こうした性格からも牡羊座バラニーであることが窺い知れる。

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直撃!鈴木敏文「裏切り者たちに告ぐ」〜「アイツだけは許せない」という怒り
016年04月27日(水) 週刊現代

あまりに急だった日本を代表するカリスマ経営者の退任劇。話題を呼んだ会見から数日後、本誌記者は渦中の会長宅を訪ねた。その口から洩れた言葉には、「謀略」「面従腹背」への怒りが溢れていた。

「嘘が一番、許せない」

100坪以上はある邸宅が立ち並ぶ都内屈指の高級住宅地には人通りもなく、ひっそりと静まり返っていた。4月12日19時。本誌記者が鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス会長の自宅のインターホンを鳴らすと鈴木氏の妻と思われる女性が応答したが、同氏と話したい旨を述べると、すぐに本人が出た。

—週刊現代の記者です。インタビューのお願いに上がりました。

「なんですか。ああ、おたくの雑誌はね、こないだ書いた記事は、まったくデタラメが書いてあるからさ、取材は受けられないよ。ぜんぜんデタラメ書いてるんだもん」

硬い声色で、すぐにインターホンは切れてしまうが、再度鳴らすと、また本人が対応した。

「あのね、デタラメ書いてあるものはしょうがないでしょう。その、要するに、言ってもいないことを言ったなんて書いているし、こっちが迷惑するんですよ」

—お叱りの言葉も含めて、きちんと話を聞かせてもらえないでしょうか。

「じゃあ一言だけ、いま出て行って話をするよ」

インターホンが切れて1分ほどして、ワイシャツにグレーのスラックス、えんじ色のカーディガンを羽織った鈴木氏本人が出てきた。外は風が冷たく、少し寒そうな様子だった。

「あのね、要するに、息子(鈴木康弘取締役執行役員)が社長になるなんていうのは、まるっきり嘘で、誰もそんなこと言ってない。まるきりそんなことはありえないし。

僕はね、今までいろんなところから、おたく(講談社)からも本を出しているし色々やっているけれども、一番、そういう嘘とかなにかっていうことは、僕の人生観では許さないの。だから、今回の問題だって、スパッと引いたわけ。そういうことだから」

終始、落ち着いた口調で感情的な話し方ではないが、息子に関する話をするときは、表情も声も強張ったように感じられた。

後述するが、息子の康弘氏はセブン&アイのネット事業を担当している。実績がほとんどない中で、昨年5月にセブン&アイの取締役執行役員に出世したため、「親の七光りだ。会長は息子を社長の座に就けたがっているのではないか」という疑念が社内に渦巻いていた。

「残ってくれと言われている」

鈴木氏の話は今年1月に、就任後わずか1年半で辞任した戸井和久イトーヨーカ堂社長のことに及んだ。

「ヨーカ堂の社長が辞めたときのことだってね、『辞表を叩きつけた』だとかなんとか……。なんでそういう嘘を書くのかね(編集部註:本誌1月30日号の記事「鈴木敏文会長に叱られてイトーヨーカ堂社長が『逆ギレ辞表』を叩きつけるまで」)。

嘘は嫌なのよ。本当のことを書かれるのならいいけれども。雑誌を売るためにね。ご存知だと思うけど僕はトーハンの役員もやっているんだよ。自分でも編集の仕事をしたけれどね、ああいう売らんがためのことを平気で書かれたらね。大変迷惑だよね」

言うまでもなく本誌は、慎重な取材に基づいた記事を掲載している。イトーヨーカ堂の業績を上向かせることができなかった戸井氏のことを、本誌が「生え抜きのエースだった」と持ち上げたり、鈴木会長に批判的な内部の声を紹介したことが、鈴木氏の怒りを誘ったのかもしれない。

—(鈴木氏の)お話を偽りなく記事にしたいので、インタビューに応じてもらえませんか?

「いや、いま申し上げた通りだから、それで充分だと思うんですよ。僕は嘘が嫌いだし。それからなにか謀略的なこと、そういうことは僕の人生には、そういう『ページ』がないの」

—しかし、どうして辞めてしまわれるのか? 辞める理由に納得していない人も多いと思います。

「なぜって、要するにね、実際には僕がしていないことをしていると、そういうことを社内で言ったりするのもいるし。そういうことは、僕は絶対嫌なの。そんなことまでしてね、仕事をしたくない。

ただ、いま困っていることはたくさんあるの。FC(フランチャイズ・チェーン)のオーナーの皆さん方からね、なんでもいいから残ってくれとか。社員からもものすごい、やはりそういうあれ(声)があるんでね。それがただ困っているだけでね。それ以外は、自分では今は非常にすっきりした気持ち。そういうことですから」

当初はやや硬めだった表情も、自身の引き際に関しての話題になると和らぎ、穏やかなものになっていく。

部下に厳しすぎたがゆえに

—(7日の)会見では辞めることは「今日決めた」とおっしゃっていましたが、そんなに潔く辞められるものですか?

「そうそう、そうだよ。『あなたを支持します』とかなんとか言っていてね、駆け引きでやっているのもいるし。そういうのは嫌いなのよ」

—社内で、表では鈴木会長にいい顔をしているが、裏では別のことをしている人間がいたということですか。

「そうそう。そういうことは絶対にね、許さない。自分の持って生まれた性格だから。本当のこと以外は、嘘は絶対に許せない性格だから。すいません。それじゃあ。今後は自宅で取材は受けないことにしますから」

そう語りながら、門扉を閉めて、玄関の中に去って行った。終始「嘘は嫌い」とくり返しているように、率直で飾らない言葉で語った鈴木氏。「絶対に許さない」と語る声には一際力がこもっていた。

このような率直な物言いは鈴木氏の飾らない性格の表れであるが、社内の会議や朝礼ではときに激しい叱責にもなり、現場の社員たちは延々と続くお説教に辟易することもあったという。

「とりわけ定期的に開かれるイトーヨーカ堂の業務改革会議のときには、不満をぶちまける鈴木氏の独壇場になった」(イトーヨーカ堂の社員)

本誌は、今年1月に行われた業革会議の速記録を入手した。一部引用してみよう。
鈴木会長 全部売れない時代の中で、抜け出せば売れるんです。やればできる。売り上げが落ちることがおかしい。ヨーカドーは、落ちっぱなしじゃないか。どういうことか。言っていることを全然実行していない。

商品部に僕は(こういう商品を開発しろと)言ったことも指示したこともない。そんなこと僕の仕事ではない。君たち自身がどう実行するか。(系列店の)セブンイレブンSSも進歩がない。いまだに過去のデパートのやり方にとらわれている。でもヨーカ堂はもっとひどい。(中略)担当商圏のことを本当にわかっているのか? 机で数字をいじっているだけじゃないのか?

婦人服担当 申し訳ありません。過去のDB(データベース・マーケティング)のやり方を全部否定し、やっていきます。

鈴木会長 根拠がない同士で「これだけやったらどうだ?」って言いあっているだけ。全部失敗、やったことが。成功しているようなことを言っているが、数字をみると全部失敗、そうだろう?

売り上げ改善のための叱咤激励といえばそれまでだが、このような激しいダメ出しを社員に出し続ける一方で、業績を上げたとは言い難い息子の康弘氏が引き立てられることに不満を抱く社員も多かったという。セブンイレブン社員の声。

「康弘氏が担当しているインターネット事業は赤字続きです。3年ほど前、康弘氏の鶴の一声で埼玉県の久喜に大きな物流倉庫を構えたのですが、成長の見通しが甘すぎたため、注文もなくガラガラの状態です。

康弘氏が社長を務めていたセブン・ネットショッピングは赤字続きでしたが、倉庫の建設費や維持費が足を引っ張ったこともあって’14年にセブン&アイ・ネットメディアに吸収されてしまった。

傍から見たら赤字を垂れ流し続ける息子の事業を親父が引き取った、というふうにしか見えませんよ。社内ではこの倉庫にかかった数十億のカネは『子ども手当』と呼ばれています」

鈴木会長は稀代のカリスマ経営者として、日本の小売業界を引っ張ってきた。そのビジネスマンとしての才覚と先見の明は、誰もが認めるところである。

それほどの経営者であっても、自らの息子には厳しくなりきれない—これは人間の性なのかもしれない。例えば、以下のような不満の声は、鈴木会長の耳にまで届いていたのだろうか。かつて康弘氏の下で働いた経験のある社員が語る。

「康弘氏は会議の席ではいつも偉そうにしていて、部下の報告が気に入らないと机を蹴飛ばすようなこともある。それに自慢話が多い。ソフトバンクに在籍していたので『俺は孫(正義)さんとツーカーの仲だよ』と吹聴したり、米国出張から帰ってくると『グーグルのラリー(社長)とも友達だから』と言ったりする。それほどの人脈があるなら、うちのネット事業をどうにかしてくれよというのが現場の本音でしたね」

井阪社長の言い分

実績のない康弘氏がトントン拍子で出世していくわけだから、いくら鈴木会長が「息子に跡目を継がせる気はない」と明言しても、周りは疑心暗鬼になる。

やがて社内に不穏な空気が流れ、鈴木会長が「許せない」と語った面従腹背の勢力も動き出すことになった。

鈴木会長は退任会見で、井阪隆一セブンイレブン社長が「ケンカ腰で食ってかかってきた」と語った。これまで自分の子分だと思っていた井阪氏に反抗され、創業家の伊藤家も含めて彼を担ぐ勢力が人事案を否決してしまったのだから、「裏切られた」という思いはひとしおだろう。

都内にある井阪氏の自宅前で今回の騒動について聞いた(今月19日の取締役会で、セブン&アイ社長に就任した)。

「絶対にもう、あんなこと(取締役会という密室で社長人事を決めること)はよくない。合意形成をちゃんとやりながら議論し続けるのが組織だと思います。

密室の会話については話すつもりはありません。絶対に出さない。(鈴木会長が会見で指摘したような『セブンイレブンの功績は、すべて自分のおかげだ』という尊大な発言について)私はもちろんしていません。

今後も鈴木会長と話し合う予定はありません。ただ役員室で並んで飯を食うだけです。気まずいかって? いやそんなことないですよ。真剣に(商品の)味見をしているんですから(笑)」

これからセブン&アイは集団指導体制に移行することになるだろう。40年以上にわたって流通業界のカリスマとして君臨してきた鈴木氏の胸に去来する思いは、「あいつだけは許せない」という怒りか、はたまた恬淡とした悟りの境地だろうか—。

「週刊現代」2016年4月30日号より
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中興の祖・鈴木敏文会長兼CEOはなぜ晩節を汚す結果を招いたのか? 背景には創業家一族との確執も…
2016.4.18 02:00 産経ニュース

セブン&アイ・ホールディングス(HD)の中興の祖であり、カリスマ経営者として名をはせた鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO、83)が自ら辞任を表明するにいたった7日の会見は、開始直前になって、鈴木氏と村田紀敏社長以外に、顧問で元イトーヨーカ堂常勤監査役の後藤光男氏と元イトーヨーカ堂副会長の佐藤信武氏が同席することを発表するなどドタバタが目立った。そこで語られた内容も、流通業を代表する大企業の意思決定とは思えない実態で、日本型コンビニエンスストアの生みの親である鈴木氏の晩節に大きな汚点を残す結果となった。

井阪氏を酷評

カメラのフラッシュを浴び登場した鈴木氏がまず語ったのは、今回の辞任の引き金になった、中核子会社セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長への不満だった。

「(昇格させようとした)古屋一樹副社長の方が仕事ができたが、育てるという意味で、古屋君に(井阪社長の就任を)支持してもらった」、「井阪君が社長兼最高執行責任者(COO)として役割を果たしたかというと物足りなさがあった」、「(井阪氏は)マンションの支払いもあるし、自分はまだ若いから辞めないなどといった」。

自らが登用し、7年間コンビニ業界首位としてセブン-イレブンの拡大路線を支えた井阪氏を鈴木氏はこう酷評した。

ただ、鈴木氏の会見での説明と、翌8日未明に井阪氏が東京都内で記者団の取材に応じた際の説明とは食い違いがあった。

鈴木氏は、井阪氏に社長交代を内示をした際に井阪氏がいったんは了承したが翻意し、「(自分の功績のように)今まで1人でやってきた」と7日の取締役会などでたびたび主張したと強調した。これに対して、井阪氏は「流通業は1人ではできない。そんなことは言っていない」と明確に否定。セブン-イレブン社長の続投にも意欲を示しており、退任を了承した事実は全くないとしている。

どちらが本当のことを言っているのかは藪の中だが、コンビニエンスストアを日本に定着させた大流通企業として、お粗末な印象を残したのは否めない。

コンビニを日本に根付かせた名経営者

会見の舞台裏を本格的にひもとく前に、鈴木氏の功績や歩みをここで振り返っておこう。

鈴木氏は東京出版販売(現トーハン)を経て、30歳のときに現在のイトーヨーカ堂に入社。創業者で現在は名誉会長の伊藤雅俊氏の懐刀として、販売促進や人事、広報などの管理部門を中心に力を発揮した。

「大型スーパーに顧客が集まる日本ではコンビニは根付かない」との社内の反対論を押し切って、1973年にコンビニのライセンス取得のため渡米。74年にセブン-イレブン1号店を東京・豊洲にオープンさせ、現在は全国で約1万8000店舗を超える国内最大級の流通チェーンに育て上げた。

共働きや深夜人口の増加など時代の変化を常に読み取り、売れ筋商品と在庫を管理して利益を高める「単品管理」と呼ばれる革新的な経営手法を採用。コンビニ事業をグループの稼ぎ頭に育て、スーパーが主流だった小売業界の常識を一変させた。

「単品管理」と呼ばれる手法は、コンビニ発祥の地である米国に逆輸入され、本家の米セブン-イレブンを傘下に収めるに至った。鈴木氏は、コンビニを日本に根付かせた経営者として内外に名前がとどろく名経営者だったのだ。

伊藤家と対立

再び7日の会見に戻る。

会見では、井阪氏交代の人事案をめぐっては、人事を決める指名・報酬委員会でのやりとりや、イトーヨーカ堂の創業者で、セブン&アイの伊藤雅俊名誉会長とのやりとりも説明された。

村田氏は、「指名・報酬委の中で創業家で大株主の伊藤家の判断も重要」と指摘されたと明かす。そのため、「人事案について説明し、ハンコをもらいにいった」(村田氏)。だが、伊藤氏は人事案を承諾せず、ハンコを押さなかったという。村田氏は「今まで鈴木会長に経営を任していた名誉会長が、なぜ承諾いただけないのか分からなかった」と困惑を隠さない。

この間、鈴木氏の意向を受けて、井阪氏と伊藤氏の間を行き来したのが、同席した後藤氏と佐藤氏だ。ただ、後藤氏は「井阪社長のお父さまとは昵懇(じっこん)の仲で、説明にいったらお父さまに感謝され、マンションの4階から1階まで送ってもらった」などと説明。社長人事をめぐる公式の会見で、その父親に会ったことを公表すること自体、異例の発言だ。世間とのズレが垣間見え、会見場にしらけた雰囲気も漂った。

さらに佐藤氏も「伊藤氏とは仕事で50年以上の付き合いがあり、かなり深い関係があった」などと情緒的な説明から始まり、詰めの段階で伊藤氏が人事案を了承しなかったと話すにとどめた。

社内役員も造反

指名・報酬委員会で5時間以上話し合ったが結論が出なかった人事案を、鈴木会長は取締役会に諮ったが、結果は取締役15人のうち賛成7票、反対6票、白票2票。過半数に届かず会社側の提案は否決されることになった。

鈴木氏には社外取締役4人に加え、退任を拒否している井阪氏が反対票を投じたとしても、過半数を確保できるとしていた節があった。ただ、実際には会社提案に賛同しなかった社内役員は井阪氏以外に3人もいた。伊藤雅俊名誉会長の次男、伊藤順朗取締役も井阪氏の交代に反対した1人だった。鈴木氏もこの結果はショックだったようだ。「社内役員から反対が出るようでは信任されていないということだ」と語り、辞任を決断したのは取締役会直後だったと明かした。

そして、何より鈴木氏を辞任を決断させた最大の要因は、前出の伊藤名誉会長と意見が一致しなかったことにある。これまで経営に対する提案で創業家から反対されることはなかった。実際、鈴木氏は会見で「名誉会長との間に絶大な信頼関係があった」と話し、人事案にハンコをもらえなかった理由を「わからない」と、初めて経営に関する提案を伊藤氏に拒否された無念さをにじませた。

グループ人事ゴタゴタ続き

グループ人事をめぐっては、今年1月にイトーヨーカ堂の社長人事で戸井和久社長が約1年半で交代、前社長だった亀井淳顧問(当時)が復帰する異例の人事があった。セブン&アイは、「戸井氏から申し出があり、改革路線にブレーキがかからないよう亀井氏が復帰した」と説明するが、不可解な人事には多くの疑問の声があがっていた。

人事をめぐる不透明な前例がある中、鈴木氏が練った人事案を止めたのは皮肉にも、3月に経営の透明性を高める目的で導入した指名・報酬委員会だった。

質疑応答で、指名・報酬委で5時間かけて結論が出なかった人事案をなぜ取締役会に諮ったのか問われた鈴木氏は「(指名・報酬委が反対したのは)最高益を続けた社長を辞めさせるのは世間の常識が許さないの1点でした」と答えた。

世間の常識が許さなくても社内役員は反対しない。平成4年に伊藤氏の後継者としてイトーヨーカ堂社長となってからグループトップに約24年君臨する中、どこかにおごりがあったとの指摘は多い。

記者から厳しい質問を浴び、囲まれながら会見場を後にする後姿からは、社内外からノーを突きつけられ退場する寂しさも漂っていた。(永田岳彦)

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元セブン会長・鈴木敏文の真実」への6件のフィードバック

  1. risaka

    質問です。

    >バラニー、プールヴァパールグニー、ウッタラパールグニーはインテリジェンス(諜報)のプロである。

    バラニーと同じく金星支配のプールヴァアシャダーにも諜報能力があると認識していますが、
    ウッタラパールグニーも諜報のプロなのでしょうか?

    返信
    1. 秀吉 投稿作成者

      ウッタラパールグニーではなく、プールヴァアシャダーでした。
      訂正します。

      返信
  2. 小林

    お世話になっております。
    米大統領選挙でインディアナでテッド・クルーズさんが負けて撤退したそうです。
    どうも、僕のマルコ・ルビオさんの大逆転当選という予言は外れたみたいです。
    ドナルド・トランプさんの指名が濃厚となったことから、ヒラリー・クリントンさんかトランプさんが大統領ということになるのでしょうか?
    そうすると、秀吉先生が最初に予言したようにトランプ大統領誕生ですかね?
    もう米大統領選は読めなくなりましたね。

    返信
  3. 秀吉 投稿作成者

    マルコ・ルビオが大統領にならなかったとしても何らかの形で政権入りしたりする可能性があるので、
    結果を注目したいと思います。

    トランプが大統領になるとラーフ期から木星期への変化によってトランプ自身が非常に大きな変化を遂げると思います。

    発言の内容も変わってくるはずです。そして、以前、書いたように共和党保守は米国が世界から撤退するという流れになる為、世界が変わっていく一つの転機になるのではないかと思います。

    新自由主義にも反対している所などトランプには期待できる所が多々あります。

    いずれにしても今回の結果で学べる所は多いと思うので、結果を見て今後の鑑定の参考にしましょう。

    返信
  4. 小林

    分かりました。
    ところで、ヒラリーさんは報道だと一番有力だと言われてますね。
    それと、アメリカの国運が悪化して衰退していくとなると、運が悪いヒラリーさんでも不評や批判が激しいながらも、まさかまさかの当選してしまうってことはないですか?
    月は10Hですし、現在月ー木星期のヒラリーさんのダシャーラグナの月から見て、木星は1.10Lで9Hですから、ラージャヨガになってることと、木星が月にアスペクトバックしてることだけが気がかりなのです。

    返信
  5. 秀吉 投稿作成者

    ヒラリー・クリントンのマハダシャー月期は大統領になれるほど強くないと思います。

    その前にヒラリークリントンのチャートが本当に双子座で正しいのかどうか検証しましたが、双子座で正しいようです。

    http://www.kanteiya.com/famousepeople/HillaryClinton.htm

    ヒラリーのナヴァムシャのラグナは射手座です。

    このことが重要です。

    ヒラリークリントンはマハダシャー水星期に政治活動を開始し、ビルクリントンと出会って結婚し、2人で政治活動をして、ホワイトハウス入りを目指したのは、水星が7、10室支配で9室支配の太陽と相互アスペクトしているからです。

    7-9、9-10のラージャヨーガが形成されています。

    水星はバドラヨーガを形成して強力です。


    今、何故、大統領選に出馬して、それなりに健闘しているかと言えば、現在、月/木星期で、アンタルダシャーが木星期だからです。

    木星は10室支配で6室に在住しているので選挙で戦っていると思います。

    また木星はナヴァムシャではラグナロードで10室に在住しており、ディスポジターの水星はバドラヨーガで太陽と相互アスペクトして強いです。

    ヒラリーのアンタル木星期は強いので、それで今、民主党の大統領候補になれるぐらいにはなっていると思います。

    然し、根本的にヒラリーのマハダシャー月期は弱いため、それはアンタル木星期の間だけの一時的なものであり、アンタル木星期は大統領選に出馬して戦えるぐらいのパフォーマンスは発揮したとしても今後、数年に渡って大統領の執務を今後継続していく程、強いとは思えません。

    ヒラリーの月は2室支配のマラカで10室に在住し、7、10室支配の機能的凶星の木星からアスペクトバックされているだけであり、これでは強いとは言えません。

    月も木星もラージャヨーガを形成してはいないのです。


    一方で、ドナルド・トランプのマハダシャー木星期は5室支配で2室に在住し、10室にアスペクトしています。5室支配の木星が10室にアスペクトしているため、5-10の絡みが生じています。

    そこには高揚するラーフとラグナロードの太陽が1-10室のラージャヨーガを形成しています。

    そして、今年の8月からその10室にダブルトランジットが形成されます。

    こうした配置から考えるとドナルド・トランプが勝つと思います。


    ダシャーを検討していく際にはマハダシャーがまず十分に成功したり昇進できる程の強さを得ているかをチェックして、それが必要条件を満たしてから、アンタルダシャー以下のダシャーに進んでいきます。

    ヒラリーのマハダシャー月期はそうした意味で、月は弱い配置で、マハダシャーレベルで昇進の条件を満たしていません。

    ですからアンタル木星期の間だけ、選挙戦を戦えたとしても短期的なものになると思います。


    因みにドナルドトランプの木星はナヴァムシャでは10室の支配星でラグナロードの水星と相互アスペクトして、1-10のラージャヨーガを形成しています。

    またダシャムシャ(D10)では、木星は3、6室支配で4室で減衰しており、パラシャラの例外則に該当し、ラージャヨーガ的に働くと共に減衰する木星は土星と星座交換して、ニーチャバンガラージャヨーガを形成しています。

    木星をラグナとした場合に5、10室支配のヨーガカラカの金星が3室で高揚し、ラグナロードの土星と接合して、ラージャヨーガを形成しています。

    また木星からみて8室支配の太陽が10室で減衰して、パラシャラの例外則に該当しています。

    従って、ドナルド・トランプのダシャムシャは非常に興味深い、不可測な配置となっています。

    尋常でない強さを発揮する可能性を秘めています。

    ドナルド・トランプのダシャムシャ(D10)での木星の配置、そして、木星から見た10室などは強いです。また木星から見た9室と11室が星座交換しており、11室は強いです。

    一方で、ヒラリーのダシャムシャ(D10)での月の配置は弱いです。6室に在住して苦しんでいます。
    月からみた10室もそれ程、強くありません。10室支配の金星が5室で自室にはいますが、それだけです。4、11室支配の火星が10室に在住する配置は強いとは言えません。

    また月から見た11室はそれ程、強くありません。


    マハダシャーの支配星から見た10室や11室が、ドナルド・トランプと比べて強くありません。

    従って、ドナルド・トランプよりも地位が上になるとは考えにくいのです。


    マハダシャーの支配星から見た10室や11室がヒラリーとドナルド・トランプのどっちが強いかを比較してみて下さい。

    出生図でもナヴァムシャ(D9)でもダシャムシャ(D10)でもラグナから見ても月から見てもドナルド・トランプの方が10室や11室が強いです。


    ヒラリーが何故、メディアの世論調査で有力であると報じられているかと言えば、今現在、ヒラリーの3室(メディア)にダブルトランジットが形成されているからであると思います。

    ヒラリーが大統領になった方がメディアの所有者である金融資本家には好ましい訳ですが、木星が乙女座に入室した頃からヒラリーの8室や12室にダブルトランジットが移動するので、メディアの論調や世論が変わってくると思います。

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