貴乃花・相撲協会理事解任について

先日、日馬富士暴行事件についての記事を書いたが、その際、貴乃花のチャートについて検討したが、


貴乃花は、1月4日の臨時評議員会で、理事解任決議が全会一致で承認され、解任が決まったようである。



貴乃花親方「分かりました」理事解任全会一致で承認
2018年1月4日13時9分 日刊スポーツ

元横綱日馬富士関の暴行事件で、日本相撲協会は4日午前、東京都墨田区の両国国技館で臨時評議員会を開き、昨年秋巡業中に起きた事件の報告を巡業部長として怠るなどした貴乃花親方(45=元横綱、本名花田光司、東京都出身)の理事解任決議を全会一致で承認し、2階級降格処分が決定した。元文部科学副大臣の池坊保子議長が正式発表した。理事解任は初めて。

 池坊議長によると、協会から理事解任を伝えられた貴乃花親方は電話で「分かりました」と答えた。

 4日に仕事始めを迎えた協会は昨年12月28日の臨時理事会で、貴乃花親方の理事から役員待遇委員への2階級降格処分を決議した。貴乃花親方は、2月に予定されている理事候補選挙への立候補は可能。

 鳥取簡裁は、傷害罪で昨年12月28日に略式起訴された元日馬富士関に罰金50万円の略式命令を出した。

 評議員会は、外部有識者4人と親方出身3人の計7人で構成。4人以上の出席で成立し、その過半数の賛成で承認される。

 貴乃花親方は協会への報告義務を怠り、被害者で弟子の貴ノ岩や自身に対する協会危機管理委員会の聴取要請に非協力的だったとして処分対象となった。

 事件に関連し、元日馬富士関の師匠だった伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は理事を辞任し、役員待遇委員に2階級降格となった。現場の酒席に同席した白鵬関、鶴竜関の両横綱は減給処分を受け、八角理事長(元横綱北勝海)も3月までの報酬を全額返上するとした。

貴乃花は現在、木星/金星/月期である。





アンタルダシャーの金星はダシャムシャの3室で減衰し、高揚する水星とコンジャンクションして、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。





3室で金星が減衰する場合、出生図であれば、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な働きを期待できるが、分割図の場合は、やや解釈が変わってくる。



貴乃花の今回のキャリア上の転機が、今後、どのように推移していくかを見ていくことで、この3室で減衰した金星の働きについて理解が進むことが期待できる。



金星はラグナ、月から見て、4、11室支配で機能的凶星であり、11室の支配星は、基本的に貪りのハウスであり、地位や肩書きを求めた権力闘争を表していると考えられる。



4室は安定した居場所(相撲協会)を意味していると考えられる。



金星が減衰していることによって、肩書き(11室)を失い、また4室の支配星が減衰し、また3室(4室を損失する)に在住していることで、居場所(相撲協会)を失ったと解釈できる。



この金星は、8室支配の土星、火星、ラーフ/ケートゥ軸、12室支配の水星などによって傷つけられている。



3室は、分割図の場合、ドゥシュタナハウスに該当する為、キャリア上の中断を表している。



今回、メディアを巻き込んで、相撲協会との対立など、賛否両論が渦巻いて物議を醸す状況は、この3室で減衰する金星がもたらしたのである。



3室で、パラシャラの例外則が働いてラージャヨーガ的な働きがあると考えることができるか、あるいは、そもそも3室で形成されたニーチャバンガラージャヨーガは、効果が失われるかどうか、その辺りの微妙な解釈について、貴乃花の今後を見ていくことで理解が進むかもしれない。



取りあえずは、貴乃花は、理事を解任される結果となった。これは金星が3室に在住していたり、減衰している働きであると考えられる。



プラティアンタルダシャーの月はダシャムシャのラグナロードでラグナ(定座)に在住している。



蟹座の月は大衆や人気を表わすが、確かにメディアを通じて、かなり貴乃花を擁護する意見が見られた。



従って、貴乃花の今回の理事解任の措置は、”温情処分”なのだとする解説も見られる。


理事解任の貴乃花親方“温情処分”になった裏事情
2018年1月4日 11時30分 東スポWeb

 昨年12月28日に日本相撲協会が臨時理事会を開き、元横綱日馬富士(33)の暴行事件の被害を受けた十両貴ノ岩(27)の師匠、貴乃花親方(45=元横綱)の処分案を協議。貴乃花親方が巡業部長としての報告義務違反や相撲協会に対して協力を拒んだとして最高議決機関の評議員会に対して理事解任を求める決議を行った。4日の臨時評議員会で正式に解任となる。

 貴乃花親方は役員待遇委員となり、事実上の2階級降格。一見すると厳罰にも見えるが、実質的には協会側が“温情処分”を下した格好だ。「業務停止」処分の場合、理事としての職務のみならず、弟子の指導もできなくなる。業務停止期間が長期にわたれば、2月に予定される次期理事候補の選挙に出馬できない可能性もあった。

 現在の理事の任期は3月の春場所まで。八角理事長(54=元横綱北勝海)は、理事を解任された貴乃花親方が理事候補選挙に立候補できると明言。理事選に通りさえすれば、降格からわずか3か月後の春場所後には理事に復帰できるのだ。

 今回の処分の「落としどころ」は協会としても難しい判断を迫られた。もともと被害者側である貴乃花親方に対して重過ぎる処分を下せば、世論の反発を招きかねない。しかも常に予測不能の動きを見せてきた貴乃花親方だけに、どんな対抗手段に打って出るかも分からない。逆に減俸などの軽過ぎる処分では親方衆に示しがつかないばかりか、今後の違反者に厳しい処分を下せなくなる。

 最終的に協会が「名」を取り、貴乃花親方側が「実」を取った格好だ。

貴乃花は、「業務停止」処分などを受けた場合、理事としての職務のみならず、弟子の指導もできなくなるが、あまり厳しい処分を下せば、世論の反発を招くため、相撲協会が”温情処分”に下したというのである。


世論とは、大衆であり、大衆からの人気のことを指している。



従って、貴乃花は、大衆からの支持(世論)によって、その職を守ったといえる。



それが、プラティアンタルダシャーの月が、ダシャムシャのラグナで自室に在住している意味かもしれない。



つまり、貴乃花は、理事の立場を失ったが、職業は守ったのである。




因みにジャイミニのチャラダシャーで見た場合、貴乃花は、現在、射手座/山羊座(2017/8/12~2018/8/13)である。





出生図では、メジャーダシャーの射手座9室にはGK(グナティカラカ)の木星が在住し、射手座から見た10室にアスペクトしている。



またサブダシャーの山羊座10室にはラーフが在住し、土星と火星がアスペクトしている。



木星がGKになる場合、師匠や上司、伝統的な道徳、価値などとのトラブルを表している。



また10室にラーフが在住している為、欲望にストレートで、覇道(武力や権謀によって天下を支配するやり方)を求めて突き進む様子を示しており、火星と土星のアスペクトは物議をかもしたり、悪評を轟かせたり、穏やかでない様子を表している。







ダシャムシャ(D10)を見ると、メジャーダシャーの射手座はラグナから見た6室(争い、訴訟)であり、射手座には土星、火星、ラーフ、ケートゥがアスペクトし、射手座から見た10室にもアスペクトしている。



キャリア上で注目はされるが、凶星からの傷つきが多いため、障害を表わしている。



またサブダシャーの山羊座にはGK(グナティカラカ)の木星が在住している。



山羊座から見た9室には土星、火星、ラーフ、ケートゥが絡んでいる。




このようにチャラダシャーの結果からも明らかなように貴乃花は、上司(師匠)や伝統社会の掟やルールには従えないタイプである。



射手座のメジャーダシャーが終わった後は、山羊座のメジャーダシャー(2019/8/13~2027/8/13)が来るが、ダシャムシャで山羊座にはGKの木星が在住しているため、貴乃花の今後のキャリアを通じて、これは働いていくと考えられる。



相撲協会との対立は、貴乃花の運命であり、木星がグナティカラカであることがそれを象徴している。






木星が傷ついていることは、本来、悪いことであるが、社会の価値が急速に変化する時期においては、それは評価される場合がある。




例えば、現在は、春分点が魚座から水瓶座に移動しつつあるタイミングにある。


(春分点は魚座の24°付近であと6°で水瓶座に入室するが、あと6°というのはトランジットの観点からすると既に水瓶座に入室したような効果を発揮し始めている)




木星を支配星とする魚座の時代が終わりつつあるのである。



相撲協会というのが古い封建的な魚座の価値観を体現しているとすれば、それを破壊して、市場原理を持ち込もうとする態度(合理主義=土星、水星)が高く評価されたりするのである。



相撲協会からすれば、貴乃花の態度は、裏切り行為であり、礼を失った態度であるが、現代社会のルールから見ると、相撲協会の隠蔽体質などに批判が集中し、それを明らかにした貴乃花は、英雄のように扱われ、『相撲協会の革命児』などと呼ばれるのである。



また貴乃花にそのような役回りが与えられたのは、天王星が牡羊座に入室したからだろうと思われる。



天王星は革命を表わす惑星であり、それが牡羊座に入室しているということは、牡羊座の力によって革命が為されることを示している。



つまり、貴乃花が相撲協会で暴れていることは、ブレグジット(英国のEU離脱)やトランプ現象と同じ文脈で、考える必要があるのである。











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