終わらない香港デモ -香港のマンデン図を検討する-


香港のデモが継続しており、依然として終わる気配を見せない。


中国の建国図を見れば、香港デモが今後、ずっと17年間、マハダシャー水星期の間、続いていくことが分かる。


この香港の一般市民と中国共産党との戦いは、長丁場になりそうである。


但し、この中国への民主化運動は、全ての人類が監視され自由を一切奪われる全体主義的な社会、「1984年」などに描かれた管理社会(ディストピア)への戦いとして位置づけられる。非常に象徴的なものでもある。


香港は、一国二制度の下での自治を許すという条件で、1997年7月1日 00:00にイギリスから中国に返還され、中国国内の特別行政区としての立場を得た。


この上記のタイミングで、香港のマンデン図を作成すると、以下のようなチャートとなる。





2015年8月24日からマハダシャーが火星期に移行しており、火星は9室(法律、正義)の支配星で7室(外交)に在住している。


7室の火星は戦争を表わしているが、9室の支配星としての火星は、法による統治、正義を求めるという象意がある。


デモ自体は、犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを認める「逃亡犯条例」の改正案に反対するものだが、中国の影響力が高まり、徐々に自由が制限されるに及んで、香港市民の不満が高まっていたという背景がある。


そのことをBBC NEWS JAPANの記事が伝えている。(末尾に参考資料として引用抜粋)



これで納得できることは、マハダシャー火星期自体は、2015年8月24日から始まっていることである。


香港のデモは2019年6月から「逃亡犯条例」の改正案をきっかけに始まったが、それ以前に中国政府の香港の自治への介入に反対する機運が高まっていたと言えるかもしれない。



デモが開始された2019年6月時点で、ダシャーは火星/水星期だが、水星は4、7室支配で4室で、バドラヨーガを形成しているが、4室は民主化運動や議会などを表わすハウスであり、主に国民の意志を表わしている。


火星から見ると水星は10室でバドラヨーガを形成している為、今、世界の自由主義諸国が、この香港の民主化運動に注目しているのである。





因みに双子座はリベラルな政治理念を表わす星座であり、ウォール街、自由主義経済を追求する星座である。



香港と言えば、香港上海銀行(HSBC)などがあり、イギリスのジャーディン=マセソン商会などがいち早く進出した国際的な金融センターの一つである。



但し、アヘンの密輸と茶のイギリスへの輸出などで稼いだ資金をイギリス本国に送金する為に作ったのが香港上海銀行(HSBC)で、資本主義の黒い歴史の一つでもある。



香港市民は、このように強い双子座を持っており、自由主義経済について、強い要求がある。



それは民主主義の理念にもつながるものである。



そして、この香港市民の希望が通るようにイギリスや米国の議員が香港政府、中国政府に要望している。



これは7室の支配星が4室でバドラヨーガを形成している意味ではないかと思われる。



民主化運動に対して、外国の自由主義諸国からの支援があるのである。



つまり、外国の自由主義諸国とは、香港で金融業を行なう外国人資本家そのものだからである。



それが4室の双子座で7室支配の水星がバドラヨーガを形成する意味である。



従って、今回の香港の民主化運動は、香港市民の運動でもあり、また外国人資本家の運動でもあると考えることが出来る。



中国共産党の規制の中では、自由な商業活動が出来ない為、現在も香港で影響力を持っているジャーディン・マセソン・グループなどは、このデモを後押しすると思われる。


wikipediaによれば、ジャーディン・マセソン・グループは、香港を中心に中国・シンガポール・アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア・中東・アフリカの一部で活発に展開しており、香港では香港政庁に次ぐ就業者数を誇っているそうである。




現在、火星/水星期であるが、4、7室支配の水星は4室でバドラヨーガで強い配置ではあるが、6室支配の太陽がコンジャンクトして傷つけている。



これが香港政府や中国政府の民主化運動への妨害工作であると考えることが出来る。



太陽は国家権力を表わしており、政府との対立を象徴している。



そして、4室は国内の建物や道路、空港などのインフラも表わす為、それらが破壊されているのである。




この民主化運動がどうなっていくかと言えば、2022年8月23日からマハダシャーがラーフ期に移行する。




ラーフは6室に在住しており、6室は軍隊や警察を表わしており、労働者階級や労働運動、ストライキ、労働者との衝突などを表わすハウスであり、より暴力が増してくることを表わしているかもしれない。


上記の言及の中で、労働者をデモに参加する一般市民に置き換えることが出来る。



ラーフ期はディスポジターが結果を与える為、ディスポジターの太陽の配置を見るが、太陽は6室支配で4室に在住して、4室を傷つけている。



従って、デモ活動が活発化し、軍隊や警察などが出動して、更にインフラが破壊されることを表わしている。



つまり、火星期が終わって、ラーフ期の18年間が始まっても、民主化運動は一向に収まりそうもない。




これは中国の建国図で、マハダシャー水星期の17年間、そして、次のケートゥ期7年間の間、民主化運動が治まりそうもないことを表わしているのと状況的に一致している。




香港市民と中国共産党政府との戦いは、長丁場になりそうである。




マハダシャー火星期は2022年8月23日まで続くが、火星はラグナに在住する11、12室支配の土星と相互アスペクトしている。



ラグナは国民や国家の一般的な状況を表わす為、マハダシャー火星期において、それらは非常に悪くなることを表わしている。



11、12室支配の土星は、11室と12室の象意が結合したような象意を持つはずである。



従って、外国から得られる富や利得を意味しているが、それは香港の企業家や実業家などエスタブリッシュメントの利得を表わしている。



12室はそれらを損失するハウスである。



既に空港が占拠されて、欠航が生じて、航空会社に損失が発生すると共に親中国系の企業の店舗や支店なども破壊されて、それらの企業収益も失われている。



11、12室支配の土星とは、そのように香港のエスタブリッシュメントの収益や利得が失われることを意味しており、2、9室支配で7室に在住する火星と相互アスペクトしていることは、香港のデモ活動は、香港の自治区としての収益は減らすことになることを意味している。


最近、香港の富裕実業家が海外に資産逃避をしていたり、「ゴールデン・ビザ」を取得し、海外移住を視野に入れているといったニュースが見られるが、それは香港の経済を支えるエスタブリッシュメントな人々が海外に流出して、香港自体の損失につながることを表わしており、まさに11、12室支配の土星で表される象意である。


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