木星が強い人

職場に木星が強い人がいるが、木星が強いことが分かったのは彼の年齢を聞いた時に木星が蟹座で高揚していることが分かったからである。

彼の分析をしていて、面白いのは子供が3人いて、子供に恵まれており、また子供想いなところである。


子供の運動会を見に行った事や、子供と映画にいったことなどをよく話している。

夜勤などで一緒になった時に彼が子供と会話をあわせるために「ポケモン」を視聴したり、子供の学校の課題のためにポケモンの映像をインターネットで検索しているのを見たこともある。

子供のために大変な努力をしているのであるが、然し、彼はそれが楽しいようである。

彼の大きな特徴は彼は非常に理想主義的であり、業務の改善点やこうしたら良いという理想のビジョンにあふれている所である。

いつも理想を話しているが、その理想のビジョンを実現するように具体的な行動をしないのである。また通常の実際的な仕事がおろそかになりがちである。

人から半ば強制的に仕事を押し付けられて初めて、彼は実務を行うのである。そして、やった時には中々素晴らしい仕事をするのであるが、スピードが遅いのである。

彼の特徴としては土星と木星が絡んでいないところである。

つまり、木星が実務の土星の影響を受けておらず、理想主義だけが肥大しているのである。

私は、おそらく彼は魚座ラグナであり、5室で木星が高揚しているのではないかと思っている。

そうすると、ラグナロードの木星が5室に在住し、彼の人生の基本的な興味関心が子供であり、また子供に恵まれており、また子供に蟹座の母性的な世話をするのであると納得できるのである。
然し、これはあくまでも予想の話で、実際はどうかは分からない。

然し、たとえ魚座ラグナでなかったとしても木星は子供のカラカであり、木星が強いので子供運がよく蟹座の木星であることから、母性的な保護者の能力があると考えられるのである。

面白いエピソードとして、彼が小さい頃、聖書を読んでおり、キリスト教会の人と関わったことがあるという話を聞いたのであるが、キリスト教は魚座であり、彼が魚座ラグナである可能性を示唆しているのである。

彼は非常に愛嬌があり、彼は非常に子供に対して甘やかすとともに彼自身も周囲の人に甘えていくパーソナリティをしている。



彼は小さい頃、両親から十分に愛情を注いでもらえないことがあり、それがトラウマとなっており、子供には同じ思いをさせたくないと話していたことがあったが、おそらく彼は子供に熱心な愛情を注ぐことによって、彼の傷ついた内なる自己を癒しているのである。

心理学ではしばしば、人を可愛がる人は自分が可愛がられたいという欲求を抱えているという深層心理を明らかにしており、精神分析で取り扱われるテーマである。

彼は最近、離婚したらしく、しばしば仕事が終わると大慌てで帰宅し、子供の世話をしているようであり、彼は現在、父親一人で子供たちを面倒見ているのである。

すると、おそらく子供たちは十分な養育を受けていないのであり、おそらく子供のカラカである木星は、母親の4室がらみの凶星からの傷つきを受けているのではないかと思われるのである。

木星は蟹座で高揚しているが、傷ついてもいて子供たちは中々十分な養育も受けられない事態に直面しているが、木星が高揚していることが示すように彼の頑張りにより、子供たちは十分に保護されているのではないかと思われるのである。

つまり、彼は木星の傷つきによって、十分な父親、教師の恩恵を受けることが出来なかったが、またそれは同時に子供たちへの養育が十分に行き届かないという事態として表われている。

しかし、彼は猛烈に努力して、子供たちの面倒を見ようと必死であり、一生懸命であり、保護者としての勤めをよく果たそうとしているのであり、そうした意味では子供たちは彼から恩恵を受けている。

このように彼の幼少期の体験と彼が現在、自分が親になってから子供たちにしていることが状況的にぴたりと一致しており、因縁が繰り返されるという一つのパターンを示しているようである。

つまり、これがカルマであり、木星の場合は、自分が父親から得るものが自分が子供に与えるものであり、自分が父親にしたことが自分が子供たちから受けるものである。

そして、自分が子供たちにしたことが、自分が父親から受けるものであり、そうした連鎖として、カルマが形成されていると思われる。

実際、事実として、父親と息子などのような近い親族は父親と息子が入れ替わり立ち代り、それぞれの役割を入れ換えて転生してくるという事例があるようであり、それは「輪廻転生」という本で以前読んだことがある。過去生の記憶を持つ人からの聞き取りなどのリサーチから得られた貴重なデータを収集してある本であったと思う。

そして、ここで考えられることはカルマの連鎖から逃れるためには自己制御や自分への気づきが必要であるということである。そして、気づきがもたらされたら、実際に奉仕することである。そうすることにより、自分のチャートの中の傷ついた惑星が表すカルマを焼き尽くし、次の転生では該当の惑星が示すカラカとの肯定的な関係を築くことができるのである。

この場合、インド占星術は自分がテーマとして持つカルマへの気づきをもたらす助けになるかもしれない。

彼の場合は、子供たちに一生懸命つくすという行為(カルマ)は自分が次回の転生において、良い父親運で生まれてくることにつながるカルマの消化であり、カルマヨーガの一部である。

もし、人が社会に対して、人類家族に対して、積極的に奉仕し始めたら、その人が抱えているカルマが猛烈な勢いで、通常、地縁、血縁的に与えられるカルマヨーガよりも速いスピードで、焼き尽くされることになり、カルマの束縛を脱した人の人生はもっとスムーズで容易に進化のプロセスを上昇できるのであると思われる。

社会に対して積極的に奉仕するということは、この奉仕の規模を通常、肉体人間として生まれもった血縁的家族ではなく、人類家族にまで拡大することを示している。これはカルマの働く舞台の質と規模を拡大したということであり、この質と規模の拡大という部分においては人間の自由意志で可能なように思えるのである。

ここで、人間の自由意志の果たす役割は、そのカルマが決定するカルマヨーガ(行為のヨーガ)において、もっと上位のレベルでの奉仕を意思することではないかと思うのである。

それは例えばマザーテレサが自分の通常の母親としての役割を選択せずにインド国内の貧しい人たちの母親になったように、その質と規模を拡大していくことを意志することではないかと思われる。

つまり、ハウス、惑星の象意の内容は変わらず、その質と規模が変わるのである。ここに全ては決まっているとするインド占星術の法則に当てはまらない人間の自由意志の役割があるのではないかと思われる。
社会に奉仕したら、それだけのカルマ的恩恵を次の転生において受けることになり、活躍の社会的舞台やそのための才能などが与えられるのではないかと思われる。

才能や知性は5室が表しており、過去世で積んだ徳は5室で表されており、その才能や知性は社会的な奉仕のための基礎になるのである。

才能や知性が無ければより上位の段階での社会的奉仕も難しいのであり、輪廻の過程を通じて、徐々に社会的奉仕の質や影響力を増していくのがこの過程であると思われる。

木星が高揚した人の特徴をいろいろ考えていくうちについ興奮してカルマの考えにまで発展してしまったが、土星と絡んでいない木星は非常に理想主義的であるが能率、効率の悪い、憎めないパーソナリティーをもたらすのである。


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コメント

コメント一覧 (11件)

  • 「木星高揚5室」と検索しましたら、こちらに辿り着きました。
    非常に理想主義的であるが能率、効率の悪い、憎めないパーソナリティー
    っというのを見て、ついつい苦笑いしてしまいました。
    まさに、私だな、っと。
    実際の私も、父親運には恵まれず、子どもは3人、今の夫(子どもの父親)とはまだ離婚はしてませんが、以前に離婚1回。
    なんだか符合するところが多すぎて、驚くばかりです。
    「彼の場合は、子供たちに一生懸命つくすという行為(カルマ)は自分が次回の転生において、良い父親運で生まれてくることにつながるカルマの消化であり、カルマヨーガの一部である」という一文が、まさに私に言われているようでした。
      • フィードバックありがとうございます。

        木星が強い人は非常に理想主義的で、好印象ですが、実際的ではないのです。

        木星と土星が絡まないと本当の意味で力を発揮することが出来ません。

        そういう意味で、もし木星と土星が全く絡んでおらず、木星が強いだけの場合は、

        非常に強力な理想主義者になりますが、実際的なスキルや実務に欠けていて、理想を語るだけの人になりがちです。

        この記事のポイントは、木星が強いが、土星と絡んでいないということです。

        魚座ラグナは木星が支配星となる星座であり、理想主義的で、実際的ではなく、行為の10室も木星が支配星となる射手座であるため、なおさらそのようなパーソナリティーになると思います。
  • 占星術初心者で、”木星蟹座”で検索をかけて当サイトにたどり着きました。
    土星と絡みがない場合は理想主義と書かれているのですが、私の場合は9室木星蟹座が3室山羊座土星とオポジションのアスペクトでして、初心者ですのでスクエアのない比較的良いはずの蟹座木星が土星に抑圧されてると認識しておりましたので、勉強になった次第です。
    土星が木星に対して何をしてくれるのかは、これから勉強して紐解いていくつもりです、、、
    • こちらへ返信していませんでした。

      蟹座の木星の記事はかなり昔に書いた記事ですが、木星の典型的な特徴について記した内容でした。

      これを書いてから後、やはり木星が非常に強く、土星との絡みがない方を見る機会も多いですが、

      やはり、こうした特徴は非常に強く出てきます。

      つまり、非常に理想主義的なことを言う割にはその方には実際にそれを実現するだけの実務スキルがないのです。

      実際は他の方がその作業を担ったりします。

      非常に地位が高い人や経営者、経営幹部、マネージャー職にある方であれば、それでもいいのだと思います。

      ビジョンを示し、理想を示すのがその人の仕事で、細かい実務は他の人が行っていけばいい訳です。

      但し、最近のITテクノロジーが盛んな現代社会では、実際に創業社長が、プログラミングの技術があって、実際のサービスを作り上げたりします。

      少人数でスタートする最近の起業活動においては、ビジョンや理想だけ述べているような人は実際には役に立たないということになりがちです。


      もし蠍座ラグナで3室に土星が定座に在住し、木星が9室で高揚しているのであれば、理想を語る一方で、実務を行えるという意味で、それは強みになるのではないかと思います。

      3室で土星が定座にあるということは、非常に忍耐強い、実務や作業をこなしていく、努力する人という印象です。


      3室の土星の努力と9室の木星の相乗効果が何をもたらしたか、もし宜しければ、フィードバックをお願いします。
  • 秀吉先生、

    >そして、ここで考えられることはカルマの連鎖から逃れるためには自己制御や自分への気づきが必要であるということである。

    これは、本当にそう思いますね。
    同じような体験をしても、自己分析をするかどうか、それだけの知性を持っているか、自分と向き合い、内面を見つめることができるか、それで、大きく結果は違ってくると思います。
    (内面が乏しい人は、外ばかり見たり、噂話ばかりして、結局、自分自身に気付かないのです)

    私は、4室9室支配のヨーガカラカの金星が12室に有るせいか、両親とのカルマを抱えているようで、若い頃は、様々な心理学の本や、認知療法、内観等、自己の内面を見つめることに役立つ本を読みました。

    同じく、ヨーガカラカが外国の12室にある恩恵と、ケートゥが10室で高揚していたりするので、私は、早いうちから語学の才能が発達する環境や成り行きに恵まれたので、英語は専門用語に関してはネイティブのアメリカ人よりも知識が解するので、アメリカの精神医学界が出しているDSM等の本も原書で全部読んだりしていたのですが…

    トラウマを抱えていたり、発達障害や、人格障害を抱えていても、知性を持つ人たち、職業で言えば、弁護士や医者になったりする人たちは、40代くらいで症状が落ち着いて、精神的は普通の人と変わらない生活を送っている、等というのを、本で読んだりしましたね。

    鬱病は、女性に多いが、実は男性には隠れ鬱病、仮面鬱病みたいな人が多く、アルコール中毒等の統計数字を合算すると、結局、男女ともに差異は無い、等と言うのを本で読んだりとか…
    (確か、I DON’T WANT TO TALK ABOUT ITという本です。
    筆者の父親はアルコール中毒で、実は自閉症だったが、本人はもちろん、周りにもその認識が無かった… というような内容です)

    自己分析すること、内面を見つめること、それは本当に大切なことですよね。
    (そもそもそれ自体、知性が無いとできないし、しないし、その大切さにも気付けないわけですが…)
    • DSMを原文で読むというのは素晴らしいです。
      ただDSMは外面的な疾患の特徴を羅列しているだけで精神疾患の本当の原因は分かりません。
      精神科の医師が疾患を診断するのに使われると思います。
      自分の内面にあることは分かっても人の内面にあることは割と分からないもので、
      先入観で自分の内面を投影しても逆に相手の内面を誤解することにつながるかもしれません。
      その点ではホロスコープの分析は、ある程度、客観性があるので、人の内面の理解に役立ちます。
  • 秀吉先生、

    >ただDSMは外面的な疾患の特徴を羅列しているだけで精神疾患の本当の原因は分かりません。

    もちろんそうです。
    私は、一つの事例を挙げただけなんてすよね。
    私は元々人の心を読む能力(恐らく、アヌラーダの月や、ジェーシュタのケートゥ、8室の火星から来ているのだと思いますが…)を持っていたのに加えて、通訳時代に大企業の人事部の専門家の人たちが受けるようなプロファイリングや性格分類等の研修の仕事も数え切れない程こなしたので、内面の機序まで分かりますね…

    そういった、性格分類や、心理学、ホロスコープも、結局は、軸や象限の取り方が違うだけで、人間心理や行動のあらゆる領域をカバーしていることには変わりなく、また、今の人類に与えられているホロスコープの知識だけが万能では無いと思っています。
    • 性格類型などは結局の所、ホロスコープにおける星座や惑星などが作り出していると思います。

      何らかの原因(星座や惑星、ハウス)から導き出された性格を類型化し記述したものが、性格類型かと思います。

      またDSMに掲載されているような疾患は、過去の生育歴、過去の経験(トラウマ)などが作り出していると思われます。

      パーソナリティー理論としては精神分析と行動主義、認知行動理論など色々あると思いますが、性格類型に合わせて過去の経験や認知などが特定の疾患を生み出すと思います。

      そうした事例を沢山経験し、その性格類型や疾患のパターンを学習することは、人間理解につながると思います。

      私はホロスコープがいいと思うのは、過去の生育歴などから来る原因もある程度、分かり、その上で、現在の疾患の症状も分かることです。

      例えば、簡単な例で言えば、4室に土星が在住していたら、マハダシャー土星期に母親に関する何らかのトラウマがあり、現在、アンタルダシャーが土星期なので、鬱的な症状が出ているとか、生育歴から来る原因的な所と、現在の症状とが、推測できることです。

      しかし、その際にやはり精神分析の理論、母子関係あるいは父子関係におけるトラウマがどのように疾患につながるかといった知識は必要に思います。

      K.N.ラオも言っていますが、結局、占星術師は、あらゆる知識に精通している必要があり、心理学に限らず、経済学とか、社会学とか、様々な知識をホロスコープに照らし合わせて検討する能力は必要かと思います。

      占星術だけでは全く意味を成しません。

      占星術以外のあらゆる学問を知っていて、知識や経験もあり、その上で、占星術も知っている人が、それらを連携させて結果を出せると思います。

      占星術というのは通常の学問に対して、メタレベルが上なのだと思います。

      一方で、普通の学問は、個別的具体的な専門分野があると思います。
  • 秀吉先生、

    >先入観で自分の内面を投影しても逆に相手の内面を誤解することにつながるかもしれません。

    私もそう思いますね…

    直感型タイプの中の人で、元々思い込みの激しい、主観の強い人たちがいますが、そういう人だと、自分の最初の思い込みや、間違った直感に、投影というより、それ以前の、後付けやこじつけのように、現実を自分の考えに当てはめて、さらにそのことにも気付かず、展開していくわけですからね…

    元々がなんでも自分中心目線の、主観の強い人だと、そうなってしまうんでしょうね。
    自分もそうだから他人もそうだ、等と思うのですよね…
  • 秀吉先生、

    >結局、占星術師は、あらゆる知識に精通している必要があり、心理学に限らず、経済学とか、社会学とか、様々な知識をホロスコープに照らし合わせて検討する能力は必要かと思います。
    占星術だけでは全く意味を成しません。

    これは、なんでもそうですよね。
    ただ与えられたことだけやってたのでは、
    応用が効きませんから。

    私も通訳の仕事のために、司法試験の学校に行ったりとか(仕事上、契約関係、特許、自動車、鉄鋼、様々な専門分野に対応しないといけませんから…)、そういうことが基礎となってどんな仕事にも対応できるのですよね…

    どんなことでも、上っ面だけで言葉を発しても、説得力が無いですからね。

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