北野たけし独立の真相について

[第74回ヴェネツィア国際映画祭にて]


北野たけしの独立騒動に関して、たけし軍団がその真相を明らかにしたとの報道がなされている。


水道橋博士らが、森社長の裏切りでたけし独立と暴露
2018年4月1日22時25分 日刊スポーツ

つまみ枝豆(59)水道橋博士(55)らたけし軍団のタレントが1日、一斉にブログを更新し、ビートたけし(71)がオフィス北野から独立した騒動についての詳細な経緯を明かした。

 たけしが所属していた芸能事務所、オフィス北野の森昌行社長の経営に、「明らかな違法行為」や「完全な裏切り行為」があったと指摘している。

 ブログでは「いくつか事実関係についての確認、師匠(たけし)が独立に至った経緯について、我々、たけし軍団の認識をご報告申し上げます」と切り出し、森社長の行動について明かした。

 たけしが知らない間に、森社長がオフィス北野の筆頭株主になっていたり、オフィス北野の役員報酬が、たけしにとっては容認できない水準になっていたりと、問題が明らかになっていたという。

 森社長はたけしらに1度は謝罪したが、その後オフィス北野の決算が赤字に転落。たけしが森社長に対して「株式の移動に関する手続きの不備」「役員報酬の水準に関する不備とその決定に関する手続きの不備」などを指摘し、森社長は不備を認めたという。

 森氏は株式の贈与や経営体質の改善などを約束したが、「これら約束していた作業工程が、遅延するに至った」ため、先月、たけしが「しびれを切らして」独立の意向などを森社長に伝えたという。「これが、世を騒がした、ビートたけし独立の経緯です」とつづっている。

 その上で「せっかく1度は、互いの信頼回復の機会がありながら、結果的に、森社長が師匠の信頼を裏切ってしまう形になってしまったことは、たけし軍団一同、師匠に対し申し訳ない気持ちでいっぱいです」とたけしに謝罪。ただ、一方で、森社長からの謝罪を受け入れるという。「今後は、たけし軍団、オフィス北野に所属するタレントのために経営を続けて取り組んでいきたい、とのことで、たけし軍団は、新事務所に移籍することなく、オフィス北野に居残り、出直しすることに至りました」と「残留」の経緯も説明した。

 さらに、騒動に関するさまざまな報道についても言及。「師匠が女性のビジネスパートナーに洗脳されて今回の行動(独立)に至ったかのような記事が散見されます」と前置きし、「今回の独立にビジネスパートナーの女性が影響を及ぼす余地があったとは、到底思えません」と否定。たけし軍団による社員へのどう喝があったとする一部報道についても、「甚だ心外であり、強く抗議したいと思っています」とした。

 あらためてたけしの独立を総括し、「森社長の経営手腕に疑念を持たれた、師匠が、森社長に任せていたらオフィス北野の財産が目減りする一方になることをおそれて、たけし軍団のためにこれを保全する目的で行われたものと、森社長もたけし軍団も理解しているはずです」とつづった。その上で「まるで師匠が、自分だけの利益を考えて逃げ切ったかのような報道は、事実無根」と念を押した。

前回も書いたが、北野たけしのビジネスパートナーであり、自らのプロデュースやマネジメントを一任していた森昌行社長のチャートを見ると、現在、マハダシャー土星期であり、土星は月から見て5、6室支配で2室で高揚している。





これは森昌行社長が起業して成功しているように見える配置である。


つまり、北野たけしがそのプロデュースやマネジメントの能力などを見込んで、オフィス北野の社長として抜擢をしたが、近年は、森昌行社長の力の方が大きくなり、森氏個人のプライベートな会社と化していたことが分かる。


たけしは芸人であるため、自らの芸に専念したいのである。


そのため、会社の経営やプロデュースなどは全て、森昌行氏に一任してきた結果、近年では森昌行氏の力の方が大きくなってしまったということである。


森昌行社長と北野たけしが世話する立場と世話される立場であったとすれば、最初は世話される立場のたけしが、世話させてあげているつもりであったのが、段々、力関係が逆転して、世話してもらっているという感じになってしまったのではないかと思われる。


それを象徴するのが森昌行氏がオフィス北野の筆頭株主になっていたという一件である。


つまり、たけしをマネジメントする事務所の社長として、森昌行氏の立場の方が上になっていたということである。


それはマハダシャー土星期の間、かなり以前から潜在的にはそのような傾向があったのかもしれないが、筆頭株主になるといったような決定的な出来事を迎えて、顕在化したということである。


北野たけしは、山羊座ラグナであるため、現在、6室に木星と土星がダブルトランジットしており、6室は離婚のハウスである。





ビジネスパートナーシップで言えば、契約解除といった出来事が起こる時期である。


それで長年、パートナーシップを組んできた森昌行氏と袂を分かつことになったのである。



ダシャーとしても現在、おそらくラーフ/木星/土星期である。



アンタルダシャーが3、12室支配の木星であるが、パートナーの7室をラグナとすると木星は6室の支配星であるため、契約解除を表している。



12室の支配星の時期というのは自分が相手から去っていくことを表している。



従って、北野たけしが、森昌行氏の元から去って事務所を出て行ったのである。



森昌行氏のチャートを見ると月から6室の水瓶座で3、8室支配の火星と2、9室支配の金星がコンジャンクトしており、2、9室支配の金星は5、6室支配の土星と星座交換している。


そして、現在、この6室にダブルトランジットしている。



6室に火星が在住する配置は、サディスティックな強い配置であり、ここにダブルトランジットが形成されているということは、森氏が強く出たことを表している。



例えばそれはいつのまにかオフィス北野の筆頭株主になっているといったことにも表れている。



たけしに何の相談もなく、色々勝手に経営上の重要イベントを処理をしたというのは、明らかに一方的にやりたい放題やっていたということであるが、逆に言えば、それを当たり前のようにやってしまうということが、その強い立場を表している。



そこで、たけしから不満や批判が出たということを示している。





ジャイミニで見ると、非常に現在の状況をよく示しているが、メジャーダシャーの水瓶座から見ると、MKとPKが12室に在住している。



これはこの水瓶座の時期に弟子(PK)と事務所(MK)を置いて(捨てて)出て行ったことを表している。



たけしは、たけし軍団にオフィス北野に残るように頼んだらしく、たけし軍団を置いて身軽になることを選んだと言える。



一方で、水瓶座から見ると、10室で、AmKの月とAKの金星、DKの木星が同室して、ジャイミニラージャヨーガを形成しているため、自分の愛人と一緒に事務所を起ち上げて、一緒に仕事をしていくことを表している。




今回のたけしの独立騒動は、イギリスのEU離脱やドナルドトランプの大統領就任と同じような出来事であり、自分を管理束縛するより巨大な存在から分離独立して、自分の自由や尊厳を取り戻そうとする試みなのである。


例えば、EU離脱をした英国は、EUに所属していると政治運営の実権が、EUの本部があるベルギー/ブリュッセルの高級官僚に移ってしまい、全く国家としての自由や尊厳を保てない為に独立を選んだのである。


トランプの台頭もアメリカが世界を支配し、管理する力を失ったので、アメリカの雇用など国内問題を最優先することを主張している。



たけしも近年、芸能界の大御所として君臨する自分の力が衰えてきたため、自分の身辺を整理し、森昌行氏との関係の中で、あいまいになっていた自分の権利関係などを確定し、更にマネジメントやプロデュースなど、本来、人任せにしてきたことをまた自らの手に取り戻したいと思ったのである。



5室でラーフが高揚して、ディスポジターの5、10室支配のヨーガカラカの金星がアスペクトバックする配置は、非常に強力であり、このラーフ期にこのような行動を取るのは、5室のラーフは『威厳』を表わすからではないかと思われる。



5室には「大臣」という象意があり、『威厳』を表わすようである。



従って、本来、人任せにしてきたマネジメントやプロデュースなどを自分の手に取り戻して、自ら事務所の社長として、もう一度、自由と独立を取り戻そうとしたのである。



そうした意味があるため、森昌行氏との諍いなどはちょっとした一つのエピソードに過ぎないのである。



今、独立するということの意味は、もっと様々な要素が混在しており、アイデンティティの再確立、自らの自由や独立、尊厳を取り戻そうとする試みであると考えられる。



また更に言えることは、北野たけしは、最近まで、ことごとく拡大主義で、芸能界での自らの支配力、影響力をひたすら大きくしようとして来たと考えられる。



然し、それがダウンタウンなどの若手の登場や自らの衰えなどを感じ取るに至って、グローバリゼーションを諦めたということなのである。



それで、グローバリゼーションを諦めた人間が取る行動としては、自らの原点に立ち返り、余計なものは捨てて、自らが持っているものを確定して、自分の権利などを確認する作業である。



そのため、たけし軍団は、オフィス北野に残していくのである。



何故なら、たけしは現在、トランジットの土星が12室を通過しており、自分のこれまでの30年の歩みの最期のタイミングだからである。



最後のタイミングに今までやってきたことを完了させ、整理し、あるいや、余計なものを捨てて、また身軽になって再出発したいのである。





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