マーク・ザッカーバーグ米上院公聴会に詰問される -巨大SNSの光と影-


米国の政治・選挙関連データ分析企業のケンブリッジ・アナリティカが、5,000万人分ものFacebookユーザーのデータを不正利用した問題で、facebookの創業者で最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグが5日間の沈黙を経てようやく重い口を開き、自らの責任を口にした。

この5日間の沈黙については物議をかもしたが、その後、米上院公聴会に呼ばれて2日間に渡って詰問された。

その中で、「あなたは何百万人ものアメリカ国民の個人データに対して、自分に連邦政府よりも大きな責任があると思いますか?」との質問に「はい」と回答し、自らの責任を認め、何度も謝罪の言葉を口にし、とんちんかんな質問を繰り返す、上院議員たちに対して真顔で回答を行なったということである。

然し、裏を返せば、何百万人ものアメリカ国民の個人データに対する責任は、連邦政府にではなく、自分自身にあるという主張を押し通して、facebookのオーナーとしての地位や、facebookを今後も第三者の監査の手から守ったと言うことができる。

そして、facebookの広告ビジネスを今後も継続するという権利を守り通した。

そうした様子を見て、フェイスブック本社に安堵の空気が流れているという。


米上院の公聴会は、延べ10時間、100人から600の質問を受けるという激しいものであったようである。

然し、この公聴会は、マークザッカーバーグが主役のフェスティバルのようであったと評価されている。





マークザッカーバーグが「超一流の謝罪」という演技で、全米の観衆を魅了した一大イベントである。


私は、以前の記事『インターネット個人ビジネスと獅子座について』で、マーク・ザッカーバーグが獅子座ラグナではないかという見解を書いたが、astrotheme.comによれば、出生時間はPM 14:49で、この時間で、出生図を作成すると、ラグナが獅子座のウッタラヴァパールグニーである。




従って、私の予想は正しかったと今回確認することが出来た。


マーク・ザッカーバーグは、インターネット上にfacebookというソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を創り出し、巨大メディアを誕生させた。


現在、20億人の人々がそれを利用して日々、コミュニケーションを行なっている。


従って、出生図で3室(メディア、コミュニケーション、通信)が強調されていなければならないはずである。


その為、3室を強くするためにはラグナを水瓶座か、獅子座に設定しなければならないのである。


然し、ザッカーバーグの立ち居振る舞いは、典型的な獅子座であり、プレゼンの仕方などが、獅子座ラグナであるスティーブ・ジョブズと似ており、舞台上でオーバーアクションで、聴衆に対して、プレゼンテーションを行う。



従って、私は以前からザッカーバーグは獅子座ラグナではないかと考えていた。



獅子座ラグナだと3室に6、7室支配の土星、12室支配の月、4、9室支配のヨーガカラカの火星が在住し、対向の9室から3、10室支配の金星と2、11室支配の水星がアスペクトしている。


3室で土星と火星は逆行しており、3室が激しく傷ついていることが分かる。


この3室の傷つきは、facebookの誕生時の物語を説明するものである。



これは2010年に公開された『ソーシャル・ネットワーク』という映画でも描かれているが、デビッド・カークパトリック著の『フェイスブック 若き天才の野望』の中で詳細に描かれている。



2003年秋頃にマーク・ザッカーバーグは、ハーバード大学のコンピュータをハッキングして女子学生の写真を取得し、女子学生の顔の格付けサイト「Facemash」を立ち上げ、2時間で2万2000アクセスを集め、4時間で大学のサーバーがダウンしてしまうのである。


ザッカーバーグのプログラミングのスキルにボート部に所属するエリート学生・ウィルクルボス兄弟が注目し、ザッカーバーグにハーバード大学の学生専用コミュニティサイト「ハーバード・コネクション」の制作を依頼するのである。





このアイデアをマーク・ザッカーバーグが盗用して、ウィルクルボス兄弟との接触は避け、「ハーバード・コネクション」の制作は遅らせて、その間にfacebookを完成させてしまうのである。


従って、ザッカーバーグは、ウィルクルボス兄弟からアイデアを盗んだのである。


そして、彼らの依頼されたものを制作するよりも先に自分のサイトを起ち上げてしまった。



これはザッカーバーグのチャートによく表れているのだが、6室支配の土星が3室で高揚している配置がそれに当たるのである。


ウィルクルボス兄弟は、自分たちでサイトは作れないので、ザッカーバーグの力を頼って、制作を依頼したのであるが、立場的に言えば、彼らが6室でザッカーバーグが8室に位置する。


6室の支配星が3室で高揚している配置は、自分のクライアント(目下の者であり、サービスする相手)であるウィルクルボス兄弟からアイデアをもらって恩恵を受けるという配置なのである。


このことが起こったのがちょうど土星/金星~土星/太陽期である。





マハダシャーは、この6室支配で3室で高揚する土星であり、アンタルダシャーの金星はマハダシャーロードの土星からアスペクトされて傷ついている。


従って、facebookを起ち上げた時から、ウィルクルボス兄弟との騙し合いや訴訟状態を抱えていたと言える。


土星/太陽期などは、ラグナロードである太陽が10室に在住して、高揚するラーフとコンジャンクトしているため、facebookを起ち上げて、ヒーローになった当時のザッカーバーグを表していると考えられる。


然し、そのようにfacebookが全米の学生に広がっていく中で、ウィルクルボス兄弟が当時、ハーバード大学の学長だったラリー・サマーズにザッカーバーグがアイデアを盗用したことを訴えたりしているが、学長はこれを一蹴している。


その後、土星/太陽期の後で、土星/月期が来て、土星/火星期と続いていくが、いずれもアンタルダシャーの月や火星が6、7室支配の土星から傷つけられている。


従って、この間、ずっとウィルクルボス兄弟の批判や訴訟に悩まされていたということが出来る。


決して、facebook草創期の物語は綺麗な物語ではないのである。


そして、2011年には、ウィルクルボス兄弟は、ザッカーバーグから和解金として6500万ドルを受け取っている。


因みにウィルクルボス兄弟は、この和解金の一部で、当時、120ドル程度だったビットコインを大量に購入し、現在、ウィルクルボス兄弟の資産総額は約8兆円を超えているようである。




この他、facebook制作時に1000ドルの出資とCFO(最高財務責任者)を依頼した友人エドゥアルド・サベリンは、制作当時、持ち株比率は、30%以上あったが、その後、投資会社を自分たちで見つけたザッカーバーグは、エドゥアルド・サベリンをCFOから降ろし、持ち株比率を0.03%まで希薄化させてしまう。


そのことで、エドゥアルド・サベリンから後に訴訟を起こされており、これもまた示談で解決している。


このようにfacebook草創期には色々な友人たちとの汚い争いがあったようである。


私は、2010年頃に出版された『フェイスブック 若き天才の野望』を読んで、おそらくザッカーバーグの3室は傷ついてる為、獅子座ラグナではないかと思ったものである。




因みにもう少し分かりやすい事象を見ていくと、ザッカーバーグは2012年5月19日にハーバード時代から交際している華僑出身のプリシラ・チャンと結婚している。


この時、土星/木星/金星期である。


マハダシャーの土星は7室の支配星で、アンタルダシャーの木星とプラティアンタルダシャーの金星は7室支配の土星からアスペクトを受けている。


ナヴァムシャを見ると、射手座ラグナで、土星は2室の支配星で4室に在住している。





アンタルダシャーの木星はラグナロードで、ナヴァムシャのラグナの支配星のダシャーの時期は、結婚のタイミングである。


ラグナロードは、7室から見た7室の支配星でもある。


またプラティアンタルダシャーの金星は結婚の表示体である。



また生物学的事実(biological fact)を見ていくと、第一子(Max)誕生は2015年12月で、水星/ケートゥ/太陽期、もしくは水星/ケートゥ/月期である。




サプタムシャ(D7)を見ると、水星は5室の支配星で、ケートゥ(ラーフ/ケートゥ軸)はラグナやラグナロードに絡んでおり、太陽は5室の支配星と相互アスペクトし、月も9室の支配星と相互アスペクトしている。


第二子(August)は、2017年8月に誕生しているが、水星/金星/火星である。


やはり、サプタムシャで、水星は5室の支配星で金星は9室の支配星で、火星は9室にアスペクトしている。



第一子誕生時は、土星が蠍座で逆行して、5室にアスペクトし、木星はラグナから5室にアスペクトしていた。


また第二子誕生時は、土星は射手座5室を通過し、木星は乙女座で逆行して5室にアスペクトしていた。


従って、いずれも5室にダブルトランジットが成立している。




因みに何故、今回、マーク・ザッカーバーグは、Facebookユーザーのデータの不正利用の管理責任を問われ、米上院公聴会という大舞台に呼び出されて、激しい詰問を浴びて、謝罪の一大イベントの主役として、注目を浴びたのかということである。


米公聴会が行われた2018年4月10日と11日のダシャーは、水星/金星/木星期である。



マハダシャーの水星は6室支配の土星からアスペクトされ、アンタルダシャーの金星も6室支配の土星からアスペクトされ、プラティアンタルダシャーの木星も6室支配の土星からアスペクトされている。


従って、マハダシャー、アンタルダシャー、プラティアンタルダシャーが6室支配の土星から傷つけられている為である。


その他、12室支配の月や、4、9室支配の火星からのアスペクトも受けて傷つけられている。


ナヴァムシャでも水星は6室に在住し、金星は6室の支配星で、木星は2、3室支配の土星からアスペクトされている。





出生図で、アンタルダシャーの金星は、3、10室の支配星である。


従って、今、世間的にスターのように注目を浴びる時期であるのだが、その3、10室支配の金星は6室支配の土星から激しく傷つけられている。


従って、スターのように注目を浴びたが、世間から批判を受けたのである。


但し、この3、10室支配の金星は4、9室支配のヨーガカラカの火星と星座交換し、5室支配で自室に在住する強い木星からアスペクトを受けて、強い吉意を発揮している。


金星と火星が星座交換によって、9-10のダルマカルマラージャヨーガを形成し、3-9の星座交換を生じており、facebookを創始したザッカーバーグの活動は常に教育的、慈善的、啓蒙的な目的を持っている。


特に人々がつながる社会というものをイメージしており、人々の新しいネットワークの文化を創りだしたということが出来る。



現在、トランジットの土星は、2018年4月17日から射手座で逆行を始めたが、土星は一つ前の蠍座から10室にアスペクトし、木星は天秤座から10室の支配星にアスペクトしている。

その為、現在、注目を浴びていると言える。


また蠍座から6室にアスペクトし、木星はザッカーバーグにとっていわく付の3室をトランジットしている。



3室は上述したようにSNS制作過程での様々なトラブルを生み出したハウスであり、6室支配の土星が在住している。


従って、6室にもダブルトランジットが生じている。



従って、現在、マーク・ザッカーバーグは10室と6室にダブルトランジットが生じているのである。



この場合、6室と10室を合成したような象意が生じる時期である。




従って、マークザッカーバーグのラグナは獅子座ラグナで間違いないことが分かる。



astrotheme.comが示すPM14:39 という出生時間はどこから入手したのか分からないが正しいようである。



因みにザッカーバーグは、米公聴会での詰問が行われた現在、水星/金星/木星期だが、アンタルダシャーの金星は、牡羊座のバラニーに在住している。




マーク・ザッカーバーグは20億人のユーザーの個人情報を有する超巨大SNSを作り上げてしまったが、これは水瓶座の象意である監視社会の問題、全体主義の問題も喚起しているのである。

牡羊座のバラニーは、ヒトラーのラグナロードが在住していたナクシャトラであるが、独裁や全体主義と関係がある。



この20億人のユーザの個人情報をどのようにでも扱える巨大な権限を持ってしまったマーク・ザッカーバーグの立場に対して、天秤座で高揚する6室支配の土星が、リベラルの立場(共同体主義)から、ユーザーの個人情報の保護に対する責任も持つのは、連邦政府ではないのかとの疑問が呈されたのである。


これに対して、ザッカーバーグは、自分個人に責任がある旨(独裁主義、ヒーローイズム)を回答したのである。


巨大な全人類の個人情報のデータベースが構築された時、それに対するアクセス権や管理権限は誰が持つのか、プライバシーはどのように守られるのかという問題提起なのである。


然し、昨今の世界の右翼的傾向や独裁者が台頭している流れで、ザッカーバーグは自分個人に責任がある旨を回答したが、20億人の個人データを管理できる絶対的な立場に立っていること自体が牡羊座(独裁)の象意である。


結局、米連邦政府に移管されたとしても、連邦政府を金で支配する支配者階級が、それを手にすることになる為、ザッカーバーグがきちんと管理すればそれでいいのであるが、しかし、ザッカーバーグがそもそもハーバード大学で、大学のサーバーにハッキングして、女子学生の写真を取得し、女子学生の顔の格付けサイト「Facemash」を起ち上げたこと自体が、牡羊座のバラニーを体現していると思わざるを得ない。


ウィルクルボス兄弟からSNSの制作依頼を引き受けながら接触を巧みに避けて、自らのfacebookを完成させたというのも牡羊座らしいエピソードである。


やり方が剛腕で、ストレートであり、牡羊座的である。



それで、20億人が居住するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を構築してしまったのである。



もしザッカーバーグが、その大量の個人情報を怪しげな企業に不正利用させることを許したとすれば、ザッカーバーグの独裁が間違っているということになる。



今回は、ザッカーバーグは謝罪によって、難を免れたが、この問題は今後も継続していく問題である。



ザッカーバーグが退いた後、その巨大SNS上に存在する情報は誰がアクセスでき、管理するのかというのは、重大な問題であり、悪意のある資本家の手に渡れば、それは人々を支配することにいかようにでも悪用できる。



今回、5,000万人分ものFacebookユーザーのデータが選挙対策に不正利用されたというのは、監視社会、全体主義の問題を提起している。



2010年~2012年にアラブの春が起こり、その時にfacebookで人々は情報交換し、デモに参加したが、そうしたリベラルな人々の独裁者への闘争に使用されたツールでもある。


またCIAやNSAなどの米国の諜報機関が、SNS上の人間関係などを全て把握できるようなPrismというシステムを既に所有していることなどもそうした問題に含まれる。


CIAなどがfacebook上で、様々な諜報活動を展開しているのである。


つまり、ザッカーバーグは、CIAやNSAが作りたかったものを作ってしまったのである。



そうしたこともリベラルを表わす天秤座で6室支配の土星が高揚し、3、10室支配で牡羊座のバラニーに在住する金星と相互アスペクトする象意が出ているものとして、非常に興味深い。



最近、facebookを使うのを止めたことを公言する有名人が相次いでいるが、これはリベラル派の立場からのマークザッカーバーグや独裁主義や全体主義、監視社会に対する批判なのである。


例えば、facebookは誰かの誕生日が来ると、「〇〇さんの誕生日なので祝いましょう」などと言ったメッセージを送って来るが、あたかもfacebookの設計者から友人知人の誕生日を祝うことを方向づけられ、強制されているかのようである。


知らず知らずのうちにfacebookの設計者の誘導する方向に行動するように仕向けられているのである。


また人は競って、facebookに自らの日常生活の写真を投稿するようになっている。


facebookに投稿する為にわざわざ業者にお金を払って、パーティーなど架空のイベントをでっち上げる人も出てくる始末である。


つまり、そこまでして、他人に自分の日常生活が充実していることをアピールしているのである。


facebookは他人からの承認を受けたいという大衆の欲求を表現するプラットフォームを提供し、新しい文化や習慣を創り出し、人々はそれに知らず知らずのうちに従っているのである。



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