大手仮想通貨取引所のコインチェックが1月26日に外部からの不正アクセスで顧客から預かっていた仮想通貨「NEM(ネム)」約580億円分が消失するという事件が発生した。
マウントゴックス事件以来、最大の流出事件である。
コインチェック、580億円分の仮想通貨流出 社長謝罪 朝日新聞デジタル 2018/01/27 00:38 大手仮想通貨取引所のコインチェック(東京都渋谷区)は26日、外部から不正なアクセスを受け、顧客から預かっていた仮想通貨「NEM(ネム)」約580億円分が流出したと発表した。原因や影響人数については調査中といい、被害について警察に相談しているという。同日夜に記者会見した和田晃一良社長は「弊社サービスで機能が停止し、お騒がせしていますことを深くおわびします」と謝罪した。顧客への補償は「検討中」と述べるにとどめた。 仮想通貨のトラブルでは、2014年に国内の取引所「マウント・ゴックス」で465億円分が消失したのを超え、過去最大規模となる。 コインチェックの説明によると、26日午前、社内でNEMの残高が大幅に減少していることが判明し、午後にかけて売買や入出金を停止。その後、ビットコインなどを含むすべての仮想通貨や日本円の出金を停止した。同社が保有するNEMはほぼすべて失われたという。取引や入出金の復旧のめどはたっていない。NEM以外のビットコインなどの仮想通貨や日本円の不正送金は確認されていないという。 仮想通貨ではこうしたトラブルを防ぐため、ネットからのアクセスを遮断したコンピューターでデータを保管するなどより安全な対策をとっている取引所が多いが、コインチェックはNEMについて対応していなかった。「(ネット遮断した)オフライン(で保管)にするには技術的な難しさがある。人材が不足していた」(和田社長)と説明した。大塚雄介取締役は「資産を預かっている立場として、できる限り十分な対応はしていた」と述べた。 金融庁は業界を監督するため昨春、仮想通貨取引所に登録制を導入した。コインチェックも登録を申請したが、現時点で登録されていない。大塚取締役は「セキュリティーが甘いから登録していないわけではない」と説明した。ただ、「見なし業者」として営業は続けており、法律上、金融庁にはこうした事案については報告する義務がある。金融庁幹部は「事案の被害状況や原因、再発防止策を報告してもらうが、まずは顧客保護に万全を期してもらいたい」としている。 NEMの時価総額は1兆円規模とされる。一時30兆円を超えたビットコインには及ばないが、個人投資家を中心に人気を集めていた。 ◇ 〈コインチェック〉 国内の仮想通貨取引所大手で、ビットコインのほかイーサリアムやリップルといった多くの仮想通貨の売買を手がける。ビットコインで電気料金を支払えるといった決済サービスにも参入している。2012年8月設立で、14年に取引所業務を開始。昨年4月の法改正で、利用者保護のために仮想通貨取引所に登録制が導入され、同社も金融庁に申請していたが、まだ登録されていない。 |
コインチェック社は、まだ日本の仮想通貨取引所が少ない中で、早い段階で、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の他にイーサリアムクラシック(ETC)やリスク(LSK)、ネム(XEM)、リップル(XRP)、モネロ(XMR)、DASH(ダッシュ)などのアルトコイン(ビットコインに代わるコイン)を扱っていた為に日本のアルトコイン市場をやや独占していたのではないかと思われる。
海外の取引所の方が手数料が安いが、英語が分からない為に日本の取引所を使わざるを得ないような日本人を相手にして、かなり大きいスプレッドや手数料を徴収し、荒稼ぎをしていた業者である。
ライバルがいない為にこの1年間、コインチェック社は殿様商売で、荒稼ぎをし、事業の急拡大により、昨年2017年8月頃、恵比寿から渋谷に事務所の移転をしている。
また昨年2017年の仮想通貨市場の急拡大により、コインチェック社が会社として保持していた仮想通貨資産も値上がりをして、莫大な利益を得たはずである。
コインチェック社は、海外の取引業者から仮想通貨を購入して、国内の顧客に大きいスプレッドと高い手数料を乗せて売っており、それらの売買益自体も大きいが、自分たちが購入して保持している仮想通貨資産価値も上昇し続ける為、昨年はこの会社自体がお祭り騒ぎの状態であったはずである。
今回、チャートを作成してみると、その様子はチャートにはっきりと表れている。
wikipediaによれば、コインチェック社の設立日は、前身となるレジュプレス株式会社が、2012年8月28日である。
時間は不明で、所在地は、渋谷区恵比寿である。
通常、会社設立の時間は、設立のセレモニーが午前10時あるいは11時頃の可能性が高いとする考え方もあるが、必ずしも午前中とは限らない為、不確かである。
従って、今回は、まずは12:00で作成したチャートでチャンドララグナで検証した。
月は射手座に在住し、射手座から見ると、2室支配の土星と5室支配の火星が11室でコンジャンクションし、2-5、2-11、5-11のダナヨーガを形成している。
土星は高揚して強力であるが、土星は天秤座の1°50’付近の為、出生図を含めて7つの分割図で天秤座に在住しており、ヴァルゴッタマで高揚している。
土星は技術に強い惑星である為、この会社のポテンシャルとして、テクノロジーに強いことが理解できる。
但し、このダナヨーガは天秤座で形成されているが、天秤座はカジノやゲームセンターなど娯楽、エンターテイメント産業の星座であり、この天秤座で形成されている強い凶星同士のダナヨーガからは、自ら賭博場の胴元として荒稼ぎしているイメージが浮かんでくる。
そして、カジノなどで遊んで稼ぎたい関係者を大量に魅きつけている印象である。
実際に私は『デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語』ナサニエル・ポッパー (著), 土方奈美 (翻訳)という本を読み、ビットコインの草創期の登場人物たちのチャートを作成してみたが、土星が高揚している人々ばかりであった。
またビットコインの神と呼ばれているロジャー・バー(Roger Ver) などもネクタイやスーツが似合わないいかにも天秤座的な人物である。
実際、仮想通貨のトレードをしている人々のチャットを見ると、パチンコやっているのがばかばかしくなるほど稼げるなどといった感想を投稿する人も目立つ。
つまり、仮想通貨取引所というのは、夢の一攫千金物語を紡ぎだす賭博場(カジノ)なのである。
コインチェック社のチャートを見て、もう一つ気づくのは、ナヴァムシャのポテンシャルが非常に高いことである。
ナヴァムシャでは、土星、木星が高揚し、金星が自室に在住している。
但し、水星が減衰している。
水星が減衰していることは弱点を表しており、出生図でも蟹座に在住して、敵対星座であり、ディスポジターの月も一時的敵対の位置にあり強い敵対の配置(Great Enemy)の配置である。
従って、水星が弱いことが分かる。
今回の事件でもセキュリティー対策を安易に考えていたというのは、水星の弱さなども関係していたとも考えられる。
ダシャーバランスを見ると、コインチェック社は2012年8月28日の設立以降、今までの間、全くライバルのいない状況の中で、大きいスプレッドと高い手数料を取って、殿様商売をして来たのであり、マハダシャー太陽期であったことが物語っている。
太陽は出生図で、獅子座で、ムーラトリコーナの座にあり、ナヴァムシャでも高揚する木星とコンジャンクションし、高揚する土星からアスペクトされている。
従って、太陽の星位は強く、強力であることが分かる。
然し、このマハダシャー太陽期は12時で作成したチャートでは、2018年4月で終わる見込みである。
あるいは、既にマハダシャー月期に移行しているかもしれないが、月は出生図とナヴァムシャで射手座に在住しており、ヴァルゴッタマである。
この月に現在、トランジットの土星がコンジャンクションしており、サディサティの真っ只中である。
因みに会社設立の時間を午後13時に設定すると、2018年1月7日からマハダシャー月期である。
おそらく考えられるのは、現在、既にマハダシャー月期に移行して、そのマハダシャーロードの月に対して、トランジットの土星がコンジャンクションして、サディサティを経験しているということである。
それで、今年に入って、2018年1月26日に580億円分のNEM(ネム)をハッカーに奪われたのである。
マハダシャー月期は、月をラグナとすると、6-12室にラーフ/ケートゥ軸が重なり、ケートゥは6室で減衰し、ラーフは12室で減衰している。
またラグナロードの木星は6室で減衰するケートゥとコンジャンクションしている。
6-12室の軸は、訴訟や損失を表わす軸であり、また6室は泥棒や詐欺を表わすハウスである。
また月から見た場合、7、10室支配の水星が8室に在住しており、仕事の中断や取引先との関係の変化などを象徴している。
但し、月から見ると、依然として、2室支配の土星と5室支配の火星が11室で強力なダナヨーガを形成しており、この会社は今後もかなりの収益を上げていくと考えられる。
580億円ぐらいの損失では倒産はしないのである。
但し、そうは行っても明らかに今回のダメージは大きく、7室を契約している口座開設者だとすれば、6、11室支配の金星が7室に在住し、7室支配の水星が8室に在住している為、口座開設者との契約関係に問題が生じたことが分かる。
一方で、マハダシャー太陽期は、太陽をラグナとすると、10室支配の金星が11室に在住しており、経営は順調に行われていたことを表している。
また7室支配の土星は4、9室支配の火星と3室(芸能)でラージャヨーガを形成しており、7-9のラージャヨーガを形成している。
従って、昨年12月の時点で、お笑い芸人の出川哲郎を採用し、テレビCMにも参入していたのである。
マハダシャー月期の直前と言えば、ちょうど太陽/金星期であり、金星は太陽から見て、3、10室支配の金星で11室に在住している。
従って、今回の事件は、芸能界でかなり名の知れたお笑い芸人出川哲郎を採用して、コインチェックの全国知名度を高めようとした矢先の出来事だったのである。
コインチェック騒動でCM出演出川哲朗を心配する声 2018年1月27日11時33分 日刊スポーツ 仮想通貨取引所大手「コインチェック」から約580億円分の仮想通貨「NEM」が流出した騒ぎで、同社のCMに出演するお笑い芸人、出川哲朗(53)を心配する声があがっている。 出川は昨年12月からオンエアされている同社のCMに出演。兄弟役を一人二役で演じ、コインチェックについて質問し「やっぱり知らないんだぁ!」と詰め寄る弟と、「兄さんが知らないはずないだろ」と見えを張る兄のユーモラスな掛け合いが話題となっていた。 コインチェックの“顔”となっていただけに、今回の騒動が発覚した途端にネット上には「出川が悪い」といったイジりが続出。また、風評被害を心配する声もあり、「さすがに出川さんかわいそうでしょ。 関係ないよ出川さんは」「彼が理不尽な言われをしないか心配です」「出川さんもとばっちりだよなぁ。事務所がとってきた仕事をやっただけだろうに」「全く関係ない出川哲朗氏を遊び半分では批判してはいけない」といった声が多数あがっている。 |
この事件が起こる前、コインチェックの社員一同は、テレビCMも始まり、自分たちの事業の達成感に浸っていたはずである。
その矢先の出来事であった。
まさに射手座の高い所からの転落の物語なのである。
おそらくその時から今年の年初にかけての間にマハダシャー太陽期からマハダシャー月期への移行のタイミングがあったとも考えられる。
コインチェックは、あまりにも大きな手数料を取って暴利を貪っていた。
また代表取締役の和田晃一良氏の人物としての悪評もネット上で広まっているようである。
今回の事件は、マハダシャー月期に移行した後で、月から見た6-12軸で、ラーフ、ケートゥが減衰しており、それがこの事件を表わしているのではないかと考えられる。
おそらくハッキングは海外から行われていると考えられ、ラグナロードで4室支配の木星が6室に在住して、12室にアスペクトしているため、その損失の全てを自社の保有資産で賠償することに決めたのである。
現在のコインチェック社の状況が、ダシャーロードの月をラグナとした場合にうまく説明することが出来る。
そして、月はダシャーロードであるばかりでなく、チャンドララグナでもある為、月をラグナとした場合のPACは強く働いたと考えられる。
今後、マハダシャーが月期の間、土星が2020年まで射手座を通過していくため、この今回の教訓は今後のコインチェック社の経営に響いてゆくはずである。
今回の出来事はハッカーによる犯罪の被害者になった訳であるが、顧客の資産の保全に対する責任を怠ったという点で、非常に社会的な責任を免れない形となっており、サディサティの洗礼を受けている形である。
マハダシャーの月からのPACを見ると、必ずしも今後の経営は上手く行きそうにないが、然し、11室が強いため、会社はまだ利益を生み出し続けるはずである。
因みに以前の記事『ビットコイン革命 Part 2 <ビットコインの驚くべき可能性>』の中でも書いたが、私は、このコインチェック社で、昨年2017年の春頃、ネム(XEM)を購入していた。
2017年11月末頃、ビットコインを初めとして、全ての仮想通貨の価格が急上昇し始め、ネム(XEM)も同様に上昇し、2018年の1月初めには240円にまで価格が跳ね上がった。
私がそのままネム(XEM)を持っていたら、今頃、3000万円ぐらいになっていた計算となる。
然し、計算上の話であり、実際はそんなに上手くは行かないのである。
購入したネム(XEM)の価格が跳ね上がって私は狂喜乱舞したが、その直後、暴落して、私の含み益は全て消失したのである。
その後、ネム(XEM)の価格が、長い間、低迷した時期が続き、ビットコインが上昇していくのに対して、ネム(XEM)の値段は全く上がらない為、機会損失を被り、長い間、迷った末に全て手放すことにした。
ところが、昨年2017年の年末になって、突然、ネム(XEM)の価格が上昇し始めて、瞬く間に15円から240円の20倍程度に上昇したのである。
このように仮想通貨の値動きは激しく、最初から最後まで保持していられる人はほとんどいない為、そのまま持っていたら計算上、大きな利益となっていても、実際は、それを得るのは難しいのである。
昨年は、そうした仮想通貨投資の難しさを経験し奮闘(struggle)した1年であった。
またこれ以外にも色々と仮想通貨に関しては悔しい想いをしたが、それらに懲りずに現在、新たなチャンスを伺って特定の通貨に仕込中である。
それらの体験談についてはまたビットコイン革命の中で展開したいと思うのである。
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