孫正義とAI革命の行方



最近、ソフトバンクグループの孫正義が窮地に立たされている。


孫正義は、シェアオフィス事業を手がけるWeWork(ウィーワーク)を5兆円の価値があると見積もって1兆円を超える巨額の投資を行なったが、実際は問題だらけの会社で、業績不振の為、IPOが延期された。


ソフトバンクG、15年ぶり営業赤字=155億円、ファンド事業不振―9月中間決算
2019年11月06日20時53分 時事ドットコム

ソフトバンクグループが6日発表した2019年9月中間連結決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す営業損益が155億円の赤字(前年同期は1兆4200億円の黒字)に転落した。赤字は04年9月中間以来15年ぶり。純利益は半減した。投資先企業の評価額急減が響いた。投資会社として規模を拡大してきた同社の事業戦略は試練に立たされている。

7~9月期の利益の落ち込みは大きく、営業損失は7043億円に達した。孫正義会長兼社長は同日、東京都内で行った記者会見で、「決算内容はボロボロだ。真っ赤っかの大赤字」と総括した上で、「3カ月でこれだけの赤字を出したのは創業以来ではないか。台風というか大嵐だ」と語った。一方で、孫会長はこれまでの累計では利益が出ているとした上で、「粛々と前に進む」と強調した。

 営業赤字に陥ったのは、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」など、主力のファンド事業が不振だったためだ。米シェアオフィス大手ウィーワークを運営するウィーカンパニーや米配車大手ウーバー・テクノロジーズの株式評価が大きく下がった。両社とも競争激化などで厳しい経営を強いられている。

昨年の赤字決算により、ソフトバンクグループは倒産するのではないかと囁かれている。




連続する不運


最近、孫正義にとっての挫折となる出来事が2018年から2019年にかけて次々と続いていたのである。


例えば、ソフトバンクは、2018年12月19日に東証一部に再上場したが、公開価格の1500円を下回る価格となり、大失敗に終わったようである。


ファーウェイと組んで新型の格安スマホやモバイルルーターを売る予定だったが、12月5日にファーウェイのCEOがカナダで逮捕され、その計画が挫折した。


12月6日には大規模通信障害が発生し、ソフトバンクだけが通話できない状態で、法人契約をしていた各企業は他社に乗り換え、数日で1万件の解約を出したそうだ。


同じく12月に行われた電子決済サービス「PayPay」の100億円キャッシュバックキャンペーンでは、1%程度が不正利用されたという。


遡って2017年5月にサウジアラビアに出資してもらい10兆円規模のファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)を設立したが、サウジアラビアの反政府系ジャーナリスト・ジャマル・カショギ氏の暗殺にサウジアラビアのムハンマド皇太子が関与していたことが判明し、ファンドの出資者であったため、孫正義に倫理的責任も問われ、ファンドが事実上凍結されたようである。


そして、同じ頃、WeWork(ウィーワーク)という会社を5兆円と見積もる判断ミスをして、そのつけが今、巡ってきたのである。


これら孫正義にとっての挫折的出来事は、トランジットの土星が射手座を通過している最中に起こったことである。


これまで、ADSL事業や日本テレコムの買収、スプリント社(米第4位の携帯電話事業者)の買収、英の半導体設計大手アームホールディングスの買収など、巨額の買収を成功させてきた孫正義が、大きな行き詰まりに直面している。

こうした人生に一度か二度しか起こらないような出来事は、土星のトランジットが関係していると考えるのが妥当である。


そこで私は、射手座が孫正義の出生図の8室に該当するのではないかと考えた。




実際、その考え方を元にして、ラグナの検討を試みた結果、孫正義の出生図のラグナは牡牛座ではないかと思われる。







出生時間を00:00:01に設定すると、牡牛座ラグナで、現在、ダシャーは水星/金星期であり、この場合、月は山羊座のダニシュターとなる。



一方で、出生時間を23:59:59に設定すると、同じく牡牛座ラグナで、現在、ダシャーは水星/ラーフ期で、月は水瓶座のシャタビシャーとなる。



従って、ダシャーの取り得る範囲は以下に限定される。(この中のどれかが現在のダシャーである)



水星/金星
水星/太陽
水星/月
水星/火星
水星/ラーフ



従って、孫正義は現在、マハダシャー水星期であることは確実である。



月は山羊座か水瓶座に在住しており、ナクシャトラは、ダニシュターか、シャタビシャーである。



出生時間を9:28:32以降に設定すると、月は山羊座から水瓶座のダニシュターに移動し、更に22:54:00以降に設定すると、月はシャタビシャーに移動する。



孫正義がもし現在、マハダシャー水星期であるならば、月は水瓶座であるはずである。



何故なら、月ラグナが水瓶座の場合、水星は5、8室の支配星となるため、資金調達(8室)をしたり、投資(5室)を行なう才能を表わすからである。



もし月ラグナが山羊座の場合、株式市場を表わす双子座が6室となり、また水星は6、9室支配で8室に在住することになり、投資のセンスや才能は示していない。




私は水星が8室を支配する水瓶座ラグナや蠍座ラグナが、投資家や銀行家から直接的、間接的に資金を集めるのに長けていることを経験してきた。



これらの水星が8室を支配する人々は、お金は他人から借りて利用すればよいと思っており、他人からお金を借りるのは当たり前の常識である。



これは水瓶座ラグナや蠍座ラグナ以外の人にとっては、中々分からない感覚である。





孫正義の歩み - 通信事業主から戦略的投資家への転身 -


孫正義は、ソフトウェアの流通網を構築して世に出て来たが、1996年に米ヤフー社とソフトバンクの合弁でヤフー(Yahoo!JAPAN)を設立する。


その後、ルパート・マードックと組んでテレビ朝日株を買収し、21%の筆頭株主となって、経営権を取得しようとしたが、日本の世論の反対にあって撤退した。(この頃からM&Aに積極的であった)


そして、2001年に孫正義は、ADSL接続サービスを開始し、PCソフト卸し、出版業から本格的に通信業に乗り出した。


この頃、NTTの局舎にADSLの集合モデムを取り付けて工事を行なうことをNTTに妨害され、総務省の職員にそれをやめるよう指示してくれないなら「ガソリンをかぶって死ぬ」と訴えたのは伝説である。


総務省の職員はそれだけはやめて下さいと慌てふためいたそうだ。



当時、NTTはISDN(INS64)という非常に遅いインターネットの接続方式を広めようとしていたが、孫正義がADSLの100万人無料キャンペーンなどで、高速のADSLを世に広めたことは画期的であった。


日本の国民のインターネット接続環境を快適なものにするという意図が全く見られないNTTの怠慢な経営方針を打破した画期的な改革であった。



ADSL事業が順調に黒字化すると、孫正義は、日本テレコム(ボーダフォン)を買収し、携帯電話事業に参入し、スティーブジョブズのiphoneを独占販売することによって、更にユーザー数を増やし、この成功によって、更に米スプリントやアームを買収するまでになった。

この辺りで、孫正義は、日本の通信市場での成功者から、世界のグローバルな実業家へとバージョンアップしたようである。



日本テレコム(ボーダフォン)を買収したのが、2006年3月17日で、米スプリントを買収したのは、2013年である。



おそらく孫正義は、その間の2009年12月付近にマハダシャーが土星期から水星期へ移行していると思われる。



つまり、孫正義の水星期というのは、ソフトバンクが通信会社から、戦略的投資会社へと衣替えしたことを表わしている。





マハダシャー土星期と通信事業


まだマハダシャー土星期の間は、日本国内の通信環境を改革する為に毎晩、徹夜して自社が配布するモデムの不具合などと格闘するハードワークな日々を送ったのである。



ADSL事業を始めた当時の孫正義を悩ませていたのが、100万人無料キャンペーンで集めた利用者たちが局舎の工事が完了しない為、インターネットサービスを利用できず、また解約して他社にも乗り換えることが出来ないという状況に陥った客からの苦情の電話であり、毎晩、電話が鳴り響いて、孫正義の眠れない夜が続いたはずである。


月から10室に在住する土星が象徴するようにこの当時の孫正義は、日本の国民の為に通信環境を整えるという、大変な志の高い慈善活動を行っていたと評価できる。




米スプリントを買収し、その後、2015年にGoogleの営業・マーケティング・提携戦略の最高責任者だったニケシュ・アローラ氏を迎えて、アローラ氏から企業価値の評価手法などを習い、それで、2016年7月にアームの買収が可能になったようである。



その後、孫正義は心変わりしたらしく、アローラ氏に事業を引き継ぐことはせず、孫正義がそのまま経営を続けることになり、アローラ氏は退職した。


そして、2017年5月20日にサウジアラビアのムハンマド皇太子らと組んで立ち上げたのが、10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンドである。



つまり、孫正義は、日本テレコム(ボーダフォン)を買収したころまでは通信事業者として地道にユーザを増やして、通信サービスを行なっていたのであり、実体の伴う事業を行なっていた。


この時がおそらくマハダシャー土星期である。



その後、米スプリント買収→ニケシュ・アローラ氏との出会い→アームの買収などの過程で、自分でサービス事業を行なう代わりに投資家として、これから成長しそうな才能、事業家に投資していくという発想に完全に様変わりしたようである。


その戦略的投資家としての孫正義は、マハダシャー水星期にいるということである。





シャタビシャーの月


因みに月が水瓶座の場合、月のナクシャトラは、ダニシュターか、シャタビシャーの可能性が高いが、次のエピソードから、私は孫正義の月は、シャタビシャーではないかと考えている。



例えば、wikipediaによると、ソフトバンクの新機種発表会で、「iPhone 3Gの発売はソフトバンクからか」と質問された時に孫正義は、「噂にはコメントしない」と発言している。

また「iPhone 3GS」の発売前にも、同じコメントを残していたようであるが、シャタビシャーは、普通の人がもち得ない知識と能力をもち、つまらないおしゃべりは好まないのである。


頭の回転がはやく、論争すれば誰も太刀打ち出来ず、自分の考えに人々を取り込んでいってしまう才能があるという。



因みに孫正義が、カリフォルニア大学の学生だった頃、当時、開発されたマイクロチップの写真を電子機器関連の雑誌で見て、涙があふれるほど感動し、後のソフトバンク創業につながる志が芽生えたそうだ。

おそらく、そのマイクロチップの写真を見て、孫正義は未来の世界を見通してしまったのだろうと思われる。


まさに普通の人がもち得ない知識と能力の持ち主だからこそ、そのようなエピソードが生まれるのである。



そして、アームの買収によって、孫正義は、1兆個のチップを地球上にバラまくと発言している。





このように孫正義の月が水瓶座シャタビシャーだと考えると、ラグナはおのずと、牡羊座か牡牛座に絞り込まれることになり、消去法によって、孫正義のラグナを牡牛座ラグナに決定した。



もし牡羊座ラグナだとすると、水星が3、6室支配で5室に在住することになり、マハダシャー水星期以降、これほどまでに戦略的投資家として成功はしなかったと思うからである。



現在、孫正義は投資判断の誤りにより苦境に陥っているが、米スプリントの買収、アームの買収など、様々なM&Aを成功させており、水星は5、8室支配で獅子座7室に在住し、ラグナから見て、2、5室支配で4室に在住していなければならないのである。





牡牛座ラグナ(クリティッカー)


そして、おそらくラグナのナクシャトラはクリティッカーである。



孫正義は、19歳の時に「20代で名乗りを上げ、30代で軍資金を最低で1000億円貯め、40代でひと勝負し、50代で事業を完成させ、60代で事業を後継者に引き継ぐ」という人生50年計画を立て、今もその計画の実現に向けて走り続けているというが、この話は孫正義の講演会など、様々な話の中で出てくる。



このように人生を時間軸に沿って細かく、分割し、計画を立てるのは、クリティッカーの特徴である。



クリティッカーには、ナイフとかカッターといった象意があり、切り刻むことを象徴しており、人生を細かく区切って分割し、計画を立てるのも、クリティッカーの大きな特徴である。


この細かく区分した計画に沿って人生を常に歩んでいることから、パーソナリティーに強く影響を与えている性質の一つであると考えられ、ラグナがクリティッカーに在住している証拠である。



ラグナが牡牛座のクリティッカーの場合、第2~第4パダまでしかないため、ナヴァムシャのラグナは、山羊座、水瓶座、魚座のどれかである。



おそらく、孫正義のナヴァムシャのラグナは、水瓶座で、ラグナロードの土星が出生図と同じく10室に在住して、4、9室支配のヨーガカラカの金星とコンジャンクトしているのではないかと思われる。






3、10室支配の火星が投資の5室に在住して、6室支配の月と相互アスペクトして、チャンドラ・マンガラヨーガを形成する配置は、借金をして、M&Aをして、大金を稼ぎ出す富のコンビネーションを示していると考えられる。





ここまでで、孫正義のラグナを牡牛座クリティッカー、月を水瓶座シャタビシャー、ナヴァムシャのラグナを水瓶座に設定したが、これによって、現在の孫正義の苦境はどう説明できるか、また今後、孫正義がどうなっていくのかが気になる所である。





ウィワーク(Wework)問題と傷ついた4室の金星



孫正義は、ウィワーク問題で大赤字を出したが、ウィワークという会社は、物件をまとめて借りて、内装を変えて、細かく区切って、付加価値を付けて、オフィスとして貸し出す事業である。




スペース、空間、場所をサブリースするビジネスであり、テクノロジー企業というよりも不動産事業に近いものがあり、あるいは、ホテル事業といってもいいかもしれない。




もし不況が来れば、テナントの借り手が付かなくなり、たちまち、まとめ借りしていた不動産の賃料などの支払いに追われて、赤字に転落するような事業である。




この不動産ビジネスに5兆円の価値を見積もったという点で、孫正義の判断能力が批判を受けている。




孫正義が、投資した事業として他にも2013年にインドで設立されたホテル運営プラットフォーム事業を推進するオヨという会社がある。







オヨは、ホテル施設を所有せず、フランチャイズ契約で、ホテルを運営する事業であるが、この事業の今後の見通しにも疑問符がつけられている。



フランチャイズ契約が更新されないと客室を確保できないが、手数料が高かったり、部屋をディスカウントする為、安定した収益があげられないなど問題が多いようである。




また孫正義は、自動車の配車アプリ(Uber)を提供して、乗車スペースを共有するウーバー・テクノロジーという会社にも投資しているが、この会社の株価も低迷している。



日本ではタクシー業界などの反対などもあって、規制が厳しくて、事業展開ができない状況にある。



これらの事業の特徴は、スペース、空間、場所を売るビジネスであり、不動産ビジネス、ホテルビジネスといってもいいものである。







孫正義が、もし牡牛座ラグナで正しければ、2019年6月頃から水星/ラーフ期であり、アンタルダシャーのラーフは6室(奮闘、負債)に在住し、ディスポジターの金星は、1、6室支配で、7、12室支配の火星と共に2、5室支配の水星とコンジャンクトしている。



この6室支配で4室に在住し、12室支配の火星とコンジャンクトする金星は、不動産事業(4室火星)、あるいは、ホテル事業(4室金星)を表わしているのである。



然し、4室に在住する金星と火星には、6室と12室も絡んでいるため、障害に突き当たり、損失に直面しているのである。




孫正義は、AI革命のリーダーになりたいと言いながらも、AI革命とは関係のないような不動産、ホテル事業などに投資をしてしまったが為に苦境に陥っているのだが、これは4室に金星と火星が在住し、4室が6室や12室の支配星で傷つき、更に土星のアスペクトによって傷ついている為である。



孫正義の戦略的投資の足を引っ張るのは、このようなAI革命とは関係ない不動産、ホテル事業なのである。




これらの事業は、将来的にAIによって、集客やサービスの仕方が劇的に変わっていくことは考えられても、現状では、不動産、ホテル事業にすぎない。




例えば、孫正義は、高性能のロボットを作るボストン・ダイナミクスという会社にも投資しているが、こうした会社はAI時代に大きく飛躍しそうな会社である。








然し、10兆円という巨額な資金を手にした孫正義は、あまりにも安易にAIなどのテクノロジーとは関係のない事業に投資してしまったと言わざるを得ない。



これが孫正義への批判や低評価につながり、それが、6室に在住するアンタルダシャーのラーフ期がもたらしたものである。




孫正義氏、WeWork問題で「ボロボロ、真っ赤っ赤の大赤字」–再建に自信みせる
佐野正弘 2019年11月07日 11時34分 CNET JAPAN

ソフトバンクグループは11月6日、2020年度3月期第2四半期の決算を発表した。売上高は前年同期と横ばいの4兆6517億円、営業損益は1555億円と、前期から一転して15年ぶりの営業赤字へと転落している。

 その理由は、前期まで利益拡大に貢献していたソフトバンク・ビジョン・ファンドによる、出資企業の企業価値が大きく落ち込んだため。出資先であるUberなど上場した企業の評価損に加え、WeWorkが上場を目前にして問題が多発し、経営危機にまで陥ったことが大きく影響している。

実際、WeWorkに関する損失は、ソフトバンクグループが47億ドル(約5100億円)、ソフトバンク・ビジョン・ファンド投資分が34億ドル(約4000億円)に達している。そのため同社の代表取締役会長 兼 社長である孫正義氏は、同日に実施された決算会見の冒頭で、「ボロボロ、真っ赤っ赤の大赤字。まさに大嵐といった状況だ」と業績について語る。

その一方で、孫氏は「2つの事実がある」とも説明。1つ目は、アリババ・グループ・ホールディングの株価増などにより、株主価値が1.4兆円増えていること。孫氏はソフトバンクグループが投資会社となって以降、株主価値を重要な指標としていることから、株主価値という視点で見ればソフトバンク・ビジョン・ファンドの損失が与える影響は「株主価値全体の1%程度」(孫氏)だとしている。

 そしてもう1つは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの累計投資の成果として利益を出していることだ。投資した企業のうち37社が企業価値を向上させ1.8兆円の利益を生み出した一方、22社が評価を落として6000億円の損失を出しており、結果としては1.2兆円の投資利益を出しているとのことだ。

そのため孫氏は、「金額でいえば3対1で、むしろ価値を増やしている会社の方が大きい」と話し、世界のベンチャーキャピタルの平均より高いIRR(内部収益率)を出していると説明。投資ファンドとしては大きな成果を出していると強調した。

WeWorkの再建は「時間が経てば解決」

 では、ソフトバンクグループは大きな損失を出す要因となったWeWorkに対して、なぜ新たな投資を実施し、再建の手助けをしたのか。その理由について孫氏は、「救済ではなく、投資した株式の価値が高すぎたことを反省し、株価をもう少し安く仕入れた形に洗い替えしたかった」ためと説明する。

 孫氏によると、WeWorkには2020年4月に新たに1株あたり110ドルで15億ドル(約1600億円)の追加出資をする契約になっていたという。そこで今回の騒動を受け、これを2019年10月に前倒し、なおかつ1株あたり11.6ドルと、10分の1近い水準に下げるよう交渉。さらに信用枠を与える対価として17%の株式を追加取得するなどの交渉をしたことで、実質的な取得単価を下げるとともに、ソフトバンクグループの持ち株比率も12.8%から41.2%に上昇したという。

 しかし、WeWorkに関する一連の問題は、創業者であるアダム・ニューマン氏の独善的な企業統治が大きく影響していた。そこでソフトバンクグループは、米通信子会社Sprintの再建にも貢献したマルセロ・クラウレ氏を同社の会長にするとともに、取締役10人のうち、5人をソフトバンクグループとソフトバンク・ビジョン・ファンドで押さえることによって、企業統治を改善するとともに再建を進めるとしている。
 その具体的な策は、オフィスビルの数を増やすのを一時的に止めることだという。WeWorkはビル数を急速に増やしたことで、その4割が赤字となるなど先行投資がかさんでいた一方、ビル建設後13カ月以上経つと高い稼働率を実現し、利益が出ることが見えたという。

 そこで、ビルの新規開発を一時的に止め、既存のビル開発と運営に専念して経費を抑えることで、その後は時間が経てば利益が拡大し、業績を改善できると説明。WeWorkに関して「プロダクトが悪いという批判はほとんど聞こえてこない」(孫氏)と評価しており、その再建にも自信を示した。

ただし、一連の問題で投資会社としてのソフトバンクグループの信頼が揺らいだことは確かだ。孫氏は、アダム・ニューマン氏に対する評価について「彼のいい部分を見過ぎてしまった。マイナス面もたくさんあったと思うが、多くは目をつぶってしまった」と反省の弁を述べるとともに、ソフトバンクグループとしての投資基準を改めて説明。「投資先はあくまで独立採算。彼らが赤字になったからといって休止するような投資はしない」と話し、WeWorkのような措置は今後実施しないとしている。

 さらに孫氏は、約20年前のインターネットバブルで大きな損失を出した過去を振り返り、「当時も現在と同じように『ビジネスモデルが成り立っていない会社を高値掴みしている』と言われたが、今や世界トップ10のうち7社がインターネット企業で、トラフィックも伸び続けている」と説明。

 それだけに、AI関連企業の価値も今後、インターネット企業と同様に大きく成長すると話し、「AI革命はまだ始まったばかり。体制に異常なし」と、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの2号ファンド設立や、さらなるAI関連企業への投資に一層の意欲を見せた。


孫正義は、ウィワーク(Wework)に追加投資を行なうなど対応に追われている。





今後の孫正義とソフトバンク・ビジョン・ファンドの行方


孫正義は、現在、水星/ラーフ期で、アンタルダシャーのラーフが6室に在住し、ディスポジターの金星が6室支配で、12室支配の火星と共に4室に在住している為、ウィワーク(Wework)といった実質的に不動産事業を行なう会社の業績不振で苦しんでいる。



特に土星が2020年1月24日から山羊座に入室し、木星が3月30日から山羊座に入室すると、以後、ラグナから9室、月から12室にダブルトランジットが形成されるため、孫正義にとっては、活動休止、あるいは、損失が生じて世間から引きこもることになりそうな時期である。


ダシャーは、水星/ラーフ期が、2021年12月頃まで続くため、今年と来年いっぱいは、今回の投資判断ミスによる損失を引きずると考えられる。



ちょうど、その間、トランジットの木星と土星が、ラグナから9室、月から12室を通過する形になる。





但し、マハダシャーの水星は基本的には、ラグナから5室支配、月から5室支配で、ラージャヨーガを形成している為、成功する時期である。



従って、次の水星/木星期(2021年12月~2024年4月)に孫正義は復活すると思われる。



決して、これでソフトバンクグループが倒産したり、孫正義がつぶれてしまうようなことはないだろうと思われる。



水星/木星期は、アンタルダシャーの木星が8、11室支配で5室に在住して、5-11のダナヨーガを形成すると共に水星が支配星となる星座に在住している為、主にマハダシャーの水星の象意が顕現するはずである。



水星は、ラグナから見て5室支配で4室に在住して、ラグナロードの金星、7室支配の火星とコンジャンクトして、1-4、1-5、1-7、4-5のラージャヨーガを形成している。



月から見ても5室支配で、7室に在住して、10室支配の火星、4、9室支配の金星とコンジャンクトして、4-5、5-7、5-9、5-10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。







もしナヴァムシャのラグナが水瓶座であれば、ダシャムシャ(D10)のラグナもおそらく魚座であるが、水星はダシャムシャのラグナで減衰し、ディスポジターの木星は5室で高揚して、ラグナにアスペクトバックして、減衰する水星にアスペクトしている。



従って、水星は、ディスポジターの木星のアスペクトによって、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。



(※また減衰する水星のディスポジターが月からケンドラに在住して、ニーチャバンガラージャヨーガを形成し、ガージャケーサリヨーガも形成している)




水星/木星期(2021/12~2024/4)は、まさにこのダシャムシャのポテンシャル(潜在能力)が最大限に発揮されるはずである。






役目を終えたソフトバンクのADSL事業


孫正義が、マハダシャー土星期に通信業に参入したのは、月ラグナから見た場合に3、10室支配の火星とラグナロードの土星が相互アスペクトして、ラージャヨーガを形成している為である。



1-3、1-10の絡みが生じており、それで、通信業(3室)で大勝負(10室)に打って出たのである。



それがヤフーのADSL事業である。


無料配布で話題「ヤフーBB」ADSL終了へ
2019/05/10 22:52 読売新聞オンライン

ソフトバンクは10日、固定電話の回線を使ったインターネット「ADSL」について、2024年3月末にサービスを終えると発表した。「ヤフーBB」の名称で参入し、接続機器の無料配布などで大きく話題になったが、高速の光回線などの普及により役割を終えることになった。

 終了するのは「ヤフーBB ADSL」や「ソフトバンク ブロードバンドADSL」などのサービス。ソフトバンクは01年にADSL事業に参入した。利用者獲得のために駅前や家電量販店で、ヤフーBBのユニホームを着たスタッフが、ネット接続機器のモデムが入った紙袋を無料で配る姿が話題となった。当時としては高速のインターネットサービスが一般家庭にうけ、契約数は1年で100万件を突破した。

 ソフトバンクによると、ADSLの新規受け付けは今年2月に終了している。設備の老朽化や交換部品の不足で、安定的なサービス維持が困難な状況が見込まれるという。

そのADSL事業も5Gを目前に控えて遂にその役目を終えるようである。



孫正義は、1980年にコンピュータ卸売事業の「ユニソン・ワールド」を福岡県博多区で起業し、1981年には「日本ソフトバンク」を設立している。



その後、1983年に慢性肝炎で入院して3年程、社長職を退いているが、この時のダシャーが木星/金星期である。







マハダシャーの木星は牡牛座ラグナにとってのマラカである8、11室の支配星で、金星はラグナロードで6室支配の金星だが、マラカ(※ラグナロードでマラカなのは牡牛座ラグナの場合のみ)であり、木星とは絡んでおらず、木星からみてマラカの2室支配で、12室に在住し、3、8室支配の火星とコンジャンクトして傷つけられている。



つまり、マハダシャーが機能的凶星で、アンタルダシャーの金星がそれと絡まず、木星から12室に在住していることがポイントだが、木星も金星も牡牛座ラグナにとってはマラカである。



木星は肝臓の表示体であり、傷ついた木星は肝臓病を表わしている。



アンタルダシャーの金星は木星と絡んでいない為、主にこの傷ついた木星が肝炎という結果をもたらしたと考えることが出来る。



この肝炎で、社長職を退いた時、「お金じゃ無い、地位や名誉でもない、ばあちゃんがやっていたような、人に喜んでもらえることに、貢献できたら幸せだ。どこか、名前も知らない、小さな女の子に“ありがとう”と言ってもらえるような、そんな仕事がしたい」と思ったそうだ。



孫正義は、社長職に復帰した後、1990年に日本ソフトバンクをソフトバンクに社名変更し、1994年にソフトバンクの株式を店頭公開している。



この時、1990年がちょうどマハダシャー土星期に移行するタイミングで、1994年のソフトバンク株式店頭公開は、土星/水星期で、マハダシャー土星期のセカンドアンタルダシャーである。



土星は、ラグナから見て、9、10室支配のヨーガカラカで、月から見て、ラグナロードで10室に在住している。



(月から見て3、10室支配の火星と相互アスペクトして、1-3の絡みを生じ、1-10のラージャヨーガを形成している)




この時に孫正義の日本の通信環境に革命を起こす本格的な使命が始まったと言えるのである。






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