参議院選挙の行方 -保守勢力の復活-
2022年6月22日に公示されて、まもなく参議院選挙が行われる。
7月10日の投票日に向けて、各党の街頭演説なども活発化して来ている。
この今回の選挙期間中を通して、トランジットの惑星を分析すれば、どのような勢力が優勢であるかがある程度、理解出来る。
7月10日のトランジットを確認すると、木星が魚座を通過し、土星は水瓶座で逆行している。
木星は魚座から蟹座、蠍座にアスペクトし、そして、土星は逆行して、魚座と蟹座、蠍座にアスペクトして、魚座、蟹座、蠍座の3つの水の星座にダブルトランジットが生じている。
そして、牡羊座には、ラーフがトランジットし、更に火星もトランジットして、土星もアスペクトしており、牡羊座が強調されている。
これは蟹座の保守、民族主義者の行為の10室が活性化する配置である。
こうした保守勢力を表わす水の星座が強調され、蟹座から見た10室、蟹座の行為の10室が強調されている今の時期は、保守勢力が票を伸ばすと考えられる。
特にこの参院選下の現象として、興味深いのは、参政党という新しい党が、勢いを伸ばしていることである。
参政党の党是などを見ると、「龍馬プロジェクト」という政治団体を起ち上げて、自ら会長に就任している神谷宗幣氏が、仲間と共に立ち上げた政党で、復古主義的で伝統的な日本の価値の復活を呼びかける純粋な保守政党である。
アドバイザーとして、むすび大学の小名木善行氏もエントリーしており、保守論客として人気の高い武田邦彦氏も名前を連ねている。
神谷宗幣氏自身、橋下徹や安倍晋三に期待したが、日本を取り戻せなかったので、自分たちでやるしかないと街頭演説で主張している。
つまり、自民党、日本維新の会などの保守の結集軸に第三の政党が加わった形である。
神谷宗幣氏は、「龍馬プロジェクト」を起ち上げて、イデオロギーや理想を共有する仲間を募り、そうした仲間の支持を背景に出馬した候補である為、宗教家が、選挙に打って出たようなイメージである。
因みに日本維新の会は、菅直人が、ヒトラーのナチスに似ていると主張したように国家社会主義的な性質を持っており、自民党よりも右寄りの政党であるというのは本当である。
前回の選挙で、日本維新の会が票を伸ばしたが、魚座、蠍座、蟹座にダブルトランジットが成立し、牡羊座にラーフや火星がトランジットし、土星もアスペクトしている状況では、日本維新の会は、今回も躍進しそうである。
但し、牡羊座にラーフと火星という2つの凶星がトランジットし、土星がアスペクトしている為か、日本維新の会から立候補した猪瀬議員がセクハラで批判を受けたり、公職選挙法違反や公然わいせつでの逮捕など、維新の会では、度重なる不祥事が明らかになっている。
但し、このように不祥事が相次いだとしても、日本維新の会には勢いがあり、水の星座にダブルトランジットしている為、票を伸ばすか、あるいは、現状を維持するのではないかと思われる。
今は、自民党の方が、「宏池会」(吉田学校)の岸田政権になって、自民党の中でも左寄りの政権になっている。
その岸田政権に意を唱えて、何かと反発し始めているのが、安倍晋三元首相であり、何故、活動を活発化させているかと言えば、安倍元首相は、蟹座ラグナで、蟹座から見て、10室にラーフと火星がトランジットし、土星がアスペクトするなどして、10室が激しく活性化しているからである。
こうした活発化する保守勢力の一方で、影が薄く存在感が小さいのが、立憲民主党や共産党である。
立憲民主党は共産党とも共闘して、広く野党勢力を結集したいと考えているが、共産党に配慮するあまり、共産党に取り込まれたと言われており、国民民主党などから反発を受けている。
一方、立憲民主党の方は、自民党よりも右寄りであるとして、日本維新の会を批判し、与党の予算案に賛成した国民民主党を批判するなどして、野党勢力は、共闘するどころか、むしろ敵対し、分裂している。
現在、トランジットの土星が水瓶座を通過しているが、この土星が、選挙期間中、常に逆行しているのである。
おそらく、水瓶座で土星が逆行している配置は、立憲民主党や共産党などのリベラル左翼グループの挫折や後退が見られると思われる。
日本では何故、自民党が万年与党であるかと言えば、それは野党の主張を常に政策として取り込んできたからだと言われている。
例えば、コロナ下で、手厚い支援を法案として要請して来たのは、常に野党勢力である。
それを自民党が取り込んで、政策に反映したに過ぎない。
自民党は、左寄りから右寄りまで幅広く、野党勢力の政策を巧みに政策に取り込んで、常に与党の立場を維持して来ている。
従って、自民党内の左と右の対立として、岸田政権に対する安倍元首相の反発として現れて来ており、そして、野党勢力の中では、立憲民主党や共産党に対立して、日本維新の会や、国民民主党が対立しているのである。
そして、今回は、魚座、蟹座、蠍座など全ての水の星座にダブルトランジットが生じ、木星が魚座にトランジットしているということもあって、宗教団体のような参政党が、急速に党勢を拡大してきた。
そして、日本維新の会は、国家社会主義的な政党である。
トップダウンの政治主導で、改革や国民への分配を実現しようとする政党である。
民主的プロセスを重視するリベラル政党では全くない。
因みにヒトラーのナチスも一党独裁によって、独裁者の力で、トップダウンで、国民全員に家やベンツを与えようとしたが、国家社会主義とはそうした発想なのである。
牡羊座にラーフや火星がトランジットすることで、日本維新の会に不祥事が頻発し、その牡羊座の手法の欠点や欠陥が暴露されている。
然し、2023年4月から木星が牡羊座に移動することによって、牡羊座にダブルトランジットが生じるため、日本維新の会などの牡羊座のスタイルの国家社会主義政党は、党勢を拡大していくものと思われる。
現在、ウクライナでは、第二次世界大戦以来の戦争が行われており、まもなく食糧危機も来ると言われている。
このような情勢下では、かつて第二次世界大戦前もそうだったように国家社会主義政党が、票を伸ばすのである。
混乱した状況の中では、独裁者の英断などによって迅速に苦境を乗り越えようとするのである。
一方で、参政党は、まさに木星が魚座に入室したタイミングで、世に登場したことを象徴するように宗教的な政治団体である。
日本人の純粋な保守傾向が自然に発露したような政党である。
党のイメージカラーがオレンジであるが、これは木星(宗教)の色であり、日本の伝統的な理想を掲げる政党であると分かる。
神谷宗幣氏は、ユダヤ資本の弊害などに言及しており、いわゆる日本の危機を憂うスピ系の結集軸のように感じられる。
参政党に集結する人々は、株式投資やFX、仮想通貨などで荒稼ぎして、日本に高い税金を支払いたくない為、シンガポールやドバイに脱出した与沢翼とか、日本の富裕な金融成金とは、全く正反対の人々で、最後まで沈没してゆく日本という船に乗って、日本人を救うために戦おうとしている。
その点は素晴らしいが、春分点は水瓶座に移動しつつあり、世界は冷酷にも、間違いなく、水瓶座の社会に移行していくという流れにある。
従って、参政党の日本を取り戻す為の戦いは、常に国際的な変化や流れに逆らう復古的、保守的なものにならざるを得ない。
参政党が、日本会議の影響が強かった安倍政権と、どのような点が違うのか、もう少し見て行きたいと思うが、3つの水の星座にダブルトランジットするような状況が常に起こる訳ではない為、この勢いが持続していくかは分からない。
風の星座(水瓶座)に春分点が移動していくに伴って、水の星座が不利になっていく流れはあるが、日本は水の星座が強い国家であり、日本の伝統的な価値観などは、こうした保守政党に体現されるはずである。
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