二階俊博の政治キャリアについて -政治家の汚職と8室の関係、森喜朗の場合-



二階俊博が裏金問題で、次期選挙に出馬しないことをもって、裏金問題の責任を取ることを発表した。


責任の取り方がおかしいとする意見も出ているが、このタイミングでの辞任は、運命であったことがチャートにははっきりと出ていた。





二階俊博を牡牛座ラグナに修正すると、2025年12月からマハダシャーケートゥ期に移行し、ケートゥは12室に在住していることから、これが引退のタイミングであることが分かる。


因みに今現在、水星/土星期で、マハダシャー水星期の最後のアンタルダシャーにいることが分かるが、土星は、9、10室支配のヨーガカラカで、8、11室支配の木星と星座交換して、8-10の絡みを生じ、汚職スキャンダルでの辞任を意味していたのである。


今回、この8-10の絡みが、土星のアンタルダシャーが訪れることで活性化し、土星が10室をトランジットして、政治家としての地位、立場に関して、厳しい責任を追及されたことがはっきりと分かる。


アンタルダシャーロードの土星が、10室をトランジットして、8-10の絡みを活性化したことが原因である。


そして、これは2008年末から2009年にかけて西松建設事件で、二階俊博が政治団体を通じて、多額の政治献金を受けていたことが発覚して、それについて追及を受けた時もトランジットの土星は、獅子座4室から10室にアスペクトして、この8-10の絡みを活性化していたことにも同じパターンが見られる。


ダシャーは、水星/水星期に入っていたが、その直前の土星/木星期の直後であり、移行期に相当し、間違いなく、土星/木星期の影響を受けている。


アンタルダシャーロードの木星は、8、11室の支配星で、マハダシャーロードの9、10室支配の土星と、星座交換して、8-10の絡みを形成しており、やはり、汚職スキャンダルを表わすハウスの絡みが活性化していたことが分かる。



つまり、二階俊博のチャートには、汚職スキャンダルの明確な配置があり、それがダシャーやトランジットで、周期的に顕現していたのである。




息の長い政治キャリア


しかし、二階俊博の政治キャリアを振り返ってみると、視点を変えると、かなり有望なダシャーを経て、自民党の中で、着実に出世の道を歩んでいたことが分かる。







2008年12月~2025年12月までの17年間の水星期は、2、5室支配の水星が、4室支配の太陽と共に10室で、4-5のラージャヨーガを形成し、11室支配の木星と共に5-11のダナヨーガも形成しており、政治家として、出世して、経済的にも成功する時期だった。



また、その前の1989年12月~2008年12月までの土星期の19年間は、9、10室支配のヨーガカラカの土星が、8、11室支配の木星と10-11の星座交換をして、9-11のダナヨーガを形成している。



この配置も強力であり、10-11の星座交換は、高い地位に就き、肩書きを得て、影響力のある人々との人脈を築くことを意味している。



上述したように8-10の絡みもあって、汚職スキャンダルなども意味していたが、高い地位について、成功する時期であることは間違いないことが分かる。



従って、政治家としては成功する配置ではなかったかと思われる。




マハダシャー木星期 -小沢一郎の元で、裏金を沢山もらったか?政治家にとって8室が意味するもの‐


その前は、1973年12月~1989年12月までのマハダシャー木星期であり、この木星も上述したように土星と10-11の星座交換をしているので強力である。



大学卒業後に政治の道を志し、衆議院議員で建設大臣を務めた遠藤三郎の秘書となり、1975年4月の木星/木星期に和歌山県議会議員選挙に立候補して当選し、連続2期務めている。







1983年12月18日の木星/金星期に自由民主党公認(田中派)で第37回衆議院議員総選挙に立候補して、当選している。



つまり、田中派から立候補しており、小沢一郎の側近として、1992年に竹下派が分裂した際に小沢一郎に同調して、羽田派に参加し、細川・羽田政権後、新進党にも参加している。



田中角栄と言えば、自分の子分たちに足代といった名目で、封筒に50万や100万の金を包んで配ることで有名であったという。



その原資は、自分が面倒を見た土建会社からの政治献金である。



小沢一郎の子分だった二階俊博は、おそらく、同じような形で、小沢一郎から企業献金を原資とする資金を豊富に与えられたと考えられる。



この頃は、まだ政治資金規正法は抜け穴だらけで、実質、意味を為さなかった時代である。



その後、1988年のリクルート事件や、2005年の日歯連闇献金事件、2007年の事務所費問題などで、徐々に政治資金規正法は改正され、厳しいものになっていった。



二階俊博は当選した1983年~1989年までは、8、11室支配のマハダシャー木星期である為、この時点で簡単に作れた裏金を沢山もらっていたと思われる。



そのように棚から牡丹餅の裏金をもらうカルマは、8、11室支配の木星によってもたらされるが、同時に汚職スキャンダルで失脚するカルマも示しているのである。



つまり、二階俊博のチャートは、8、11室支配の木星が棚から牡丹餅の裏金をもらう配置を示しており、政治家にとって賄賂というものは、8室で表されるということがよく分かる。



占星術を学習している人であれば分かると思うが、8室が強い人の場合、そのような棚から牡丹餅の収入というのは、日常茶飯事であり、それによって経済活動が成り立っている人が多い。



8室による収入も収入の一つの形であり、世間的には厳然として存在する事実である。



インドなどでは賄賂は当たり前で公然と行なわれている社会であるが、蟹座-蠍座-魚座の影響が強い伝統社会(封建社会)では、このしきたりが根強く残っている。






根強い賄賂の風習 -2-8軸の象意-


クロード・レヴィストロースの文化人類学的研究においても、未開人が自分の娘を他家に嫁がせたり、贈り物をするというルールによって、自分の家の安定を保っており、それが無意識下の規範となって、文化の中に根強く築かれていることを観察した。



代々政治家の家系とか、名家と言われる家族では、このような政略的結婚が行われているし、お歳暮や贈り物といった習慣も、封建社会の中で、巧みに貸し借りを作って、自らの家の安泰を図る為の知恵であった。




従って、かなり人間社会において根深い風習であり、決して無くならないものである。







企業が自分たちに利益をもたらしてもらうために政治家に献金し、その見返りとして、政治家は企業に便宜を図るという習慣も根強く残っている。



公共の福利の追求のためには、政治家が賄賂を支払う一部の企業のために政治を行なったのでは、公益に反するため、賄賂が禁止となるのは当然であるが、人間社会に太古の昔から存在し、無意識的に行なわれてきた風習である為、中々根絶やしにすることは難しい。



国民も、ある意味、政治家のこうした裏金事件を冷めた目で見ており、政治家ならば、当然、こうした賄賂のようなお金を受け取ることは日常的にあることだと考えている。



実際には、国民も就職の際にコネを利用したり、社会的には、縁故主義がまかりとおっている。



また中小企業や個人事業主など、税金だってまともに支払っている人は、多くはないはずである。



様々な経理会計のテクニックを使って、課税を免れているというのが、現状であり、自分は、完全に潔白であるという人は、少ないはずである。



また企業には様々な補助金など公金を活用するテクニックが豊富に存在する。



まともに税金を支払っている人は、源泉徴収されるサラリーマンであり、労働者のみが、近代化の中で、最も厳正なルールを適用される。




従って、裏金問題に対する批判が、国民的運動として、今ひとつ盛り上がっていかないのはその為である。



リベラル左翼の野党議員だけが、自民党安倍派を厳しく追及しているのが現状である。





政治資金規正法では、政治家が企業から政治献金を受けた場合、政治資金収支報告書に記載し、その資金は政治活動だけに使わなければならない。



それを私的に流用して、それで車を買ったり、家を買ったり、その資金で、贅沢をしてはいけないのである。



しかし、使途を公開報告をすることを義務付けられていない調査研究広報滞在費、立法事務費、政務活動費として、配布したということにすれば、いくらでもごまかすことが可能であり、二階俊博も3472万円を書籍代として、政策広報の為に使ったなどと公表して、苦し紛れの言い訳をしている。



国税庁は 財務省の外局であり、自民党が政権を掴んでいて、自民党総裁が、内閣総理大臣として、財務大臣を任命し、その財務大臣が、下部組織としての財務省を監督、命令する立場である為、国税庁が、自民党安倍派の幹部たちに脱税の疑惑があったとしても、そうした人々の銀行口座を調べたり、帳簿を調べたりはしないのである。



しかし、そうは言ってもだんだん企業の政治献金を私的に流用することは難しくなってきていると思われ、土星が水瓶座をトランジットしている今、自民党安倍派は、その私的な流用に関して、厳しくチェックを受けている。




最近、自民党安倍派の裏金問題を厳しく批判した田中真紀子の目白御殿が火災で燃えたのを見た時、目白御殿は、田中角栄が、土建企業から政治献金として贈られた原資で建てられたものであると考えると、田中真紀子の足元で、かつての田中角栄の裏金が批判を受けたような痛烈な皮肉を感じた。






自民党裏金問題の黒幕・森喜朗


政治資金パーティー券の売り上げの超過分を販売した議員に現金でキックバックするシステムは、森喜朗が、安倍派の前身となる清和会の会長だった時に確立されたシステムだと言われている。





その為、森喜朗を参考人として、国会に招致することを求める動きも見られる。



私は、以前、森喜朗のラグナを射手座に修正しているが、このチャートだと、10室支配の水星が8室支配の月と星座交換し、8-10の絡みが成立しており、仕事上で賄賂を受ける典型的な配置である。







しかも10室の支配星が蟹座に在住しているが、蟹座は、個人主義で、私的な利益追求が激しく、公的な資産を私物化する星座である。



蟹座ラグナである安倍晋三も森友・加計問題や、桜を見る会の問題などで、公的資金を自分の身近な友人たち、仲間たちで、私物化する傾向を示していた。



森喜朗も、政界引退した後も何故か、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長に就任し、国家プロジェクトで使われる巨額な国家予算を決定する権限を握り、森喜朗自身が、受託収賄容疑をかけられた他、元理事や関係企業が、受託収賄容疑で逮捕される中で、東京地検特捜部により、複数回の参考人聴取を受けた。



森喜朗は、清和会会長として、裏金作りを主導して、長年、私腹を肥やした疑いがもたれており、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の会長となったこと自体も政治家時代のコネを活用し、更にそこから賄賂を受け取った疑いも強い。



森喜朗は、早稲田大学は、裏口入学で、産経新聞はコネ入社であったと、自叙伝で堂々と自慢している。



1988年のリクルート事件では、未公開株の譲渡を受けている。







森喜朗と“カネ”を巡る疑惑は水面下で何度もささやかれてきたというが、8-10の星座交換は、まさに関係企業から便宜を得たり、賄賂を受ける為に政治家になったような配置で、汚職の天才なのである。



総理大臣になった時も自分の実力でなったというよりも、党幹部たちとの密談の中で、コネを使った微妙な駆け引きで、自民党総裁になることが決定したのである。



この森喜朗が会長だった清和会は、外資導入族で、日本の金融市場を外資に売り渡して、日本の衰退を招いた一大勢力である。



私腹を肥やすことしか考えてないから、公益(国民の利益)を犠牲にすることが出来るのであり、その為には日本を売ることもする人々である。



森喜朗は、裏金問題で、自民党が揺れる中、都内の「高級介護施設」で暮らし、夜な 車イスで”超高級ホテル”のディナーを優雅に楽しんでいるという。







全ては、コネや他人からの便宜、賄賂などを活用する才能による成果である。




公益にとって、蟹座というのは、害毒なのである。




その害毒の最たるものが、蟹座が、独裁者となって、国家の頂点に立つ時である。





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