ケイトリン・ジェンナーについて -トランスジェンダーと占星術-




最近、オリンピックの10種競技で、金メダルを獲得したブルース・ジェンナーについて知った。



ブルース・ジェンナーは、1976年のモントリオールオリンピックで、ライバルを完膚なきまでに叩きのめし、世界新記録も出して、金メダルを獲得した。










競技人生を終えた後は、俳優としてデビューし、映画に出演し、執筆をし、自動車レースに出場したり、ビジネスを行ったが、2015年4月にトランスジェンダーであることを公にし、ケイトリン・ジェンナーとして、カミングアウトした。



2015年から2016年にかけて、ブルース・ジェンナーからケイトリン・ジェンナーへの性転換に注目したリアリティー番組も放映されたようである。









2021年4月には、カリフォルニア州知事選への出馬も表明している。









まず、スポーツ選手としての才能に注目すると、モントリオールオリンピックで良い成績を上げ、金メダルを獲得した1976年は、ラーフ/水星期である。







ラーフは6室に在住しているが、ディスポジターの木星は3、6室支配で4室で減衰し、10室支配の月とコンジャンクトしており、3-10や6-10の絡みが見られる。



3室や6室はスポーツのハウスであり、3室は踊り、演技など、身体パフォーマンスのハウスであり、6室は闘争のハウスであり、スポーツ競技というのはこれらの複合である。



それが10室の支配星と絡んでいることによって、スポーツが仕事になるのである。







そして、3-10の絡みが生じる為、メディアにも出演することになり、タレントや芸能人のようにもなる。



スポーツ選手が、アナウンサーや芸能人に容易に転向できるのは、スポーツも芸能も3室の象意だからである。







この天秤座ラグナにとっての3、6室支配の木星が強くて、10室の支配星と絡んでいるような場合、有能なスポーツ選手を生み出す配置のようである。



3、6室の支配星が機能的凶星だからと言って、それで悪いと決めつけることは出来ない。



減衰する木星が高揚する星座の支配星が、アセンダントからケンドラに在住し、また減衰する木星が高揚する星座の支配星とコンジャンクトしている為、ニーチャバンガラージャヨーガ(※条件を2つ満たしている)が生じており、そして、3室や6室の支配星が減衰する場合には、パラシャラの例外則により、ラージャヨーガ的な効果が生じる。



特に以前からブログでも度々言及しているが、6室の支配星が減衰する場合は、敵を惨めなまでに徹底的に粉砕する配置となる。



実際、ブルース・ジェンナーは、モントリオールオリンピックの時、ライバルたちを完膚なきまでに叩きのめし、2位に200点以上の差をつけて、独壇場となった。







ラーフ/水星期にこのような活躍をして、世界記録を出して、オリンピックで優勝したのは、6室に在住するラーフがそもそもウパチャヤの凶星で強く、そして、ディスポジターの木星の結果を表わしたからである。



木星は上述したようにニーチャバンガラージャヨーガの効果やパラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果を発揮し、敵を粉砕する強さを発揮したが、月とコンジャンクトして、ガージャケーサリヨーガの効果も発揮したのである。



そして、アンタルダシャーの水星は、9室の支配星で12室から、このラーフにアスペクトしているが、ラーフはレヴァーティー(水星)に在住している為、水星のアスペクトを受けると、ナクシャトラにその支配星がアスペクトバックする効果により、そこに在住するラーフや水星が共に強化されるのである。



そうしたことで、ラーフ/水星期は、ラーフと水星が連携して、強い力を発揮したのである。



水星は、出生図では、金星と共にラグナや11室支配の太陽を挟むことによって、シューバ・カルタリヨーガや、シューバ・ウバヤチャリヨーガを形成し、ラグナや11室の支配星を強化している。



強くなった太陽は、1室の表示体でもあり、ラグナが非常に強化されていることを表わしている。



ラグナが強い場合、人生全般的な幸運や評判などを示すため、これは非常に良い配置である。



水星は、マハダシャーロードのラーフにアスペクトしてラーフを強化しているだけでなく、こうしたシューバ・カルタリヨーガや、シューバ・ウバヤチャリヨーガの効果も引き出したと考えられる。



通常、マハダシャーロードのラーフとアンタルダシャーロードがどちらも吉の象意を持ち、それらが強く絡んでいる場合、非常に良い結果を表わすことになる。







更にダシャムシャを見ると、アンタルダシャーロードの水星は、ラグナに在住しており、この時期の活躍を物語っている。



そして、ラーフも6室で双子座(水星の星座)に在住して、強い配置であり、ナヴァムシャでも自室ともされる水瓶座に在住して強い配置である。



従って、これらの配置から、スポーツの世界で、輝かしい成績を残し、永続する名声を得たと言うことができる。






世界で最も有名なトランスジェンダーの女性



こうしたスポーツ選手としての活躍も興味深いものだが、私が注目したのは、トランスジェンダーであることはどのような惑星配置がもたらしたかといったことである。







パッと見では、ラグナや太陽が男性星座に在住しており、土星や火星も男性星座に在住しており、特に女性星座の影響が目立っている訳でもない。



またナヴァムシャにおいても、ラグナは射手座ラグナで男性の星座に在住している。



出生図でもナヴァムシャでも月が女性星座に在住している為、女性星座の影響も見られるが、それ程、極端には偏っていない為、不可解に思われた。



しかし、よく見ると、身体を表わすラグナや身体の表示体である太陽が、スヴァーティー(ラーフ)に在住し、支配星のラーフは、魚座(女性星座)で、レヴァーティー(水星:中性惑星)に在住し、乙女座(女性星座)に在住する強い水星(中性惑星)のアスペクトを受けている。



ラーフが強く水星の影響を受けていることが分かる。




因みに水星は、性別的には中性の惑星であり、ジェンダー的にはニュートラルである。




ジェンダーがはっきりしない惑星であり、男性性、女性性がはっきりしていない。




従って、思想や環境の影響などを受けて、容易にジェンダーが変化するのである。




通常、7室に水星が在住する場合、結婚にはよくないと言われるが、パートナーのジェンダーが中性で、はっきりしないことになり、同性愛傾向などが生じる配置である。




ブルース・ジェンナーが、ケイトリン・ジェンナーとして、カミングアウトしたのは、2015年4月で、ダシャーは土星/ラーフ期で、マハダシャー土星期の終わり頃(最後から2番目のアンタルダシャー)である。



既にダシャーチッドラーが始まるタイミングであり、次のダシャーは水星期である。




それで、分かったことは、ケイトリン・ジェンナーは、やはり、水星の影響を強く受けて、性転換を経験したのである。




アンタルダシャーのラーフはレヴァーティー(水星)に在住して、水星からのアスペクトを受けている。




そして、既に水星期に移行するダシャーチッドラーに入りつつあることで、水星の影響を強く受けていた。




またラグナロードの金星は、蠍座のジェーシュタ(水星)に在住しており、やはり、女性星座と水星の影響を受けている。




ラグナロードの金星は身体を表わすが、その金星が、蠍座で女性星座の影響を受け、ジェーシュタ(水星)の影響も受け、そして、同じ水星を支配星とするレヴァーティーに在住するラーフの影響も受けていたと考えられる。




またこの金星が蠍座の27°15’で、ガンダーンタに在住し、火星からのアスペクトを受けていたことも注目される。









ラーフは乙女座(女性星座)に在住する強い水星のアスペクトを受けて、水星の影響が強い。




つまり、ラーフや水星が、女性星座に在住しているということが目立つが、女性星座と水星の影響が強い場合、トランスジェンダーが生じるようである。




そもそも水星は、他の惑星の影響を受けやすいのであり、吉星の影響を受ければ、吉星化し、凶星の影響を受ければ凶星化する。




水星が在住する星座が、女性星座であれば、他の惑星よりも女性星座の影響を強く受けてしまうのである。




マハダシャーの土星は、獅子座で、プールヴァパールグニー(金星)に在住し、火星もマガー(ケートゥ)に在住しているが、金星は蠍座(女性星座)に在住し、ケートゥは乙女座(女性星座)に在住し、結局は、女性星座の影響を強く受けている。





つまり、ケイトリン・ジェンナー(ブルース・ジェンナー)にトランスジェンダーの傾向をもたらしたのは、惑星が在住するナクシャトラの支配星が、女性星座に在住していたり、中性惑星の水星であったりするからである。




更に中性惑星の水星が、女性星座に在住することなどにより、それらは複合している。




そうした惑星が在住するナクシャトラの支配星の性質や、その支配星が受けている影響(星座、惑星)を見なければ、ジェンダー傾向なども分からないのである。




アーユルヴェーダのドーシャ診断を行なう場合も惑星が在住するナクシャトラの支配星のドーシャに注目していかないと、体質を特定することは出来ないのであるが、そうしたことと同じである。




西洋占星術の観点だけでは、ラグナ、太陽、火星、土星が男性星座に入っており、数として少なくない為、何故、女性性が優勢なのか、全く分からないのである。




因みにケイトリン・ジェンナーは、性的指向は無性愛者で、ブルース・ジェンナーの頃から、結婚歴はあるものの、そもそも異性に惹かれること自体がなかったというが、これは極めて、水星の特徴を示したものだと思われる。




水星は中性である為、そもそも、恋愛に関しても同性愛的で、より知的で、プラトニックなものになりやすいと言える。






水瓶座の時代とトランスジェンダー


LGBTやトランスジェンダーの権利意識が高まって来たのは、春分点が近年、より一層、水瓶座に近づいて、文明に対して水瓶座の影響が高まっているからである。



水瓶座に土星がトランジットする今、欧州では、LGBTを規制する方針を打ち出したハンガリーが、激しく批判され、EUから追い出されかねない勢いである。



春分点が、水瓶座に移動することで、水瓶座-双子座-天秤座などの風の星座が活性化されるが、これらの星座の支配星のうち、土星と水星は両方とも中性の惑星である。



LGBTやトランスジェンダーの権利を強く推進するのはアメリカだが、アメリカの双子座に惑星集中する建国図を見ても分かるようにアメリカのエスタブリッシュメント、知識人階級は、双子座(水星)の影響が強いのである。



従って、アメリカのハリウッドでは、LGBTやトランスジェンダーが登場する多くの映画がつくられている。



双子座と言えば、ニューヨーク、そして、ウォール街を象徴するが、こうした街では、文化の中に同性愛が深く浸透している。



一方で、キリスト教は、魚座が象徴しており、支配星の木星は、男性惑星である。



従って、春分点が、魚座を通過した過去2000年の文化は、男性的な文化であり、自然法思想により、性別というものは神が与えたものであり、それを人間が操作してはいけないという考え方である。




そうしたキリスト教の封建的な文化、文明を切り崩して来たのが、水瓶座-双子座-天秤座の風の勢力である。



特に双子座は、自然を改変する星座であり、妊娠人工中絶、体外受精(代理母出産)、男女の産み分け、性転換、トランスヒューマニズム(超人間主義)など、科学的知識により、自然を操作し、改変するといったことを推進している。



それに付随して、同性愛の権利擁護(同性婚の法整備)などを進めているが、これはしばしば急進的で、行き過ぎたリベラルの側面もある。



こうした変化に対して、反発するのが、封建的な勢力で、魚座-蟹座-蠍座の勢力である。



プーチンのロシアでは、ウクライナ戦争中の最中に同性愛宣伝禁止法を可決し、自らが同性愛であることを公に表明する行為が禁止された。



アメリカが推進する価値観に真向から反対しているが、土着のキリスト教であるロシア正教会の影響が強い封建社会だからである。



プーチンのロシアは、ウクライナ戦争を通じて、アメリカの価値観に対抗している。



しかし、最近、ロシア連邦の建国図を見ると、木星期に移行したのである。







木星は、4、7室支配で、双子座10室に在住しており、4室は国民を表わし、7室は外国を表わしている。



4室は国土も表わすため、ロシアがウクライナ戦争によって広大な領土を獲得するのではないかといった懸念も生じるが、その一方で、双子座は、アメリカが推進する、これまで述べてきたような価値観を示している。



4室の支配星が、民主主義や国民を表わすハウスだとすると、ロシアが国家として、大きく体制が転換し、思想状況なども大きく変化する可能性を秘めている。




おそらく、ヨーロッパの近世の暗黒の歴史において、水瓶座-双子座-天秤座の影響が強い人たちが、魚座-蠍座-蟹座の影響が濃厚なキリスト教の異端審問官によって、魔女の嫌疑をかけられて、無実の罪で、拷問や火刑に処せられ殺害されて来たのではないかと考えられる。



この魔女裁判というヨーロッパの近世の黒歴史は、まさに魚座-蠍座-蟹座の負の側面である。



ヨーロッパは第二次世界大戦も経験し、民主主義や人権意識も成熟したが、ロシアは、ロシア正教(土着化したキリスト教)の影響が強く、古い封建的な体質が強く残っている。



しかし、このウクライナ戦争で多大な損害を被ったことで、ロシアの社会も大きく変化するはずである。





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