孫正義のチャートから見る資本主義の行方 2 ―マンドゥークダシャーによる検証―



孫正義は出生図で、ケンドラに4つ以上の惑星が在住している為、ジャイミニ系の星座ベースのコンディショナルダシャーであるマンドゥークダシャーが適用できる。



計算してみた所、ちょうど、Wework問題で苦しんだ2019年~2020年は、マンドゥークダシャーでは乙女座のメジャーダシャー(2018年8月~2020年8月)に該当する。



【マンドゥークダシャーの推移】
蠍座 4年 1957年8月 ~ 1961年8月
獅子座 12年 ~ 1973年8月
牡牛座 10年 ~ 1983年8月
水瓶座 10年 ~ 1993年8月
天秤座 11年 ~ 2004年8月
蟹座 6年 ~ 2010年8月
牡羊座 5年 ~ 2015年8月
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山羊座 3年 ~ 2018年8月
乙女座 2年 ~ 2020年8月

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双子座 3年 ~ 2023年8月
魚座 10年 ~ 2033年8月
射手座 10年 ~ 2043年8月







乙女座から見ると、AKの金星が12室(損失、出費)に在住し、3、8室支配の火星とコンジャンクトし、ラーフ、ケートゥからジャイミニアスペクトされて傷ついており、この時期に損失を被ったことが分かる。



乙女座にはGKが在住し、10室にアスペクトして、1、10室支配の水星も12室に在住している。




以前の記事にも書いたが、2018年6月頃に元ゴールドマンサックスの佐護勝紀氏がソフトバンクに取締役として迎えられたちょうどその頃から、孫正義の損失が始まったようである。



ネット上の情報によれば、佐護勝紀氏は、ゆうちょ銀行副社長時代に資産運用部門の責任者として、ゆうちょ銀行をアメリカのCLOだらけにした張本人だという。



またその他にもこの頃、元ゴールドマンサックスの社員がソフトバンクに入社してきたようである。



乙女座から見ると、獅子座12室に惑星集中しており、ラグナロードに相当するAKの金星が12室に在住しているのは、そうした獅子座的な人物たちに取り囲まれ、損失させられたことを表わしている。



証券業界というのは、獅子座的な人物が多い業界である。




その前は、孫正義がニケシュ・アローラ氏に投資のノウハウを教わって、アローラ氏を後継者にして、自分は引退すると考えていた。




ニケシュ・アローラ氏




ニケシュ・アローラ氏が退社した後もアローラ氏の人脈で紹介を受けたラジーブ・ミスラ氏を抜擢し、投資についてのアドバイスを受けた時期である。



アラブ王族からオイルマネーを取り込んで、10兆円のファンドを作るといった発想は、この時に得たのである。



この頃が、山羊座のメジャーダシャーの時期で、山羊座から見て、AKの金星が8室に在住している為、一度は、引退を考えたり、またこうしたインド人幹部の投資に関するアドバイスに頼り、強く影響を受けることになったようである。



マンドゥークダシャーで、山羊座の時期や乙女座の時期は、AKが8室や12室に在住している時期であり、この時期の状況をよく表している。







チャラダシャーでは、牡羊座/蠍座(2018/8~)から牡羊座/魚座(~2020/8)の時期で、主にメジャーダシャーが牡羊座の時期である。



牡羊座は、12室(損失)で、ケートゥが在住し、10、11室支配の土星が8室に在住している為、損失や仕事上の行き詰まりの象意も出ているが、然し、AKは5室に在住しており、AKとPKが5室でジャイミニラージャヨーガを形成している為、マンドゥークダシャーほどは、この時期が厳しかったようには見えない。



やはり、孫正義の場合、マンドゥークダシャーが適用出来る為、チャラダシャーよりも、むしろマンドゥークダシャーの方が、明確に事象を示していると考えられる。



コンディショナルダシャーが適用できる場合、コンディショナルダシャーが優先されるという原則がよく働いている。




因みにマンドゥークダシャーでは、2010年8月~2015年8月が牡羊座のメジャーダシャーだったが、この時期、孫正義は、あまりぱっとしなかった印象がある。



2011年8月に東日本大震災の対応で、100億円の寄付を申し出たり、一般財団法人自然エネルギー財団の会長に就任した時期で、人気取りといった批判を受けた時期である。


また2013年7月に買収したスプリント・コーポレーション取締役会長に就任しているが、このスプリントは、業績が悪く、孫正義の「お荷物」と言われているようである。



2016年12月7日付の『借金10兆円超え、孫正義とみずほ銀行の「見果てぬ夢」もう引き返せない運命共同体』といった週刊現代の記事があるため、その前の2010年~2015年のマンドゥークダシャーでの牡羊座のメジャーダシャーの時期は、あまり業績がよくなかった印象である。



牡羊座は12室で、ケートゥが在住し、10、11室支配の土星が8室に在住していることで、事業が行き詰まるという象意がよく出ていたのである。



然し、この時期は、米スプリントを買収したり、盛んに投資を行なっていた時期でもあり、それはAKとPKが5室でジャイミニラージャヨーガを形成する配置によく表れている。



孫正義が、お金がないのに銀行から借りて投資をしているというのは、この配置から来ていると考えられる。




従って、Wework問題で苦しんだ2019年~2020年が、チャラダシャーで牡羊座のメジャーダシャーであるということもある程度は説明が付くが、然し、AKが12室に在住して傷ついている乙女座のメジャーダシャーの方が、この時期の危機をより深刻に伝えている。



やはり、孫正義の場合、マンドゥークダシャーが明確に機能していると言うことが出来る。





獅子座


孫正義の場合、この獅子座に在住する火星、水星、金星が、自分のビジネスを支える重要な人脈、ビジネスパートナーを表わしている。



獅子座は、リーダーや統治者を表わすが、そうした経営者たちをまとめ上げる力は、獅子座4室で、ラージャヨーガが形成されているからである。



孫正義が、次々に企業を買収して、自分の傘下に収めてしまうのは、この強い獅子座が象徴している。



リーダーたちが、彼の部下になってしまう配置である。




SBIホールディングスの北尾吉孝氏も、ニケシュ・アローラ氏も元ゴールドマンサックスの佐護勝紀氏も、アラブの王族も、皆、獅子座的な人物である。



実際、獅子座ラグナである人物も多いと思われる。




そうした獅子座的な側近、参謀たちが、ある時は、利益をもたらし、また時には、乙女座のメジャーダシャーの時期で見られたように損失をもたらすこともあったと考えられる。








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