アベマニュースで、『「父の死は”殉職”なんです」“捜査するジャーナリスト”命かけた最期の事件|ABEMAドキュメンタリー』というドキュメンタリー番組を見た。
冤罪事件の疑いのある「岩手17歳女性殺害事件」を扱ったドキュメンタリーであるが、ジャーナリストの黒木昭雄氏の最後の仕事であった。
黒木氏は、元警視庁警察官で、23年間の警視庁在任中は23回もの警視総監賞を受賞し、退職後はジャーナリストとなって警察の不正や怠慢捜査を追及してきた。
この黒木氏は、「岩手17歳女性殺害事件」で、ジャーナリストとして冤罪であることを追求し、記者会見を開くなどして、岩手県知事に事件の再捜査を要請などもしたが、却下されている。
この追及に自腹を切り、経済的にも精神的にも追い詰められた結果、2010年11月2日に千葉県市原市で、駐車した車の中で死亡しているのが発見されている。
テレビ朝日系『ザ・スクープSP』で、「ジャーナリスト黒木昭雄さん死の真相」として、当時、その死に疑問が投げかけられたという。
しかし、遺書が見つかっており、自殺した前日の11月1日午後4時頃にホームセンターで練炭コンロ2つと軍手、マッチを購入し、その前の10月27日に医者に処方してもらった睡眠薬を飲み、練炭自殺を図っていたことが分かっており、自殺であると推定されている。
この黒木昭雄氏が追求した「岩手17歳女性殺害事件」のポイントを簡単に説明すると以下のようになる。
まず、17歳の女性・佐藤梢さんが、2008年7月1日に河川で死体となって発見されたが、発見される前に知人の男性・小原勝幸氏が、彼女を電話で呼び出していたことが判明する。 7月2日に小原勝幸氏が、午前10時頃に知人へ「断崖からの飛び降り」を示唆する電話をかけ、翌7月3日に断崖現場から小原勝幸氏が所持していた財布や煙草などの遺留品が発見されたが、遺体は発見されず、偽装自殺と断定される。 7月29日に警察は、小原勝幸氏を佐藤梢さんの殺人容疑で、全国指名手配する。 事件の直後に自損事故を起こして放置された小原勝幸氏の車の中から見つかった血痕や遺留品の鑑定などから、警察は小原勝幸氏を殺害犯人として断定している。 しかし、この事件の前に小原勝幸氏が、恋人である佐藤梢と共にヤクザ者のK氏から恐喝にあっていたという事実が、判明する。 この恋人である佐藤梢は、殺害された佐藤梢とは同姓同名で、別人であり、殺害された佐藤梢は、この恋人である佐藤梢と間違えて殺害された可能性が高いのである。 殺害された佐藤梢と、恋人である佐藤梢、そして、殺人の容疑がかけられている小原勝幸氏は、知り合いであり、3人で一緒に映っている写真も存在する。 小原勝幸氏は、2006年にヤクザ者のK氏から就職先を斡旋してもらったが、数日で、仕事場から逃亡している。 その為、2007年5月1日に「就職先を紹介したメンツを潰された」という理由で、迷惑料を要求され、日本刀を咥えさせ、「迷惑料が払えないなら指を置いていけ」と指詰めを示唆する言動で脅し、120万円の支払いを約束させられ、その時、同席した恋人の佐藤梢を保証人にして借用書まで書かされたという。 小原勝幸氏は、その後、K氏を被疑者とする恐喝事件の被害届を提出している。 しかし、小原勝幸氏は、殺人事件が起こる2日前の6月28日に被害届を取り下げようとしたものの、結局、取り下げていない。 その後、K氏が、携帯番号を知っていた小原勝幸氏の恋人である佐藤梢を呼び出し、その翌日の7月1日に恋人でない別人の佐藤梢が他殺体となって発見される。 この直後に警察から、小原勝幸氏の恋人である佐藤梢の家族に連絡があり、佐藤梢が殺されていないかの確認がなされたという。 つまり、この時点で、警察は、佐藤梢が、小原勝幸氏の恋人である佐藤梢の身代わりとなって殺害されたことに気づいたようである。 警察が、恐喝事件を本気で、捜査しなかった為にこの事件が発生してしまったようなのである。 そのことを隠蔽する為、警察は、恐喝事件の被害届の受理を否定するにまで至ったのである。 また7月2日に小原勝幸氏が知人へ「断崖からの飛び降り」を示唆する電話をかけた為、恋人の佐藤梢が、警察に捜索願を出したが、警察は何も動かなかったという。 つまり、この時点で、警察は自分たちがミスをした結果、別人の佐藤梢が殺害されたことを知ったが、小原勝幸氏を犯人に仕立て上げて、指名手配する道を選んだ。 その為、小原勝幸氏を捜索するモチベーションも働かなかったものと思われる。 |
元警視庁警察官のジャーナリスト黒木昭雄氏は、こうしたことを追求し、事件の不手際を隠蔽しようとする岩手県警の闇を追求するが、結局、再捜査要求は岩手県知事から却下され、事件は闇に葬られた。
小原勝幸氏は、指名手配されたまま、未だに見つかっておらず、事件は闇の中である。
小原勝幸氏の家族は、指名手配の中止と、損害賠償を求める訴訟を2010年6月30日に提起している。
指名手配の中止求め提訴 17歳少女殺害容疑者の父親 2010/06/30 17:58 共同通信 岩手県宮古市(旧川井村)の沢で2008年7月、宮城県栗原市の佐藤梢さん=当時(17)=が他殺体で見つかった事件で、殺人容疑で指名手配中の小原勝幸容疑者(30)の父親(54)が30日、国や県などに指名手配の差し止めと760万円の損害賠償を求める訴訟を盛岡地裁に起こした。 原告側弁護士によると、指名手配の中止を求めた訴訟は全国で初めてとしている。父親は弁護士を通して「息子を犯人と断定した根拠を教えてほしい」とのコメントを出した。 訴状などによると、小原容疑者にはアリバイがあり、右手のけがで佐藤さんの首を絞めて殺すことができなかったにもかかわらず、岩手県警は08年7月に指名手配。さらに、警察庁が逮捕に結び付いた情報に最高100万円の公的懸賞金を出すことを決めたのは無罪推定の原則に反しており、原告の名誉も侵害したとしている。 小原容疑者の逮捕状の容疑は、08年6月28日から7月1日の間、乗用車内で佐藤さんの首を絞めて窒息死させた疑い。 岩手県警は「訴状を見ていないのでコメントできない」とした。 |
この事件は、まず、2人の同姓同名の佐藤梢がいて、その2人と、小原勝幸氏が、写真を撮影するほどの知り合いだったということが、非常に興味深く、運命のいたずらを感じる事件である。
ハリウッド映画にもなりそうなこの事件の舞台設定が非常に関心を呼び起こすが、一体、真相はどうだったかということに意識が向かう。
何故、身代わりとして、別人の佐藤梢さんが殺害されたのか、K氏が殺害したとしても、小原勝幸氏の恋人である佐藤梢とは保証人として借用書を書かせた時に面識があったはずである。
従って、間違えて殺害したのではなさそうであるが、それはよく分からない。
K氏が、小原勝幸氏の恋人である佐藤梢を携帯電話で呼び出したにも関わらず、何故、別人の佐藤梢が、殺害されたのか、どのようにしてそのすり替えが行われたのか。
また小原勝幸氏が自殺をほのめかした断崖現場からは、小原勝幸氏が所持していた財布や煙草などの遺留品が発見されたが、遺体は見つかっておらず、その後、警察は、全国指名手配したが、未だに小原勝幸氏は見つかっていない。
もしかすると、K氏によって殺害された可能性もあるのである。
何故なら、小原勝幸氏が、事件の直前に被害届を取り下げようとして、かなりおびえていたことが挙げられる。
また事件後に知人に「断崖からの飛び降り」を示唆する電話をかけて、その現場に財布や煙草などの遺留品を置いて、そのまま失踪したというのが、不審である。
K氏のシナリオに沿って演じられた可能性もある。
もし別人の佐藤梢を殺害したのが、K氏でないならば、小原勝幸氏が、それを指示されて行った可能性もあるのである。
例えば、金が支払えないなら、恋人の佐藤梢を殺害すると脅され、殺害されたくないなら、同姓同名の佐藤梢を殺害しろといった指示を受けた可能性もある。
そして、殺害した後は、自殺を偽装して、高飛びするように指示されたといった形である。
こうなってくると動機の部分が複雑怪奇になって来て、ミステリアスになってくる。
しかし、仕事もしていなかった小原勝幸氏が、どこかに一人で逃亡できるような経済力や実力があっただろうかと思うのである。
10年以上も逃亡していたら、どこかで足がつくはずであるが、全く足がつかず、未だに見つかっていないことも不審であり、生きているのか死んでいるのかも分からない。
また警察がどこまで、隠蔽に関与しているのかも不明である。
警察が恐喝事件への初動に不手際があったため、被害者が出たという責任を被りたくない為、責任を小原勝幸氏に押し付けて、指名手配し、それで隠蔽を図っただけなのか。
それとも、もっと深いレベルで、犯罪的に小原勝幸氏の隠蔽に関与したのか、その辺りが全く不明である。
殺害の実行犯は、K氏なのか、どうなのか、K氏と警察との関係はどうだったかなど、謎が深まるばかりである。
そして、最後に極めつけは、2010年11月2日に事件を追求していたジャーナリストの黒木昭雄氏が車の中で、練炭自殺してしまったことである。
この自殺は不自然であり、色々と知り過ぎているので、他殺の可能性も疑われたが、ウィキペディアに時間は分からないが、黒木昭雄氏の出生データが載っていた。
そして、種々検討したところ、黒木昭雄氏は、水瓶座ラグナではないかと思われた。
何故なら、水瓶座ラグナであれば、警察にいた1977年4月~1999年2月までの22年間において、毎年のように警視総監賞を受賞していた理由が分かるからである。
この間は、マハダシャー水星期、ケートゥ期、金星期の初めにまたがっており、主に水星期とケートゥ期である。
水星は、5、8室支配で11室に在住し、7室支配の太陽と11室でコンジャンクトして、5-7のラージャヨーガを形成している。
そして、ケートゥのディスポジターである火星は10室でルチャカヨーガを形成している為、管理職であることが考えられる。
最初の頃は、警視庁の巡査長で、最後の方で、警視庁の巡査部長に昇格している。
そして、ちょうどマハダシャー金星期に移行した後で、警察を退官し、ジャーナリストに転身している。
ラグナロードの土星は、10室でジェーシュタに在住しているが、非常にハードワークで、しかも土星は12室の支配星である為、出費や消耗が激しくなる。
10室の火星は、軍隊関係者や警察官に典型的な配置である。
蠍座は目的意識が高く、集中力があり、粘着質で、粘り強く、追求する為、警察官としてもジャーナリストとしても、粘り強く追及することに向いていたのではないかと思われる。
金星期に入ってからジャーナリストに転身したが、金星のディスポジターは、土星であり、土星は10室である為、引き続き、ハードワークにジャーナリズムを追求し、12室に在住して、12室支配の土星からアスペクトされていた為に常に経済的に困窮して、ジャーナリストとして、自腹を切って、活動し、知人から活動費を借金もしていたようである。
何故、水瓶座ラグナであるかと言えば、それ以外に現在、牡羊座3室と蠍座10室にダブルトランジットが生じていることが挙げられる。
月から見ても10室にダブルトランジットが生じている。
従って、メディアに登場し、注目を浴びて、社会的に影響力を発揮する時期である。
上記の『「父の死は”殉職”なんです」“捜査するジャーナリスト”命かけた最期の事件|ABEMAドキュメンタリー』では、当時、事件を報道した長野智子アナウンサーが、当時の関係者にインタビューし、事件を振り返っている。(同じジャーナリストとして事件を風化させないという約束を守るためだと思われる)
従って、水瓶座ラグナであれば、今は、メディアを通して、注目を浴びるタイミングである。
(因みにこれは既に亡くなっている方においても有効である)
黒木昭雄氏が練炭自殺を図ったのは、2010年11月2日だが、ダシャーは、金星/土星/月期であった。
金星は、4、9室の支配星で12室に在住して、1、12室支配の無条件のマラカである土星からアスペクトされている。
12室や12室の支配星は、2室や7室ほどのマラカ程の優先順位は高くないが、これらの次にマラカとして働くハウスである。
土星は、12室の支配星で、水瓶座ラグナにとってのマラカとなり得る6室支配の月とコンジャンクトしている。
月は、減衰し、土星と火星という2つの凶星によって激しく傷つけられており、欠けてゆく月で、新月になる直前の暗い月である。
木星や金星、水星などの吉星からのサポートも受けていない。
従って、月は、弱く激しく傷ついているマラカである。
そして、プラティアンタルダシャーは、やはり、このように激しく傷ついている月であった。
またマハダシャーロードの金星が在住しているシュラヴァナ(月)の支配星は、激しく傷ついた6室支配のマラカの月である。
これまでに自殺をした方の多くのチャートを見て来たが、圧倒的に多いのは、月がラーフや土星から激しく傷つけられている場合である。
そうした場合、鬱的な状況に陥り、思い詰めて自殺をする可能性が高くなるのである。
従って、ジャーナリストの黒木昭雄氏が不審な自殺を遂げ、口封じのために誰かに殺害されたのではないかとする陰謀論は、適用できないと思われる。
ジャーナリスト黒木昭雄氏は、ハードワーカーであり、6室支配の月が10室で減衰している為、敵を批判し、とことん追求するタイプである。
月は激しく傷ついているが、6室の支配星が減衰している為、敵を批判し、敵を粉砕する配置となっている。
従って、警察官を辞めた後は、ジャーナリストとして、今度は、警察の不正を暴いて、徹底的に批判していく立場に立ったのである。
しかし、その過程で、常に経済的な欠乏に晒されて、自腹を切って、調査を続けたり、活動費を借金したりしてまでもハードに働き続けたのは、この減衰した6室支配の月に12室支配の土星がコンジャンクトしているからである。
そして、6室支配の月は、批判をする相手方である警察とか、犯罪者を表わすが、10室支配の火星は現場で指揮を取るリーダーシップを表わしている。
この2つの惑星が、蠍座の第1ドレッカーナに在住し、サルパ・ドレッカーナに在住している。
サルパ・ドレッカーナは、逮捕監禁を表わしており、以前の研究では、それが自分自身を表わすと共に誰か自分以外の人物も表わすのである。
従って、例えば、6室支配で10室で減衰し、土星、火星によって傷つけられる月は、冤罪で、警察に束縛され、有罪の容疑で逮捕束縛された被害者たちかもしれない。
この月の両側には、水星、太陽と、木星、ラーフが、2つずつ在住して挟んでおり、バンダナ・ヨーガを形成している。
従って、おそらく、6室支配の月は、逮捕監禁された冤罪被害者たちである。
ジャーナリスト黒木昭雄氏は、こうした被害者たちの為に猛烈にハードワークで働くカルマがあるようだが、しかし、ここには水星、金星、木星などの吉星がアスペクトしていないのである。
従って、冤罪事件をジャーナリストとして追及するのだが、それが覆ることはなかったようである。
ラグナロードの土星と、10室の支配星である火星が、コンジャンクトして、1-10のラージャヨーガを形成し、月がニーチャバンガラージャヨーガや、パラシャラの例外によるラージャヨーガ的な効果を発揮する為、社会的に影響力を発揮し、冤罪事件の存在を知らしめることは出来たが、しかし、メディアの協力などが得られにくく、それは事件が覆るまでにはいかなかった。
そして、経済的な苦境とストレスの中で、失意の中で、自殺に至ったものと思われる。
但し、今現在、こうして、再び、冤罪事件が脚光を浴び、再び、ジャーナリスト黒木昭雄氏の人物にスポットライトが浴びせられ、その業績が、注目を集めている。
これは、土星がラグナをトランジットし、メディアの3室や、大舞台や影響力を表わす10室にダブルトランジットが形成されている為である。
蠍座の情念が交錯する犯罪現場
「岩手17歳女性殺害事件」は、被害者と同性同名の佐藤梢氏がいた点や、被疑者であった小原勝幸氏、そして、ヤクザ者のK氏、そして、事件を隠ぺいする地元警察などの複雑な情念や思惑が交錯し、真相が分からず、謎に包まれている。
ハリウッド映画でも良く取り上げられるが、アメリカの田舎で起こる謎の殺人事件など、村社会の濃密な人間関係の中で、起こる事件で、動機も複雑怪奇なものが多いが、そうしたものと全く同じなのである。
事件の真相は闇だが、一つはっきりと分かることは、地元の岩手県警が、組織として自らの不手際に関して隠蔽工作を図ったということである。
何故、そうした秘密主義で、隠蔽的で、不透明な村社会が、批判されているかと言えば、他のブログ記事でも言及しているように今、土星が、水瓶座をトランジットしているからである。
隠蔽体質の封建的組織は、不正の温床であり、今、それが水瓶座の土星によって、凶弾されているからである。
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