坂本龍一について -作曲家としての才能、女性関係、闘病生活-



先日、作曲家として世界的に有名な坂本龍一が癌で亡くなったとニュースが伝えていた。


坂本龍一と言えば、私の世代では、ビートたけしと共演して音楽も作曲した「戦場のメリークリスマス」、そして、映画好きであれば、映画「ラストエンペラー」でのアカデミー作曲賞の受賞である。そして、その後、映画『シェルタリング・スカイ』のサウンドトラックなども担当し、こちらもゴールデングローブ賞 作曲賞などを受賞している。


坂本龍一は、活動家としても有名で、これは学生時代からそうだったようである。


民主主義、戦争反対、憲法改正反対、原発反対など、有名人としてリベラル左翼的な集会などに登壇したり、チャリティーコンサートを開くなどして積極的に活動していた。


記事によれば、坂本龍一は女性にモテたことでも有名で、結婚と離婚を繰り返し、現在、事実婚のパートナーは4人目の女性だったが、それまでの間に4人の子供が誕生している。


そのうち2人は、歌手の坂本美雨と、映像作家の空音央であるという。


この4人の女性の他にも女優や女性歌手との関係が取り沙汰されることも多かったという。


坂本龍一も女性好きで、”毎晩のようにお酒の席に女性を呼び出していた”と記事にもある。



坂本龍一さん 2度目の結婚相手が矢野顕子、娘は坂本美雨 経歴同様華やか…多くの女性に愛された人生
2023/4/3 5:10 スポニチアネックス

◇坂本龍一さん死去 71歳

 華麗な経歴同様、女性関係も華やかだった。最初の結婚は1972年、大学2年の時。相手は2歳年上の一般女性で、長女をもうけたが離婚した。

 2度目の結婚相手は歌手の矢野顕子(68)。真剣交際に発展した79年から同居を始め、結婚前の80年に歌手の坂本美雨(42)が生まれた。ゴールインは82年。トップアーティスト同士の結婚と話題になったが、06年に離婚した。

 離婚した時、坂本には新たな交際相手と子供がいた。矢野と別居した92年前後に、米ニューヨークで知り合った日本人女性スタッフと恋人関係になった。子供は現在、映像作家として活躍している空音央(ねお)氏。坂本さんは最後までこの女性がパートナーだった。

 ほかに、かつてプロデュースを手掛けた女優や女性歌手らとの関係が取り沙汰されたことも。坂本さんをよく知る周囲の関係者は「あれだけの才能の持ち主でユニークな人柄でもあったから、当然女性にはモテた。坂本さんも女性は大好きで、毎晩のようにお酒の席に女性を呼び出していた」と振り返る。多くの女性に愛された人生でもあった。


坂本龍一は、ピアニスト、俳優としても活動し、音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」での演奏などでも有名だが、やはり、本質は、作曲家である。







音楽をクリエイティブする能力に優れ、それによってアカデミー賞など世界的な賞を受賞したことも考えると、音楽と創作のハウスである5室が強くなければならない。


また賞を受賞するからには11室も強くなければならない。







そうした観点から考えると、蠍座ラグナで、5室支配の木星が5室で定座に在住し、11室にアスペクトする配置しか考えられなかった。


坂本龍一は、根底にクラシック音楽の素養があるのだが、その辺りは5室で木星(伝統音楽、古典音楽)が強いからではないかと思われる。


その上で、ポップやテクノポップといった現代的な手法も取り入れている。



子沢山なのは、5室で5室支配の木星が定座で強いからである。


社会活動家の側面は、4室に在住するラーフに9室支配の月がアスペクトしている為だと考えられる。


水瓶座でラーフは強く、水瓶座のラーフは、しばしば過激な社会運動なども表わしており、そこに慈善、奉仕の9室の支配星がアスペクトすることで、そうした活動を使命感を持って、行なっているということである。



このラーフは、ケンドラに在住して、トリコーナの9室の支配星からアスペクトされることで、ノードのラージャヨーガを形成している。


女性からモテるといった側面は、7、12室支配の金星がラグナに在住しているからである。


女性の方から積極的にアプローチして来る配置であり、この金星は1、6室支配の火星と1-12室で、星座交換して、情熱的な恋愛を表している。


しかし、女性と情熱的に恋愛に陥るが、その女性と交際している最中に次の女性との出会いや交際が始まり、それで、相手から身を引いて、別離に至るというパターンがあるようようである。







これは、ラグナロードの火星が12室(7室から6室)に在住して、自分から身を引いて去っていく配置だからである。





結婚、離婚、子供の誕生



最初の結婚は、1972年の大学2年の時で、相手は2歳年上の一般女性で、長女をもうけたが離婚したという。





トランジットを見ると、木星が蠍座、土星が牡牛座で、蠍座、牡牛座、蟹座にダブルトランジットが生じている。


蠍座ラグナで、7室と7室の支配星にダブルトランジットが生じていたと考えると、しっくりした。



そうすると、上述したような音楽の才能や子沢山であること、活動家としての側面などが、全て説明できる。



ダシャーは、月/ケートゥ or 月/金星期である。




二度目の相手(歌手の矢野顕子)との同居を開始したのが、1979年で、1980年に歌手の坂本美雨が誕生し、1982年に結婚している。




1979年の火星/ケートゥ or 金星期に出会い、1980年の火星/金星 or 太陽期に子供が誕生し、ラーフ/ラーフ期に結婚している。







1979年1月1日のトランジットを見ると、土星が7室とラグナロードの火星にアスペクトし、木星はラグナと7室の支配星にアスペクトしている。





結婚した1982年は、2月1日の時点で、木星がラグナロードにトランジットし、土星は乙女座で逆行して、ラグナロードやラグナにアスペクトし、ラグナ(7室から見た7室)にダブルトランジットしている。





この直前の1980年に坂本美雨が誕生した時は、木星、土星が9室の支配星にトランジットし、更に火星やラーフもトランジットしていた。







9室の支配星にダブルトランジットしており、子供の誕生のタイミングであった。






そして、10年間の結婚生活の後、1992年に別居しているが、木星は6室にアスペクトし、土星は6室の支配星にアスペクトし、また木星と土星は獅子座の月ラグナから見た6室にもいダブルトランジットしている。







しかし、この前年の1991年には、映像作家の空音央が誕生している。(※米ニューヨークで出会った空里香との間で、出来た子供であった)



木星は、9室をトランジットして、5室と5室の支配星にアスペクトし、土星も山羊座から9室にアスペクトして、5室と5室の支配星にもアスペクトして、5室と9室にダブルトランジットしている。



ダシャーはラーフ/水星 or ケートゥ期である。








この歌手の矢野顕子との結婚時は、12室に木星と土星がトランジットしていた頃だが、ラグナロードにダブルトランジットしていたものの、6室の支配星や6室にもダブルトランジットしていた為に結婚は最初の頃から、意見の不一致、相性などに問題を抱えていたと考えられる。




そして、1992年に矢野顕子と別居するが、ほぼ同じタイミングで、米ニューヨークで知り合った日本人スタッフ・空里香と恋愛関係になって、以後、亡くなるまで、共に事実婚の仲にあった。





再び、1992年のトランジットを見ると、6室にダブルトランジットは形成していたが、同時に土星はラグナロードにアスペクトし、木星は蟹座で逆行して、ラグナにアスペクトし、ラグナ(7室から7室)にダブルトランジットしていることが分かる。



つまり、6室と7室に同時にダブルトランジットが生じているような場合には、離婚(別離)と新たな出会いが同時に進行している場合があるので、注意が必要である。



矢野顕子と結婚している間に1991年に米ニューヨークで知り合った空里香との間に空音央が出来てしまい、翌年1992年に矢野顕子と別居したが、2006年に離婚しているため、一応、形の上では、14年ぐらい婚姻関係は、そのまま維持していたことになる。







矢野顕子と離婚した2006年のトランジットを見ると、土星が6室にアスペクトし、木星が6室の支配星とコンジャクトして、6室にアスペクトして、6室にダブルトランジットしていることが分かる。


また火星も6室をトランジットし、6室の支配星にもアスペクトしている。



ダシャーは、木星/水星 or ケートゥ期である。







闘病生活

wikipediaによれば、2014年7月10日に所属事務所エイベックス・ミュージック・クリエイティヴから中咽頭癌であること、療養に専念するためにコンサート活動などを中止する旨が発表されている。


ちょうどこの頃が木星/ラーフ期で、マハダシャー土星期に移行する前の木星期の最後のアンタルダシャーで、ダシャーチッドラに入っていた。


アンタルダシャーのラーフのディスポジターは、3、4室支配の機能的凶星の土星であり、蠍座ラグナにとってはマラカとしても働く惑星である。


そもそも土星は凶惑星や凶ハウスとの絡みによって無条件でマラカとなり得る惑星である。







土星は11室乙女座から身体を表わすラグナと7室、12室支配の金星にアスペクトして傷つけており、金星も7室を支配することでマラカとなっている。


従って、ラグナにアスペクトする土星は、健康問題を引き起こす惑星であり、土星期は、健康問題が噴き出すタイミングであった。



この時、咽頭癌ということで、喉の癌であったのは、土星が2室支配の木星にアスペクトして、2室(喉)を傷つけ、また月から見て2室に在住することで、月ラグナから見た2室を傷つけているからである。



そして、土星から見た2室支配の金星は、3、8室支配のマラカの火星と星座交換して傷つき、更に土星からのアスペクトも受けて激しく傷ついている。



また土星のディスポジターである水星は、蠍座ラグナにとっては、8、11室支配のマラカで、マラカの2室に在住し、更に2室を傷つけている。



木星/ラーフ期に中咽頭癌という形で、喉に疾患が現れたのは、ラーフのディスポジターが木星から見た12室(入院)に位置し、ディスポジターの土星が、こうしたラグナ、月、ダシャーロードの土星から見た2室や2室の支配星を傷つけていたからである。



そして、ラーフは癌の表示体であるが、土星は、ディスポジターシップという形で、ラーフの影響を受けている為、それで、ラーフのアンタルダシャー、そして、土星のマハダシャーに癌という形で、疾患が現れたと言える。



2014年7月10日に発覚した中咽頭癌は、治療の末に寛解したが、その後、2020年6月に土星/水星期になって、今度は、直腸がんと診断され、手術では、がんが発生した原発巣と肝臓2カ所、転移したリンパの腫瘍、大腸を30センチ切除し、両肺に転移したがんを摘出するなど、1年で6回の手術をする大がかりなものとなった。


マハダシャーロードの土星は乙女座に在住して、乙女座を傷つけているが、乙女座は、ナチュラルゾーディアックで、6室に該当し、大腸、小腸の表示体である。


また土星は、木星にアスペクトして傷つけているが、木星は、肝臓の表示体である。


また土星は4室を支配し、月から見た4室にアスペクトして傷つけているが、4室は肺の表示体で、また土星は7室の支配星にもアスペクトしているが、7室は大腸の表示体である。



水星は、蠍座ラグナにとってはマラカの8、11室の支配星で、マラカの2室に在住しているが、蠍座ラグナにとっては土星も水星もマラカとして機能する。


※8、11室の支配星は、2室や7室を支配していないが、二次的なマラカと分類することができ、それに対して、2室や7室の支配星や在住星は、一次的な(主要な)マラカとなる。



土星/金星期


そして、坂本龍一は、2023年3月28日に東京都内の病院で亡くなったとニュースは伝えている。



坂本龍一さん死去「つらい。もう、逝かせてくれ」家族、医師に漏らす…凄絶がん闘病 音楽家のまま力尽く
2023/4/3 5:00 スポニチアネックス

「世界のサカモト」と評された音楽家の坂本龍一(さかもと・りゅういち)さんが3月28日、都内の病院で死去した。71歳。東京都出身。葬儀は家族葬で執り行った。1980年代に3人組バンド「イエロー・マジック・オーケストラ」(YMO)で世界的ヒット曲を生み出し、88年には米映画「ラストエンペラー」で米アカデミー賞作曲賞を日本人として初めて受賞した。晩年はがんとの闘いが続いたが、最後まで音楽作りに情熱を注いだ。

 YMOで共に活躍したドラマーの高橋幸宏さん(享年70)が1月に死去してから3カ月。坂本さんが静かに旅立った。

 葬儀は家族葬で営まれ、娘で歌手の坂本美雨(42)ら子供たちも見送った。お別れの会は本人の遺志により行わない。死因は明らかにされていないが、20年6月に直腸がんと診断された。両肺などにも転移し、ステージ4と公表していた。

 特にここ半年は凄絶な闘病だった。亡くなる1、2日前には家族や医師に「つらい。もう、逝かせてくれ」と頼み込むほど。関係者は「弱音を吐かなかった彼がそんなことを言うとは…。よほど苦しかったのだろう」と思いやった。

 14年に中咽頭がんと診断され、治療の末に寛解。だが、直腸がんと診断された20年6月には、治療しなければ「余命半年」と告げられた。手術では、最初にがんが発生した原発巣と肝臓2カ所、転移したリンパの腫瘍、さらに大腸を30センチも切除。両肺に転移したがんを摘出するなど、1年で6回の手術を受けた。その後は通院して投薬治療を続けてきた。

 そんな状況下で全身全霊で取り組んだのが、昨年12月11日に全世界配信したピアノコンサートだった。同9月中旬に事前収録し、数日かけてコンサートに仕立てた。「最後になるかもしれない」と死を意識しながら、繊細な音色を奏でた。痩せた印象だったが、力強いまなざしで鍵盤と向き合った。「アレンジも選曲も時間をかけて慎重にやった」という13曲、約60分の演奏。「大きな達成感を得ていた」(関係者)というこの映像が、世界に届けた人生最後の演奏となった。

 3歳でピアノを始め、東京芸大大学院を経て、78年に高橋さん、細野晴臣(75)とYMOを結成。79年にシンセサイザーを使った斬新な音楽が海外で受け、世界ツアーを2度成功させた。
 個人でも「世界のサカモト」と呼ばれ、抜群の知名度を誇った。俳優としても活躍し、83年公開の映画「戦場のメリークリスマス」では、英ロック歌手のデビッド・ボウイさん(16年死去、享年69)と共演。男性同士のキスシーンも熱演し、話題となった。また、劇中音楽を手がけ、出演もした87年公開の米映画「ラストエンペラー」では、88年の米アカデミー賞作曲賞を日本人として初受賞した。

 理知的でニックネームは「教授」。興味こそ原動力で、既成の価値観にとらわれず、やりたいと思ったことに全力で取り組んだ。

 所属事務所は2日に発表した訃報を伝える文書に、坂本さんが好んだラテン語の一節を添えた。

 「Ars longa, vita brevis」(芸術は長く、人生は短し)

 「人の命は短いが、優れた芸術作品は死後も後世に残る」ということわざだ。

 坂本さんの公式サイトでは英語でも訃報を伝え、英BBCや米CNNなどの海外メディアが速報。世界中から追悼コメントが相次いだ。「世界のサカモト」ならではのエピローグとなった。


この時は、土星/金星期であった。



土星/金星期については、これまで何度もブログの中で取り上げて来たが、もし土星や金星が機能的吉星化していない場合は、土星/金星期はひどい時期になる。



通常、土星/金星期は、土星/土星期のように働くとも言われる時期だが、マハダシャーロードの土星は蠍座ラグナにとってマラカとして働く3、4室支配の機能的凶星で、アスペクトによって、7、12室支配でラグナに在住する金星と、ラグナそのものを傷つけている。上述したように金星は7室を支配することでマラカとなり、ラグナに在住して、ラグナロードと星座交換することで、ラグナに密接に絡んでいるが、土星から傷つけられていることで、健康問題を表している。


そして、土星は月ラグナから見ても6、7室支配の土星で、マラカの2室に在住している。







アンタルダシャーロードの金星は、マラカの7、12室の支配星で、土星からのアスペクトを受けている。


マハダシャーとアンタルダシャーが連携して、特にここではマハダシャーロードの土星がアンタルダシャーロードの金星に一方的にアスペクトしている。


主に土星が優勢に働く配置ではあるが、土星と金星が出生図で形成する健康問題を表わす絡みをこれらの惑星のダシャーの時期が活性化したことが分かる。


その前の土星/水星期も水星がマラカの8、11室の支配星でマラカの2室に在住する惑星である為、この時期にかなり病状が悪化したのである。





2023年3月28日の時点で、トランジットの土星と木星は、まさに傷ついたラグナにアスペクトして、ラグナにダブルトランジットを形成し、またまもなく木星が牡羊座に移動(2023/4/22~)する為、6室(病気)へのダブルトランジットの効果を生じていたタイミングであった。


ラーフ/ケートゥ時も6-12軸を通過して、7室支配のマラカと星座交換するラグナロードで、6室支配の火星を傷つけていた。





アカデミー賞など数多くの受賞


坂本龍一が最初に世界的に評価された時期は、やはり、「ラストエンペラー」で、アカデミー作曲賞を受賞した前後の時期であるが、1975年にデビューして、3年目の1978年2月に「イエロー・マジック・オーケストラ」(YMO)を結成し、人気が爆発した。


ダシャーは、火星/木星⇒土星⇒水星で、火星は、月ラグナから見ると、4、9室支配のヨーガカラカで、3、10室支配の金星と星座交換して、9-10のラージャヨーガを形成している。



月から見て3-4の星座交換をしており、ミュージシャンとして、芸能の世界で、まずはデビューしたことを意味している。


因みにYMOという形で、まずポップやテクノポップといったジャンルの音楽でブレイクしたのは、火星から見て、音楽の5室にラーフ(テクノ、電子音楽)が在住しているからである。


そして、1983年公開の映画『戦場のメリークリスマス』で、俳優として出演し、音楽の作曲も手がけて、英国アカデミー賞 作曲賞を日本人として初めて受賞している。










この頃は、既にラーフ/ラーフ期に移行しており、ラーフのディスポジターの土星は、3室支配で11室(受賞、称号、高い評価)に在住し、2、5室支配の木星と相互アスペクトしている。



この強い木星が土星と相互にアスペクトして絡んでいる為、この頃に作曲家としての才能を発揮したのである。







1987年のラーフ/土星期に映画『ラストエンペラー』に俳優として出演する一方、音楽の作曲も担当し、日本人で初めて、グラミー賞 映画・テレビサウンドトラック部門、ゴールデングローブ賞 作曲賞、アカデミー作曲賞を受賞し、映画音楽の作曲家としての地位を確立している。







ここでも土星が11室に在住し、定座で強い5室支配の木星がアスペクトしていることによって、強い11室の象意を経験したことが分かる。


木星は、ウッタラバードラパダー(土星)に在住し、アンタルダシャーロードの土星のナクシャトラに在住していた。


従って、ここではアンタルダシャーロードの土星が優勢に働くが、土星のディスポジターである水星は、8、11室支配で8室にアスペクトバックし、また月ラグナから見ても、2、11室支配で5室に在住し、11室にアスペクトバックしている。


従って、ここで強い11室が強調される為、尚更、土星のアンタルダシャーの時期に受賞に恵まれたのである。




1990年のラーフ/水星期には、映画『シェルタリング・スカイ』のサウンドトラックを担当し、ロサンゼルス映画批評家協会賞の作曲賞を受賞している。


そして、同じく1991年のラーフ/水星期にゴールデングローブ賞 作曲賞を受賞している。




ラーフ/水星期に受賞に恵まれた理由は、既にラーフ/土星期の所で述べた通り、水星が、ラグナから見ても月から見ても、11室の支配星で、定座にアスペクトバックして強いからである。





サラスヴァティーヨーガ


そして、坂本龍一のチャートでは、金星、水星、木星がケンドラ、トリコーナ、もしくは2室に在住し、木星が定座以上の強い星位を持っている場合に成立するサラスヴァティーヨーガ(芸術、学問のヨーガ)が成立している。



芸術とか教育の分野で、才能を発揮する配置である。




wikipediaなどを精査して、初めて知ったが、坂本龍一は、音楽の作曲だけでなく、多くの著作も表わしており、様々な作家や知識人とコラボして、哲学や社会評論の共著も出版している。



また「教授」という愛称でも親しまれ、実際、2014年から母校の東京芸術大学で、客員教授を務めている。







しかし、この頃は、闘病生活がまさに始まろうとしていた頃であった。



1999年9月ぐらいから始まるマハダシャー木星期においてもずっと継続して、映画音楽を生み出し続けている為、ディスポジターの土星が5室支配の木星と絡むマハダシャーラーフ期と、その後の5室支配の木星それ自身のダシャーの時期を通して、作品を生み出し続けたことが分かる。



そして、その後、2015年から始まる土星期においても闘病生活を送る傍ら、土星は5室支配の木星と相互アスペクトしている為か、作品を生み出し続けている。



まさに死の直前の2023年まで、音楽作品を生み出し続けていた。



そして、同時に東京芸術大学で、教鞭もとっていた。



まさにサラスヴァティーを体現したような人生であった。







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