『(略)・・・1977年7月7日にマイトレーヤ御自身から報告があった。如来の顕示体は完全に出来上がり、それを「着用」され、如来の光体(昇天霊体=アセンデッド・ボディ)は、ヒマラヤにある山のセンターにやすませてあるということを伝えてこられた。7月8日には、山を降りはじめられたと教えられた。7月19日、火曜日に、マイトレーヤは世界で有名なある近代国家にお入りになられ「拠点地」に到着なされたということを私の師から伝えられた。その晩、私はフレンド・ハウスで講演をする予定であったが、この情報は、まだ私だけにとどめておくようにと言われた。金曜日の我々の伝導瞑想中、師からマイトレーヤは三日間おやすみになられ、御自身を新風土に馴化され、そして7月22日に仕事を始められた、という報せが伝えられた。そしてこの情報をグループのメンバーに伝えることを許された。・・・(略)』(「伝導瞑想-新時代のヨガ-」シェアジャパン出版 P32、5行目から)
(※一部分のみの抜粋のため、前後の文脈が分からないことで内容に関する誤解が生じる可能性もありますが、ここではそれに対するフォローはしません。マイトレーヤと覚者方の降臨についての情報は『「マイトレーヤの使命」ベンジャミン・クレーム著 石川道子訳 シェア・ジャパン出版』の中で詳しく述べられています。)
マイトレーヤは輪廻転生したのではなく、使命を遂行するための肉体(マヤヴィルーパ)を創造して、それを着てロンドンのアジア人地区に入られたことがベンジャミン・クレーム氏の『伝導瞑想-新時代のヨガ-』の中で明らかにされている。
通常、輪廻転生した人物であれば、その出生年月日から作成したホロスコープはその人物が地球上でどのような人生を送るかをある程度示すことになる。チャートがその人物の力量や性格などを非常によく表すことはインド占星術を実践している者にとっては明らかである。
例えば、インドの聖者サイババは1926年11月23日午前6時22分に南インドのプッタパルティ村で生まれており、その出生データを元にチャートを作成すると、サイババが現在、プッタパルティ村にアシュラムを建設し、学校や病院などを含む巨大な施設を運営していることを説明することができる。彼は一国の国王のようなチャートをしており、それは2室への惑星集中で示されている。そうしたことから考えると輪廻転生した人物は、誰であれホロスコープが示すカルマの形式にある程度、拘束されるようである。
マイトレーヤの場合、彼が人類社会の中で使命を開始するにあたって、まず、その使命に耐えられる肉体(マヤヴィルーパ)を創造し、そして、それから、ヒマラヤ高所6000メートルの彼のセンターから降りて、ロンドンに入り、そして、彼の使命を開始したとクレーム氏の著書には書かれている。
マイトレーヤの使命について考える時、この肉体を創造し、ヒマラヤから降りて、ロンドンに入り、そして、仕事を開始するという一連の行動時期が非常に重要であり、そして、特に肉体を創造したタイミングは、輪廻転生して、人間の母親から出生するのと同じような意味を持つのではないかと推測されるのである。
そこで、マイトレーヤが肉体(マヤヴィルーパ)を創造した1977年7月7日(実際にはもう少し前かもしれないが)のチャートを12:00 ヒマラヤ東経87°00′ 北緯28°00’で作成すると、土星が蟹座に在住し、木星が牡牛座に在住していることが分かる。
そして、木星と土星のダブルトランジットが乙女座と山羊座に形成されている。
私はこれを見てなるほどと思ったのである。
つまり、マイトレーヤの使命とは人類に分かち合いの必要性や自己実現の方法を教えることであり、言葉の広い意味での教師としての使命である。
従って、土星が蟹座に在住していることはよく分かる。
そして、マイトレーヤは具体的で、実践的なプランを持って、使命を遂行しているということである。単なる理想主義などではなく、新しい時代への転換期において、人類社会が根本的に変わっていくために新しい時代の形態、機構を整えるべく実際的に働いているのである。
そのために木星が土の星座である牡牛座に在住し、乙女座、山羊座にアスペクトし、さらに乙女座、山羊座にはダブルトランジットが形成されているのであろうと推測できる。この配置だと非常に実際的な仕事、使命を遂行することが考えられるのである。
そして、この配置はナヴァムシャでも同じように繰り返されている。乙女座と山羊座にダブルトランジットが形成されており、やはり、実際的、具体的な特徴をチャートは示している。
マイトレーヤは分かち合いを実際に社会に現実のものにしなければならないのであり、仕事は非常に具体的、実際的になってくることが予想される。そのため、この土の星座が強調されたチャートが機能していることは真実味を帯びてくるのである。
ベンジャミン・クレーム著「マイトレーヤの使命 第2巻」によれば、マイトレーヤは最初、1945年の段階では「ある程度の平和が回復し、分かち合いの原理が世界経済を支配する兆候が少なくとも見え始め、愛の最も低い様相である善意と呼ぶエネルギーが顕現し、それが正しい人間関係の確立へと導くときが来たら、できる限り早い時期にやってくる」と発言していたが、1977年7月には、もはや待ってはいられないことを発表し、ヒマラヤから降りてロンドンに入り仕事を開始したのである。そして、彼の使命を公に開始できる日を待っているのである。
おそらく、この時期はマイトレーヤが大きな決断をした時期であると思われるが、土星は責任や義務を表しており、その土星が蟹座に在住していることは教育、保護などの蟹座の象意に関して、責任が生じていることが考えられるのである。彼は飢餓で意味もなく死んでいく発展途上国の人々をもはや見ていることはできないとして出てくる時期を早めたようである。従って、これは蟹座に在住する土星の保護者としての責任として考えると納得ができる。
この時期はちょうど、30年前の今頃であり、2007年の現在、トランジットの土星は蟹座の12°付近を運行している。
1977年7月7日の土星は22°15’に在住しており、現在、トランジットの土星がマイトレーヤがヒマラヤからロンドンに入り、仕事を開始した時の土星の位置に刻一刻と迫っているようである。
今年の8月半ば頃にはトランジットの土星が緊密に1977年7月7日の蟹座22°15’の土星にコンジャンクトするようである。
マイトレーヤが何か近く大きな決断をするような、人類に対する大きな責任や義務を遂行するような重大な局面に入る可能性を示唆している。
通常の人の場合、出生の土星の位置にトランジットの土星がリターンしてくる時期は社会的な責任を背負い、社会人としての義務、制限を受ける時期である。非常に酷使され、忙しく働く時期である。
従って、これを拡大解釈すればマイトレーヤにとってもこのサターンリターンの時期は社会的な責任の重い仕事を開始する時期として考えられるのである。
そして、この1977年7月7日12:00で作成したチャートのヴィムショッタリダシャーを見ると、現在が、ケートゥ期と金星期の境目辺りにいることが分かる。
正確な時間が分からないため、前後にずれることを考慮したとしても2~3年の幅ではないかと思われる。
つまり、もしこのマイトレーヤが肉体(マヤヴィルーパ)を作成した日が1977年7月7日頃で、この時期のチャートが機能するのであれば、近々、マイトレーヤはマハダシャー金星期に入るのである。
金星は牡牛座で強く、ナヴァムシャでは高揚して強く、月から3室に在住しており、3室は自己表現、パフォーマンス、マスコミを表している。従って、金星期にマスコミのインタビューを受け、テレビに登場するのだろうかなどと、思ってしまうのである。
今までの検証では、出生年月日を持つ人物であればヴィムショッタリダシャーがよく機能しているのであり、最近、何かと話題になっているカルキ・ヴァガヴァンのチャートを作成してみても、彼の人生がマハダシャーの推移と一致していることは確認している。
但し、マイトレーヤが肉体(マヤヴィルーパ)を創造した時期が出生日として考えることができるのか、また7月7日に肉体が完成したのか、あるいはもっと以前に完成していたのか分からないため、精度が低い考察にならざるを得ない。
(※本には1977年7月7日にマイトレーヤ御自身から顕示体(マヤヴィルーパ)が完成したことを伝えてきたと書かれており、それがその日なのか、それ以前の日なのかが分からない表記となっている)
然し、月が魚座で、あるいは、マハダシャー金星期が間もなく来るということが確実でないとしてもサターンリターンは機能していれば、やはり、今現在は注目すべき、特別なタイミングである。
このようなインド占星術の概念や技法が通用するのかは全く分からないのと、上記のような特殊な状況下でそれらが適用できるのかも分からないが、覚者方でも土星の運行周期の傾向から自由であるとは思えないため、やはり、こうした見方もできるのではないかと思われる。
上記の推論はマイトレーヤが顕示体(マヤヴィルーパ)を完成させたのが1977年7月7日頃でそのタイミングを出生日時のように使うことが出来る場合である。その場合、数年の誤差があるとしてもヴィムショッタリダシャーは機能することが考えられる。
もっともマイトレーヤと覚者方(惑星ハイアラキー)は進化の旅路を終えて、地球上に転生する必要のない高度に完成された方々である。
そのレベルの方々には惑星の働き方も通常の一般人と異なることが予想され、進化の旅路を終えた覚者において、惑星がどのように影響するのかは全く分からないことであり、また運命論的で、決定論的なインド占星術が、カルマのくびきから自由になった覚者方において、どのように働くのか、運命と自由意志の問題なども覚者方においては一般人とはまた違ってくることが予想される。
然し、それでも転生したアバターにおいてヴィムショッタリダシャーが機能しており、物質界上でのテーマを決定していることは確認済みである。
従って、上記のことは参考になるものと思われる。
参考図書
『世界大師と覚者方の降臨』シェア・ジャパン出版 ベンジャミン・クレーム著 石川道子訳 以下同一
『マイトレーヤの使命?』
『マイトレーヤの使命?』
『マイトレーヤの使命?』
『いのちの水を運ぶ者』
『大いなる接近』
『協力の術』
『覚者は語る』
『いのちと目的』
『いのちの法則』
『伝導瞑想-21世紀のヨガ-』
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