
ローマ教皇フランシスコが2025年4月21日に死去した。
死因は、脳卒中と心不全であったとローマ教皇庁が発表した。
ローマ教皇、死因は脳卒中 遺書で簡素な埋葬希望 2025/04/22 共同通信 【ローマ共同】ローマ教皇庁(バチカン)は21日、88歳で同日死去した教皇フランシスコの死因は脳卒中と心不全だったと発表した。簡素な埋葬を望む遺書も公表した。22日に枢機卿会議が葬儀日程を決める。教皇の死後4~6日の間に執り行う規則があり、25~27日の間になる見通し。後継者を決める教皇選挙(コンクラーベ)は5月上旬までに実施の見込みだ。 遺書で教皇はバチカンのサンピエトロ大聖堂ではなく、ローマのサンタマリアマジョーレ大聖堂への埋葬を希望した。特別な装飾をせずに、教皇名だけをラテン語で碑文に刻むよう求めた。遺書の日付は2022年6月29日だった。 遺体は今後、サンピエトロ大聖堂に安置され、信者らが最後の別れを惜しむ。トランプ米大統領は葬儀に参列すると表明した。 イタリアメディアによると、次期教皇の有力候補には、教皇と関係が近かったバチカンのパロリン国務長官(首相に相当)やズッピ枢機卿らイタリア人のほか、保守派からはハンガリーのエルドー枢機卿らの名前が挙がる。 |
フランシス教皇は、アルゼンチン生まれで、史上初のヨーロッパ以外のアメリカ大陸出身者で、史上初のイエズス会出身の教皇であったという。
イエズス会と言えば、軍隊的規律で知られ、カトリックの中で、最も保守的なグループである。
保守性と革新性を併せ持つ
そうした組織の出身者であったが、革新的な施策で知られ、未婚の母やエイズ患者に手をさしのべて社会正義を実現しようとする一方で、妊娠中絶や避妊に反対する保守的な立場をとった。
保守と革新が共存する人物だった。
非常に清貧で、禁欲的で、メディアに対しての初の会見で、「私は貧しい人々による貧しい人々のための教会を望む」と語った。
フランシスコという名前は、中世イタリアの聖人アッシジのフランチェスコから取って、教皇名に採用したと本人が語っている。
保守と革新が共存するというのは、出生図とナヴァムシャを見るとよく分かる。
出生図では、双子座ラグナで、土星が8、9室支配で9室で水瓶座で定座に在住している。

これはリベラルな理想主義を持っていることを示している。
水瓶座は共産主義が出て来た星座であり、自由、平等、博愛といった革新的な理想主義を持つ。
フランシス教皇は、同性愛に対する寛容な姿勢を示したり、離婚・再婚者への配慮をしたり、環境問題に取り組んだり、資本主義や貧富の格差に反対し、教会における女性の役割の拡大を認めていた。
マフィアを破門にするなど厳しい態度も示している。
こうしたことから、リベラルな理想主義の持ち主であることを示している。
一方で、妊娠中絶や避妊や妊娠中絶に反対し、同性婚に反対し、聖職者の独身制を尊重するなど保守的な面も見せている。
また「女性を司祭(神父)に叙階することはできない」というカトリックの伝統的な教義を尊重した。
同性愛者に寛容である一方で、同性婚には反対するなど、伝統を保持する姿勢も見せていた。

そもそも双子座ラグナであるダライ・ラマのように理性的で、中庸的で、バランス感覚に優れていると言える。
ダライ・ラマも原子力発電所に賛成しており、資本主義を否定したり、極端なことは主張しておらず、キリスト教に見られるような狂信的な性質は見られなかった。
つまり、フランシス教皇の姿勢は、中庸的で、仏教的なのである。

しかし、フランシス教皇のナヴァムシャを見ると、魚座ラグナで、5室でラグナロードの木星が高揚しており、保守的で、伝統的な価値観を守る面があったと思われる。
そうした価値観は、同性婚に反対する姿勢や女性神父の否定や独身制の尊重といった形で、現れたと考えられる。
化学を学び、化学研究所で実験に携わる
フランシスコ教皇は、ブエノスアイレス大学で化学を学び、化学研究所での実験に携わるなど、化学の専門知識を持っていたことが分かる。

5室支配の金星が山羊座8室に在住し、月とコンジャンクトする配置が、化学の配置である。
月は水の惑星であり、5室の支配星が水の惑星である月とコンジャンクトして、土星など凶星の影響を受けている配置が、化学の学業適性を表している。
(この場合、5室支配の金星は土星の絡んでいないが、支配星を土星とする山羊座に在住していることで、凶星である土星の影響を受けていると考えて良さそうである)
また5室支配の金星が、研究の8室に在住していることが、化学の専門知識を使って、化学の実験に携わった配置である。
死因 -脳卒中と心不全-
今回、88歳という高齢ではあったが、死因は脳卒中と心不全であったと発表されている。
脳卒中は頭の血管が詰まることが原因だが、心臓疾患が原因となる場合もある。
心不全は明らかに心臓の疾患である。

フランシスコ教皇は、マハダシャー金星期に移行して直ぐに亡くなったが、金星/金星/ラーフ期であった。
金星は心臓の5室を支配しているが、突然の疾患、急性疾患を意味する8室に在住し、マーラカの2室支配の月とコンジャンクトしている。
金星はシュラヴァナ(月)に在住して、シュラヴァナに在住する月とコンジャンクトしており、マーラカの2室支配の月の象意が顕現したことが分かる。
またプラティアンタルダシャーのラーフはマーラカの7室に在住し、心臓の表示体である太陽とコンジャンクトして傷つけ、更にマーラカの7室支配の木星とコンジャンクトし、6、11室支配の火星のアスペクトを受けている。

ナヴァムシャでは金星は寿命を表す3、8室の支配星で、3室に在住し、魚座ラグナにとっては二次的なマーラカに相当する11、12室支配の土星とコンジャンクトしている。
そして、プラティアンタルダシャーのラーフはマーラカの2室に在住して、心臓の表示体で6室支配の太陽とコンジャンクトして傷ついている。
ラーフが太陽を傷つけていることが分かるが、太陽は1室の表示体であり、1室は頭を表し、脳内の毛細血管の詰まりは、この太陽の傷によって表されていると考えられる。
そして、2025年2月24日付のCNN.co.jpの記事によれば、フランシス教皇には軽度の腎不全の兆候もあり、肺炎も患っていたという。
ローマ教皇、軽度の腎不全の兆候 重篤な状態続く 2025.02.24 Mon posted at 10:55 JST CNN.co.jp ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇=2022年10月、バチカン/Vincenzo Pinto/AFP/Getty Images (CNN) ローマ教皇庁(バチカン)は23日、フランシスコ教皇(88)の容体について、依然として重篤な状態にあり、血液検査で軽度の腎不全の兆候が確認されたと明らかにした。「現時点ではコントロールできている」と説明している。 フランシスコ教皇は両肺に肺炎を患い、今月14日からローマ市内の病院に入院している。22日には呼吸器系の症状が危機的な状態にあるとされていたが、それ以上の悪化は見られないと教皇庁は言い添えた。 血液検査で「初期の軽度な腎不全」の兆候が確認されたものの、本人の意識ははっきりしているという。 23日には引き続き酸素吸入を受けながら、病院の10階に設けられた部屋からミサに参列した。ミサには看護職員も付き添った。 「臨床症状が複雑で、薬物療法の効果が出るのを待つ必要があり、まだ予断を許さない」と教皇庁は説明している。 呼吸器系の症状が危機的な状態に陥った後は大量の酸素吸入を受けたものの、その夜は平穏に過ごしたという。 フランシスコ教皇は23日の説教の中で、自身の治療は続いていると述べ、医療従事者の献身に謝意を表した。 |
マハダシャーロードとアンタルダシャーロードの金星は腎臓の表示体であり、8室に在住して、マーラカの2室支配の月とコンジャンクトして傷つき、またプラティアンタルダシャーのラーフは4室支配の水星とコンジャンクトして、4室と水星を傷つけているが、4室は肺の表示体であり、また水星も肺の象意を含んでいる。
つまり、フランシス教皇が、金星/金星/ラーフ期に肺炎と腎不全を患いつつ、脳卒中と心不全で亡くなったことは、チャートから明らかであった。



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