ヒトラーの予言 ー 水瓶座時代の悪夢のシナリオ ー その2


前回、ヒトラーの予言と、ユヴァル・ノア・ハラリの『ホモ・デウス』の未来予測などが酷似していることを紹介した。


またフランシス・フクヤマの「歴史の終わり」「最後の人間」といった概念も本質的に同じようなことについて述べていると思われ、レイ・カーツワイルのシンギュラリティー(技術的特異点)の観点を合わせると、これからやってくる社会では、人類は支配する側と支配される側に極端に二分され、支配される側は、テクノロジーによって、快適に満たされ支配されていることも分からないような機械生物(物)のようになってしまうという予言が妥当なように思えてくる。


然し、この予言について若干、注意が必要なのは、非常に偏った見方の一つだということである。


現在の思想状況が、右翼的なものの見方に支配されており、支配と服従、上下関係などの牡羊座のフィルターを通してみられた世界であるということである。


個人主義的で、国家社会主義などの独裁と関係するのは、まず蟹座、そして、蟹座から見た10室(行為)が牡羊座である為、牡羊座もそうである。


この蟹座-牡羊座がまず右翼思想と関係すると言えるが、牡羊座からみた10室が山羊座である為、やはり山羊座も牡羊座の行動パターンを表わす星座である。


例えば、ヒトラーは牡羊座に惑星集中しており、5室支配の土星は蟹座に在住しており、蟹座から見た10室は牡羊座である為、蟹座と牡羊座は共通点を持っている。


ユヴァル・ノア・ハラリの山羊座には水星と金星が在住し、蟹座から土星がアスペクトしている。


この配置が、歴史学者としての才能を表わしていると書いたが、山羊座は牡羊座から見た10室であり、牡羊座の行動原理を持っており、家父長制的な上下関係を重んじる星座である。


官僚的な指揮系統が存在する組織の中で力を発揮するのが山羊座であり、火星が高揚する星座である為、組織の中で、人に指令する立場に就いた時に力強い実行力を発揮する。


またユヴァル・ノア・ハラリはイスラエルの学者であるが、ユダヤ教の文化の中で生育しており、春分点が牡羊座にあった時の旧約聖書の怒れる神との契約関係に基づく文化、習慣の影響を受けている。


上下関係、支配と服従といった観点が自然に強調されると考えられる。





フランシス・フクヤマの場合、歴史の原動力は、優越願望と対等願望の対立によって生じると主張している。


優越願望とは、他人よりも上に立ちたいという野心であり、向上心であり、勝利への執着心である。また、カリスマ的な人物に心酔し、自己投影し、その人物に忠誠を誓うような武士道的忠義心も優越願望の形態のひとつである。対等願望とは、差別はいけない、傲慢になってはいけないというような、キリスト教的な博愛主義、平等主義である。上下関係や身分制度などの秩序や差別はあって当然だと主張する優越願望の強い貴族と、貴族も同じ人間に過ぎないと主張する対等願望の強い奴隷との対立が、歴史の本質的な流れなのである。

(wikipedia 歴史の終わりより引用抜粋)

「上下関係や身分制度などの秩序や差別はあって当然だと主張する優越願望の強い貴族と、貴族も同じ人間に過ぎないと主張する対等願望の強い奴隷との対立が、歴史の本質的な流れ」だというのだが、おそらく優越願望は、牡羊座が表わし、対等願望は、天秤座が表わしているのである。


実際、チャートを見ると、木星と火星が牡羊座と射手座で星座交換し、木星が牡羊座に在住して、天秤座で減衰する太陽と相互アスペクトしている。



知識の表示体である木星が、牡羊座に在住し、ディスポジターの火星と星座交換し、天秤座在住の太陽からの影響を受けている。


これが優越願望と対等願望という概念を生み出したと思われる。


つまり、「歴史の終わり」という概念は、牡羊座ー天秤座軸が生み出したものである。


フランシス・フクヤマは、ネオコンであることからも、明らかに蟹座や牡羊座で表されるような右翼思想の持ち主である。



牡羊座というのは、常に人よりも優越していたいという願望があり、一番でありたい、先頭を走り続けたいという欲望がある。


従って、支配-服従の関係や、上下関係などを常に意識している。


例えば、牡羊座の影響が強い英国は、ベンツに乗っていいのは貴族だけとか、貴族と大衆が使用する店は異なっているとか、同じ店でも貴族と大衆の入り口は違うとか、身分制度の厳しい階級社会である。法律としては定められていないが、慣習、暗黙の了解として、社会に階級制度が浸透していて、階級によって、英語のアクセントが違うとか、服装が違う、読んでいる新聞も違い、同じ階級同士で交流することを好むようである。


階級社会とは、一番、上から君臨するものが、そのような考え方、慣習を全ての人民に押し付けるので、それが浸透している。


すなわち、一番上にいて、管理する者の考えであり、牡羊座の考えである。


牡羊座の強い影響を受けた国家や文明は、必ず、階級社会になるのである。



このように現在、天王星が牡羊座に入室し、社会が右傾化し、独裁者が登場している今だからこそ、こうした未来の世界観が出てきているとも言える。



だから、ヒトラーの予言の中の『完全な神々と完全な機械生物だけの世界が出来上がる。地上には機械生物の群れが住み、神々がそれを宇宙から支配するようになる』という表現は、やや牡羊座の世界観が入っている。




水瓶座の時代の別の見方

実際の水瓶座の時代とは、全ての人類が労働から解放され、学び成長することが可能な社会で、労働から解放された人類には多くの余暇が出来るため、余暇の過ごし方が問題になり、様々な教育プログラムが必要になると考えられる。



人々は、葛藤を伴う修羅場の中で得られるような急激な進化はしないかもしれないが、瞑想などによって内的な探究を行ない、緩やかに学び成長していくかもしれない。



また神のようになった優れた人々が人類を教育し、面倒を見るようになるという意味で、広く大衆に対する福祉や教育が行われる社会であると見なすこともできる。



そうした穏やかな表現を使うと、それはまあそれでよいのではと思うかもしれない。



それが牡羊座にかかると、『神々のようになった優れたエリートたちが大衆を支配する社会』という表現になる。



大衆の側としては、むしろ進んで神々のようになった優れたエリートたちに支配され、面倒をみてもらいたいと思うかもしれない。



今、喜んで、facebookのようなクラウドのサービスを利用している人々が既にそうである。



大衆はfacebookに支配されていると思っているだろうか? いや、大多数の人が思っていないのである。



facebookが大衆を支配して、個人情報を取得して、大衆をコントロールしているといった支配と服従の観点を持つのは、常に牡羊座的な発想のある人である。



例えば、私自身も牡羊座ラグナであるからか、人間関係の相性などを見る時に支配と服従といった観点で、どうしても見てしまう。



支配と服従の関係を見る方法を6-8理論と名付けてみたり、経済的にどちらが依存して、どちらが養っているといった観点を支配と服従の観点から考察したりする。



このような支配と服従という思考回路で、関係を見てしまうのは、牡羊座の性(さが)である。



牡羊座というのは、四六時中、どちらが支配者でどちらが服従者か、権力がどこにあるか常に気になる星座である。



ユヴァル・ノア・ハラリは『サピエンス全史』で、石器時代に動物と全く力において変わらず、むしろ、劣っていたかにみえた人間がどうして、世界を制覇し、動物を支配するまでになったかというと、それは物語を共有するイマジネーションの力によるものであると述べているが、このような観点の中で、やはり支配と服従という西洋文明の観点であり、一神教の世界観が常に自然に見られるのである。



西洋文明の近代化の出発点は、英国(牡羊座)であり、一神教は、ユダヤ教(牡羊座)が出発点である。



このようにヒトラーの予言やユヴァル・ノア・ハラリが予想する未来は、やや牡羊座のフィルターが入っている。



然し、牡羊座が強調する支配と服従という観点は、通常、人が現実として受け入れたくない冷酷な事実を言ったものである。



従って、こうした人類の最悪の水瓶座時代のシナリオは、常に存在し続けることは間違いない。




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