ソウルメイト?



最近、インド占星術マスターコース受講中の生徒さん(Aさん)から夫婦の相性関係の鑑定依頼を頂いたが、


ナヴァムシャの惑星配置が似ていて、かなり共通点がある非常に興味深いチャートであった。


よくツインソウル(双子の魂)とか、ソウルメイトという言葉があるが、こういうチャートこそ、ソウルメイトと言えるようなチャートなのではないかと思われる。


掲載の許可を頂いたので、以下にお二人のチャートを示すが、


AさんとBさんは出生図に関しては、それぞれ乙女座ラグナと牡牛座ラグナであるが、ナヴァムシャを見ると、両者とも水瓶座ラグナで、2室に月が在住し、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、金星と木星が牡牛座と射手座で星座交換している。





本人談によれば、二人はそっくりで、良く似ているということであった。


確かにチャートの主の本質を示す魂のチャートがこれだけ似ていれば、お互いによく似ていると感じてもおかしくない。



またこのAさんとBさんの相性は、出生図でラグナや7室の支配星の位置関係を比較してもあまり関連性についてあまりピンと来ない。


例えば、Aさんのラグナから見て、7室支配の木星は乙女座に在住しているが、乙女座には、Bさんのラグナや月、あるいはその他の感受点などが全く在住していない。


また月ラグナから見た7室支配の金星は獅子座に在住しているが、Bさんの出生図の獅子座には、太陽と水星が在住しているが、ラグナや月ではない為、あまり配偶者を示すのかどうかはっきりしない。



Bさんからのラグナから見て、7室蠍座には土星が在住していて、この蠍座にAさんの月が在住している為、この土星はパートナーの表示体になっていると考えてもよいが、但し、土星はアヌラーダに在住しており、Aさんの月はジェーシュタに在住している為、ジャストで一致しない。


また7室支配の火星は射手座に在住しているが、Aさんの出生図の射手座には、惑星が在住していない。


またBさんの月から見た7室支配の火星はやはり射手座に在住しているが、Aさんの出生図の射手座には、同じく惑星は在住していない。



出生図同士を比較しても、二人がカルマ的に濃密な縁があるのか全く分からないのである。


然し、通常は、出生図のレベルである程度、縁を示す場合があるのである。


例えば、一方の7室支配の木星が魚座のレヴァーティーに在住していたら、もう一方のラグナ、あるいは月がレヴァーティーに在住しているといったような関連性である。


この場合は、縁があることは出生図のレベルでも一目瞭然である。



然し、AさんとBさんのチャートは、出生図のレベルだと、縁があるように全く見えないのである。





ナヴァムシャでの相性比較


然し、ナヴァムシャを比較した時に俄然評価は変わってくる。







まず、AさんとBさんのナヴァムシャチャートが上述したようにラグナや月の配置、ラーフ/ケートゥ軸や金星と木星の星座交換の配置などが非常に似通っている。



そして、Aさんのナヴァムシャのラグナから見ると、7室支配の太陽が水瓶座に在住しており、Bさんのナヴァムシャのラグナは水瓶座である為、この7室支配の太陽は配偶者の表示体となっていることが分かる。


つまり、Aさんは水瓶座ラグナの人と結婚するカルマがあるという解釈になる。



またAさんの月ラグナから見ても7室支配の水星は、やはり水瓶座に在住しており、やはり、水瓶座ラグナであるBさんの表示体になっていることが分かる。



つまり、Aさんはラグナから見ても月から見ても7室の支配星は、水瓶座に在住しており、水瓶座ラグナの人と結婚する運命なのである。






因みにAさんは現在、マハダシャーが月期で、近年パートナー関係で、かなり揉め事が多く、意見の不一致などで、喧嘩が絶えないという。



Aさんにとって月は、6室の支配星で、結婚生活の2室で、ケートゥとコンジャンクトして傷ついているが、これがBさんとの間の問題を抱えた結婚生活を意味しているという解釈となった。


Aさんによれば、まさに問題を抱えている結婚生活の期間が、マハダシャーの月期に一致しているということであった。



因みに6室支配の月の位置には、Bさんの月が在住しているため、この6室支配の月は、Bさんの表示体であるとも言える。



しかもラーフ/ケートゥ軸と絡んでおり、これは外国人を表わしている。(Aさんは国際結婚である)




従って、Aさんにとって、太陽、水星、月などの全てが配偶者であるBさんの表示体であり、Bさんとの濃密なカルマを表わしている。




一方で、Bさんは、ラグナ(水瓶座)から見た7室の支配星である太陽は、天秤座に在住しており、Aさんの方は出生図にもナヴァムシャにも天秤座には惑星は在住していない。



従って、ここには縁が見られず、Bさんは天秤座ラグナや天秤座に月が在住している人との縁もあるのではないかという解釈となった。



またBさんの月から見た7室支配の水星は、蠍座に在住しているが、Aさんは出生図で、蠍座に月が在住しているため、この7室支配の水星の表示体になっている。







このようにナヴァムシャと出生図をクロスして比較する方法も有効なようである。



これは以前、私の所に来て、自分のパートナー関係や相性問題に強い関心を持つ方が、異常な執念で発見した法則であり、私もそれを使わせてもらっている。



そして、Bさんの6室支配の月は、2室で、やはりラーフ/ケートゥ軸と絡んでおり、そこにはAさんの月が在住しているため、やはりこの6室支配の月は、Aさんの表示体になっている。


6室は愛人とか部下とか目下の存在といった相手で、意見の不一致があり、完全な調和がない疲れる相手を表わしている。



そして、その6室支配の月は、結婚生活の2室で傷ついている為、問題を抱えた結婚生活を表わしている。




つまり、AさんとBさんのナヴァムシャの関係には次のことが言えるのである。




・Aさんのラグナや月から見た7室の支配星は水瓶座に在住しており、水瓶座ラグナのBさんは、まさに配偶者となる運命の相手を意味している。


・AさんにとってもBさんにとっても6室支配の月は、ラーフ/ケートゥ軸と絡んでおり、問題を抱えた結婚生活を表わしており、お互いに相手が意見の一致しない目下の存在のような扱いになっている。特にこうした関係性は、現在、Aさんがマハダシャー月期であることによって、Aさんの体験の中に現れている。


・Bさんにとって、7室支配の太陽は天秤座に在住しており、ここにはAさんの出生図にもナヴァムシャにも惑星が在住していない為、Bさんにとっては天秤座にラグナや月が在住する人物との出会いの余地も残されている。


・Bさんにとって、月から見た7室支配の水星は蠍座に在住しているが、Aさんのナヴァムシャには蠍座に惑星は在住していない。但し、出生図(D1)の蠍座に月が在住している為、かろうじて、この配置によって、Aさんは、Bさん側から見た配偶者の表示体になっている。


Aさんのチャートでは、6室支配の月のマハダシャーで、その後は、3室支配で3室に在住して、12室の支配星とコンジャンクトする火星のマハダシャーが来る為、アイヤーの原則から考えると、月期、火星期共にパートナー関係は試練となり、問題を抱えているという認識となる。



しかし、Bさんは、現在、マハダシャー土星期であり、ナヴァムシャでは土星はラグナロードで9室で高揚している。


次の水星期も、水星は、5、8室支配で10室に在住し、月から見た7室の支配星となっており、全く離婚の兆候などは見られない。



出生図でも土星期、水星期のいずれも離婚するようには見えない。あえて言えば、水星はナヴァムシャで8室の支配星で、11室の支配星と相互アスペクトし、出生図で月から見た12室の支配星であり、離婚の可能性がない訳ではないが、水星はラグナから見ても月から見てもケンドラやトリコーナに在住しており、安定感がある。



従って、私の診断としては、全く離婚するようには見えないという結論となった。



但し、Aさんは、現在、ナヴァムシャにおいてラーフ/ケートゥ軸によって傷つけられた6室支配の月期であり、通常では離婚を意味する時期である。


然し、結婚生活の2室に在住して、ディスポジターの木星も金星と星座交換して強い配置だからか、問題を抱えた結婚生活を継続している。



ダシャーの観点からすると、Aさんにとって、結婚は試練であるが、Bさんにとっては結婚はさほど試練ではなく、現在、幸福のようである。


2人は双子の魂とでも言うかのように似通ったナヴァムシャを持ち、お互いに実際に良く似ているという。



Aさんにとって、Bさんはまさに運命の相手であり、それと同時に結婚の試練を通して学ばなければならない強い絆があるようである。




パートナー間でナヴァムシャが似ている意味は?


通常、ナヴァムシャ(D9)が配偶者やパートナーの出生図(D1)にそっくりであるというのはよくあることである。


何故なら、D9チャートは、そのチャートの主の魂のチャート、本質のチャートでもあるが、配偶者のチャートとして読むこともできるからである。


つまり、D9のラグナをチャートの主のラグナではなく、配偶者のラグナとして読むことができる。


その理屈からすると、配偶者というのは、深いレベルの自分自身であるということである。


配偶者とは、究極的には、自分の魂との出会いといってもいいのかもしれない。


然し、このケースのようにD9チャート同士が似通っているというケースは初めてである。


やはりお互いに自分の分身をそこに見ているのであり、しかも深いレベルでそこに見ているのではないかと思われる。





この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA