惑星の成熟と発達心理学について

惑星には成熟という概念があり、それは発達心理学的に見て、面白い観点を提供する。


惑星は成熟する年齢が決まっており、惑星には欠点や否定的な側面があるが、惑星が成熟するとそれが出にくくなるのである。


成熟していない段階では、惑星は、未熟な表現をしがちになってしまうというのである。


以下のように惑星が成熟する年齢が決まっている。




太陽:22歳
月:24歳
火星:28歳
水星:32歳
木星:16歳
金星:25歳
土星:36歳
ラーフ:48歳
ケートゥ:48歳


例えば、太陽であったら自我の目覚めとか、また太陽の否定的な側面としてはプライドとか傲慢さである。

未熟な太陽とは、過度に自己主張してしまったり、あるいは、自我が未成熟で自己主張しなさすぎたりするような安定した自我の欠如を意味するかもしれず、20歳前の子供は、このどちらかになるパターンが多いかもしれない。


月であったら感情情緒的な発達、

火星は活力の惑星であり、暴力、怒り、

水星であれば知的な能力、知性、

木星は道徳性とか、あと子供を産んで育てることが出来る能力とか、男性は18歳、女性は16歳から結婚できることを考えると、

このぐらいの年齢から、責任能力が発達し、子供を育てることが可能になるからだとも思えるのである。


例えば、少年法だと、13歳までは刑事責任年齢に達していない為、刑罰は受けない。

14、15歳でも死刑に該当する犯罪であっても無期懲役になったり、無期懲役に該当しても10年~20年の有期の懲役または禁錮になるようである。

18歳、19歳だと、成人と同様に処罰される。

おそらく16歳ぐらいから道徳的に成熟し、責任能力というものが問われるからではないかと思われる。


金星は結婚とかパートナー関係、魅力を表わす為、25歳以降になるとそうした要素が発達してくるのかもしれない。


つまり、20歳ぐらいで結婚する場合、早すぎる感じもあるのである。


土星は社会的責任感とか、忍耐力とかそうしたものを指すと思われるが、成熟年齢は36歳とほぼ遅めでやって来る。


因みに土星が出生の土星の位置まで戻ってくるサターンリターンというものがあるが、土星の公転周期が30年である為、これは30歳でやって来る。


この土星が一周して、出生の土星に位置に戻ってくるということの意味は、人間を鍛え上げて、忍耐や責任感などを育成する土星が、一通りの過程を30年で終えることを意味している。

その為、30歳ぐらいで、社会的責任を自覚したり、責任感が養われて来るのである。


土星の成熟という概念では、36歳である為、更にそれよりも年齢が上であり、これぐらいの年齢にならないと責任を果たすという意識が成熟していないので、社会性を十分に確立することが難しいということかもしれない。


例えば、選挙で選ばれたアメリカ大統領で最も年齢が若いのがジョン・F・ケネディで、43歳で大統領になっている為、やはり36歳以上で重い責任を担えるということかもしれない。


ラーフとケートゥに関しては、よく分からないが、ラーフは未来を表わし、ケートゥは過去世を表わすと言われる。


48歳でそれがやってくるということは、何か人生上の大きな周期での気づきというものがやってくるのかもしれない。




上記は以前、惑星の成熟年齢についての質問を受けたので、その時に考察した内容である。



惑星の機能的吉凶などの重要事項に比べると、惑星の成熟度といった概念は、優先度は低いと思えるが、私が初めて、この考え方を知ったのは、ジョーティッシュの学習の初期に何人かのインドの占星術師からのコンサルテーションを受けた時にその中の一人から28歳で、私の出生図の火星が成熟するので、落ち着いて来るでしょうと聞いた時であった。



確かに28歳までは、衝動や怒りというものが中々抑えられず、ルールや決まりに従うのが苦手な面があったが、28歳以降、落ち着きが出て来たのである。


20歳前には、よく怪我や事故に遭ったりしたことも考えると、衝動や怒りなどがコントロールできない火星の問題だった面も考えられる。


また人をからかうとか、いじるとか、人に変なあだ名を付けて呼ぶとか、もっと若い時は、そうした火星の衝動が抑えられなかった面があったと思われる。


火星の暴発しやすいエネルギーをスポーツなどで発散していた面もあったと思われる。(スポーツなどはその為にあると言ってもいいかもしれない)



もちろん、火星が何室を支配しているかといったことなど、火星の機能的吉凶なども合わせて考える必要があるが、私の場合、ラグナロードで、ヴァルゴッタマで、強く、火星というのがパーソナリティーを決定する重要な惑星である為か、特に28歳になる前と後では、性格や社会における振る舞い方(社会性)に関して、かなり違いが出てきた。


その為、火星に関しては、惑星の成熟というこの概念は、非常によく分かる概念である。



この問題は誰でも持っている為、例えば、暴力的で反社会的な性格の人は、28歳になると、落ち着きが出て来ると考えられる。


子供がいたずらをしたり、反社会的な遊びをしたりといったこともこの暴発してコントロールできない火星が影響していると考えられるのだ。


若い時に無茶をするというのは、この火星が暴発するからだと理解できる。


28歳を超えたら、だんだん無茶はしなくなるということである。



例えば、ADHD(注意欠陥・多動性障害)もおそらくそうした火星の問題があるのではないかと思われる。


ADHD(注意欠陥・多動性障害)も幼少時の子供の発達の問題であって、成人になってから、この問題で苦しんでいるというのはあまり聞かないのである。


(注:実際には成人でもADHDの問題を抱えている方はいるということであり、事実とは違っている為、上記、訂正します)



私にとって、惑星の成熟という概念が役に立ったのは、この火星の成熟に関する知識ぐらいである。



因みに木星の成熟年齢が何故、16歳なのか、つまり、道徳的発達が、何故、16歳なのかも、社会的な規範において興味深い洞察を提供する。


木星は16歳にならないと成熟しないので、それ以前の子供に道徳性や倫理を求めてもそれはまだ完全に発達していないので、無理があるという判断になってくる。


そうした発達心理学上の事実が、刑法などで、未成年者に対する刑事罰が、多少、甘くなっている理由だと思われる。



それが占星術的な成熟の概念からも納得できるということである。





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