キム・フィルビー -元祖スパイの肖像-


キム・フィルビー


最近、「副島隆彦の歴史再発掘」という本を書店で閲覧していると、キム・フィルビーのことについて書かれていた。


著者の副島隆彦氏の学問道場というサイトでもキム・フィルビーについて詳しく記されている。


この人物は、イギリス秘密情報部(MI6)職員でありながら、ソビエト連邦情報機関(NKVD、KGB)の協力者で、二重スパイであった。


イギリスの上流階級出身者から成るソ連のスパイ網「ケンブリッジ・ファイブ」の一人で、その中心人物であるとされる。


フィルビーは、1929年にケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに入学するが、1930年代は、大恐慌の影響で、社会矛盾が噴出し、ヨーロッパではムッソリーニ、ヒトラーが台頭し、ファシズムが勃興していた。


1930年代のトランジットを調べると、天王星は牡羊座をトランジットし、冥王星は蟹座をトランジットしていた。


既に何度も紹介しているように蟹座とそこからの10室(行為)である牡羊座は、民族主義、国家主義、個人主義の星座であり、個人が自らの自己愛延長物として、国家や民族に同一視する傾向があった。


従って、ヨーロッパでファシズムが異常な隆盛を見せ始めた時代である。


例えば、ヒトラーのチャートで考えると、天秤座ラグナで牡羊座7室に惑星集中している訳であるが、10室にヨーガカラカの土星が在住している。この10室の蟹座の土星に冥王星がトランジットしていたのである。


だからこそ、尚更、ヒトラーの民族主義的世界観が異常な力を得たのである。


国家、民族が存亡の危機に立たされる場合においてのみ他国の領土を侵略する道徳的な正統性が認められるといった蟹座的な自己中心的な思想をヒトラーは「わが闘争」の中で展開している。


民族主義的世界観とは、国家、民族などの自己愛延長物に同一視する蟹座的な個人主義である。


当時の人々は、社会矛盾を解決するイデオロギーとして、ファシズムに傾倒するか、共産主義に傾倒するかのどちらかであった時代であった。


今の時代と同じであるが、独裁者に扇動されやすい大衆は、ファシズムに影響されやすく、知識人階級は、マルクス主義に傾倒し、共産主義思想に惹かれる時代であった。


この時代、ケンブリッジ大学でも反ファシズムや共産主義に惹かれ共産党に入党する学生が多かったようである。


キム・フィルビーは1933年にドイツを訪れ、ナチスによる反ユダヤ政策を目の当たりにしてショックを受け、共産主義の大義に生涯を捧げる決意をしたようである。


wikipediaには、以下のように記されている。



(略)

彼はマルクス主義経済学者のモーリス・ドブに会い、「共産主義の大義に生涯を捧げる」にはどうすればよいかと端的に質問した。教授から紹介されたコミンテルンの工作員にオーストリアの地下組織との接触を指示されたフィルビーは、語学習得を口実として1933年にウィーンへと向かった。フィルビーは紹介されたユダヤ人家庭の娘アリス・「リッツィ」・コールマンと恋に落ちた。ソ連の指示に従い地下組織メンバーとともに騒乱が発生するオーストリアとハンガリーにおいて政治活動に従事した。リッツィに逮捕状が出たことから1934年2月に彼女と結婚しイギリスへと帰国した。

(wikipedia キム・フィルビーより引用抜粋)



副島隆彦氏によれば、このキム・フィルビーは、映画007のジェームス・ポンドのモデルであるという。


アーネスト・ヘミングウェイの小説、映画「誰が為に鐘は鳴る」や、ジョン・ル・カレというスパイ小説作家の『寒い国から帰って来たスパイ』もキム・フィルビーだという。


戦後の全ての国際スパイ映画の中心につねにこのキム・フィルビーがいたのだという。


つまり、キム・フィルビーについて研究しなければ、スパイについて理解することが出来ないようである。


アーネスト・ヘミングウェイは、CIAの前身であるOSSの諜報員として、スペイン内戦に関わり、実際にジャーナリストとして、スパイ活動をしていたキム・フィルビーに接触したその経験から、「誰が為に鐘は鳴る」を書いたようである。


ジョン・ル・カレは、MI6に所属して、フィルビーの部下として働いていた経験から、この小説を書くことが出来たようである。


ゲイリーオールドマン主演の『裏切りのサーカス』という映画が2011年イギリス・フランス・ドイツ合作のスパイ映画として作られたが、原作は、このジョン・ル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が元になっている。


もっと以前の『第三の男』という映画もキム・フィルビーを描いたものだという。


こうして見てくると、ほとんど全ての映画、小説のスパイ物の原型になっているのが、このフィルビーのようである。



そこで、このフィルビーの出生図がどのような惑星配置なのか、またフィルビーが何故、ソビエトの二重スパイとして、生涯を共産主義に捧げたのか、その謎を占星学的に解明したいと思った。


キム・フィルビーの出生データは、アストロデータバンクに1912年1月1日 14時30分 インド・アンバラ(Ambala, India)と載っているが、データソースが不明ならしく、Rodden Ratingは、Cとなっている。


従って、出生時刻を完全に信用することが出来ない。


早速チャートを作成すると、以下のようなチャートである。






ラグナは牡牛座のクリティッカーで、月も牡牛座のクリティッカーである。


月ラグナから見た7室に1、6室支配の金星と8、11室支配の木星が在住しているが、7、12室支配の火星がラグナに在住し、1-7室で火星と金星が星座交換している。


この配置を見て、私は007ジェームスポンドが実在の人物、キムフィルビーをモデルにしていたということが納得出来た。


何故なら、女性星座である蠍座7室に金星と木星が在住し、配偶者の表示体である金星が7室に在住し、過剰にロマンスを追求する配置であると共に、木星は多くの女性を表わしているからである。


そして、1-7室の軸で、1、6室支配の金星と7、12室支配の火星が星座交換する配置は、セクシャルな配置であり、情熱的な恋愛、性的関係などを意味する配置である。


従って、007が他国の諜報員の女性と恋愛関係に陥って共に活動したり、あるいは時にはベッドを共にした女性に寝首をかかれそうになるといったことも全て、この配置が表わしている。


6室の支配星と8室の支配星が7室でコンジャンクトして、火星からアスペクトされている配置から、パートナーとの騙し合いや障害も起こりやすい配置である。



実際、「Wikipedia キムフィルビー」を見ると、スペイン内戦の際にフランコ将軍に傾倒する右派の貴族夫人と愛人関係になり、彼女を通してフランコ派幹部からの情報を得て、それをソ連に流したりなど、女性との関係を最大限、諜報活動に活用していることが分かる。



因みにキムフィルビーは、コミンテルンの工作員に接触する際に紹介されたユダヤ人家庭の娘アリス・「リッツィ」・コールマンと1934年2月に最初の結婚をしている。


ソ連の地下組織メンバーとして活動していたリッツィに逮捕状が出た為に結婚してイギリスへ帰国したのである。



この時のトランジットが以下のような配置である。






土星は山羊座から天秤座にアスペクトし、木星は天秤座をトランジットして、天秤座にダブルトランジットが成立している。



もしフィルビーが牡牛座ラグナである場合、6室にダブルトランジットの時に結婚するというのはおかしいため、おそらくラグナは牡羊座で、実際には14:30よりも10分程度、早く生まれているのではないかと思われる。


そうすれば結婚した時に7室にダブルトランジットが形成されている形になる。


アストロデータバンクの出生時間、14:30で作成したチャートでは、ラグナが牡牛座の2°52’で、牡羊座の境界付近にあるため、ラグナが牡羊座である可能性を疑うべきである。








そして、牡羊座ラグナに設定すると、7室支配の金星と9室支配の木星が8室に在住して、4室支配の高揚した月からアスペクトされている。



この8室の強さがある為にキムフィルビーは活動した先々で、女性諜報員からの助けを得て活動出来たのではないかと思うのである。



つまり、007のストーリーの目玉は、ボンドガールと言われる女性諜報員との接触や、その女性諜報員とのラブロマンスや女性諜報員と共に行う工作活動であり、それが見たくて、観客は毎回、映画館に足を運ぶのだが、これがまさにフィルビーの諜報人生そのものなのである。



最初にコミンテルンの工作員に接触した際にユダヤ人家庭の娘アリス・「リッツィ」・コールマンを紹介され、結婚するまでに至るのもそうである。




何故、キム・フィルビーは30年間、仲間たちを裏切り続け、ソ連の共産主義に献身し続けることが出来たのか



wikipedia キム・フィルビーの最後の方で、ジョン・ル・カレが『サンデータイムズ』紙上で語った言葉が記されている。



「(フィルビーは心と体を)行ったこともない国、深く学んだこともないイデオロギー、長く怖ろしい粛清によって、他国でかかわることすら危険だった体制に捧げた。三十年ものあいだ、だまし、裏切り、ときに殺すことによって、自分の決断に忠実だった」

(wikipedia キム・フィルビーより引用抜粋)


何故、フィルビーは、このように自分が信じる大義(ソビエト共産主義)のために「騙したり、裏切ったり、殺したり、自分の決断に忠実である」ことが出来たのだろうか。


例えば、自分の信念のために内部告発をした例として、アメリカ国家安全保障局 (NSA) および中央情報局 (CIA) の元局員エドワード・スノーデンの例が挙げられる。


民主主義の大義のために命の危険を覚悟で内部告発することが出来るほどの信念や、行動力、実行力は一体、どこから出てくるのか?








この理由は、占星術的に複数挙げることが出来るが、まず、キム・フィルビーのチャートを見ると、蠍座に木星と金星が在住していることが挙げられる。



蠍座は水瓶座から見た10室であり、水瓶座の行為のハウスである。



従って、水瓶座(共産主義)の大義のために行動する星座であり、仕事をする星座なのである。



フィルビーのチャートの木星や金星が蠍座に在住しているため、コミンテルンの女性諜報員と協力して、共産主義革命のために仕事をすることは彼にとって自然なことだったのである。



しかも8室の木星と金星は自分が抗えない相手、支配者を表わしており、共産主義革命のために身を捧げて、コミンテルンの指示通りに行動するというのが彼の運命であったと言える。



実際、私はこれと同じような配置(牡羊座ラグナ、7室支配の金星が8室)を見て、それと同じ行動パターンを確認している。




また月ラグナから見ると、9、10室支配の土星が12室(海外)牡羊座のバラニーに在住し、ラーフとコンジャンクトしているが、バラニーはスパイ、インテリジェンス(諜報)のナクシャトラである。



この9、10室支配のヨーガカラカの土星が、ソビエト連邦情報機関(NKVD)に質の高い情報をせっせと提供し続けた配置なのである。



ラーフ(外国人)とコンジャンクトする9、10室支配のヨーガカラカの土星は、キム・フィルビーにとっては、共産主義の大義のために戦う上官であり、師匠でもあったと言える。



然し、wikipedia キム・フィルビーを読むと分かるが、ソ連のNKVDは、あまりにもキム・フィルビーの提供する情報の質が高く互いに矛盾しないので、イギリスの二重スパイの罠ではないかと疑ったようである。




フィルビーたちが送る情報の質が高く互いに矛盾しないことは、NKVDに疑惑を抱かせた。全てはイギリスが仕組んだ二重スパイの罠だと疑ったのである。この疑惑を解消するために、ソ連国内で活動するスパイの身元を明かすよう指令があった。フィルビーはMI6の資料保管施設からソ連における活動記録を取り寄せたが、ソ連は重要視されておらずポーランド人の情報提供者が数名いるだけだった。この報告書を見たソ連当局者は特大の赤い疑問符を上書きした。皮肉なことにソ連側からフィルビーの信頼度は疑われていた。

(wikipedia キム・フィルビーより引用抜粋)



もしキム・フィルビーが牡羊座ラグナであるなら、月から見た9、10室支配の土星は、ヨーガカラカとしてよい上官、教師として働く面はあったとしても、10、11室支配のラグナで減衰し、ラーフとコンジャンクトする土星は、激しく傷ついた機能的凶星であるため、同時にキム・フィルビーを疑ってかかり、容易には信じない同僚、キムフィルビーを評価しない仲間(ソ連の情報機関)の表示体として現れたはずである。


従って、ソ連はずっと、キム・フィルビーを疑ってかかっていた。



この辺りで、やはり、土星は、牡羊座ラグナから見た10、11室支配の土星にならなければならないのである。


この土星が牡羊座のバラニーで減衰し、ラーフとコンジャンクトして傷つけられることによって、仲間から評価(11室)を受けられないという象意を経験するのである。




何故、キム・フィルビーが、牡羊座ラグナでならなければならないかという理由は、出生時間が1912年1月1日生まれであることも関係する。


1月1日生まれとは、1という数字が2つ出てくるが、1は「最初、初め、スタート、1番」という象意であり、牡羊座の典型的な象徴である。



従って、数秘術的な観点からも1月1日に生まれるような人物は、非常に世界の最先端の最も軍事的、政治的に最高権力から指令される活動を行う運命というものを示していたと考えると納得できるのである。


ヒトラーの野望を打ち砕く為に時には、人殺しでさえも正当化される(殺しのライセンス)立場にいたことを示していたと考えられるが、それは牡羊座ラグナでなければ不可能なのである。


牡牛座にラグナと月が在住していたということだけでは、このキム・フィルビーの生涯や取り組んだ仕事、行った行為を説明することが出来ない。




最初の疑問に戻るが、「何故、キム・フィルビーは50年間、仲間たちを裏切り続け、ソ連の共産主義に献身し続けることが出来たのか?」ということである。



それは、おそらくナヴァムシャやダシャムシャで、土星と木星が天秤座に在住していたからである。


土星はナヴァムシャとダシャムシャで天秤座で高揚しており、チャトゥルシャムシャ(D4)やサプタヴィムシャムシャ(D27)などでも高揚している。



土星が非常に強いことが分かる。







特にナヴァムシャでは月から見て土星が10室で高揚して、シャシャヨーガを形成しており、ダシャムシャでも同様である。



従って、自由や民主主義を尊重する土星が異常に強くなっており、ファシズムやナチズムの独裁主義に対抗して、リベラルな民主的な社会を築くという大義に忠実だったのである。



因みにエドワード・スノーデンの土星も出生図で天秤座で高揚しており、天秤座で高揚する土星は、自由の戦士であり、リベラルな世界の為に戦う仕事を行なうのである。




月と火星は出生図、ナヴァムシャ、ダシャムシャの全てで、コンジャンクトして、チャンドラマンガラヨーガを形成している。



これは感情的に怒りやすい配置であり、能動的で、肉食系で、営業向きのパーソナリティーにする配置である。



そして、火星は、英知と実行力を表わすグルマンガラヨーガを形成し、ナヴァムシャやダシャムシャで火星は高揚している。



これらの配置が、国際諜報のお互いに激しく殺し合うような世界で活動するだけの行動力やタフさをもたらしたと思われる。





政治の世界において、保守と革新、右翼と左翼の思想と歴史を理解することは極めて重要である。




そして、それを占星術に翻訳する場合、民族主義、国家主義、リバータリアニズムなどの保守(右翼)は、蟹座、蠍座、魚座が表わし、共産主義、社会主義、リベラル左翼、民主主義などの革新(左翼)は、双子座、天秤座、水瓶座が表わしている。



但し、蠍座は、保守ではあるが、水瓶座から10室であるため、水瓶座(共産主義)の為に働くのである。




従って、ソ連情報機関のために二重スパイを行なうような人物は、双子座、天秤座、水瓶座が強いことが想定されるのだが、実際、キム・フィルビーは、ナヴァムシャ、ダシャムシャで土星が天秤座で高揚し、天秤座が強かったのである。



おそらく、ナチスによる反ユダヤ政策を目の当たりにしてショックを受け、共産主義の大義に生涯を捧げる決意をした若き日のキム・フィルビーこそが、キム・フィルビーの本質なのである。


それはこうした天秤座が強い配置がもたらしている。



この一番最初の動機づけによって、キム・フィルビーはソ連共産主義に献身し続けたが、ソ連共産主義が国内の同志に対して粛清、処刑を繰り返すような暗黒面には気づかなかった。



実際、出生図に現れているようにキム・フィルビーが献身したのは、ソビエト連邦情報機関(NKVD)の上官、師匠に対してであり、それら牡羊座のバラニーで表される人々は、ヒトラーと同じように一党独裁体制を敷くような人々であったのである。



だから、実際には、ソビエトの人民の自由を損なうようなソ連の一党独裁体制強化のためにせっせと情報提供をし続けたと言える。



これはキム・フィルビーの本来のナチスの反ユダヤ政策に憤りを感じたようなリベラルな理念とは異なるはずである。



然し、そのように矛盾した運命もチャートは嘘をつかず、キム・フィルビーの人生を正確に描き出している。






キム・フィルビーは、ソ連の二重スパイであることが判明して、ソ連に亡命するが、その時、MI6はフィルビーに監視をつけておらず、スキャンダルを嫌い、亡命を黙認していたようである。






その後で、暗殺されるようなこともなく、1988年5月11日にモスクワで76歳の生涯を閉じている。



これには、キム・フィルビーが生きた時代において、共産主義に献身した心情が、他の同僚にとっても理解出来たからだと思われる。




ドイツのヒトラーと戦っていた当時の諜報活動の中で、ソビエトは、敵国ではなく、敵国の敵国であった。




敵の敵は味方であるという話があるが、キム・フィルビーは、ドイツのスパイではなく、ロシアのスパイであった。




そして、自分の信じる大義の為に活動し、ヒトラーの野望を打ち砕くことに多少とも貢献したのである。




従って、そうしたこともあって、彼は守られたのだろうと思われる。








(参考資料)



「上流階級出身で正体隠せた」英MI6のキム・フィルビー ソ連との二重スパイ、衝撃の告白映像
2016.4.9 08:28 iZa 産経新聞

【ロンドン=岡部伸】英国秘密情報部(SIS、通称MI6)で最高幹部に上り詰めた対ソ諜報(ちょうほう)の責任者でありながら、ソ連に機密情報を流し続けた悪名高い二重スパイ、キム・フィルビー。彼が東独の情報機関、シュタージのメンバーを前に行った講演の秘蔵映像を英BBC放送が入手して放映した。背信行為の詳細な告白は、ソ連の対英スパイ網がいかに長期的視野に立って周到に構築されたかを改めて示している。

 映像はBBCがベルリンのシュタージ公文書館で発掘した。ケンブリッジ大在学中の1930年代に共産党員となったフィルビーが63年にソ連に亡命するまでの半生を語る内容で、講演は81年に行われたという。

 「わが同士諸君」と呼びかけるフィルビーは、「30年間敵陣営にいた」と自信満々の様子で、MI6について「東側(共産主義諸国)が想像するほど能力が高くなく、危険な組織ではなかった」と語った。

 文書を保管する係官を週に2、3度連れ出して酒を飲み、仲良くなれば、自分の仕事とは無関係の機密文書も手に入ったとし、「規律は厳格ではなかった」とMI6を批判した。

 その後は毎晩、多くの機密文書を持ち出してソ連の担当官に渡した。それを担当官が写真に収め、翌朝にはフィルビーが元の場所に戻した。これを定期的に何年も続けたと打ち明けた。

BBCは、確たる職にも就かず将来の展望もない時点で、ソ連の情報機関がフィルビーに接触したと指摘。この点について彼は講演で、「長期間に及ぶプロジェクトだった。早く結果を出すことは期待されていなかった」と述べている。

 MI6で出世できた一因として、ソ連側の要請で「汚い手を使って自分の上司を排除した」と明かした。また、英国の上流階級出身だったことが二重スパイという正体を30年間、隠し通すのに役だったとし、「(尋問などで)殴られたりした後で、(スパイではないと)間違いが判明すれば、治安当局のとてつもないスキャンダルに発展したからだ」と述べた。

 このほか、尋問で自白を強要されても「決して自白しないことだ」と強調している。

 フィルビーは英国の上流階級出身者からなるソ連のスパイ網「ケンブリッジ・ファイブ」の1人。講演の7年後、88年にモスクワで心不全で死亡した。
参照元:「上流階級出身で正体隠せた」英MI6のキム・フィルビー ソ連との二重スパイ、衝撃の告白映像
2016.4.9 08:28 iZa 産経新聞











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