ファンドレイジングについて -水瓶座の資金調達-


先週末の金、土、日とファンドレイジングジャパン2018というイベントに参加して来た。


日本ファンドレイジング協会という団体が主催するイベントである。


NGOやNPOが資金調達する方法を学べるファンドレイザー資格認定コースというものを行なっている。


因みにファンドレイジングとは、民間非営利団体(Non-Profit Organizations:日本では公益法人、特定非営利活動法人、大学法人、社会福祉法人などを含む)が、活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為の総称である。(wikipedia ファンドレイジングより)

資金調達には、遺産贈与や助成金、クラウドファンディングなどの様々な方法があり、NPOの活動資金を捻出することで、ファンドレイザーとは、お金の面からNPOなどの活動を支援する財務担当係である。


NGOやNPOの経営をする人にとっては必須の資格だと思われた。


アメリカなどでは、こうしたファンドレイザーの仕事は、花形の仕事となっており、1億円の報酬を受け取るファンドレイザーもいるようである。


また資金調達のテレマーケティングで、調達資金の7割を報酬として受け取るファンドレイザーも出て、社会問題化もしたそうである。(非常にアメリカらしいエピソードである)


いくらファンドレイジングといってもその関係者たちは、しっかりと利益や報酬は受け取っており、持続する盤石な経営が行われている。


従って、営利事業と非営利事業の垣根が限りなく無くなって来ている。


最近では、NGO、NPOとは呼ばないで、CSO(市民社会組織[Civil Society Organization])という呼び方をするようである。


人工知能によって仕事がどんどん失われていく社会においては、最終的に残るのは、こうした仕事のかたちであると言われている。


最近、ノームチョムスキーの政治に関する本を読んでいるが、アメリカのかなりの大企業は公的資金による手厚い保護を受けなければ存続できなかった会社がほとんどのようである。


そのような状況であれば、大企業は、政府が市民から徴収した税金(公的資金)、あるいは銀行(市民の預金)や、株式市場によって投資家(市民)によって活動資金をまかなっていることになる。


NGOやNPOは、活動資金を市民からの寄付、助成金などによってまかなっている。



従って、NGOやNPOも大企業も結局の所、市民から活動資金をまかなっている。



銀行には信用創造メカニズムがあるので、中央銀行の当座預金に預金をしていた自己資金の何倍もの資金を貸し出すことができる。


企業は銀行から借りて、そのタイミングで、マネーがこの世に生み出される。


銀行から貸し出された資金は金利付きで返済しなければならない為、企業は営利を追求しなければならないが、もし営利が追求が上手くいかなければ企業は倒産して不良債権化し、銀行には公的資金(市民からの税金)が注入されて救済される。


現在、世界には原料を安く仕入れて製品を高く売りつけるような植民地のような成長センターがなくなり、銀行は企業に資金を貸し出しても高いリターンが望めなくなっている。


従って、企業は自らが存続するために利益を内部留保し、給与として支払わないと共に銀行からの新たな借り入れも行われない。


高いリターンが望める投資先がないからである。投資しても過剰設備投資に陥ってしまう。


その結果、銀行には使われない無駄な資金が滞っている。


中央銀行がいくら金利を下げても、マイナス金利にしても銀行は貸出先がなくて苦労する始末である。


つまり、企業が株式市場や銀行から資本を借り入れて、高いリターンを出して返済するというスタイルは、経済が拡大発展する帝国主義時代のスタイルであり、原材料を安く仕入れて、製品を高く売りつけるような植民地のような存在がなければ成立しないのである。


水野和夫氏が『資本主義の終焉と歴史の危機』の中で示したのはそういうことである。


むしろ、企業-株式市場-銀行というシステムはゼロ成長(ゼロ金利)時代には、上手く機能していないのである。



企業は内部留保して、従業員に給与を支払わないので、従業員(市民)は、何も物を買うことが出来ない。


従って、国内にも製品の買い手がいないのである。


銀行は貸出先がなく、無駄な預金を積み上げており、従業員(市民)は企業がまともな給与を支払わないので、どんどん辞めていき、自営業者になるか、非営利団体で働くようになっていく。


あるいは、リストラで、企業が従業員を削減すると、従業員だった市民は、自営業者になるか、非営利団体で働くようになる。




つまり、今起こっているのは、帝国主義時代、高度経済成長期を支えてきた企業-株式市場-銀行というシステムの機能不全、崩壊である。



会社を辞めた人が辿り着くのが、自営業者であったり、非営利団体などの市民組織なのである。


自営業者というのは、辿りつくというよりも、会社を辞めた人間は、自営業者にならざるを得ないということである。



最近、会社が副業を認めるようになったというのは、あらゆる人が自分で稼ぐということを実践しないとやっていけない一億総自営業の時代がやってきたからである。


あるいは、会社員は、副業をしない場合には、NGOやNPOなどの市民組織で活動する人が増えている。



企業-株式市場-銀行というものは、マネーシステムであるが、このマネーシステムだと、無駄な資金が銀行や企業の内部留保として滞り、雇用も生み出されず、給与もまともには支払われない。


市民には一切、マネーが供給されないため、市民はマネー不足に陥ってしまう。



生活がままならない状況である。




従って、このゼロ成長時代に新しいマネーシステムが必要とされているのである。



それが、NGOやNPOの遺産贈与、助成財団からの助成金、クラウドファンディングでの資金調達と、そこで生み出される雇用であったりする。


あるいは、仮想通貨でICOによる資金調達だったり、ベーシックインカムによる市民へのマネーの直接投下だったりするのである。




お金の流れというのは、重要である。



私たちの人生というのは、お金の流れそのものによって規定される。



私たちはお金を稼がないと生きていけないので仕事をしている。ときにはやりたくない仕事を行なうかもしれない。



お金の流れを生み出すマネーシステムというものが根本的に重要である。





話を元に戻すが、NGOやNPOというと、水瓶座の象意である。



私は2018年1月28日からチャラダシャーが天秤座/水瓶座に移行した。



サブダシャーの水瓶座の時期が、今年の11月28日まで続くが、暫く水瓶座の世界を堪能するようである。



水瓶座には、AL(アルダラグナ or パダラグナ)と9P(9室のパダ)が在住している。



9Pが在住しているので、私は水瓶座の思想や活動スタイルなどを学んだのである。




このイベントが行われた金、土、日(2018/3/16-18)は、ちょうどトランジットの月が水瓶座を通過したタイミングであり、まさに水瓶座の体験である。


(日曜日は月は魚座に移動したが、ほぼ水瓶座の象意である)



また現在、水瓶座に土星と木星がダブルトランジットしている。



従って、まさに水瓶座の体験をするタイミングであったと思われる。




当然、水瓶座に惑星が在住して、公共の利益ということに強い関心を持つ人々がこのイベントに集まってくる訳である。



私自身は、保守的で、個人主義的であり、魚座や蟹座の影響が強いので、そんなに水瓶座の世界が好きだという訳でもないのだが、私の出生図で、特に月や太陽が在住する蟹座から見ると、水瓶座は8室である。


8室であるということは、水瓶座は得意ではないし、むしろ、苦手であり、近づきたくない世界である。



然し、何故か今のタイミングで、そうしたイベントに参加することになったのである。



AL(アルダラグナ)が水瓶座にあることも関係しているかもしれないが、とにかく、このタイミングで参加することに抗えなかった感じである。




非常に驚いたのは、水瓶座の人には、自己犠牲といった概念が全くないことである。



水瓶座の人々は、活動資金は他人からもらうという発想で、一貫しているのである。



徹頭徹尾、その考えで貫かれている。



お金は持っている人からもらえばいいという発想である。




従って、ファンドレイザー(水瓶座)は、お金の魔術師である。


お金が必要な所にお金を生み出す錬金術師である。




水瓶座というと、銀行も水瓶座の象意であるが、銀行とは全く違う形で、遺贈や寄付や助成金、クラウドファンディングという新しいやり方で、お金を作り出す錬金術師である。


既存の銀行は、無駄にお金を溜めこんでいるだけで、全く貸し出さない為、今では全く機能していない。



従って、現在、銀行が満たせない社会のニーズを満たしているのが、この新しいタイプの錬金術師たちである。



現在、社会を動かしている花形の職業になってきているようである。




何故なら、毎年、50兆円ぐらいのお金が相続されていて、それらの相続を遺贈という形で寄付するかという問いにかなりのパーセンテージでYESと回答する方がいるようである。


相続する場合、相続税が高い税率である為、優遇税制があるため、遺贈という形で、NGOやNPOなどに寄付する方が増えているようである。



但し、これを悪用して、NPO法人を設立して、子供をそのNPO法人の理事にして、相続税を免れる形で、その団体に遺贈して、税金を支払わないで事実上の子供への遺産相続を行なうケースが出てきているようである。



遺産相続というのは、封建的であり、本人が努力によって掴んだお金ではない。



子供を堕落させるため、子供には遺産を相続しないという懸命な資産家の方もいる。




共産主義思想においては、遺産相続は禁止なのである。



但し、それを強制すれば、保守の人は怒りだすだろうことは想像できる。



選択できることが重要である。



相続税が高いというのは、日本が政府主導型の共産主義国である所以である。


お上(政府)が、高い相続税によって、税金を徴収し、それを公共のために使うという発想である。



然し、政府に税金として取り上げられてもその税金をまともに使ってくれるかどうかは分からない。



それならば、自分たちの資産は、遺産贈与という形で、自分が望む社会事業を行なっている団体に提供したいという考えが生じるのである。



それは強制的に行われるのであって、自由選択によって行なわれる。



もし遺産相続禁止ということを国家が決めれば、それはソビエトのような全体主義的な共産主義的国家を意味するが、日本も高い相続税によって、それに近い状態であったのである。


それをもしNGOやNPOなどの公的な活動をしている団体に寄付するなら、優遇税制が受けられるというのは、健全な形の市民の自由意志による寄付文化を推奨しているということである。


こうした形でしか、日本は寄付文化が推進されないとしたら、日本は元々市民主導方の連帯社会にはなれないタイプの国民性なのである。


結局の所、社会に寄付という形で還元しないなら、政府に税金を支払うようにある程度、強制する社会である。


自発的に連帯する市民社会とは言い難いものがある。






因みにアメリカ社会では、市場原理が推進されすぎた結果、公共部門が破壊されて白人労働者階級の生活などが非常に貧しく厳しい状況になって不満が噴出した。


それでトランプ大統領が登場した訳である。



但し、アメリカ社会では、寄付の市場が30兆円近くあり、かなり巨額の資金が市民活動で使われているためにひどい状況だが、それでもまだ何とか人々は生活できるのではないかと解説されていた。



日本ではこれほど巨額の寄付市場はなく、基本的に人々はサービスはお上(政府)から受けるものだという習慣が支配的である。




私はこの水瓶座の人々が徹頭徹尾、お金は人からもらうものだという考えに貫かれているのを知って驚愕した。


寄付という人々の善意に頼るわけだが、彼ら(ファンドレイザー、水瓶座の人々)のマーケティングの知識は、いかに人々から善意の寄付行為を引き出すかという目的のための行動心理学、WEB広告のA/Bテストなどの効果測定など、寄付行為を引き出すように仕向けるマーケティングノウハウを蓄積しているのである。


彼らは寄付行為を行なう市民を消費者のように扱い、通常の営利目的の企業が用いるのと全く同じ強力なマーケティング手法を用いている。


彼らはあたかも寄付行為を行なう善良な一般市民を操る魔術師のようである。



目的は社会貢献事業のためであるので、正当化され得るが、一般市民の扱いは、消費者に対してのような扱い方である。



これが私の非常に巨大なカルチャーショックである。


何故なら、私のラグナロードの火星は魚座の12室に在住している。


そのため、私が若い頃、宗教団体等で主に鍛えられてきたのは、自分のお金を献金するという自己犠牲の精神である。


魚座は自己犠牲や献身の星座である。


それによって自分の心を磨くのである。


何でも全てを差し出すのが、魚座の自己犠牲である。最後は腰布1枚になってしまう。


聖者が腰布1枚なのは、魚座時代の聖者のスタイルである。



しかし、水瓶座のスタイルというのは、社会を救う事業のために他人からお金をひっぱってくるという思想であり、全く魚座の自己犠牲の精神は見られない。


そして、水瓶座の人々のそうしたお金集めのアプローチに最も自己犠牲的に応じるのが魚座なのである。



魚座の人々はそうしたアプローチに対して巨額の寄付、献金をしてしまう。


従って、魚座がお金を支払って、水瓶座がもらうという関係性があるのである。


これは非常に興味深い一つのステレオタイプである。



これは魚座から見て水瓶座が出費の12室に位置しているからである。


従って、水瓶座と魚座はサドとマゾのようでもある。



魚座は自分の限界までお金を出すだろう。それは涙ぐましい自己犠牲である。


そして、それにお礼を言って、ちょうだいするのが水瓶座なのである。



こうして考えると、魚座の人が、社会に適応できなかったり、いつも損するのは当たり前である。



私は若い頃は徹底的に魚座の自己犠牲の訓練をさせられた。


然し、そろそろ、システムの管理者側、すなわち、水瓶座の側に立って、社会貢献事業を行なっても良いのではないかと思うようになってきた。



そして、この3日間のファンドレイジングのイベントで、嫌というほどそれを思い知った。



魚座の方がはるかに深いのは間違いないのであるが、今後は水瓶座的な発想が必要ではないかと思われる。





因みに水瓶座が他人のお金を扱うのが上手なのは、お金の表示体である水星が5、8室の支配星で、8室を支配しているからである。



もう一つ他人のお金(例えば銀行のお金)を利用するのが上手なのは蠍座である。



蠍座から見ると、お金の表示体である水星は8、11室支配でやはり8室の支配星である。




水星が8室に在住している場合に出生図でも分割図でも良い(アイヤー)と言われるのは、他人のお金を利用するのが上手になるからである。



つまり、金融リテラシーを身に付けて、その人は資金繰りが得意なビジネスマンとなる。




然し、水星は魚座で減衰するので、魚座の人は、非常に金融リテラシーが低いのである。




ある星座にとっての真実は、他の星座にとっての真実ではない。


魚座にとっての常識は、水瓶座にとっての常識ではないのである。




水瓶座

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