第49回衆院選の結果について

衆議院選の結果が出た。


今回の選挙前の私の予想は、自民党は下野することはないが、野党勢力の躍進により、選挙後、リベラル左翼のお株を奪うような社会保障、再分配を始めるというものである。


結果を見ると、自民党は公示前より15議席減らしたが、公明が3議席増やして、自公合わせて、絶対安定多数(261議席)を確保している。


立憲民主党が、110議席から96議席となり、14議席減らしており、自民党と、立憲民主党が減らした議席を維新が躍進して吸収した形である。


あとは、れいわ新撰組が3議席獲得し、参議院の議席と合わせて5議席を獲得している。


共産党は、公示前の12議席を10議席に減らし、国民民主党は、8議席を上回る11議席を獲得した。



今回の選挙で、印象的だったのは、リベラルの力を信じる辻本清美の落選である。





辻本清美は、NGO「ピースボート」を設立したり、国連地球サミットNGO代表を務めたリベラル左翼の代名詞のような人物で、政治的キャリアは社民党からスタートさせた。


鳩山由紀夫内閣の時に国土交通副大臣に就任し、その後、社民党が連立から離脱して、大臣を辞任したが、その後、社民党から離党して、民主党に入党している。


社民党が連立から離脱した時に以下のように発言している。


「鳩山政権離脱という選択が良かったのかどうかは、迷う。離脱することによって、自民党政権が復活したり、改憲への道が開けたりする恐れがある。肝心の普天間基地の問題かって、どうしようもないカッコ悪さに耐えながら、政権に残っていた方が余地が大きかったんと違うかなあ。『地獄への道は善意で舗装されている』という言葉があるように、正しい選択が正しい結果を導くとは限らんやろ」


おそらく国土交通副大臣として、政権側で仕事をしたら、その仕事が意義深く感じられ、野党の立場で、反対ばかり唱えていることに意味を見いだせなくなったのだと思われる。


社民党からの離党理由について「現実との格闘から逃げずに国民のための仕事を一つずつ進めていきたい」と述べている。


ここで辻本清美は、リベラル左翼の急先鋒としての立場を失い、右傾化したのである。


反対ばかり唱える野党から脱皮したのである。


然し、辻本清美は、リベラル左翼の急先鋒として、政権側に歯に衣着せずに物を申す姿勢が評価された政治家である。


その姿勢も今は昔となり、立憲民主党で、党副代表を務めて、すっかり保守化した辻本清美には、カリスマは無くなっていたと言える。



また辻本清美自身が、リベラルの力を信じると発言はしたものの、実際は万年野党のリベラルの力に意義を見出せなくなっていたのである。


辻本清美は、国土交通副大臣をしたり、立憲民主党の副代表を務める中で、完全にリベラル左翼の理想主義者からリアリストに変貌したのである。


然し、その時点で、辻本清美には、もはやフレッシュな理想主義者としての魅力は無くなっていたと言える。


結局、権力の味を覚えてしまったということかもしれない。



もはや旧民主党、旧民進党などのリベラル左翼の勢力は、自らの存在意義を見出せなくなり、2020年に空中分解し、小池百合子の希望の党へ合流しかけたが、リベラル左派の理念を持つ人は排除すると、小池百合子が表明した為、タイミングよく立憲民主党を起ち上げた枝野幸男が、それらの理念を失った野党の人々を救い上げた。


立憲民主党はそのようなビジョンなき、なんとなくリベラル左派の烏合の集団である。



特にこの山羊座-蟹座軸にダブルトランジットが形成されている今のタイミングに岸田文雄に解散総選挙を仕掛けられたのは、全くの不意打ちを食らったとも言える。


山羊座-蟹座軸にダブルトランジットが形成されるタイミングは、リベラル派は全く弱くなってしまう。自分の存在意義を見いだせない。


またそもそもリベラル左派は、旧社会党に見られたように反対することに自らの存在意義を見出していたような集団である。



政権を担ったとしても何もたいしたビジョンはないのである。


安倍政権の森友・加計問題を追及することぐらいにしか存在意義を見いだせない。



然し、政権与党と政官財は、日本の経済を担って、現実的な政治を行なっている。



実際に政治の運営を担うリアリズムの方が、リベラルの理想主義よりも強いのである。


資本主義社会で、上手く立ち回っていく力は、毎回、与党を担う政党の方が上である。



野党は、与党の政策を軌道修正するぐらいの役割しか担えないのである。




立憲民主党は、自民党との違いを明確に出来ず、自分たちが何を目指しているのか分からない烏合の集団である。



消費税5%削減よりも、れいわ新撰組の消費税廃止の方がよほど分かりやすいし、リベラルの理想主義として誠実である。



消費税5%に削減のどこに理想があるのか全く分からない。



また立憲民主党の議員は、枝野幸男の圧倒的な独裁的リーダーシップの前で、党規党則の中で、自分たちの個性が全く出せていない。



何か一人一人の議員の顔が全く見えてこないのである。



見えて来るのは、自分が総理大臣になると意気込む枝野幸男の不満そうな顔だけである。




実際にアメリカのシリコンバレーの企業群と中国の深センの企業群のサービスが世界経済を覆い包もうとしており、アメリカの政治と中国の政治が対決している。



それが世界の政治の現実である。



そうした中で、日本は、その動向に従うだけであり、日本の政治など、全くスケールの小さいものである。



これから経済崩壊が来て、またAIが浸透していく中で、大量の失業者が出て来て、それらの人々の生活はどうするのかという問題が出てくる。



与党が勝っても、野党が勝ってもあまり大きな違いにはならない。



土星が水瓶座に入室していく過程では、社会保障、再分配、公共事業などが行なわれることになる。



その前に経済崩壊などがやって来るはずである。



そして、大規規模な社会保障が行なわれる。



結局は、惑星、星座などによる宇宙ドラマが展開するだけである。



誰がプレーヤーになっても、そうした宇宙ドラマに描かれたシナリオを演じるだけである。





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