
2024年の東京都知事選挙に立候補し、ジョーカーの出で立ちでNHKの政見放送に出演し、話題をさらった河合悠祐が、ジョーカー姿を封印して、2025年1月26日投開票の埼玉県戸田市議会議員選挙に立候補し、歴代最多得票数でトップ当選したことが話題になっている。
埼玉県戸田市議選で河合悠祐氏がトップ当選、ジョーカーは封印 昨年は全裸ポスターで物議 2025/1/27 14:37 産経新聞 26日投開票された埼玉県戸田市議選で、河合悠祐氏(43)がトップ当選した。河合氏は県南部の外国人問題の解決などを訴えた。河合氏を巡っては、「ジョーカー」のペイントや衣装で令和3年の千葉県知事選など各種選挙に出馬を繰り返した。今回は素顔で臨んだ。 河合氏は、作家の石浜哲信氏が率いる政治団体「日本保守党」に所属する。戸田市議選では4419票を集めた。2位の3885票に534票の差を付けており、河合氏は27日、X(旧ツイッター)で「今世紀歴代最多得票数でのダントツのトップ当選でした!戸田で人気のある現市長の記録も抜きました」と書き込んだ。 河合氏は京都大を卒業後、人材派遣会社社長などを務め、さまざまな選挙に出馬するようになった。千葉県知事選に出馬した際は米ニューヨーク・ポストに「日本の候補者がジョーカーに扮して政策を語る」と報じられた。4年10月の埼玉県草加市議選で当選したが、昨年7月の東京都知事選に出馬し、ほぼ全裸の女性写真を選挙ポスター掲示板に貼って物議を醸した。 昨年10月の衆院選では埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人が住民らと軋轢が深まっている問題の解決を訴え、戸田市を含む埼玉15区に出馬し、落選した。 |
河合悠祐の街頭演説には、左翼団体が抗議をしに大挙して押しかけるが、ある動画を見た時にそうした左翼の人々に対して、「20歳の時にリベラルでないのなら情熱が足りない。40歳のときに保守主義者でないのなら、思慮が足りない」とのウィンストン・チャーチルの言葉を引用し、左翼の人々に対話を呼び掛けている姿には好感を持った。
街宣車を出して、拡声器で、政治家を褒め殺ししたりする反社会的勢力とも言える下品な右翼とは違うのであり、日本の現状を本気で心配しているようにも思える。
こうした街頭で大音量で、主張を繰り返す旧来の右翼にはインテリジェンスが感じられず、全くヤクザの脅迫にしか見えないが、河合悠祐の発言の端々からはインテリジェンスが感じられる。
戸田市議会議員選挙でトップ当選したことで、市民からの信任を得たと判断したのか、その後、メディアからのオファーもあるようで、Abema TVにも出演している。
この河合悠祐は、政治的主張は、保守、右翼の立ち位置なので、当然、蟹座、蠍座、魚座に惑星が集中しているものと思ったが、チャートを作成してみると、水瓶座と乙女座に惑星集中している。

水瓶座に惑星集中する場合、本来は、左翼勢力になるはずで、リベラル左翼的な価値観を持つはずなのだが、全くそうではないことにまず驚いた。
しかし、よく見ると、水瓶座の太陽、火星はシャタビシャー(ラーフ)に在住しており、支配星のラーフが、蟹座のアーシュレーシャに在住しており、この配置こそが、彼を右翼にさせる要素であることに気づいた。
河合悠祐が、初めて政治に出馬したのは、2021年3月で、トランジットの土星と木星は山羊座にあり、ちょうど3月頃は太陽や金星が、水瓶座をトランジットしていた。
2021年~2025年にかけた政治活動 2021年 千葉県知事選挙に立候補 (2021年3月4日告示 同年3月21日執行) 2022年 草加市議会議員選挙に立候補、41人中23位(定数28)で初当選 (10月23日投開票) 2024年 東京都知事選に立候補(7月7日投開票) 2024年 衆議院議員選挙(埼玉15区)に立候補、落選 (10月27日投票開票) 2025年 戸田市議会議員選挙に立候補(1月26日投開票、歴代最多得票数でトップ当選) |
その後、2022年10月23日投開票の草加市議会議員選挙に立候補して、当選したが、この時は、木星が水瓶座を通り過ぎて、魚座で逆行し、土星は山羊座で逆行して、水瓶座にダブルトランジットしていた。
その水瓶座には、太陽、火星、水星が惑星集中している。
そして、その当選を返上して、更に知名度を上げるべく2024年の東京都知事選に立候補している。
おそらく、草加市議会議員という立場は、スケールが小さすぎる為、もっと大舞台で活躍したいということかもしれない。
都知事選に立候補した時は、既に土星が水瓶座をトランジットし、そして、戸田市でトップ当選して、一躍注目を集めた今年2025年1月26日も土星は水瓶座をトランジットしていた。
こうしたトランジットの推移から分かることは、おそらく魚座ラグナで、太陽、火星、水星が集中する水瓶座が10室になっており、その水瓶座10室に木星や土星がトランジットし、更にダブルトランジットなどが生じたタイミングが、政治への進出を意味していたということである。
10室の太陽は政治家の配置であり、また火星は司令官や管理職を表し、水星はビジネスマンを表している。
河合悠祐の都知事選のNHKの政見放送で見せたすさまじいパフォーマンスはこの強い10室がもたらしたのである。

秋葉原でパフォーマンスする河合悠祐
太陽と、火星が在住するナクシャトラの支配星であるラーフが蟹座のアーシュレーシャ3室に在住している為、常識外れのパフォーマンスを行なって来たのである。
この配置で思い出すのは、三島由紀夫の晩年に右傾化した頃の政治パフォーマンスである。



三島由紀夫は、「楯の会」という有志による民間防衛組織を結成した。
そして、旧日本軍の軍服に身を包み、奇抜な街頭パフォーマンスを行ない、最終的には、市ヶ谷駐屯地内の市ヶ谷会館で、自衛隊員たちに向かって演説した後、割腹自決した。

この世間の常識を遥かに超えたパフォーマンスは、三島由紀夫の蟹座アーシュレーシャに在住するラーフがもたらしたのである。
そのラーフのディスポジターの水星は5室(演劇、舞台芸術)に在住している為、自ら自決で幕を閉じる政治劇の脚本を演じたのである。
この河合悠祐もラーフは踊り、パーフォーマンスの3室でアーシュレーシャに在住して、常識を超えたパフォーマンスを演じたのである。

この配置こそが、過激にジョーカーを演じた理由である。
ディスポジターの月はやはり、5室(演劇、舞台芸術)に在住しており、NHKの政見放送は、かなり意図的に演じられたプロのパフォーマンスだった。
因みに2、5室支配の水星は水瓶座に在住し、9、10室支配のヨーガカラカの土星と5-10の星座交換をしている。
この5室支配の水星に太陽、火星がコンジャンクトしている為、政治パフォーマンスなのである。
ウィキペディアによれば、河合悠祐は、2021年4月12日、AbemaNewsにゲスト出演した際に「憲法21条の政治的表現の自由は最高法規である憲法の中でも最も権利性が高い。ネタのような政見放送について、お笑い番組でやれという意見もあるがむしろ逆である。むしろお笑い番組以上に自由に表現すべき場が政見放送なのである」などと語り、知的な一面を見せたという。
彼は京都大学を卒業した後、同志社大学大学院司法研究科修了しており、法制度などについて専門知識を有している。
冒頭で、街頭演説でチャーチルの言葉を引用したことにも言及したが、右翼と言っても通常の左翼よりも知的であり、社会問題について考え抜いていると言ってもいいかもしれない。
つまり、全共闘時代のようなマルクス主義全盛の時代に知識人として、左翼と対話(1969年5月13日『討論 三島由紀夫vs.東大全共闘―美と共同体と東大闘争』)した三島由紀夫と同じように左翼と徹底的に討論する備えがあるような人物である。
そして、政治に出馬する前には、人材派遣会社を起業していたというが、その辺りは5室支配の水星(ビジネス)が10室で、4室支配の太陽や7室支配の火星と、4-5、5-7のラージャヨーガを形成していることから納得できる。
また河合悠祐のチャートでは5室に木星と土星が在住し、その土星と10室の水星が星座交換しており、この水星、木星、土星のコンビネーションが司法研究科で法学を学んだ配置である。(木星は理想や正義を表し、土星は形式を表しており、社会の理想を法文書として形にしたものが、法律である)
アーシュレーシャ -世間の常識を容易に踏み越える-
河合悠祐は、都知事選において、ほぼ全裸状態の女性が映った選挙ポスターを掲示板に掲示した為、物議を醸した。

この女性は、彼のパートナー、もしくは愛人なのか、どこかから連れてきて、都知事選での公の舞台で、一緒にメディアに露出している。
この自分のパートナーがあらゆる人に見られ知られる配置、パートナーとの交際を一切、隠すことが出来ない配置が、7室(パートナー)支配の火星が10室(大舞台)に在住する配置である。

そして、都知事選では、少子化対策の為、一夫多妻制を導入することを選挙公約として掲げていた。
ネタなのか、本気なのか、周囲には分かりかねたが、本人はいたって本気で、真剣に主張していたようで、蟹座アーシュレーシャの本領が発揮されたと考えられる。
アーシュレーシャは特に恋愛、性愛に関しては、不倫、三角関係など何でもありで、特にそれらを道徳的に悪いこととは思っていない。

おそらく、一夫多妻制の導入も本気で、主張していたと考えられる。
つまり、かなり世間の常識、道徳観念が、平均的な人からはかけ離れている。
因みにジョーカーというキャラクター自体が、アーシュレーシャに在住するラーフ的な人物であり、悪役ながらも大衆を魅了する存在である。

白人ナショナリストたちから尊敬され崇拝されるジョーカー

実はジョーカーとはドナルド・トランプそのものである
マハダシャー土星期へ -奇抜な目立ちたがり屋から実際的な政策提言を行なう政治家に変身-
河合悠祐は、2025年1月26日投開票の埼玉県戸田市議会議員選挙に立候補し、トップ当選した頃から、ジョーカー姿は封印して正攻法で政治的主張を行なうようになった。

この変化は、マハダシャー木星期から土星期に移行することの兆候であり、既にダシャーチッドラに入った効果である。

現在、木星/ラーフ期だが、2027年9月付近からマハダシャー土星期に移行する。
木星期の間は、木星が8、11室支配の機能的凶星で、特に11室の支配星であった為、異常な承認欲求があったのである。
それが、ジョーカーに扮した奇抜なパフォーマンスにつながったと思われる。


しかし、土星が10室から11室に移行して、ある程度、知名度も得て、有名になったので、今後は、政治において、政策提言など、実際的な実務を示していくと考えられる。

河合悠祐は、右翼、保守の立場でありながらも、かなり広範囲の社会課題の解決に関心を持っている。
この視野の広さというのは、水瓶座の特徴だと思われるが、水瓶座の惑星は、ナクシャトラを検討すると全て、蟹座のラーフにつながっていくのである。
例えば、太陽、火星は、シャタビシャー(ラーフ)に在住し、支配星のラーフは、蟹座アーシュレーシャである。
そして、水星は、ダニシュター(火星)に在住しているが、支配星の火星は、シャタビシャーに在住し、最終的に蟹座アーシュレーシャに行く。
現在、マハダシャー土星期で、土星は水星と星座交換している為、水星の象意も活性化するが、その水星は、ダニシュターと、シャタビシャーを経由して、最終的には、蟹座アーシュレーシャのラーフに辿り着く。
このようにして、河合悠祐は、広い視野を持ちながらも最終的には、保守思想に落ち着くのかもしれない。
ここではナクシャトラのディスポジターの効果(ウドゥーの手がかり)というものが強く影響している。
社会活動家だったオノ・ヨーコとの比較

オノヨーコは、金星/土星期には、前衛芸術活動に没頭し、ジョン・レノンと結婚したが、土星/水星期になると、反戦運動家、黒人解放運動家、女性解放運動家などと交流を深め、急進的な政治運動に傾斜し始める。
この頃、行なっていた活動は以下のようにリベラル左翼的な活動であり、しかもかなり戦闘的である。
・反戦文化人の即時保釈を求める集会
・北アイルランド紛争に抗議するデモ行進
・刑務所で起きた暴動の被害者救済コンサート
・知的障害を持つ子供の救済コンサート
水瓶座に在住するアンタルダシャーロードの水星が、リベラル左翼的な活動に傾倒させたことが分かる。
オノヨーコは、乙女座ラグナで、水瓶座に水星、ラーフ、太陽が惑星集中している為、乙女座に月ラグナがあり、水瓶座に太陽、火星、水星が惑星集中する河合悠祐と共通点があるが、オノヨーコの場合、水星、ラーフは、シャタビシャー(ラーフ)に在住し、再び、ラーフは、水瓶座のシャタビシャー(ラーフ)に在住している。
また水瓶座に在住する太陽はダニシュター(火星)に在住し、火星は獅子座に在住しており、水星、ラーフ、太陽のいずれもナクシャトラの支配星は保守や右翼を意味する水の星座(魚座、蠍座、蟹座)に在住していない。
従って、リベラル左翼的な政治活動として結実したのである。

例えば、私に関して言えば、若い頃、かなり、リベラル思想だったのだが、最近は、社会が右傾化していることもあり、やや保守に傾斜して、思想的には、保守リベラルといった感じである。
つまり、保守とリベラルの中間あたり、中道といった感じで、保守とリベラルのバランスが取れていると思っている。
蟹座(保守)に在住する太陽と月は、プシュヤ(土星)に在住し、支配星の土星は、双子座(リベラル)に在住しており、ラグナロードの火星は魚座のレヴァーティー(水星)に在住しているが、水星は双子座(リベラル)に在住している。
ラグナロードや月や太陽が、魚座や蟹座など水の星座に在住している為、私のパーソナリティー、特に感情や本音の部分は基本的に保守的なのだが、ナクシャトラの支配星が、双子座(リベラル)に在住している為、私は青年時代からリベラル思想であり、昔から民主党を応援しており、最近まで立憲民主党を応援していた。
しかし、昨今の安全保障上の危機やまた自民党自体が党内の対米従属的な勢力がリベラルに偏っているのと、立憲民主党のような最大野党が共産主義寄りになって来ており、更に増税して国家が国民を管理する体制を築こうとしていることにより、立憲民主党の中により「自由」という理想が失われたと感じている。
そして、何より日本が弱体化してきたこともあって、徐々に思想的に愛国民族主義の方に偏ってきている。
冒頭で言及した「20歳の時にリベラルでないのなら情熱が足りない。40歳のときに保守主義者でないのなら、思慮が足りない」とのウィンストン・チャーチルの言葉は、非常によく私にも当てはまっている。
昔、日本の大学で教えていたことはほとんどマルクス主義一辺倒で、当時、学生運動を展開した人々も、今ではよりソフトな環境保護活動や消費者保護活動にシフトしたり、あるいは、保守に転向した人々もいる。
日本の多くの知識人が、左翼から右翼に思想転向している。
そうした意味で、チャーチルの言葉は真実だと思われる。
そうしたチャーチルの言葉を引用していた河合悠祐に興味を抱いたが、今回はウドゥーの手がかりという意味で、非常に重要な発見があった。
資本主義の終わりはどのように訪れるか
現在、与党と野党には政策の違いがほとんどなくなり、ソビエト連邦は崩壊し、中国も改革開放路線に舵を切り、そして、資本主義全盛の時代になった。
今は、資本主義がアップデートすることによって、共産主義に移行していくとする思想が大勢を占めている。
イノベーションを重視したシュンペーターも資本主義は、それを推進していけば最終的には社会主義が訪れると述べている。
つまり、今のGAFAM(ガーファム:テクノロジー大手5社)の勝者が、最終的にプラットフォームを全て独占する時に最終的に共産主義が訪れるイメージである。
マルクスも資本主義がアップデートすることによって、共産主義に移行すると考えていた。
共産主義に移行する前に資本主義の段階が必要だと考えていた。
そういう意味では、加速主義者であり、現行の資本主義をどんどん加速していかなければならないと考えていた。
階級闘争理論を駆使して、革命運動を起こすことは時期尚早だったのである。
十分に資本主義が成熟した時に市場を独占する企業が表れて、それが社会主義への変化をもたらすと考えたシュンペーターの方が正しいかもしれない。
しかし、結局の所、どちらも正しいかもしれない。
いずれにしてもAIや原子核融合の普及により、現行の資本主義が終わる段階がまもなく訪れ、その場合には、広く社会に浸透した市民の良識が社会主義への変化を促すかもしれない。
それはある意味で緩やかな階級闘争と言ってもいいものである。
ウィンストン・チャーチルの言葉のように全体としての人類も左翼から右翼に思想転向していると言えるかもしれない。
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