日銀が量的緩和を行い、貨幣供給量が増加して円安となり、円安となった為に外国投資家が株を購入して株高が進んでいると思われる。
ニュースによると、その上げ幅が史上最高値であるそうである。
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日銀が追加緩和のサプライズ ── なぜ今? その背景は?
2014.10.31 15:50 THE PAGE
日銀は10月31日の金融政策決定会合において、追加の量的緩和策を実施することを決定しました。追加緩和を予想していた市場関係者は少なく、市場では驚きが広がっています。日経平均株価は一時800円以上も上昇しました。
日銀は、2013年4月から量的緩和策を実施してきました。これは日銀が国債などの資産を積極的に買い取り、市場(金融機関)にマネーを大量供給するというものです。マネーが大量供給されると、多くの人々が、物価が上昇するのではないかと考えるようになります(インフレ期待)。これによって実質金利を低下させ、設備投資などを促そうというのが量的緩和策の主な狙いです。
量的緩和を実施して以降、インフレ期待は為替市場に影響を及ぼし、円安が進んできました。円安の進行によって輸入物価が上昇し、国内の物価も徐々に上がってきました。しかし、物価の上昇に賃金が追い付かなかったことや、国内の設備投資があまり回復していないことから、消費は思ったほど伸びておらず、日銀が設定していた2年で2%という物価目標は実現が難しくなってきました。
同じ日の午前、9月の消費者物価指数が発表となりましたが、代表的な指数である「生鮮食料品を除く総合(コア指数)」は前年同月比3.0%の上昇にとどまりました。7月が3.3%、8月が3.1%ですから、伸び率が着実に低下していることがわかります。日銀では消費税による物価上昇を2%程度と見ているので、消費税の影響を除いた物価上昇率は 1.0%ということになります。このままでは1%を切る可能性も高く、物価目標の達成はかなり難しい情勢といえるでしょう。
今回の追加緩和はこうした状況を考慮して決定されたと考えられます。これまで、1年あたり60兆~70兆円のペースで増やすとしていたマネタリーベース(日銀が金融機関に供給するマネーの総額)を約80兆円まで拡大します。また、上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(REIT)の保有残高も3倍に増やします。市場にさらに大量の資金を供給するわけです。
日銀とは正反対に、米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は10月29日、量的緩和策を終了することを正式に決定しています。米国は緩和終了で日本は真逆の追加緩和ですから、円安がさらに進む可能性が高くなってきました。円安が進めば輸入物価は上昇する可能性が高いですから、日銀の目論見通り、物価上昇に弾みがつくかもしれません。
一方、日銀は追加緩和という最後の手段を使い切ってしまいました。今回の追加緩和の規模で、予想通りの結果が得られなかった場合、さらなる追加緩和を市場から要求されるというリスクを抱え込んだことになります。日銀の量的緩和策はまさに正念場を迎えたといえるでしょう。
(The Capital Tribune Japan)
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NYダウ、史上最高値を更新 日銀のサプライズ緩和で
ニューヨーク=畑中徹 2014年11月1日10時23分 朝日新聞DIGITAL
10月31日のニューヨーク株式市場は、日本銀行が追加の金融緩和に踏み切ったことが好感され、大企業で構成するダウ工業株平均が大きく上昇した。終値は前日より195・10ドル(1・13%)高い1万7390・52ドルと、9月中旬につけた終値の過去最高値(1万7279・74ドル)を約1カ月半ぶりに更新した。
日銀は31日の金融政策決定会合で、追加緩和を決定した。大方の投資家にとって予想外の決定だったが、金融市場に緩和マネーがさらに流れ込むとの期待が膨らみ、日本や欧州の株式市場が大きく上昇。その流れを受けた米国の株式市場は全面高となった。米景気の回復期待が相場を下支えしていることもあり、ダウ平均の上げ幅は一時約200ドルに達した。
ハイテク株が中心のナスダック市場の総合指数も、前日より64・60ポイント(1・41%)高い4630・74と、大幅に値上がりして取引を終えた。(ニューヨーク=畑中徹)
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NY株、史上最高値更新 日銀緩和で195ドル高 円は112円台
2014.11.1 07:42 産経ニュース
10月31日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、日銀の追加金融緩和を好感して続伸し、終値は前日比195・10ドル高の1万7390・52ドルと約1カ月ぶりに史上最高値10+ 件を更新した。一方、日米の金利差拡大が意識されたことで、ニューヨーク外国為替市場では円が約6年10カ月ぶりの円安水準である1ドル=112円台に急落した。
量的緩和終了を決めた米国に代わり、日本が金融市場に大量の資金を供給し世界の株式相場を支えるとの期待が高まった。東京や欧州で株価が大幅高となったことが、投資家心理を明るくした。
ダウ平均は10月、世界経済への先行き不安から16日には終値が1万6117・24ドルと約半年ぶりの安値を更新したばかり。その後の約2週間で1300ドル近く上昇する荒い展開。
幅広い銘柄で構成するSP500種株価指数も史上最高値10+ 件を更新し、23・40ポイント高の2018・05で取引を終えた。ハイテク株主体のナスダック総合指数は64・60ポイント高の4630・74と大幅続伸した。(共同)
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安倍政権の財務大臣は麻生太郎氏であるが、彼が財務大臣に就任する前は、三橋貴明と一緒にネットの番組などに出演して、貨幣供給量を増やして、デフレ経済から脱却することをたびたび主張していた。
デフレ経済とは貨幣供給量が少ない状況である。
麻生太郎氏も三橋貴明も1927年に昭和金融恐慌が発生した時に国債を日銀に買い取らせることによって、市場に大量の通貨を供給して経済を刺激して恐慌から離脱した高橋是清の財政政策を手本にしている。
通貨供給量を増やすと、実質的な通貨の価値が下がるため、物価は上昇し、従って、量的緩和政策は、インフレターゲット政策と呼ばれるのである。
最近、生活必需品の物価が徐々に上昇しているのはその為である。
例としてあげれば、120円だったペットボトルのお茶が140円や160円になっている。
量的緩和によって市場に投入されたマネーはどこに行くのかと言えば、例えば、円安になると外国のファンドなどの機関投資家が安い円を資金調達して、それで日本株を購入する。
それで日本株が史上最上げ幅を記録したということなのである。
この量的緩和が外国勢への贈り物であると言われる所以である。
上記のニュース記事によれば、量的緩和がされて、マネーが大量供給されると、多くの人々が、物価が上昇するのではないかと考えるようになり(インフレ期待)、これによって実質金利を低下させ、設備投資などを促そうとする狙いがあるということである。
つまり、量的緩和をして貨幣供給量が増えると、お金で持っていると、円安が進み、持っている資産の価値が減ってしまうので、それで物を購入して、それで資産価値を温存しようとするということである。それが経済学的に言えば、設備投資をして物を購入する動機になり得るというのである。
そのため、物を購入する人が多くなり、日本経済が活性化するという発想である。
然し、本当にそうだろうかと思うのである。
例えば、私などはペットボトルのお茶が120円から160円に値上がりしたら、お茶を買う気はなくなるのである。
あるいは、飲食店に行っても、以前よりも値段が高ければ、それ程、頻繁に行かなくなる。
インフレ期待によって、物価が上昇する前に物を購入しておくという心理は、例えば、不動産を購入する人とか、かなり大きな買い物をする人や企業には当てはまるかもしれないが、一般の消費者には当てはまるとは限らない。
また大きな買い物をする人であっても、必ずしもこの法則が当てはまる訳ではないと思われる。
実際、例えば、量的緩和をしても、銀行は企業にお金を貸したがらないし、将来的な景気の落ち込みを懸念して、設備投資を控える場合もある訳である。
また既に物価が上がってしまった後では購入する動機は全く変わってしまう。
経済学の説明が現実に当てはまっていない事例を私たちは皆、今まで何度も見てきているはずである。
経済学の説明は、はっきり言えば、科学ではなく、ただの理論モデルに過ぎず、全く現実世界で実際に起こっていることを説明はしていないのである。
例えば、日銀が量的緩和をしても、外国の機関投資家が安い円を調達して、日本株を買い、高くなったところで、売り抜けてしまう。
おそらく、今、史上最上げ幅をマークしたと言って、浮かれた後に日本売りと、株式の暴落が待っているのである。
日銀の量的緩和といったことは機関投資家とか、海外から物資を調達する国際的な大企業などに関係する話であって、実際の私たちにはほとんど関係がないのである。
外国の機関投資家はこうした思いがけない利益を日本市場に還元することはなく、日本の企業は円安によって輸入コストが増加するため、その分のコストを商品の値段に上乗せする。
従って、日銀の量的緩和はただ単に外国のファンドや機関投資家などにお金をプレゼントしたようなものである。
全くそれによって、日本の一般的な人々の生活が豊かになった訳ではない。
安倍晋三は元々、岸信介からの清和政策研究会の流れを受け継いでおり、金融緩和、規制緩和を推し進めて、米国に日本の国富を貢いで、その見返りに米国の協力や信頼を取り付け、日本の国王としての立場の安泰化を図るというそうした政策の持ち主である。
また現在は、市場原理主義経済が推進されており、そこでは競争が重視されるため、利益を最大化するために従業員の賃金は、コストとして、最低限に抑えられる。
従って、同じ賃金で、従業員を酷使することにつながる。
現在の市場原理(競争原理)を万能とする風潮の中では、量的緩和政策で、いくら貨幣供給量を増やしたとしても、実際の人々の給料が上がったり、生活が豊かになったりすることはないのである。
むしろ、給料は依然として低く抑えられ、その一方で、物価は上がるので、生活が苦しくなる人が増える一方である。
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3人に2人が生活に不安、一番の悩みは「老後」…内閣府「国民生活に関する世論調査」
2014.8.23 17:30 産経ニュース
内閣府は23日、国民生活に関する世論調査の結果を公表した。日常生活での悩みや不安を尋ねたところ、3人に2人にあたる66・7%が「感じる」と回答した。具体的には「老後の生活設計」(57・9%)が最も多く、「自分の健康」(49・7%)、「家族の健康」(41・9%)、「今後の収入や資産の見通し」(41・0%)が続いた。
日常生活での不安について昨年6月の前回調査と比較すると、「老後の生活設計」が2・6ポイント増加し、「自分の健康」は2・7ポイント減少。今後の生活で何に力点を置くかの質問では、「所得、収入」(34・3%)、「資産、貯蓄」(33・4%)の回答がいずれも過去最高だった。老後の生活の備えに対する意識が高まっているといえそうだ。
昨年と比べ、生活が向上しているかどうかの問いには、5人に1人に相当する20・9%が「低下」と答え、前回調査から4・1ポイント増加。今後の生活の見通しに関しては「同じ」(62・7%)、「悪くなる」(26・8%)、「良くなる」(8・9%)の順だった。
政府に求める政策については、「医療、年金など社会保障の整備」(68・6%)が最多で、「景気対策」(58・7%)、「高齢社会対策」(54・9%)が上位を占めた。「少子高齢化対策」(37・5%)は年々増加傾向にあり、調査開始から最も高くなった。
調査結果について内閣府の担当者は「消費税増税が国民の意識に影響しているのではないか」と分析している。調査は20歳以上の男女1万人を対象に6月19日~7月6日に実施した。有効回収数は6254人。
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その一方で、量的緩和などの大規模金融政策によって恩恵を受けるのは、ファンドや投資家などである。
もちろん、そこに出資している富裕層の人々がそこに含まれる。
以前、NHKの番組でもやっていたが、世界の株式市場は、およそ200人程度の人々によって動かされているということである。
つまり、およそ200人程度の人が、参加するカジノであるということである。
株式市場というのは、カジノであるから、一国の金融政策などは、あまり国民の生活を良くすることはないのである。
日銀の金融政策などは、そうしたカジノの参加者に利用されるだけである。
様々なニュースをみても語られているが、今回、日銀が量的緩和を実施したのは、政治的意向の影響が強かったと見られている。
つまり、量的緩和政策を推し進めてきた安倍政権が、経済の減速を抑えるためにあえて意図的に行なったということである。
それだけ、経済の低迷の兆候が見られるということである。
ということは、この一時的な量的緩和策による不自然な株高はいずれ終わるのである。
私は以前から2014年の11月は非常に重要であると考えてきたが、現在、太陽が天秤座をトランジットしている。
以前、調べたところによれば、過去の株式市場の大暴落や恐慌などは、10月付近で起こっていることが多く、その可能性は依然として続いている。
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