ChatGPTの生みの親サム・アルトマン -これは始まりに過ぎない-
最近、話題になっているChatGPTだが、表を作ったり、情報を整理するのに非常に役立つようだ。
然し、ChatGPTに出力してもらったことをそのままコピーして貼り付けるようでは、考える力、情報を整理する論理力などが、衰えそうで、非常に不安である。
あくまでもChatGPTによって出力し、整理したデータを使って、自分の頭で考え、更に創造的な仕事をしたいものである。
ChatGPTが、API(アプリケーションプログラムインターフェース)を発表して、どんなソフトウェアからも呼び出せるようにした為、これからあらゆるソフトウェアの会社が、ChatGPTを利用し、問題解決をするようなソフトウェアを開発していくようである。
開発者レベルの人々は、APIをどのように使って、アプリケーションを開発できるかに並々ならぬ関心を持っているようで、シリコンバレーで行なわれたChatGPTのイベントに世界中から人が集まっている様子がニュースで報じられていた。
このChatGPTの生みの親で、非営利法人OpenAIの最高経営責任者であるサム・アルトマンのチャートが気になった。
高度な知性の持ち主であるという誉れ高い人物のチャートはいかなる惑星配置をしているのか非常に気になった。
本人の人物的な印象としては、水瓶座ラグナか、双子座ラグナではないかという印象である。
インタビュー動画などを見てもあまり感情情緒的でなく、冷静で知的であり、風の星座特有のフットワークの軽さがありそうで、それでいて、ラグナの支配星が金星である天秤座ラグナのような社交性や華やかさはない。
水瓶座、あるいは、双子座ラグナの感じがするが、おそらく、双子座ラグナではないかと思われる。
双子座のアールドラーかプナルヴァス辺りではないかと思われる。
それはラグナを双子座に設定すれば、5室にケートゥが在住し、プログラミング言語やコンピューターサイエンスに関する才能を表わすからである。
サム・アルトマンは、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを学んでいるが、2005年に退学している。
そして、退学したのは、ラーフ/ラーフ期に入った2005年である。
8歳の時(1993年)に初めてコンピューターを与えられて、それから2005年まで、マハダシャー月期と火星期の間、コンピューターに取り組んだようである。
火星は6、11室支配で2室支配の月と共に12室に在住しており、8、9室支配の土星と相互アスペクトしている。
スタンフォード大学にいつ頃入学したのかは分からないが、火星は資格の11室を支配して、高等学問(大学)の9室の支配星と相互アスペクトしている為、この辺りで、大学で、専門教育を受けたのは分かるが、火星は8室支配の土星からのアスペクトを受けている為、卒業資格を得ずに退学したと考えられる。
ラーフ期
その後、2005年にラーフ/ラーフ期に入ってから、スマートフォン向けの位置情報サービスに関するアプリを開発するLoopt社の共同創業者兼最高経営責任者となって、ベンチャーキャピタルで、3000万ドル以上調達したが、経営に失敗して、2012年に閉鎖して、会社を4340万ドルで売却している。
ラーフ期は、ラーフが11室に在住している為、11室の支配星のように振る舞うが、11室は会社経営者として独立したり、高い称号を得たりする時期である為、大学中退後、いきなり、会社の共同創業者兼最高経営責任者になったのである。
しかし、ラーフのディスポジターの火星は、6、11室支配で、12室に在住し、8室の支配星からアスペクトされている為か、この経営が上手く行かず、結局、会社は閉鎖して、売却することになった。
しかし、この時、会社経営に失敗し、会社を閉鎖して、売却すると、4340万ドルで売れた為、プラスになっている。
おそらく、6室の支配星である火星が12室に在住している為、負債が消えてしまうとか、敵が消えてしまうといった二重否定のヴィーパリータラージャヨーガの効果が働いているのではないかと思えた。
(また基本的に9室支配の土星と11室支配の火星、2室支配の月との間で形成される2-9、2-11、9-11のダナヨーガが働いており、6-12室の軸で、形成されている為、配置は良くないが、基本的に金運を表しており、海外投資家からの資金調達と考えることもできる。)
ラーフのディスポジターである火星と絡み、6室(奮闘)に在住する逆行の土星からのアスペクトを受けている為か、このラーフ期は苦労が絶えない時期であったと考えられる。
この最初のLoops社を4340万ドルで売却して、3000万ドルをベンチャーキャピタルに返済したとしても少し1000万ドルの以上の利益が出ている。
この資金を元手にして、その後、自らもエンジェル投資家として活動していくようである。
然し、2011年のラーフ/土星期にYコンビネータ社の非常勤のパートナーになり、2014年2月のラーフ/水星期には共同創業者から代表に就任している。
そして、2015年10月のラーフ/ケートゥ期にYコンビネータのグループ企業に投資する7億ドルの株式ファンドである「YCコンティニュイティ」を発表し、非営利の研究施設「Yコンビネータリサーチ」を創設し、1000万ドルを寄付している。
そして、非営利法人OpenAIは、Yコンビネータリサーチが、2015年に立ち上げている。
このラーフ/ラーフ⇒ラーフ/土星⇒ラーフ/水星⇒ラーフ/ケートゥという流れは、ダシャーから説明がつくものである。
例えば、Yコンビネータ社の代表に就任した時、ラーフ/水星期だが、水星は、10室で減衰し、5室支配の高揚する金星との間で、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。水星と金星は、1-5、5-10のラージャヨーガも形成している。
そして、7億ドルの株式ファンドを発表し、資金を集めて、OpenAIを含む非営利の研究施設を創設し、1000万ドルを寄付したのは、ラーフ/ケートゥ期だが、この時は、会社の代表としては輝かしい時で、ケートゥのディスポジターである金星が10室で減衰する水星と共にニーチャバンガラージャヨーガを形成している
このラーフ/水星期やラーフ/ケートゥ期の躍進は、チャートから説明が付くものである。
このサム・アルトマンが、2015年のOpenAIの立ち上げ時に10億ドルを資金調達しているが、サムアルトマンは、今回のChatGPTの開発で、今後、マイクロソフトから1兆ドルの投資を受けるようである。
このように外部から資金調達して、事業活動を行なう才能は、木星が、不労所得や他人の資金を表わす8室で減衰し、ニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果を発揮している為ではないかと思われる。
ラーフ/ケートゥ期に7億ドルの株式ファンドを作った時、ケートゥはヴィシャーカー(木星)に在住しているので、この木星の不労所得の象意が活性化されたのである。
減衰する木星と水星
サム・アルトマンのチャートを見た時、水星と木星が減衰していることに気づいたが、彼ほど優秀な人物であるなら、水星や木星がニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則を形成して、ラージャヨーガの効果を発揮していないとおかしいと思った。
そうした意味で、双子座ラグナであれば木星が8室で、減衰し、パラシャラの例外則が適用される。
彼の仕事は、AI研究という形で、8室の象意である研究職の意味合いを持ち、更に他人の資金で、上手く会社経営を行なう才能として、説明が付く。
また水星は減衰しているが、高揚する金星とコンジャンクトして、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。
この双子座ラグナで、減衰する水星と高揚する金星が10室魚座に在住する配置は、アインシュタインと同じ配置である。
天才肌の持ち主を意味しているが、減衰する水星の直感的、感性的な才能が発揮される。
アインシュタインは、相対性理論を数学的論理というよりも、イメージで捉えることが出来たと言われており、数学は苦手であったと言われている。
もしかすると、サム・アルトマンにも似たような所があるかもしれない。
というのは、非常にChatGPTの動作として面白いのは、間違った答えでも人間のように本当らしく語る所である。
取りあえず、人間に似せて語るように調整されている。
またそもそも機械学習という分野自体が、論理の正確さよりもアバウトさ、曖昧さを残したまま大体の答えが得られればいいという発想があるかもしれない。
また強化学習とは、行動心理学におけるオペラント条件づけに非常に似ており、あたかも動物を条件づけるのと同じように機械の動きを条件づけるのである。
例えば、ロボットで言えば、ある目標とする値(倒れないでバランスを取りながら前進できること)が予め決まっており、それを得るために様々な値(例えば、ロボットの重心移動など)が、試行錯誤して、学習を繰り返しながら、最適な値に調整していくという方法で、人間は最初の目標とする値を設定した後は、その後の学習の過程には介在しない。
全く機械(コンピューター)に勝手に学習させるのである。
つまり、機械学習の過程を人間が知性では追跡出来ないし、追跡していないのである。
ある意味、人工知能を作った時点で、人間は考えるのを止めたとも言える。
その為、ChatGPTがどのような性能が出せるのか、最近まで人間は全く想像できなかったようである。
記憶できるパラメーターの数を増やすと性能が上がるということが漠然と分かっており、それを試す為に各社がしのぎを削っているが、そうした中で、OpenAIがリリースしたChatGPTが驚異の性能を発揮したという感じで、関係者自身がこの結果に驚いているのである。
人間が知性を駆使するのは、そこそこにして、全ての過程を知性で追跡するのは諦めて、機械学習によって取りあえず、コンピューターにやらせてみるといった発想である。
人間がプログラムして全てを制御するというあり方からの発想の転換(パラダイムシフト)を表しており、それが減衰した水星の働きかもしれない。
AI研究の現場で行なわれていることは、取りあえず、AIに学習させてみるといった態度で、ある意味、魚座の水星や金星で表されるアート的な要素が強いかもしれない。
そうした意味で、サム・アルトマンの知性が、5室支配で高揚する金星と減衰の水星のコンビネーションでもたらされているというのは、非常に興味深い。
第六根本人種はマインドが識域下に落ち、直感が発達していくという神智学の予測とAIの関連性
因みに神智学では、現在の人類は、第五根本人種で、その主な特徴は、マインドの発達であるとされている。
論理的思考力、合理性などがその特徴であり、主に西洋近代がその過程を推し進めてきた。
しかし、来るべき第6根本人種においては、マインドの働きは、識域下に落ちてしまい、直感が開発されてくるということである。
こうした人類の進化の過程における未来が、神智学では予測されているが、人工知能の出現は、その過程を推進する一つの大きな事件である。
おそらく、人工知能が出て来た時点で、人間は考えなくなってしまうのは明らかである。
末端のユーザーに関しては、大学の卒業論文をChatGPTに書いてもらったりする人が続出し、大学や教育現場で使用が禁止されるなどする動きが起こっている。
実際、ChatGPTを使って、簡単に生成された答えを貼りつける作業をしていると、完全に考える力は衰えるように感じられる。
しかし、それは末端のユーザーだけの話ではなく、AIの研究者は、既に自分の研究している知能がどんな働きをしているか分かっていないのである。
やっていることは、ハードウェアを大規模化して強化したり、パラメーターの数を増やしたり、調整したりするといったことである。
そして、研究の大部分は、AIを試しに機械学習させてみて動かしてみるといったアバウトな感覚なのである。
OpenAIが、ChatGPTの前身であるGPT-3をリリースしたのが、2020年であり、その時、その前のGPT-2から大幅にアップグレードしたようである。
GPT-2では長い文章だと、何度も同じフレーズを繰り返したり、おかしな動作があったという。
この2020年は、土星と木星が、山羊座に移動したタイミングであり、新型コロナウィルスが世界的に流行したタイミングだったが、この時、サム・アルトマンは、Worldcoinという仮想通貨を発行して話題になっている。
この時、10室支配の木星にダブルトランジットが生じている。
また今回、OpenAIは、ChatGPTを2022年11月30日にリリースし、12月にはユーザーが殺到していたが、今年、2023年2月13日に安定リリースしたということもあって、最近、爆発的にユーザーが増え続けている。既に現時点で、1億人のユーザーがいるそうである。
それにつれて、OpenAIの最高経営責任者で、ChatGPTの生みの親であるサム・アルトマンにも脚光が当たっているが、双子座ラグナであれば、現在、木星が10室を通過し、土星が、2023年1月18日までは、10室の支配星の上を通過していた。
おそらく、土星が山羊座へのトランジットの効果は2ヶ月残存する為、3月18日までは残存しており、それで昨年、ChatGPTをリリースした2022年11月30日~これまでの間に10室にダブルトランジットが生じていたのである。
最初の3週間で、ユーザー数が80万人を突破し、その後、2ヶ月で、1億人を突破したサービスであれば、この事業の経営者は有名にならないはずはないと言える。
そして、既にその効果は始まっているが、2023年4月22日以降に木星は、牡羊座11室に移動し、11室にダブルトランジットが生じる為、今後は既にChatGPTの生みの親としての称号、ステータスを得ていくことが分かる。
その為、サム・アルトマンは、双子座ラグナである可能性が、トランジットの観点からも言うことができる。
因みに双子座ラグナとは、アインシュタインや、ジョン・フォン・ノイマン、ビルゲイツなど、高度な知性を生み出すラグナの一つである。
木星期
またサム・アルトマンは、ChatGPTをリリースする直前の2022年5月前後にマハダシャー木星期に移行している。
木星は既に述べたように10室の支配星で8室で減衰して、ニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果を発揮する配置である。
8室は他人の資金を意味する為、それでマイクロソフトが今後、1兆円を投資するということが、この配置から分かるのである。
今後、潤沢な資金によって、サム・アルトマン率いるOpenAIは、社会に革命を起こしていくと思われる。
また10室支配の木星がスピーチの2室にアスペクトする為か、サム・アルトマンが急激なユーザーの拡大に伴ってか、人前で、インタビューに答えたり、ChatGPTが変える未来についてスピーチする機会も増えている。
サム・アルトマンによれば、「これは始まりに過ぎない」ということで、これから社会が急速に変わっていくということである。
そして、それは単に社会が変わるというにとどまらず、上述したように人類の進化の方向性が、理性(マインド)の発達から、直感の開発に移行してしまうことをも意味しているかもしれないのである。
サム・アルトマンは、無料で世界中に新しい仮想通貨を提供するという目的で、Worldcoinを2020年に始めたが、OpenAIも非営利法人である。
営利よりも公益を追求している所がある。
冒頭のインタビュー動画でもインタビュアーの利益をテーマにした俗的な質問に対して、OpenAIは非営利法人であり、世界にAIを普及させることを目的としていると明言している。
土星が、サム・アルトマンの9室水瓶座を通過していく今、この事業が、社会奉仕のミッションであることを物語っている。
コメント